心原性ショック

出典: meddic

cardiogenic shock
心臓ショック
ショック

概念

  • 何らかの心機能の障害により心拍出量が低下し、臓器還流不全を来した(ショック)病態。

分類

原因疾患の型

  • 駆出不全型、駆出障害型 :急性心筋梗塞、重症心筋炎、急性弁不全
  • 充満不全型、心室充満障害:急性心タンポナーデ、緊張性気胸

出典不明

  • 左心不全性心原性ショック
  • 重症不整脈性心原性ショック
  • 右心負荷性心原性ショック

症状

  • 1. 低血圧:収縮期圧90mmHg以下。高血圧患者では発症前値より30mmHg以上の低下。
  • 2. 尿量の減少:時間尿20mL以下
  • 3. 不穏、意識レベルの低下
  • 4. 末梢循環不全に基づく皮膚の蒼白化、チアノーゼ、冷汗など ← 交感神経の緊張(末梢血管収縮)
→ 代謝性アシドーシス
  • 5. 肺うっ血:左室拡張末期圧の上昇により肺静脈圧が上昇する  ←  出血性ショックと違う点
  • 6. (心拍出量の低下の代償として)頻脈(>90回/分)

検査


UpToDate Contents

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和文文献

  • 臨床研究・症例報告 発作性上室性頻拍により心原性ショックを来したWolff-Parkinson-White(WPW)症候群の1例
  • 氏家 哲也,福田 豊,有賀 裕道 [他]
  • 小児科臨床 65(7), 1657-1662, 2012-07
  • NAID 40019308975
  • 実践に活かす 急変対応トレーニング(3)心原性ショック
  • 寛解導入療法中にたこつぼ型心筋症を発症し,心原性ショックを来した急性骨髄性白血病
  • 牛木 隆志,新國 公司,石川 裕也 [他]
  • 臨床血液 52(12), 1896-1899, 2011-12
  • NAID 40019139744

関連リンク

心原性ショック。心原性ショックとはどんな病気か 急激に心臓のはたらきが悪化して 血圧が低下し、十分な酸素供給ができなくなることから、全身の臓器のはたらきが低下 し、放置すると死に至る状態です。より重症な急性左心不全(さし gooヘルスケア 家庭の ...
心原性ショック. □心原性ショック. 心原性ショックとは、心臓が原因でショックになること です。 ショックとは、急に循環不全になり血圧が低下して、. 意識が消失したりする大変 危険な状態になることです。 心原性ショックとは、心臓の機能が低下することにより ...

関連画像

 入院時心原性ショックの有無出血性ショック写真はイメージです)CASE18 AMI心原性ショックでPCPS イメージ 1


★リンクテーブル★
国試過去問098C024」「106B058」「097I034」「098G104」「099D070」「105B025」「096G093」「102E029」「103B007」「100B025」「104H014」「105G005
リンク元急性心不全」「硝酸イソソルビド」「腎前性腎不全」「大動脈内バルーンパンピング」「循環障害
関連記事ショック」「

098C024」

  [★]

  • 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
  • 30歳前後の男性。人工呼吸下に救急車で搬入された。
  • 現病歴 : 公園で倒れているのを通行人に発見された。救急隊到着時、意識は混濁し、自発呼吸は微弱であった。呼気に芳香臭があり、発見現場から不凍液(エチレングリコール)の空容器と三環系抗うつ薬アミトリプチリンの空包装とが見つかった。
  • 既往歴 : 不明。
  • 現 症 : 体格栄養中等度。体温36.5℃。脈拍100/分、整。血圧90/60mmHg。痛み刺激を与えても開眼せず、言語反応はない。運動反応を認めない。舌根は沈下し、自発呼吸を認めない。瞳孔径は4mmで左右差を認めないが、対光反射が消失している。眼瞼結膜に貧血なく、眼球結膜に黄染を認めない。心雑音を聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音が減弱している。下腿に浮腫はなく、人工呼吸下にチアノーゼを認めない。深部反射は保たれている。
  • 検査所見 : 血液所見:赤血球497万、Hb14.9g/dl、Ht42%、白血球9,800、血小板35万。
  • 血清生化学所見:血糖197mg/dl、総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.9g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン0.8 mg/dl、AST28単位(基準40以下)、ALT25単位(基準35以下)、LDH298単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ220単位(基準260以下)、γーGTP48単位(基準8~50)、アミラーゼ120単位(基準37~160)、CK28単位(基準10~40)、Na138 mEq/l、K3.4mEq/l、Cl101mEq/l。
  • 動脈血ガス分析(人工呼吸、酸素投与下):pH7.54、PaO2 305Torr、PaCO2 24Torr、HCO3 -15mEq/l、血漿浸透圧:実測値は345mOsm/kg H2O (基準285~295)で、Na、血糖および尿素窒素の血中濃度からの計算値293mOsmL/kg H2O(基準285~295)との間に浸透圧ギャップを認める。
  • 浸透圧ギャップとanion gap とが、この患者と同様の変化を示す病態はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098C023]←[国試_098]→[098C025

106B058」

  [★]

  • 次の文を読み、 58-60の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
  • 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
  • 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
  • 生活歴 :長男家族と同居。
  • 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
  • この患者の病態として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B057]←[国試_106]→[106B059

097I034」

  [★]

  • 2歳の男児。熱傷の治療のため父親に伴われて来院した。昨晩9時ころ、山奥のキャンプ場で、熱湯で胸部と右上肢とに熱傷を受けた。冷水で冷やした後、今朝早く下山した。元気がなくぐったりしている。体温39℃。脈拍160/分、整。血圧78/40mmHg。熱傷面積は約20%で水疱形成がみられる。血液所見:赤血球560万、Hb18g/dl、Ht55%、白血球10,700、血小板36万。
  • この患児で最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097I033]←[国試_097]→[097I035

098G104」

  [★]

  • 心不全で誤っているのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098G103]←[国試_098]→[098G105

099D070」

  [★]

  • ショックと原因の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 099D069]←[国試_099]→[099D071

105B025」

  [★]

  • ショックと原因の組合せで誤っているのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105B024]←[国試_105]→[105B026

096G093」

  [★]

  • ショックの種類と徴候の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 096G092]←[国試_096]→[096G094

102E029」

  [★]

  • 血圧は低下し、皮膚は温かく紅潮している。心拍出量は増加し、末梢血管抵抗は低下している。
  • この病態に当てはまるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102E028]←[国試_102]→[102E030

103B007」

  [★]

  • 組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103B006]←[国試_103]→[103B008

100B025」

  [★]

  • 急性心不全の症候と治療の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B024]←[国試_100]→[100B026

104H014」

  [★]

  • 心筋梗塞の急性期合併症で緊急開心術の適応となるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 104H013]←[国試_104]→[104H015

105G005」

  [★]

  • 心原性ショックの所見として誤っているのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105G004]←[国試_105]→[105G006

急性心不全」

  [★]

acute heart failure
心不全慢性心不全


概念

  • 臨床的には(1) 心原性肺水腫、(2) 心原性ショック、(3) 慢性左心不全の急性増悪の3状態が含まれる。

治療

薬物療法

  • モルヒネ:鎮静・除痛
  • フロセミド:前負荷軽減、フォレスター分類II,IV
  • ジゴキシン:配糖強心薬、フォレスター分類IV
  • ドパミン:強心薬、フォレスター分類IV
  • ドブタミン:強心薬、フォレスター分類IV
  • ノルエピネフリン:強心薬、フォレスター分類IV
  • ミルリノン:強心薬。ホスホジエステラーゼIII阻害薬。強心作用と血管拡張作用。フォレスター分類IV。
  • オルプリノン:強心薬。ホスホジエステラーゼIII阻害薬。強心作用と血管拡張作用。フォレスター分類IV。
  • コルホルシンダロパート:強心薬。アデニル酸シクラーゼ亢進作用。強心作用と血管拡張作用。フォレスター分類IV。
  • ニトログリセリン:血管拡張薬。前負荷軽減。静脈系血管拡張。フォレスター分類II
  • 硝酸イソソルビド:血管拡張薬。前負荷軽減。静脈系血管拡張。フォレスター分類II
  • ニトロプルシド:血管拡張薬。前負荷軽減。静脈系血管拡張。フォレスター分類II
  • カルペリチド:。心房性ナトリウム利尿ペプチド。前負荷、後負荷軽減。 禁忌:重篤な低血圧、心原性ショック、急性右室梗塞症例、脱水症

使い分け

  • 肺うっ血:カルペリチド、フロセミド
  • 難治性心不全:カルペリチド+カテコラミン
  • 肺うっ血+収縮期血圧90 mmHg以上:PDE阻害薬、アデニル酸シクラーゼ賦活薬。血圧下がればドブタミン、ドパミン。血圧安定後、肺うっ血あればニトログリセリン。尿量少なければ利尿薬。
  • 肺うっ血+収縮期血圧90 mmHg未満:ドパミン、ノルエピネフリン。駄目ならIABP,PCPS
  • 肺うっ血+収縮期血圧70 mmHg未満:ドパミン+ノルエピネフリン。ドブタミン+ノルエピネフリン。駄目ならIABP,PCPS

治療目標

  • 呼吸困難の軽減
  • 状態の改善
  • 心拍数の減少
  • 尿量>0.5ml/Kg/min
  • 収縮機血圧の維持と改善
  • 適正な灌流に回復

参考

  • 1. 急性心不全治療ガイドライン(2006年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_maruyama_h.pdf



硝酸イソソルビド」

  [★]

isosorbide mononitrate
硝酸イソソルビド isosorbide dinitrate
L-オーネスゲン、アイトロールアイロクールアパティアアンタップイソコロナールイソニトールイソピットカリアントSRサークレスサワドールジアセラLソプレロールタイシロールニトラスニトロールフランドルリファタック一硝酸イソソルビド硝酸イソソルビド
二硝酸イソソルビド血管拡張剤
  • 虚血性心疾患治療剤

適応

フランドルテープ

  • 狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
  • 狭心症の発作寛解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用すること。

禁忌

フランドルテープ

  • 1. 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者
  • 血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。
  • 眼圧を上昇させるおそれがある。
  • 3. 頭部外傷又は脳出血のある患者
  • 4. 高度な貧血のある患者
  • 血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。
  • 5. 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 6. ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)を投与中の患者
  • 本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。

添付文書

  • フランドル錠20mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171011G1123_1_04/2171011G1123_1_04?view=body
  • フランドルテープ40mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171700S1095_1_03/2171700S1095_1_03?view=body

腎前性腎不全」

  [★]

prerenal failure
肝腎症候群腎不全急性腎不全

病因

体液量減少

  • 消化管からの体液喪失
  • 腎性喪失:利尿薬、尿細管障害、アジソン病など
  • 出血
  • third spaceへの喪失
  • 有効循環血液量の減少

低血圧

  • 敗血症
  • 心原性ショック
  • アナフイラキシー
  • 麻酔および薬物誘発性
  • 自動調節能レベル以下の相対的低血圧:平均血圧で80mmHg未満

腎の血行動態変化

診断

利尿薬を使用していない患者の腎前性腎不全の診断

考える技術第2版 p.529
  腎前性腎不全 腎性腎不全
(急性尿細管壊死)
利尿薬を使用していない腎前性腎不全の
診断に関する検査特性
感度(%) 特異度(%) 陽性尤度比 陰性尤度比
尿Na (mEq/L) <20 >20 90 82 5 0.12
FENa (%) <1 >2 96 95 19 0.04
FEurea (%) <35 >50 90 96 22.5 0.1

大動脈内バルーンパンピング」

  [★]

intraaortic balloon pumping intra-aortic balloon pumiping intra aortic balloon pumping IABP
大動脈バルーンパンピング大動脈内バルーンパンピング法バルーンパンピング法
経皮的心肺補助 PCPS

概念

  • 先端にバルーンのついたカテーテルを大腿動脈から刺入し、先端が下行大動脈左鎖骨下動脈分岐部直下にとどまるように留置。
  • バルーンにはヘリウムもしくは二酸化炭素が注入される。

メリット

  • 1. 拡張期動脈圧が上昇 :バルーンが拡張 → 駆出された血液を停滞させる → 冠動脈血流量の増加 → 冠状動脈の血流は拡張期圧に依存
  • 2. 収縮期の駆出抵抗減弱:バルーンが収縮 → バルーン容積(30-40 mL)に相当する血液量を心臓から吸引 → 駆出抵抗減弱 → 収縮期血圧が低下 → 心仕事量・心筋酸素消費量が低下

PCPS施行時にIABPを併用することが推奨される理由

  • 1. 後負荷の軽減
  • 2. 組織血流の拍動化
  • 3. PCPS離脱時のバックアップ

適応

禁忌



循環障害」

  [★]

circulatory disturbance, circulatory disorder, disturbances of circulation

PALS

  • 全身性に組織灌流が不十分な病態を循環障害として広義にとらえている。そのなかでショックとは組織への酸素・栄養受容がその供給を上回る病態となっている。

原因による大分類

重症度

  • 代償性ショック :収縮期血圧正常、末梢血流低下、重要臓器血流やや低下
  • 低血圧性ショック:収縮期血圧低下、末梢血流低下、重要臓器血流低下。ついには臓器障害を呈するようになる。
代償機序 部位 徴候
心拍数増加 心臓 頻拍
SVR上昇 皮膚 冷感、蒼白、まだら模様、発汗
末梢循環 毛細血管再充満時間の遅延
脈拍 末梢脈拍微弱、脈圧減少
腎臓・内臓の
血管抵抗上昇
腎臓 乏尿
腸管 嘔吐、イレウス


ショック」

  [★]

shock
虚脱状態
産科ショック

メジャー

  • 心原性ショック cardiogenic shock
心筋梗塞、致死的不整脈、心不全
心タンポナーデ収縮性心膜炎肺血栓塞栓症緊張性気胸
出血性ショック、体液喪失(熱傷)・脱水

マイナー

ショックの5P

ショックの判断

簡便

  • 収縮期血圧 90 mmHg以下

循環モニターのためのデバイス・検査項目

  • 血圧・脈拍
  • 心電図
  • 心エコー
  • 呼吸・血ガス
  • 血液検査・尿検査
  • バルーンカテーテル:残尿を排泄し、30分ごとに尿量、血圧、脈拍を測定する
  • 中心静脈圧
  • スワン・ガンツカテーテル
  • PiCCO
  • 胃トノメトリー

治療

心原性ショック 原疾患の治療
低容量性ショック 輸液、輸血、止血、昇圧剤は原則使用しない
敗血症性ショック 抗菌薬、昇圧薬、エンドトキシン吸着カラム、輸血、血糖コントロール、低容量ステロイド
神経原性ショック 輸液、昇圧薬
アナフィラキシーショック エピネフリン、輸液、抗ヒスタミン剤、ステロイド、昇圧薬、H2ブロッカー
閉塞性ショック 緊張性気胸 胸腔穿刺、胸腔ドレナージ
心タンポナーデ 心嚢穿刺、心膜開窓
肺塞栓 塞栓除去術、血栓溶解術



性」

  [★]

sex, gender





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