商品名
ザバクサ配合
会社名
MSD
成分
薬効分類
第4
薬効
<適応菌種>
本剤に感性のレンサ球菌属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、緑膿菌
<適応症>
膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍
を効能・効果とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 新薬の紹介 β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤 注射用タゾバクタムナトリウム・セフトロザン硫酸塩(ザバクサ配合点滴静注用)
- 示野 莉加
- 日本病院薬剤師会雑誌 = Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 55(11), 1336-1338, 2019-11
- NAID 40022071000
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- 総称名 ザバクサ 一般名 タゾバクタムナトリウム, セフトロザン硫酸塩 欧文一般名 Tazobactam Sodium, Ceftolozane Sulfate 製剤名 注射用タゾバクタムナトリウム・セフトロザン硫酸塩 薬効分類名 β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ザバクサ配合点滴静注用
組成
有効成分の名称
剤形
含量
(1バイアル中)
- タゾバクタムナトリウム537mg(タゾバクタムとして500mg)/セフトロザン硫酸塩1,147mg(セフトロザンとして1,000mg)
添加物
- 無水クエン酸21mg、塩化ナトリウム487mg、L-アルギニン適量
禁忌
- 本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
- 他のβ-ラクタム系抗生物質(ペニシリン系、カルバペネム系等)に対し重篤な過敏症(アナフィラキシー、重度の皮膚反応等)の既往歴のある患者
効能または効果
〈適応菌種
- 本剤に感性のレンサ球菌属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、緑膿菌
〈適応症
- 敗血症、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍
- 本剤の使用に際しては、β-ラクタマーゼの関与が考えられ、本剤に感性の原因菌による感染症である場合に投与すること。
- 肺炎の場合、臨床試験の対象が院内肺炎患者であったことを踏まえ、適切な患者に投与すること(「臨床成績」の項参照)。
〈膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍
- 通常、成人には1回1.5g(タゾバクタムとして0.5g/セフトロザンとして1g)を1日3回60分かけて点滴静注する。
なお、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍に対しては、メトロニダゾール注射液と併用すること。
〈敗血症、肺炎
- 通常、成人には1回3g(タゾバクタムとして1g/セフトロザンとして2g)を1日3回60分かけて点滴静注する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍患者を対象とした本剤単独投与時の有効性及び安全性の検討を目的とした臨床試験は実施していない(「臨床成績」の項参照)。腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍において、併用するメトロニダゾール注射液の用法・用量、使用上の注意等は、メトロニダゾール注射液の添付文書に従うこと。
- 肺炎及び敗血症の場合、本剤の適応菌種等を踏まえ、必要に応じてグラム陽性菌に抗菌活性を有する適切な薬剤を併用して治療を行うこと(「臨床成績」の項参照)。
- 腎機能障害のある患者(CLCRが50mL/min以下)に対しては下記を参考に本剤の用量を調節すること(「重要な基本的注意」「薬物動態」の項参照)。
〈膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:30〜50mL/min
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:15〜29mL/min
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:血液透析中の腎不全患者§
- 本剤投与量‡:1回150mg3)を1日3回投与。ただし、初回のみ750mg1)とすること(血液透析実施日は透析終了後速やかに投与)。
- 1)本剤750mg(タゾバクタム250mg、セフトロザン500mg)
- 2)本剤375mg(タゾバクタム125mg、セフトロザン250mg)
- 3)本剤150mg(タゾバクタム50mg、セフトロザン100mg)
〈敗血症、肺炎
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:30〜50mL/min
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:15〜29mL/min
クレアチニンクリアランス(CLCR)†:血液透析中の腎不全患者§
- 本剤投与量‡:1回450mg3)を1日3回投与。ただし、初回のみ2.25g4)とすること(血液透析実施日は透析終了後速やかに投与)。
- 1)本剤1.5g(タゾバクタム0.5g、セフトロザン1g)
- 2)本剤750mg(タゾバクタム250mg、セフトロザン500mg)
- 3)本剤450mg(タゾバクタム150mg、セフトロザン300mg)
- 4)本剤2.25g(タゾバクタム0.75g、セフトロザン1.5g)
- † Cockcroft-Gault式により推定したCLCR
- ‡ いずれの用量も60分かけて投与する。
- § CLCRが15mL/min未満で血液透析をしていない患者における臨床推奨用量の根拠となるデータは得られていない。
慎重投与
- セフェム系以外のβ-ラクタム系抗生物質(ペニシリン系、カルバペネム系等)に対し過敏症の既往歴のある患者[交差反応性が認められているので、慎重に投与すること。本剤に対しアナフィラキシーがあらわれた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。]
- 腎機能障害のある患者[セフトロザン及びタゾバクタムの血漿中濃度が増加するため、用量調節が必要である(「用法・用量に関連する使用上の注意」「重要な基本的注意」の項参照)。]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(頻度不明注1))
- ショック、アナフィラキシー等の重篤な過敏症反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
クロストリジウム・ディフィシレ大腸炎(0.4%)
- クロストリジウム・ディフィシレ大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害(0.1%)
- 急性腎障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと(「重要な基本的注意」の項参照)。
脳出血(頻度不明注1))
- 脳出血があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用
- 本剤は、レンサ球菌属、腸内細菌科細菌(大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属等)、インフルエンザ菌、緑膿菌に対して抗菌活性を示す14)。
作用機序
- タゾバクタムは多くのAmblerクラスAのβ-ラクタマーゼ(CTX-M、SHV、TEM)に対して阻害作用を示すことによりセフトロザンが加水分解されることを防ぐ。セフトロザンはセファロスポリン系に属する抗菌薬で、細菌のペニシリン結合蛋白質に作用し、細胞壁合成を阻害して殺菌作用を示す15)。本剤は、基質特異性拡張型β-ラクタマーゼや他のタイプのβ-ラクタマーゼ(TEM、SHV、CTX-M、OXA)産生の腸内細菌科細菌に対して抗菌活性を示し、また、染色体性AmpC産生、菌体外膜蛋白質のポーリン(OprD)欠損あるいは排出ポンプ(MexXY、MexAB)の亢進した緑膿菌に対しても抗菌活性を示す16)。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- compound、combination、mixture、compound
- 関
- 化合物、組み合わせ、混合、混合物、コンパウンド、複方、併用、化合、合併、コンビネーション、組合せ