フルオロウラシル
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Japanese Journal
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- ルナコールDS,フルオロウラシル50mg1gシロップ用.
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- ルナコールDS5%は、1包(2g)中に日局フルオロウラシル100mgを含有する。
添加物として、安息香酸Na、カルメロースNa、クエン酸、クエン酸Na、結晶セルロース、サッカリンNa、白糖、D-マンニトール、メチルセルロースを含有する。
効能または効果
- 下記諸疾患の自覚的および他覚的症状の緩解
消化器癌(胃癌、直腸癌、結腸癌等)、乳癌
- 通常、1日量フルオロウラシルとして100?300mg(本剤1?3包)を1?3回に分けて連日経口投与する。
なお、用時フルオロウラシルとして100mg(1包)ずつ50?100mLの水に溶かして用いる。
また、年齢・症状により適宜増減する。
慎重投与
- 骨髄機能抑制のある患者〔骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。〕
- 肝障害又は腎障害のある患者〔副作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 感染症を合併している患者〔骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。〕
- 心疾患又はその既往歴のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 消化管潰瘍又は出血のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 水痘患者〔致命的な全身障害があらわれるおそれがある。〕
重大な副作用
- 激しい下痢があらわれ、脱水症状まで至ることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、補液等の適切な処置を行うこと。
- 出血性腸炎、虚血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、激しい腹痛・下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 汎血球減少、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
- 白質脳症(初期症状:歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、舌のもつれ等)、また、錐体外路症状、顔面麻痺、言語障害、運動失調、眼振、せん妄、意識障害、見当識障害、記憶力低下、自発性低下、歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、尿失禁等の精神神経症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐P、γ‐GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 消化管潰瘍、重症な口内炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 嗅覚障害(長期投与症例に多い)があらわれ、嗅覚脱失まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 注射剤の静脈内投与により、うっ血性心不全、心筋梗塞、安静狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
- 注射剤の静脈内投与により、急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、腎障害の知られている抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、メトトレキサート等)との併用時には特に注意すること。
- 注射剤の静脈内投与により、急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 類薬(テガフール製剤)で劇症肝炎等の重篤な肝障害、肝硬変、心室性頻拍、ネフローゼ症候群、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、溶血性貧血があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- フルオロウラシルは生体内で核酸合成成分ウラシルと同様の作用を受けフルオロウリジル酸(F‐UMP)となり、次の作用を示し細胞の増殖を抑える。
- F‐UMPよりフルオロデオキシウリジル酸(F‐d‐UMP)となりチミジル酸生合成酵素を阻害してDNA合成を抑える。
- F‐UMPよりフルオロウリジン三リン酸(F‐UTP)となりRNAにとりこまれ異常RNAを合成する。
- 胃及び腸における組織内濃度が高いため、消化器系の癌に優れた効果を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
分子式
分子量
融点
性状
- フルオロウラシルは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。N,N‐ジメチルホルムアミドに溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- fluorouracil FU
- 同
- 5-フルオロウラシル, 5-fluorouracil, 5-fluorouracilum, 5-FU
- 商
- カルゾナール、フラキュール、ベントン、ルナコール、ルナポン、テガフール、カルモフール、5-FU(5-FU錠、5-FU注、5-FU軟膏), Adrucil, Efudex, Fluoroplex
- 関
- 代謝拮抗薬、葉酸
- first aid step1 2006 p.307,308
特徴
作用機序
- 5-FUは5F-dUMPに転換され、これが葉酸と共有結合して複合体を形成する。この複合体はthymidylate synthataseを阻害し、結果としてdTMPの合成を阻害させる。(dTMPの合成を阻害するという意味でMTXと同じ)
適応
- (USMLE)大腸癌や固形腫瘍、basal cel carcinoma
副作用
- (USMLE)骨髄抑制(ロイコボリンでリバースされない)。光過敏性