パパニコロー染色
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/08 07:11:46」(JST)
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パパニコロウ染色( - せんしょく/英: Papanicolaou stain)は、細胞標本染色法の1つ。1928年に細胞診について報告した医学者、ゲオルギオス・パパニコロウ(George Nicolaus Papanicolaou、1883年 - 1962年)の名を取って「パパニコロウ染色」と呼ぶ。英語読みのパパニコロー染色と発音する場合もある。パパニコロウの発音はギリシャ読みである。
癌や感染症の染色法として現在も臨床現場で広く用いられている。
手法
喀痰や血液、腫瘍細胞などの検体をスライドグラスに塗抹し、塗抹後1秒以内に95%エタノールに30分以上固定し、親水の95%、80%、70%、50%エタノールで各1槽、各10回出入させ、水洗を行い、核染色のヘマトキシリン染色液を3分以上、固定。水洗を行い、分別して0.5%塩酸水溶液に固定する。水洗し、脱水するため50%、70%、80%、95%エタノールで各1槽、各10回出入する。細胞質染色であるOG100染色液を1分以上、固定。分別し95%エタノールで各1槽、各10回出入する。細胞質染色であるEA100染色液を2分以上、固定。分別脱水し95%、100%エタノールを各1槽、各10回出入する。透徹しキシレンを3槽、各10回出入し、封入して、乾燥しないうちにコーティング剤を吹きつけ自然乾燥させ、標本を作成する。正荷電のヘマトキシリン染色液は負荷電の核酸と結合し核を染色、細胞質は分子量の異なった3種類の負荷電した酸性色素であるオレンジG、エオジンY、ライトグリーンSFYの細胞への拡散度の相違によって染め分けられる。特長として核構造が鮮明、透明度が高い、細胞質の色分別が可能が挙げられる。
染色されるものは以下の通り。
- 核(暗紫色)
- 細胞膜(扁平上皮細胞)
- 基底細胞(濃青緑色)
- 中層細胞(淡青緑色)
- 表層細胞(淡赤色~橙黄色)
関連項目
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Japanese Journal
- 樋口 佳代子,河原 明彦
- 日本臨床細胞学会雑誌 53(2), 152-157, 2014
- … また, 84%の施設では穿刺時に細胞検査士がベッドサイドに出向し, 染色法はパパニコロウ染色とギムザ染色の併用を 91%の施設が実施していた. …
- NAID 130004513249
- 大辻 希樹,会田 萌子
- 色材協會誌 86(6), 212-216, 2013-06-20
- … 1942年に発表された,色素の拡散能を利用したパパニコロウ染色では,組織構造の密度により細胞質の染め分けが可能であり,細胞診断には欠かすことのできない染色法である。 …
- NAID 10031182314
- 甲状腺癌の分化度推定マーカーとしてのCD26/DPP IV 活性染色の有用性:—低分化癌を中心に—
- 清山 和昭,荒武 八起,白濱 幸生,寺田 一弥,佐藤 信也,丸塚 浩助,佐藤 勇一郎,年森 啓隆,栗林 忠信
- 日本臨床細胞学会雑誌 52(5), 422-427, 2013
- … DTP を示した 4 例の細胞所見ではいずれも細胞採取量が多く, 4 例中 3 例は乳頭癌と, 1 例は濾胞性病変と判定した.結論 : 術前のパパニコロウ染色の細胞所見から低分化癌, 特に低分化成分の少ない症例における組織型の推定は困難であった. …
- NAID 130004513192
Related Links
- パパニコロウ染色は、Papanicolaou によって発案された染色方法で、核をヘマトキシリンで染色し細胞質は分化度合いによってオレンジG、エオシンY、ライトグリーンにて染分けます。また核内クロマチン構造および細胞質を透明感があ ...
- 試薬ホーム > 製品情報 > 抗体・免疫・組織化学・細胞生物 > パパニコロウ染色液 パパニコロウ染色液 Papanicolaou Stain Solution パパニコロウ染色は細胞診に不可欠な形態観察用の代表的な染色法であり、組織検査のヘマトキシリン ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
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- 英
- Papanicolaou stain
- 同
- パップ染色 Pap stain、Papanicolaou染色、パパニコロウ染色
細胞質の染色
- 淡青・緑青色(好塩基性細胞質):角化細胞 → オレンジに染まる
- ピンク・黄色(好酸性細胞質) :それ以外 → 青
- オレンジGとライトグリーンを使う。分子量:ライトグリーン > オレンジG → オレンジGは密な細胞質をもつ細胞を染めやすい。
-Papanicolaou染色
[★]
- 英
- koro
- ここではかわいい犬の名前ではない。
- 原語はおそらくマレーシアのものであり,陰茎(ないし女性の場合は外陰と乳頭)が身体の中に陥入しそして死んでしまうのではないかという不安が突然激しく生じる症状を指す用語である。この症候群は南アジア,東アジアで報告されており,そこではさまざまな現地語の用語が用いられている。例えばshuk yang,shook yong,suo yang(中国),jininia bemar(アッサム),rok-joo(タイ)などである。また時に西欧でもみられる。コロは東アジアでは,時に局地的な伝染病の形態で生じる。中国の精神疾患分類第2版(Chinese classication of Mental disorders:CCMD-2)にも,この診断は含まれている。(Kaplan p578より)
[★]
- 英
- solder
- 関
- はんだ、鑞着
[★]
- 英
- staining
- 関
- 染色法