21トリソミー

出典: meddic

trisomy 21
ダウン症候群 Down症候群 Down syndrome Down's syndromeトリソミー2121番染色体トリソミー 21-トリソミー trisomie 21 autosomale、trisomy G syndrome、蒙古人症 蒙古症 mongolismus モンゴリスムス
染色体核型トリソミー
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疫学

  • 母体の年齢と関係がある。
  • 20-25歳:1/1600
  • 25-30歳:1/870
  • 30-35歳:1/300

病因

  • 21番染色体が3コピーになる21トリソミーが基本病態。大多数は自然発生する。3種類の核型が存在する。
  • 1.標準型 95% 21番染色体が1本多く、全体が47本となる。
  • 2.転座型  4% 14あるいは21番染色体にRobertson転座する。
  • 3.モザイク型  1% 正常細胞とトリソミー細胞が混在する。

ロバートソン転座による14q,21qを有する21trisomy保因者

  • 13,14,15,,21,22は短腕が短くrRNAしかコードされていないので、これらの染色体の間でロバートソン転座により短腕が失われても問題が起きにくい。ロバートソン転座により染色体が45本になっている人は1000人に1人の割合で存在する。(参考1)
  • 14番と21番染色体でロバートソン転座が起きたとすると、核型はder(14;21)(q10;q10)と表記される。この場合染色体は、14番染色体、21番染色体、der(14;21)(q10;q10)の3本を有することになる。配偶子が減数分裂の際に作られるとき、6つの組み合わせができるという。すなわち、1本のみ( 14, 21, der(14;21)(q10;q10) )の場合および2本( 14+21, der(14;21)(q10;q10) + 14, der(14;21)(q10;q10) + 21 )の場合ができる。このうち、14, 21, der(14;21) + 14 の場合は受精後にモノソミーが生じることになり致死的である。14+21、der(14;21)(q10;q10)の場合は正常となる。問題はder(14;21)(q10;q10) + 21の場合であり、この場合受精後に21の長腕が3つ存在することになりダウン症候群を発症しうる。
  • 転座型ダウン症候群の場合、同胞発生するリスクがある。経験的な危険率は母が保因者の場合10-15%、父親が保因者の場合は2%である。(参考1)

形態

特有な顔貌

  • 眼裂斜上
  • 内眼角贅皮
  • 両眼間解離、耳介低位
  • 鼻根部平坦(鞍鼻)
  • 手掌の猿線

合併症

  • 1. 先天的心疾患
出現頻度:約50% ←特徴
肺高血圧症が合併
動脈管開存症もありうる
  • 2. 消化器奇形
  • 3. 血液疾患
  • transient abnormal myelopoiesis(類白血病反応)
  • 生下時末梢血に芽球細胞が見られる。症状はM7と同じ。2割以下で白血病を引き起こす。
  • blast cell, LDH, WBCが高値であるが2-6ヶ月で正常となる。


参考

  • 1. [charged]Chromosomal translocations, deletions, and inversions - uptodate [1]
  • 2. DOWN SYNDROME
[display]http://omim.org/entry/190685
  • 3. [charged] ダウン症の臨床的特徴および診断 - uptodate [2]




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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/04 20:30:24」(JST)

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和文文献

  • 極低出生体重児で出生した21トリソミーの臨床的検討
  • 熊坂 栄,与田 仁志,石田 史彦,溝上 雅恵,兒玉 祥彦,斉藤 敬子,竹田 知洋,川上 義
  • 日本未熟児新生児学会雑誌 = Journal of Japan Society for Premature and Newborn Medicine 23(1), 83-87, 2011-02-15
  • NAID 10029413888
  • 妊娠初期の超音波検査にてnuchal translucency肥厚,鼻骨欠損,静脈管の逆流を認めた21トリソミーの2症例
  • 梶原 一紘,小竹 譲,林 千景
  • 千葉産科婦人科学会雑誌 5(1), 15-19, 2011
  • NAID 40019018533
  • 当科で出生した21トリソミー症例の胎児超音波所見に関する検討
  • 中島 由貴,谷村 憲司,上田 あかね,丸野 由美香,園山 綾子,平久 進也,天野 真理子,森實 真由美,森田 宏紀,山崎 峰夫,山田 秀人
  • 産婦人科の進歩 63(3), 2011
  • NAID 130001241826
  • 一過性骨髄異常増殖症(TAM)様の好酸球増多症を合併した21トリソミー(ダウン症候群)の2例
  • 細川 真一,和田 芳郎,飯谷 秀美,北島 博之,岡本 伸彦
  • 日本未熟児新生児学会雑誌 = Journal of Japan Society for Premature and Newborn Medicine 22(1), 57-64, 2010-02-15
  • NAID 10026440190

関連リンク

ダウン症候群(ダウンしょうこうぐん、英: Down syndrome)は、体細胞の21番染色体が 1本余分に存在し、計3本(トリソミー症)持つ ... 93%が標準型21トリソミー。5%が21番 染色体が他の染色体に付着した転座型で、転座型の半分(全体の2%)は親が均衡型転 ...
常染色体の完全なトリソミーは13番染色体、18番染色体、21番染色体の3種類以外は ごくまれにしか存在しない。この理由は、他の常染色体には、より重要な遺伝情報が 多いため、トリソミーは致死的となり早期に流産するためである。染色体のサイズが 大きい ...

関連画像

よろしくねー かあさーん♪18トリソミーとは常染色体 45本イメージ 1Down症候群 Down syndrome


★リンクテーブル★
先読みDown's syndrome」「染色体核型
国試過去問101E028」「104E043
リンク元α-フェトプロテイン」「胎児水腫」「骨盤位」「猿線」「Down syndrome
拡張検索標準型21トリソミー
関連記事トリソミー」「トリ

Down's syndrome」

  [★] ダウン症候群 Down syndromeダウン症蒙古人症 Mongolismtrisomy 21


染色体核型」

  [★]

参考

[display]http://genetopia.md.shinshu-u.ac.jp/genetopia/basic/basic4.htm

101E028」

  [★]

  • 次の文を読み、28~30の問いに答えよ。
  • 6歳2か月の男児。発熱を主訴として来院した。
  • 現病歴: 1週前から元気がなく、時々38℃台の発熱が現れるようになった。
  • 発育歴・既往歴: 妊娠経過は異常なく、40週に自然分娩で出生した。出生体重2,960g。Apgarスコア4点(1分)、8点(5分)。目齢3から光線療法を24時間受けた。新生児期から特異な顔貌があり、生後1か月ころに精密検査を受けた。1歳時の身長74cm、体重9kg。首のすわり4か月、つかまり立ち13か月、ひとり歩き23か月。まだボタンをうまく掛けられず、ひとりで靴を履けない。まねをして丸は書くが、四角は書けない。
  • 家族歴: 父42歳、母41歳。両親と10歳の姉とに特記すべき疾患はない。
  • 現症: 身長106cm、体重18kg。体温38.0℃。脈拍100/分、整。血圧110/54mmHg。顔の写真を以下に示す。 皮膚に発疹を認めない。第5指が短い。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に発赤はない。右側頸部に径約1.5cmのリンパ節を2個触知するが、圧痛はない。胸骨左線第2肋間に2/6度のやわらかい収縮期雑音を聴取する。呼吸音は正常。右肋骨弓下に肝を2cm、左肋骨弓下に脾を触知する。深部腱反射は正常である。
  • 検査所見: 血液所見:赤血球303万、Hb8.7g/dl、Ht26%、白血球4,600(桿状核好中球1%、分葉核好中球8%、単球6%、リンパ球63%、異常細胞22%)、血小板8万。
  • 血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン3.7g/dl、総ビリルビン0.5mg/dl、AST29IU/l、ALT15IU/l、LDH820IU/l(基準176~353)、Fe55μg/dl、TIBC 320μg/dl(基準240~310)。CRP6.1mg/dl。


  • この患児について正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101E027]←[国試_101]→[101E029

104E043」

  [★]

  • 出生直後の新生児。胆汁性嘔吐があり診察を依頼された。啼泣が弱く、筋緊張の低下を認める。上腹部に軽度の膨隆を認める。顔貌の写真(別冊No.6A)と胸腹部立位エックス線写真(別冊No.6B)とを別に示す。
  • まず行うのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104E042]←[国試_104]→[104E044

α-フェトプロテイン」

  [★] ;英:α-fetoprotein AFP, alpha fetoprotein, alpha-fetoprotein

αフェトプロテインα胎児性タンパク
トリプルマーカーテスト。腟分泌液中α-フェトプロテインAFP-L3分画


産生部位

  • 胎生期の卵黄嚢、胎児肝臓で産生される。
  • 出生後の産生はほとんどみられない。
  • 肝細胞癌、肝細胞の再生局面で再び産生されるようになることがある
  • 妊娠初期の異常高値は、胎児の中枢神経系異常を疑わせる所見となる。
  • 本蛋白質は胎生期初期には卵黄嚢で、その後は内胚葉、肝臓で産生された後血清中に放出される。

意義

  • 肝細胞癌、卵黄嚢腫瘍、肝芽腫の腫瘍マーカー、炎症性肝疾患における肝再生の指標

先天異常の診断

破水の診断

  • 羊水中に多量に存在するため、膣分泌物のAFPを同定することで破水の診断に利用される

腫瘍マーカー

  • 腫瘍径:腫瘍径とAFP値との間に相関はない。3cmの以下の早期肝癌では陽性率は25%。
  • 組織型:(高分化・未分化)産生能低い、(中分化)産生能高い。

QB.Q-14

基準値

  • (健常人) <10ng/ml

高値

AFPの分画

  • レクチンとの親和性により、L1,L2,L3の分画に分けられる。
  • L1分画上昇:肝硬変
  • L3分画上昇:肝細胞癌

AFP-L3分画、PIVKA-IIとの関係

  • AFP-L3分画、PIVKA-IIと相関関係は見られない。
  • 肝細胞癌において、AFPとPIVKA-IIとの間に相関関係が見られないため、併用により診断率の向上が期待できる(LAB.631)
  • AFP, AFP-L3分画, PIVKA-IIが高い例では予後不良である。(参考1,2)

妊婦の生理的な変動

  • 妊娠3ヶ月以降上昇、8ヶ月でピーク(300-800ng/ml)。

乳児の生理的な変動

  • 出生後高値、生後1年で成人値。

参考

  • 1. AFP・AFP-L3・PIVKA-IIの3因子陽性例は脈管浸潤が多く予後不良【肝癌研究会2011】
[display]http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201107/520980.html&cnavi=1
3マーカーがいずれも陽性の場合、組織学的に脈管浸潤が多く認められ、Edmondson分類グレードIII、IVの頻度が高い
  • 2. Triple Positive Tumor Markers for Hepatocellular Carcinoma Are Useful Predictors of a Poor Survival.
  • Kiriyama S, Uchiyama K, Ueno M, Ozawa S, Hayami S, Tani M, Yamaue H.SourceFrom the Second Department of Surgery, Wakayama Medical University, School of Medicine, Wakayama, Japan.
  • Annals of surgery.Ann Surg.2011 May 20. [Epub ahead of print]
  • OBJECTIVE: To determine the importance of the expression pattern of multiple tumor markers for hepatocellular carcinoma (HCC) with regard to the tumor malignancy and patient survival.BACKGROUND: Several studies have indicated that HCC tumor markers, including alpha-fetoprotein (AFP), Lens culinaris
  • PMID 21606837




胎児水腫」

  [★]

fetal hydrops, hydrops fetal
hydrops fetalis
先天性胎児全身水腫

概念

  • 胎児水腫とは以下の所見を2つ以上そなえるものである;(1)腹水、(2)胸水、(3)心嚢水、(4)浮腫(skin edema)、(5)羊水過多 (参考1)

分類

病態生理

非免疫性胎児水腫

参考1
明らかになっていないが、以下の異常が1つ以上組み合わさって生じている。
  • 1. リンパ管の閉塞 (ex. 先天奇形、悪性腫瘍)
  • 2. 脈管の透過性亢進 (ex. 感染)
  • 3. 心筋の不全(myocardial failure) or 静脈還流路の閉塞
  • 4. 浸透圧の減少 (肝疾患、腎疾患、非免疫的機序を介さない貧血)

疫学

  • 非免疫性胎児水腫がほとんど。免疫性胎児水腫は予防方法が発達してきたため、胎児水腫の90%を非免疫性胎児水腫が占め、有病率は1500-3800出産に1例となっている(参考1)。

診断

  • 経腹壁超音波検査

予後

  • 免疫性胎児水腫に比べて非免疫性胎児水腫の予後はよくない。(QB.P-257)
  • 非免疫性胎児水腫は周産期死亡の50-98%と関連している。予後に影響を与える要素は発症時の胎齢と胸水の存在で、胎齢20週以下での胸水を伴う胎児水腫の発症は予後が悪い。胸水の存在により肺の低形成をきたすためである。(参考1)

参考

  • 1. [charged] Nonimmune hydrops fetalis - uptodate [3]

国試


骨盤位」

  [★]

pelvic presentation, breech presentation
presentatio caudae
胎位異常分娩


概念

  • 胎位の一つ。

分類

  • 殿位:70%
  • 単殿位、不全副殿位、全副殿位
  • 足位:30%
  • 全足位、不全足位
  • 膝位:10%
  • 全膝位、不全膝位

疫学

  • 頻度:3-4%(妊娠末期)

NGY.446

  • 妊娠7ヶ月:30%
  • 妊娠8ヶ月:15%
  • 妊娠9ヶ月:6-9%
  • 正期産  :3-5%

病因

NGY.446
胎児の自己回転が妨げられる環境、胎児が動きやすい環境(羊水過多、子宮が広がりやすい?)ことが関係。
  • 1. 胎齢が若い
  • 2. 頻産婦
  • 3. 羊水過少、羊水過多
  • 4. 胎児奇形(水頭症(固定がうまくいかない)、無脳症(羊水過多))、染色体異常(13トリソミー18トリソミー21トリソミー)
  • 5. 筋緊張性ジストロフィー
  • 6. 骨盤位分娩既往
  • 7. 子宮奇形
  • 8. 骨盤内腫瘍

治療

妊娠管理

  • 経過観察:妊娠30週までは胎児の自己回転を期待。
  • 膝胸位:胎児の自然回転を期待 (QB.P-303)
  • 外回転術:妊娠35-37週に超音波断層法により胎児を観察しながら外診手により骨盤位から頭位に回転する方法。成功率は65%。(NGY.445)

分娩管理

分娩における問題・合併症

NGY.448 G10M.238
  • 前期破水、臍帯圧迫・臍帯脱出、遷延分娩、頭蓋内出血
  • 分娩外傷:頭蓋内出血、頭蓋骨・脊柱・鎖骨・大腿骨の骨折、上腕挙上→上腕骨骨折、上腕神経麻痺、腹腔内臓器損傷

国試



猿線」

  [★]

simian crease
21トリソミー


参考

  • 1.
[display]http://www.pennmedicine.org/encyclopedia/em_PrintArticle.aspx?gcid=003290&ptid=1
  • 2.
[display]http://www.wellsphere.com/down-syndrome-article/just-what-is-down-syndrome/425420


Down syndrome」

  [★] 21トリソミー trisomy 21 = ダウン症候群 DS


標準型21トリソミー」

  [★]

standard trisomy 21
21トリソミー


トリソミー」

  [★]

trisomy
三染色体三染色体性


  • first aid step1 2006 p.110
  • 染色体が3本ある

トリソミー

  trisomy 21 trisomy 18 trisomy 13
Down syndrome Edwards' syndrome Patau's syndrome
1:700 1:8000 1:6000
頭部 精神遅滞
小頭症    
後頭部隆起    
  小眼球症    
顔面 全前脳胞症    
内眼角贅皮、扁平顔貌    
低位耳介    
口唇口蓋裂    
小顎症    
頚部 短い首    
頚の皮が多い    
猿線    
重畳手指    
多指症    
心奇形
消化器 消化管狭窄    
臍ヘルニア  
泌尿器 腎形成不全    
腎不全    
股関節 股関節外転の制限    
揺り椅子状の足底  
第1趾と第2趾の離解    
低筋緊張    

覚え方

臨床関連



トリ」

  [★]

birdavian
鳥類




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