- 英
- Coriolis force
- 関
- コリオリ効果
WordNet
- (physics) a force due to the earths rotation; acts on a body in motion (airplane or projectile) in a rotating reference frame; in a rotating frame of reference Newtons second law of motion can be made to apply if in addition to the real forces acting
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/15 19:59:54」(JST)
[Wiki ja表示]
古典力学 |
運動の第2法則
|
歴史 |
分野 |
静力学 · 動力学 / 物理学における動力学 · 運動学 · 応用力学 · 天体力学 · 連続体力学 · 統計力学 |
基本概念 |
空間 · 時間 · 速度 · 速さ · 質量 · 加速度 · 重力 · 力 · 力積 · トルク / モーメント / 偶力 · 運動量 · 角運動量 · 慣性 · 慣性モーメント · 基準系 · エネルギー · 運動エネルギー · 位置エネルギー · 力学的仕事 · 仮想仕事 · ダランベールの原理 |
主要項目 |
剛体 · 剛体の力学 · 運動 · ニュートン力学 · 万有引力 · 運動方程式 · 慣性系 · 非慣性系 · 回転座標系 · 慣性力 · 平面粒子運動力学 · 変位 · 相対速度 · 摩擦 · 単振動 · 調和振動子 · 短周期振動 · 減衰 · 減衰比 · 自転 · 回転運動 · 等速円運動 · 非等速円運動 · 向心力 · 遠心力 · 遠心力 (回転座標系) · 反応遠心力 · コリオリの力 · 振り子 · 回転速度 · 角加速度 · 角速度 · 角周波数 · 偏位角度 |
科学者 |
アイザック・ニュートン · エレミア・ホロックス · レオンハルト・オイラー · ジャン・ル・ロン・ダランベール · アレクシス・クレロー · ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ · ピエール=シモン・ラプラス · ウィリアム・ローワン・ハミルトン · シメオン・ドニ・ポアソン |
|
表・話・編・歴
|
物理学 |
ウィキポータル 物理学
執筆依頼・加筆依頼 |
|
カテゴリ |
物理学 - (画像) |
ウィキプロジェクト 物理学 |
左回りに回転する円盤の中心から等速度運動をする玉(上図)は、円盤上からは進行方向に対し右向きの力で曲げられたように見える(下図)。
コリオリの力(コリオリのちから、Coriolis force)とは、回転座標系(Rotating reference frame)上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力の一種であり、コリオリ力、転向力(てんこうりょく)ともいう。1835年にフランスの科学者ガスパール=ギュスターヴ・コリオリが導いた。
なお、回転座標系における慣性力には、他に、回転の中心から外に向かって働く遠心力がある。
コリオリの力を実感するには、フィギュアスケーターのように回転しながら、重り(500g程度でよい)を持った手を「前にならえ」の要領で前に突き出したり胸元にしまったりを繰り返すと分かりやすい。左回りに回転している場合、腕を前方に突き出す時には重りが右方向に引っ張られるように感じ、腕を胸元にしまうときには左方向に吸い込まれるように感じる。この、重りの進行方向からみて右にずれる方向に働いている見かけ上の力が、コリオリの力である。
目次
- 1 原理
- 2 現象
- 2.1 地球の自転によるコリオリの力
- 2.2 一般的な回転系におけるコリオリの力
- 3 出典
- 4 関連項目
原理
コリオリの力は、慣性座標系(Inertial reference frame)で記述された運動方程式を回転座標系に座標変換することで導かれる。しかし、これだけではイメージがわきにくいので分りやすい例で説明されることが多い。たとえば、「今、角速度 ω で回転している座標系で、回転中心から r の位置に質量 m の質点があると考えると、その角運動量はである。この質点を、角速度を変えないようにしながら外側に移動させるには、適当な外力(トルク)を加えて角運動量を大きくしなければならない。これを、ともに回転している座標系からみると、外力を受けているのに運動の方向が変わらないので、外力を打ち消す力が働いていることになる。この力がコリオリの力である。この力は見かけ上の力である」。
具体的な導出方法は、まず角運動量を時間で微分して、角速度が変わらないと仮定すると
としてトルク τを得る。それを半径rで割ることで、コリオリの力
を導く(は移動速度、すなわちdr/dt)。角運動量を増加させるトルクの方向は回転と同じ方向であるから、コリオリの力は回転と反対方向であり、反時計回りの場合は進行方向から90度右向きとなる。
現象
地球の自転によるコリオリの力
地球は東向きに自転している。そのため、低緯度の地点から高緯度の地点に向かって運動している物体には東向き、逆に高緯度の地点から低緯度の地点に向かって運動している物体には西向きの力が働く。北半球では右向き、南半球では左向きの力が働くとも言える。一つの例として極軌道の人工衛星を想像されたい。北極点上空から日本上空へ向かおうとする人工衛星は直進するが、地球は自転しているため、地上にいる観測者には、衛星がアジア大陸方面へ逸れていくように見えるのである。
台風が北半球で反時計回りの渦を巻くのは、風が低気圧中心に向かって進む際にコリオリの力を受け、中心から右にずれた地点に到達するためである[1]。
また、大気だけでなく、海流の運動もコリオリの力の影響を受けている。
北半球で真北に撃った砲弾が、標的よりもわずかに東(右)にずれることは昔から知られていることである。このように、大砲やロケット、1000m近い長距離での狙撃などの軌道計算はコリオリの力での補正が必要である。
地球が(ほぼ)球体のため、コリオリの力の大きさは緯度によって異なる。
一般的な回転系におけるコリオリの力
以下で述べる「コリオリの力」とは、一般的な場合を指す。必ずしも地球の自転によるものではない。
角速度を測るジャイロ(角速度計)や流量計にも、コリオリの力を利用したものがある。
出典
- ^ 朝永振一郎 『物理学読本』 (第2版) みすず書房、1981年、30頁。ISBN 4-622-02503-5。
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、コリオリの力に関連するカテゴリがあります。 |
- フーコーの振り子
- ジャイロスコープ
- ナイルの放物線
- 貿易風
- 極風
- 環流
- 遠心力
- 地衡風
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 大林組の「宇宙エレベーター建設構想」(<特集>宇宙エレベータの実現を目指して 第2回)
- 石川 洋二
- 日本航空宇宙学会誌 62(9), 305-309, 2014-09-05
- … ーがケーブルを補強する.クライマーが昇降できるようケーブルにはあらかじめ張力をかけ,510回の補強により約20年かけてケーブルを建設する.ケーブルダイナミクスの解析結果から,風やクライマーによるコリオリ力の影響は制御できるものと考えられた.アースポートの主要部は海上の浮体構造物とし,ケーブルを固定し,張力を制御する.静止軌道ステーションはモジュール構造から構成され,宇宙太陽光発電システムの …
- NAID 110009843752
- 異なる斜面勾配における内部ケルビン波の砕波により誘起される流れ
- 小窪 一毅,中山 恵介,新谷 哲也,大塚 淳一,渡部 靖憲,柿沼 太郎,駒井 克昭,清水 健司
- 土木学会論文集B3(海洋開発) 70(2), I_193-I_198, 2014
- … 東京湾などの閉鎖性内湾では,日射の影響や淡水の流入により成層が発達し,風や潮汐などによる外力が与えられることで内部波が発生する.この内部波は,コリオリ力の影響を受けて内部ケルビン波へと発達し,斜面などの浅水域において砕波することで巻き上げや水平循環を発生させ,物質輸送に大きな影響を与える可能性がある.しかし,内部ケルビン波の砕波の影響に関してこれまでに十分な研究は行われて …
- NAID 130004697278
Related Links
- 進行方向に対して直角に働くコリオリ力は初めて学ぶ人にとってなんとも不思議な力です。その奇妙な性質を理解するには遠心力によって地球の形が変形する効果を考慮することが必須です。そうして初めて、任意方向の速度ベクトル ...
- コリオリの力 北半球で風が右にそれてしまう原因はコリオリの力と呼ばれる見かけの力のためです。どんな力なのか、参考までに解説しておきます。 運動中の系から物体を投げたとき まずはそれぞれ等速で同じ向きに並んで走って ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- power、force、strength、energy
- 関
- エネルギー、強制、強度、能力、羃乗、威力、強弱、勢い、力を与える、動力を供給する
- ニュートン、ダイン