- 英
- mogamulizumab
- 商
- ポテリジオ
- 関
- その他の腫瘍用薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/09 17:23:21」(JST)
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モガムリズマブ ?
モノクローナル抗体 |
種類 |
全長抗体 |
原料 |
ヒト化 (マウスより) |
抗原 |
CCR4 |
臨床データ |
商品名 |
ポテリジオ (POTELIGEO) |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
生物由来製品・劇薬・処方せん医薬品 |
投与方法 |
点滴静注 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
(該当なし) |
血漿タンパク結合 |
(該当資料なし)[注釈 1] |
代謝 |
(該当資料なし) |
半減期 |
(該当資料なし) |
排泄 |
(該当資料なし) |
識別 |
CAS登録番号 |
1159266-37-1 |
ATCコード |
None |
ChemSpider |
NA |
化学的データ |
化学式 |
C6520H10072N1736O2020S42 |
分子量 |
146.44 kDa |
モガムリズマブ(Mogamulizumab)は、抗CCケモカイン受容体4(英語版)[2][3]ヒト化モノクローナル抗体である。その製剤は分子標的治療薬のひとつで抗がん剤として使用されている。協和発酵キリンおよびアムジェンによって開発された[4]。商品名はポテリジオ(POTELIGEO)。
抗体を構成する糖鎖の一種類であるフコースを減少させ抗体依存性細胞傷害作用を増強するPOTELLIGENT®(ポテリジェント)という技術[5]を用いた初の抗体製剤である。
日本では2012年2月に、成人T細胞白血病 (ATL) 治療薬としての承認が了承された[6]。さらに2014年3月に「再発または難治性のCCR4陽性の末梢性T 細胞リンパ腫」および「再発または難治性のCCR4陽性の皮膚T細胞性リンパ腫」の治療薬として追加承認を受けた[7]。
効能・効果
- 再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫
- 再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫
- 再発又は難治性のCCR4陽性の皮膚T細胞性リンパ腫
副作用
以下のものが重度の副作用として挙げられている。
- Infusion reaction
- 重度の皮膚障害
- 感染症
- B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎、肝炎
- 腫瘍崩壊症候群
- 重度の血液毒性
- 肝機能障害
- 間質性肺疾患
- 高血糖
このうち、Infusion reactionは頻度が多いが、これは抗体医薬品すべてに共通する。一方、皮膚障害が国内第I相、II相治験では41.9%に発現し、さらにGrade 3以上の重篤な皮疹(中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群を含む)が19%に認められており[8]、注意喚起がなされている。
脚注
注釈
- ^ IgG1型抗体蛋白質であることから、本剤の薬物動態に血漿蛋白との結合は関与しないと考えられる[1]。
出典
- ^ “医薬品インタビューフォーム (PDF)”. 協和発酵キリン株式会社 (2014年3月). 2014年3月26日閲覧。
- ^ Ishii T, Ishida T, Utsunomiya A, Inagaki A, Yano H, Komatsu H, Iida S, Imada K, Uchiyama T, Akinaga S, Shitara K, Ueda R (2010). “Defucosylated humanized anti-CCR4 monoclonal antibody KW-0761 as a novel immunotherapeutic agent for adult T-cell leukemia/lymphoma”. Clin. Cancer Res. 16 (5): 1520-1531. PMID 20160057.
- ^ Antoniu SA (2010). “Mogamulizumab, a humanized mAb against C-C chemokine receptor 4 for the potential treatment of T-cell lymphomas and asthma”. Curr. Opin. Mol. Ther. 12 (6): 770-779. PMID 21154168.
- ^ “Statement On A Nonproprietary Name Adopted By The USAN Council: Mogamulizumab (PDF)”. American Medical Association. 2012年2月2日閲覧。
- ^ 設楽研也「次世代抗体医薬としてのポテリジェント抗体 (PDF) 」 、『薬学雑誌』第129巻第1号、2008年、 3-9頁。
- ^ 斎藤広子、高橋咲子 (2012年2月2日). “成人T細胞白血病:新薬「ポテリジオ」、薬事審部会が了承”. 毎日新聞. http://mainichi.jp/select/science/news/20120202ddm003040113000c.html 2012年2月2日閲覧。
- ^ “モガムリズマブ適応追加承認取得”. 協和発酵キリン株式会社 (2014年3月17日). 2014年3月26日閲覧。
- ^ 上田龍三 (2012年8月16日). “成人T細胞白血病リンパ腫治療薬 モガムリズマブ”. 株式会社スズケン. 2014年3月26日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 抗CCR4抗体薬 : モガムリズマブ (特集 抗体によるがん分子標的治療) -- (がん領域の抗体薬)
- POTELLIGENTを利用した日本発,世界初の抗体医薬品 : 抗CCR4抗体モガムリズマブの研究開発経緯 (特集 新規がん治療薬の研究開発)
- 石井 俊彦
- 日本薬理学雑誌 = Folia pharmacologica Japonica : くすりとからだ : ファーマコロジカ 142(4), 167-171, 2013-10
- NAID 40019826829
- 血液がんの新規抗腫瘍薬における皮膚障害 : ベンダムスチンとモガムリズマブ (第5土曜特集 抗がん剤外来治療コンセプトシート2013) -- (外来での有害事象管理)
Related Links
- 協和発酵キリンは、5月29日、再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)に対する治療薬モガムリズマブ(製品名「ポテリジオ点滴静注20mg」)の発売を開始したと発表した。 モガムリズマブは、ATL細胞の表面に存在 ...
- 25歳以上のビジネスマンを応援&サポートする『R25』がモガムリズマブをズバリ解説。R25ならではのわかりやすいモガムリズマブ解説の他、モガムリズマブ関連情報やモガムリズマブ関連コラムも充実。 ... モガムリズマブ ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 抗悪性腫瘍剤
- ヒト化抗CCR4※モノクローナル抗体
※:CC chemokine receptor 4(CC ケモカイン受容体4)
販売名
ポテリジオ点滴静注20mg
組成
有効成分(1バイアル5mL中)
- モガムリズマブ(遺伝子組換え) 20mg
- 本剤の有効成分モガムリズマブ(遺伝子組換え)は、チャイニーズハムスター卵巣細胞で生産される。
添加物(1バイアル5mL中)
- グリシン 112.5mg
ポリソルベート80 1mg
塩酸 (適量)
水酸化ナトリウム (適量)
クエン酸水和物
禁忌
効能または効果
- 再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫
- 本剤投与の適応となる疾患の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師又は施設により行うこと。
- CCR4抗原は、フローサイトメトリー又は免疫組織化学染色法により検査を行い、陽性であることが確認されている患者のみに投与すること。
- 臨床試験に組み入れられた患者の病型及び予後不良因子の有無等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
- 通常、成人には、モガムリズマブ(遺伝子組換え)として、1回量1mg/kgを1週間間隔で8回点滴静注する。
- 本剤投与時にあらわれることがあるInfusion
reaction(発熱、悪寒、頻脈等)を軽減させるために、本剤投与の30分前に抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤等の前投与を行うこと。
reactionを認めた場合は、直ちに投与の中断や投与速度の減速を考慮すること。投与再開する場合は、必要に応じて投与速度を減じて慎重に投与すること。また、投与再開後にInfusion
reactionが再度発現し投与を中止した場合には、本剤を再投与しないこと(「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)。
- 本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
注射液の調製方法及び点滴時間
- 本剤の投与時には必要量を注射筒で抜き取り、200mLの日局生理食塩液に添加し、2時間かけて点滴静注する(「適用上の注意」の項参照)。
慎重投与
- 感染症を合併している患者[好中球減少により感染症が増悪するおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
- 心機能障害のある患者又はその既往歴のある患者[投与中又は投与後に不整脈、心不全等を悪化又は再発させるおそれがある。]
- 重篤な骨髄機能低下のある患者[好中球減少及び血小板減少を増悪させ重症化させるおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
- 肝炎ウイルス、結核等の感染又は既往を有する患者[肝炎ウイルスの感染を有する患者に本剤を投与した場合、ウイルスの増殖により肝炎があらわれるおそれがある。](「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)
重大な副作用
Infusion reaction(86.0%)
- 発熱、悪寒、頻脈、血圧上昇、悪心、低酸素血症、嘔吐等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、重度のInfusion reactionを認めた場合は直ちに投与を中断し、適切な処置(酸素吸入、昇圧剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤の投与等)を行うこと。
重度の皮膚障害
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(2.3%)、発疹(11.6%)等が本剤投与中又は投与終了後にあらわれることがある。
皮膚障害発現早期から適切な処置(副腎皮質ホルモン剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤の使用等)を行うこと。
重度の皮膚障害が発現した場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
感染症(4.7%)
- 細菌、真菌又はウイルスによる感染症があらわれることがあり、重篤な感染症として帯状疱疹が報告されている。本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎(頻度不明)、肝炎(2.3%)
- B型肝炎ウイルスの増殖により劇症肝炎又は肝炎があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行いつつ患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合は投与を中止し、直ちに抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
腫瘍崩壊症候群(2.3%)
- 本剤投与後に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合は直ちに投与を中断し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
重度の血液毒性
- リンパ球減少(69.8%)、白血球減少(23.3%)、好中球減少(18.6%)、血小板減少(11.6%)、発熱性好中球減少症(2.3%)及びヘモグロビン減少(2.3%)があらわれることがある。定期的に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害
- ALT(GPT)上昇(39.5%)、AST(GOT)上昇(37.2%)、LDH上昇(30.2%)、Al-P上昇(25.6%)、γ-GTP上昇(11.6%)及び高ビリルビン血症(7.0%)を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与中止等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序4)5)
- モガムリズマブは、主に抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を介して、CCR4陽性細胞を傷害すると考えられる。
抗腫瘍作用
in vitro 試験4)5)
- モガムリズマブは、CCR4陽性のヒトATL由来細胞株(TL-Om1、ATN-1及びATL102)(ターゲット細胞)に対して、ヒト末梢血単核細胞(エフェクター細胞)存在下でADCC活性を示した。
- モガムリズマブは、ATL由来患者のCD3陽性細胞※(ターゲット細胞)に対して、同一患者由来のCD3陰性細胞(autologousなエフェクター細胞)存在下でADCC活性を示した。
※:CCR4陽性細胞を含む。
in vivo 試験6)
- モガムリズマブは、CCR4陽性のヒトATL由来細胞株(TL-Om1)を皮下移植した重症複合免疫不全マウスモデルにおいて腫瘍増殖抑制作用を示した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- モガムリズマブ(遺伝子組換え)
Mogamulizumab(Genetical
Recombination)
分子量
本質
- ヒトCCケモカイン受容体4に対する遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体である。チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される449個のアミノ酸残基からなる重鎖2分子及び219個のアミノ酸残基からなる軽鎖2分子で構成される糖タンパク質である。
★リンクテーブル★
[★]
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- 関
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