- 英
- cyanamide
- 化
- カルシウムシアナミド calcium cyanamide、カルシウムカルビミド calcium carbimide
- 商
- シアナマイド
- 関
- カルバミドカルシウム
WordNet
- a weak soluble dibasic acid (the parent acid of cyanamide salts) (同)cyanamid
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/03 16:46:08」(JST)
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シアナミド |
|
|
IUPAC名
Cyanamide,
aminomethanenitrile
|
別称
Amidocyanogen, carbamonitrile, carbimide, carbodiimide, cyanoamine, cyanoazane, N-cyanoamine, cyanogenamide, cyanogen nitride, hydrogen cyanamide
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
420-04-2 |
PubChem |
9864 |
ChemSpider |
9480 |
UNII |
21CP7826LC |
EINECS |
206-992-3 |
国連番号 |
2811 |
KEGG |
D00123 |
ChEMBL |
CHEMBL56279 |
RTECS番号 |
GS5950000 |
|
- InChI=1S/CH2N2/c2-1-3/h2H2
Key: XZMCDFZZKTWFGF-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/CH2N2/c2-1-3/h2H2
Key: XZMCDFZZKTWFGF-UHFFFAOYAW
|
特性 |
化学式 |
CH2N2 |
モル質量 |
42.040g/mol |
外観 |
無色針状結晶 |
密度 |
1.28g/cm3 |
融点 |
44 °C, 317 K, 111 °F
|
沸点 |
260 °C, 533 K, 500 °F (分解
6.7 Paで83 °C
2.5kPaで140°C)
|
水への溶解度 |
77.5g/100ml(15°C)
85g/100ml(25°C) |
有機溶媒への溶解度 |
可溶 |
危険性 |
MSDS |
ICSC 0424 |
EU分類 |
Toxic(T) |
EU Index |
615-013-00-2 |
NFPA 704 |
|
Rフレーズ |
R21 R25 R36/38 R43 |
Sフレーズ |
S1/2 S3 S22 S36/37 S45 |
引火点 |
141°C, 414K |
関連する物質 |
関連物質 |
カルシウムシアナミド |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
シアナミド(Cyanamide)とは、化学式 H2N-CNで表されるアミド化合物である。化成品原料や肥料として利用される物質であり、医薬品としても使用される。
目次
- 1 製法
- 2 性質
- 3 医薬品
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
製法
カルシウムシアナミドを水と反応させ、二酸化炭素を溶液に通じるとシアナミド水溶液が得られる。硫酸で中和して炭酸カルシウムを沈殿させ、濃縮すると無色針状結晶として得られる。
- CaCN2 + H2O + CO2 → CaCO3 + H2NCN
性質
シアナミドはカルボジイミドと互変異性をもっている。アルカリ性溶液中で加熱すると、シアナミドとカルボジイミドとが反応したジシアンジアミドが生成する。ジシアンジアミドは土壌中の水分で徐々に分解して、尿素と炭酸アンモニウムになる。ジシアンジアミド自身は植物に有害なので基肥として利用される。
シアナミドはアミンと反応してグアニジンとなるので、化成品原料として重要である。
シアナミド自身は刺激性を持ち、皮膚に触れると炎症を引き起こす。日本では毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている。
医薬品
シアナミドは日本薬局方一部収載品で、慢性アルコール中毒、過飲酒者に対して断酒、節酒目的で用いられる。商品名は、シアナマイド。
作用機序
本剤はアルデヒドデヒドロゲナーゼを阻害するので肝臓におけるエタノール代謝を抑制し、悪酔いの原因となるアセトアルデヒドを体内に蓄積させる。このため少量の酒でも苦しい目に遭い、断酒、節酒の効果がもたらされる。
注意事項
本剤を服用時は、嗜好品である酒を飲まなくても、奈良漬のようなエタノールを含む食品や少量の薬用酒を摂取した程度でも悪酔いすることがある。「飲酒」とまで言わない程度のアルコール摂取にも注意が必要である。
関連項目
- 肥料、農薬。シアナミドを含むので施肥(散布)後に飲酒すると危険。施肥(散布)後、24時間くらいは飲酒を避けるべき
外部リンク
- International Chemical Safety Card 0424
- NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0160
- OSHA guideline for cyanamide
- AlzChem Trostberg(Degussa)
Japanese Journal
- 東北日本海側地域における水稲収穫後の圃場への石灰窒素散布が漏生イネの出芽・苗立ちに及ぼす影響
- 大平 陽一,白土 宏之,山口 弘道 [他],福田 あかり
- 日本作物学会紀事 84(1), 22-33, 2015
- … 石灰窒素散布 (50 g m-2)は,いずれも無処理と比較して漏生イネの出芽率を低下させ,特に秋季の石灰窒素散布の効果が高い傾向にあった.その要因として,秋季の石灰窒素散布では,気温が高いことでシアナミドによる種子の休眠覚醒および発芽阻害の効果が高かったことと,その影響が及ぶ期間が長かったことが推察された.この他に,石灰窒素を水稲の漏生抑制に利用する上では,石灰窒素の散布後に一定期間 …
- NAID 130004829742
- シアナミド架橋白金二核錯体をビルディングブロックに用いた多核錯体の合成
- 休眠期のシアナミド処理がニホンナシ'幸水'および'豊水'の発芽・開花に及ぼす影響
- 吉川 瑛治レオナルド,Yamamoto Robson Ryu,Petri Jose Luiz [他]
- 園芸学研究 13(2), 143-153, 2014-04-15
- NAID 40020085620
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
シアナマイド内用液1%「タナベ」
組成
有効成分(1mL中)
添加物
禁忌
- 重篤な心障害のある患者〔本剤の投与により増加するアルコール代謝物アセトアルデヒドが悪影響を及ぼすおそれがある.〕
- 重篤な肝障害のある患者〔スリガラス様封入体の発現により悪影響を及ぼす.〕
- 重篤な腎障害のある患者〔腎障害を悪化させるおそれがある.〕
- 重篤な呼吸器疾患のある患者〔本剤の投与により増加するアルコール代謝物アセトアルデヒドが呼吸機能に抑制的に作用する.〕
- アルコールを含む医薬品(エリキシル剤,薬用酒等)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 慢性アルコール中毒及び過飲酒者に対する抗酒療法
- 断酒療法として用いる場合には,シアナミドとして,通常1日50〜200mg(1%溶液として5〜20mL)を1〜2回に分割経口投与する.
本剤を1週間投与した後に通常実施する飲酒試験の場合には,患者の平常の飲酒量の十分の一以下の酒量を飲ませる.飲酒試験の結果発現する症状の程度により,本剤の用量を調整し,維持量を決める.
節酒療法の目的で用いる場合には,飲酒者のそれまでの飲酒量によっても異なるが,酒量を清酒で180mL前後,ビールで600mL前後程度に抑えるには,通常シアナミドとして15〜60mg(1%溶液として1.5〜6mL)を1日1回経口投与する.飲酒抑制効果の持続するものには隔日に投与してもよい.
慎重投与
- 肝障害のある患者〔スリガラス様封入体の発現により悪影響を及ぼすおそれがある.〕
- 腎障害のある患者〔腎障害を悪化させるおそれがある.〕
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を誘発することがある.〕
- 脳の器質障害のある患者〔本剤の投与により増加するアルコール代謝物アセトアルデヒドが悪影響を及ぼすおそれがある.〕
- 糖尿病の患者〔アルコール性低血糖を起こしやすい.〕
- 甲状腺機能低下症の患者〔類薬ジスルフィラムの動物実験で抗甲状腺作用が報告されている.〕
- 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- ジギタリス投与をうけている患者〔シアナミド−アルコール反応時に血清カリウム値の低下のおそれがある.〕
重大な副作用
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),落屑性紅斑(いずれも頻度不明)
- このような副作用があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬剤性過敏症症候群1)(頻度不明)
- 初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること.
再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少(いずれも頻度不明)
- これらの副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
肝機能障害,黄疸(いずれも頻度不明)
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,Al-P,ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.また,長期投与により肝細胞にスリガラス様封入体(ground glass inclusion)があらわれることがある2,3).
薬効薬理
動物での作用
アルコール増強作用
- マウスを用いた実験で,アルコール投与による正向反射消失の回復時間を約3倍延長する6).
アルデヒド脱水素酵素阻害作用
- ラットに14Cラベル・シアナミドを腹腔内投与した場合,肝におけるアルデヒド脱水素酵素抑制の用量相関がみられた7〜9).
作用機序
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である.水,メタノール,エタノール(99.5)又はアセトンに極めて溶けやすい.1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.0〜6.5である.吸湿性である.
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
シアナミド。カルシウムシアナミド
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シアナミド
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- calcium carbimide
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