胃潰瘍、十二指腸潰瘍

出典: meddic


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和文文献

  • 健康アプリ(84)胃潰瘍十二指腸潰瘍
  • 保険薬局のための薬学管理チェックシート(8)胃潰瘍十二指腸潰瘍
  • 静注用胃酸分泌抑制薬ランソプラゾール(タケプロン^【○!R】静注用30mg)の薬理学的特性および臨床効果
  • 稲富 信博,新田 勝之,櫻井 祐一
  • 日本薬理学雑誌 131(2), 149-156, 2008-02-01
  • … 静注用胃酸分泌抑制薬ランソプラゾール(タケプロン®静注用30 mg)は「経口投与不可能な出血を伴う胃潰瘍十二指腸潰瘍,急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変」に対する治療薬である.ランソプラゾールは静脈内投与後,胃酸生成細胞である壁細胞に移行して活性体に変換され,酸分泌の最終段階であるH+,K+-ATPaseを強く抑制して胃酸分泌を抑制する.ランソプラゾールはラットにおける基礎 …
  • NAID 10024186803

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★リンクテーブル★
関連記事胃潰瘍」「十二指腸潰瘍」「十二指腸」「潰瘍

胃潰瘍」

  [★]

gastric ulcer GU, stomach ulcer
ulcus ventriculi UV
十二指腸潰瘍胃十二指腸潰瘍消化性潰瘍

疫学

  • 十二指腸潰瘍に比べで高齢のヒトに多い。

病態

  • 潰瘍好発部位:幽門腺と胃底腺の境界
  • 高位潰瘍:高齢者。低酸。 ← 幽門腺(ガストリン分泌)と胃底腺(胃酸・ペプシノゲン分泌)の境界が上昇する。このため潰瘍形成部位が上昇する
  • 幽門部潰瘍:若年者。高酸
  • 急性潰瘍:多発性。体部
  • 穿孔・穿通:潰瘍が筋層以下に進展すれば生じうるが、十二指腸潰瘍に比べで頻度は多くない。→穿通性潰瘍 →穿孔性潰瘍

症状

  • 食後1時間以内の早期痛と数時間後の晩期痛がある。(QB.A-308)
  • 腹痛の十二指腸潰瘍/胃潰瘍に対する陽性予測率は高くない。NSAIDによる粘膜病変をもつ患者の10%までが先行症状なくcomplication(出血、穿孔、閉塞)を来す。(HIM.1860)
  • 十二指腸潰瘍/胃潰瘍では、焼けるようなあるいは差し込むような痛みと表現される。the discomfort is also described as an ill-defined, aching sensation or as hunger pain.(HIM.1861)
  • 痛みのパターン:(十二指腸潰瘍)食事後30分~3時間で痛みが治まる。深夜からA.M.3時までの間に痛みで目をさます。これがとっとも鑑別する症状であり、2/3の患者にみられる。しかし、non ulcerative dyspapsia患者の1/3でもこのような症状はみられる。(胃潰瘍)痛みは食事により強まり、悪心と体重減少が起こるのが一般的である。(HIM.1861)

合併症

  • 好発部位:小弯部上の巨大潰瘍
  • 症状:突然現れる上腹部痛。前屈位・側臥位となる。上腹部腹壁緊張亢進、筋性防御、板状硬をみとめ、Blumberg徴候陽性となる。
  • 出血
  • 狭窄

検査

上部消化管内視鏡

  • 白苔を伴う辺縁平滑な円形・楕円形の粘膜欠損

崎田分類(ステージ分類)

参考1
  • 胃潰瘍急性期
  • A1:潰瘍辺縁は浮腫状であり潰瘍底は黒苔で覆われている
  • A2:辺縁の浮腫は改善し潰瘍底は白苔により被覆されている
  • 胃潰瘍治癒期:白苔の残存している場合は治癒期
  • H1:潰瘍辺縁に再生上皮の出現を認める
  • H2:白苔は薄く縮小し再生上皮の部分が拡大している
  • 胃潰瘍瘢痕期:潰瘍の治癒期には再生上皮による被覆が完成し白苔は消失
  • S1:赤色瘢痕
  • S2:白色瘢痕

消化管造影

  • ニッシェ、粘膜ヒダの集中像、B型砂時計胃、嚢状胃
胃癌との対比(RNT.191)
  良性潰瘍 悪性潰瘍
ニッシェ 円形、輪郭明瞭、深い 不整型、輪郭不明瞭、浅い
軟膜ヒダ 不整なく均一 不整、不均一(先細り、肥大、融合)

診断

治療

  • 胃十二指腸潰瘍治療の第一選択は内科的療法

生活療法

  • 精神的・肉体的安静
  • 食事療法(刺激物摂取禁止)
  • 生活習慣改善(禁煙・禁酒)

薬物療法

  • 胃酸分泌抑制薬(プロトンポンプインヒビター、H2受容体拮抗薬、ムスカリン受容体拮抗薬)
  • Helicobacter pyloriの除菌(プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン、クラリスロマイシン)。クラリスロマイシン無効ならメトロニダゾールに変更。

interventional radiology

  • 内視鏡的に止血できない場合

手術療法

SSUR.501
手術適応:内科的手法で止血が得られず、また止血されても繰り返す場合。
  • 広範囲胃切除術
  • 迷走神経切離術
  • 幹迷走神経切離術 truncal vagotomy:腹部食道の高さで迷走神経を切離:肝枝や腹腔枝が切離され、下痢や胆石症を生じる。胃内容物停滞が起こる
  • 選択的迷走神経切離術 selective gastric vagotomy:胃枝のみ切離し、肝枝、幽門枝、腹腔枝を温存:胃内容物停滞が起こる
  • 選択的近位迷走神経切離術:selective proximal vagotomy, proximal gastric vagotomy, highly selective vagotomy, parietal cell vagotomy:胃の壁細胞領域に分布する胃体部枝のみを切離する。幽門洞枝が温存され、幽門洞の運動機能が保存される。

予後

  • 再発は十二指腸潰瘍ほど多くない。

参考

  • 1. H19(2007)胃潰瘍GLの適用と評価に関する研究班編/医療・GL(07年)胃潰瘍GLの適用と評価に関する研究班編/医療・GL(07年)
http://minds.jcqhc.or.jp/lo/ps/Fpastlist.aspx

国試



十二指腸潰瘍」

  [★]

duodenal ulcer, DU
ulcus duodeni
胃潰瘍胃十二指腸潰瘍消化性潰瘍


まとめ

  • 十二指腸粘膜にびらん・潰瘍を来した病態であり、攻撃因子(ストレス、薬剤、ゾリンジャー・エリソン症候群、甲状腺機能亢進症)が防御因子(慢性肺気腫、喫煙、肝硬変、関節リウマチ、低栄養、腎不全、糖尿病、ステロイド、NSAID、ビスホスホネート)を上回ったことにより生じると考えられている。20-40歳に多く、十二指腸球部前壁に好発する。空腹時・夜間に心窩部痛を覚え、摂食により軽快、その他胸焼け・悪心嘔吐が認められることがある。吐血よりむしろ下血が認められることがある。治癒後瘢痕性の幽門狭窄による通過障害を来すことがある。再発は胃潰瘍よりも頻繁である。胃酸の分泌過多が原因と考えられているが、血中ガストリンは正常なことが多い。検査上、血清中ペプシノゲンIの上昇が認められる。

病因

参考1
  • 症候性の潰瘍
  • 感染
  • ピロリ菌
  • 単純ヘルペスウイルス
  • サイトメガロウイルス
  • Helicobacter heilmanni
  • その他:結核菌、淋菌
  • 薬物
  • NSAID
  • アスピリン
  • 高用量のアセトアミノフェン
  • ビスホスホネート(+NSAID)
  • クロピドグレル(+NSAID or 高リスク患者)
  • コルチコステロイド(+NSAID)
  • シロリムス
  • スピロノラクトン
  • mycophenolate mofetil
  • potassium chloride
  • 抗悪性腫瘍薬(
  • 内分泌
  • ガストリノーマ
  • 全身性肥満細胞症
  • 骨髄増殖疾患における好酸球症
  • 前庭部G細胞機能亢進
  • 手術後
  • 前庭部切除
  • 胃バイパス術後
  • crack cocaine使用を含めた血行不全
  • (器質的な)十二指腸閉塞(輪状膵など)
  • 放射線療法
  • 浸潤性疾患
  • サルコイドーシス
  • クローン病
  • 特発性の潰瘍
  • 特発性過分泌十二指腸潰瘍(ピロリ菌陰性)
  • 非NSAID家族性消化性潰瘍, ピロリ菌陰性
  • 非NSAID消化性潰瘍, ピロリ菌陰性
  • 合併症としての潰瘍
  • ICUストレス潰瘍
  • 肝硬変
  • 臓器移植
  • 腎不全
  • COPD

病態

  • ガストリンの分泌を十分に抑制できない。
  • 壁細胞が過形成している ←ガストリンの作用
  • 胃酸の基礎分泌量が上昇している
  • ペプシンの分泌が増加している。
  • 空腹時の血中ガストリン濃度は変わっていない
  • 十二指腸潰瘍では胃潰瘍より胃酸の過剰分泌が明らかである。
  • 好発部位:球部小弯側前壁
  • 穿孔・穿通:潰瘍が筋層以下に進展すれば生じうるが、胃潰瘍より多い。→穿通性潰瘍 →穿孔性潰瘍


合併症

  • 好発部位:球部前壁潰瘍
  • 症状:突然現れる上腹部痛。前屈位・側臥位となる。上腹部腹壁緊張亢進、筋性防御、板状硬をみとめ、Blumberg徴候陽性となる。
  • 出血
  • 狭窄

検査

  • 十二指腸球部は壁が薄いために、潰瘍により容易に変形をきたす。タッシェ(憩室様突出)をともなうクローバー城辺型が認められる。


国試

参考

  • 1. [charged] Epidemiology and etiology of peptic ulcer disease - uptodate [1]


十二指腸」

  [★]

duodenum (Z)
消化器系小腸


解剖

first portion 上部、球部
second portion 下行部
third portion 水平部
fourth portion 上行部

上部

-superior part
KA. 291,311,312
KH. 170

血管

下行部 descending part

KA. 297

血管

水平部

horizontal part
KA. 297
KH. 170

血管

上行部

ascending part
KH. 170

血管

組織

1 2 3 4 5 6
上皮 上皮表層の構成細胞 粘膜固有層 腺の構成細胞 粘膜筋板 粘膜下組織筋層 漿膜/外膜
単層円柱上皮 吸収上皮細胞、杯細胞(ムチンノーゲン分泌)、
内分泌細胞、M細胞
腸腺 吸収上皮細胞、杯細胞、
幹細胞、内分泌細胞、
パネート細胞
内輪層、外縱層 ブルンネル腺
(分枝管状胞状腺、
アルカリ性の粘液、
ウロガストロン産生)
内輪筋層
外縱筋層
漿膜 外膜
(下行部水平部)



潰瘍」

  [★]

ulcer
ulcus
びらん
  • 粘膜の損傷が粘膜筋板に達し、その筋層を貫通した場合。






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