- 英
- difenidol
- 化
- ジフェニドール塩酸塩 塩酸ジフェニドール difenidol hydrochloride
- 商
- サタノロン、シュランダー、セファドール、ソブラリン、トスペラール、ピネロロ、ジェフロン、メカルミン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/15 03:20:38」(JST)
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ジフェニドール
|
IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
1,1-di(phenyl)-4-piperidin-1-ylbutan-1-ol
|
臨床データ |
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
半減期 |
4時間 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
972-02-1 |
PubChem |
CID: 9175 |
DrugBank |
APRD00929 |
KEGG |
D03858 |
化学的データ |
化学式 |
C21H27NO |
分子量 |
309.44518 g/mol |
ジフェニドール(英 Diphenidol)は鎮暈薬(ちんうんやく)の一種で、内耳障害によるめまいや乗り物酔いの治療に用いられる医薬品。
効能
椎骨脳底動脈の循環を改善し、椎骨動脈の血流障害を起こした部位の緊張を緩解し、血流量を増加させるとともに、内耳神経のひとつである前庭神経路の調整作用を有する。主に塩酸塩(塩酸ジフェニドール)の形で、医療用医薬品としては内耳障害によるめまいや嘔吐の抑制、および外傷性頭位眩暈症患者の眼球振盪抑制を効能として承認されている。一般用医薬品としては乗り物酔い防止薬として配合されており、一日最大量は医療用150mg、一般用75mgである。めまいの改善効果は、末梢性めまいで58.3%、中枢性めまいでは60%である。
副作用
抗コリン作用があり、眠気を催すことがあるため、自動車等の運転は注意が必要である。排尿困難や眼内圧上昇を起こすことがあるため、腎機能障害や緑内障患者は服用前に医師へ相談することが望ましい。他に口の渇き、食欲不振、胸やけなどの消化器症状の他、浮動感、顔面の火照り、動悸などの副作用が見られる。ラットに投与した場合の半数致死量(LD50)は、経口投与で515mg/kg、皮下注射で670mg/kg、腹腔内注射で82mg/kg、静脈注射で29mg/kgである。
参考文献
- 齋藤洋、福室憲治、武政文彦著 『一般用医薬品学概説(第2版)』 じほう、2006年。ISBN 9784840735940。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
組成
*
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、酒石酸水素カリウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、カルメロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、プロピレングリコール、カルナウバロウ、黄色三二酸化鉄を含有する。
禁忌
- 重篤な腎機能障害のある患者
[本剤の排泄が低下し、蓄積が起こり副作用の発現のおそれがある。]
- 本剤に過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
セファドール錠25mg
- 通常成人1回1〜2錠、1日3回経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
セファドール顆粒10%
- 通常1回0.25〜0.5g(ジフェニドール塩酸塩として25〜50mg)を1日3回経口投与する。
慎重投与
- 緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧を上昇させるおそれがある。]
- 薬疹、蕁麻疹等の既往歴のある患者
- 前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者
[抗コリン作用により排尿困難を悪化させることがある。]
- 胃腸管に閉塞のある患者
[抗コリン作用により症状を悪化させることがある。]
薬効薬理
椎骨動脈の循環改善作用
- ジフェニドール塩酸塩は、アンジオテンシンIIにより攣縮した椎骨動脈を緩解し、その血流量を増加させる(イヌ)4)。
また、血管攣縮による一側椎骨動脈血流障害を有するめまい患者での臨床薬理実験でも、患側の異常緊張を緩解し、その血流量を増加させ、健側と患側の血流のアンバランスを是正することが認められている5)。
前庭神経路の調整作用
- 前庭神経刺激による前庭神経外側核の誘発電位を測定するとき、ジフェニドール塩酸塩 0.5mg/kg(i. v.) は末梢前庭神経からの異常なインパルスを遮断する(ネコ)6),7)。更に 1mg/kg(i. v.) は、前庭神経核刺激による視床下部の誘発電位をも抑制する(ラット)8)。しかもこれらの用量では脳波、心電図等に影響を及ぼさない。
眼振抑制作用
- テトラサイクリン注入による迷路障害ウサギの自発水平性眼振9)及び振子様回転刺激によるウサギの眼振を抑制する10)。更に外傷性頭位眩暈症の患者で、本剤の投与により眼振出現の潜伏時間の延長と出現程度の減弱がみられる11)。
有効成分に関する理化学的知見
融点
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
本品はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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ジフェニドール
- 関
- difenidol hydrochloride