僧帽弁

出典: meddic

mitral valve (Z), MV
左房室弁 left atrioventricular valve, 二尖弁 bicuspid valve
三尖弁僧帽弁閉鎖不全
  • 左心房左心室の間の弁
  • 左心房と左心室の間の左房室口に存在する弁で、血液の左心室から左心房への逆流を防止する機能がある。
  • 正常弁口面積 4cm2以上 ← 弁口面積<1.5cm2で僧帽弁狭窄症を発症


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.



臨床関連

疾患
異常所見
  • 僧帽弁収縮期異常後方運動(Mモードにおける拡張後期の僧帽弁の後方への偏位):僧帽弁逸脱症の所見とされたが非特異的である。

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/02 06:47:26」(JST)

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和文文献

  • 心不全におけるあらたな治療法の開発状況 : 医薬品・医療機器 (第5土曜特集 循環器病学における臨床研究 : いかに確実に臨床に還元するか) -- (循環器臨床研究の展望)
  • 安斉 俊久
  • 医学のあゆみ 244(13), 1339-1342, 2013-03-30
  • NAID 40019619850
  • 僧帽弁弁下構造に基づいた機能性僧帽弁逆流に対する外科治療 : 術中三次元経食道エコー図の役割(1.心エコー図診断の最新の知見と新たな展開,<特集II>第76回日本循環器学会学術集会)
  • 尾長谷 喜久子
  • 循環器専門医 : 日本循環器学会専門医誌 21(1), 23-29, 2013-03-25
  • NAID 110009594964
  • プライマリケア・マスターコース Dr.徳田のフィジカル診断講座(9)僧帽弁狭窄症(mitral stenosis ; MS)
  • 心臓外科におけるロボット支援手術 (特集 ロボット支援手術の未来)

関連リンク

僧帽弁(そうぼうべん、英: mitral valve, 羅: valva mitralis)とは、心臓の左心房と左 心室の間にある弁である。その形状がカトリックの司教冠に似ているとして命名された。 二尖弁、左房室弁ともいう。
僧帽弁閉鎖不全(そうぼうべんへいさふぜん、英: mitral insufficiency, MI, mitral regurgitation, MR)は、僧帽弁の弁閉鎖機能の障害(僧帽弁の硬化、短縮など)により 弁が完全に閉じなくなり、左心室収縮期に血液が左心室から左心房に逆流する疾患。僧 帽弁 ...

関連画像

僧帽弁の解剖図僧帽弁後尖の逸脱→逸脱部分の 弁膜症(僧帽弁狭窄症・僧帽弁 僧帽弁僧帽弁僧帽弁の解剖図必ずしも一致しないのが僧帽弁 僧帽弁の弁膜症


★リンクテーブル★
先読み三尖弁」「二尖弁
国試過去問108H037」「106B013」「096G037
リンク元リウマチ熱」「僧帽弁閉鎖不全症」「QT間隔」「経食道心エコー」「僧帽弁前尖
拡張検索僧帽弁輪石灰化」「収縮期僧帽弁前方運動」「僧帽弁修復」「僧帽弁逆流症

三尖弁」

  [★]

tricuspid valve (Z), TV
valva tricuspidalis
右房室弁 right atrioventricular valve valva atrioventricularis dextra
房室弁



臨床関連


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.


二尖弁」

  [★]

bicuspid valve
左房室弁

108H037」

  [★]

  • 次の文を読み、 37、 38の問いに答えよ。
  • 69歳の女性。発熱を主訴に来院した。
  • 現病歴: 2週前から 38℃台の発熱が出現し、非ステロイド性抗炎症薬を内服し、解熱発熱とを繰り返していた。その後、徐々に食欲が減退し、最近 1週間は発熱時は 39℃を超えるようになった。かかりつけ医で胸部エックス線撮影と尿検査とを行い、異常を指摘されなかった。受診前日に 2回軟便があった。咽頭痛、咳、痰および排尿痛はない。
  • 既往歴:高血圧症で治療中。
  • 生活歴:海外渡航歴とペット飼育歴とはない。
  • 家族歴:特記すべきことはない。
  • 現症:意識は清明。体温 38.4℃。脈拍 96/分、整。血圧 160/66 mmHg。呼吸数 20/分。 SpO2 96% ( room air)。甲状腺腫頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。心尖部に III /VIの汎〈全〉収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。脊椎棘突起の叩打痛を認めない。肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。経胸壁心エコー検査では僧帽弁逆流と僧帽弁の疣贅とを認めた。
  • 診断に有用な検査はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108H036]←[国試_108]→[108H038

106B013」

  [★]

  • 心臓の弁について正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B012]←[国試_106]→[106B014

096G037」

  [★]

  • 弁が閉鎖している状態で最も高い圧を受けるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096G036]←[国試_096]→[096G038

リウマチ熱」

  [★]

rheumatic fever, RF
急性関節リウマチ
[[]]
http://mymed.jp/di/ucm.html?PHPSESSID=2cc03d17984266cc113974b772d3934f

概念

  • 自己免疫性炎症性疾患
  • A群β溶連菌
  • 関節と心臓を冒す

病因

  • A群β溶連菌の急性咽頭炎後 → (3-4週潜伏期) → A群β溶連菌との交差抗原性(M蛋白、多糖体 VS 心内膜、血管内皮細胞、脳細胞)  ← II型アレルギーの機序によると考えられている

疫学

  • 日本:著しく減少したが。開発途上国:主なリウマチ性疾患
  • 5-15歳に好発。学童期に多い

病理

症状

Jonesは森(心炎)林(輪状紅斑)で大きな(四肢の大関節から始まる)ブ(舞踏病)タ(多発性関節炎)に引っかけ(皮下結節)られた
pancarditis, arthritis, chorea minor, erythema marginatum, subcutaneous nodule: PACES
  • 心筋炎 :房室伝導障害
  • 心内膜炎:僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症
  • 心膜炎 :→心膜摩擦音(friction rub)聴取、心嚢液貯留
  • 視床下部/尾状核ニューロンの障害

シデナム舞踏病、皮下結節、有縁性紅斑を認める。

http://www.aafp.org/afp//AFPprinter/20050515/1949.html

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                   
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

診断

  1 2 3 4 5
主症状 心炎 多関節炎 小舞踏病 輪状紅斑 皮下結節
副症状 臨床症状 関節痛 発熟 リウマチ熱
あるいはリウマチ性疾患の既往
 
検査査所見 急性期反応
ESR↑、CRP↑、WBC↑
PR時間↑  
先行するA群レンサ球菌感染の証拠 (関連抗体の高値または上昇、咽頭培養陽性または迅速反応陽性)
  • 診断:先行するレンサ球薗感染が証明され、かつ主症状2項目以上または主症状1項目+副症状2項目以上

検査

治療

  • 溶連菌治療にペニシリン、リウマチ性炎症抑制にサリチル酸剤ないし副腎皮質ステロイド剤、心炎抑制に副腎皮質ステロイド剤を用いる。
  • 〔治療〕 急性期は安静臥床としサリチル酸剤を用い、心炎合併時には副腎皮質ホルモン剤を併用する。
  • また、A群溶連菌に対し十分量のペニシリンを用い、治癒後も再発を防ぐために長期間予防的化学療法を行う。

予後

  • 良好
  • 急性の心炎(弁膜症)が生じると心不全につながる

予防

一次予防

  • 抗菌薬による溶連菌性扁桃炎の治療(10日間のペニシリン内服)
  • 心炎合併例ではステロイド

二次予防

  • 再発予防、弁膜症重症化の予防
  • 再発から5年間経口ペニシリンの内服




僧帽弁閉鎖不全症」

  [★]

mitral insufficiency, MI, mitral valve insufficiency, mitral incompetence
僧帽弁逆流症 mitral regurgitation MR
僧帽弁閉鎖不全 mitral valve regurgitation
僧帽弁心臓弁膜症
[show details]

疫学

  • 弁膜症の20-25%をしめる(YN.C-97)

分類

  • 急性
  • 慢性

病因

  • 僧帽弁は弁尖、弁輪、腱索、乳頭筋が一つの機能単位である(僧帽弁装置、僧帽弁複合体)。このいずれかの機能不全でもMRを生ずる。
参考1
  • リウマチ性
  • 非リウマチ性
  • 僧帽弁逸脱
  • 原発性/腱索断裂/straight back症候群/漏斗胸
  • 家族性/ Marfan 症候群/Ehlers-Danlos症候群
  • 心房中隔欠損症/肥大型心筋症/甲状腺機能亢進症
  • 虚血性心疾患
  • 感染性心内膜炎
  • 拡張型心筋症などの拡大心
  • アミロイドーシス

器質的病変

  • リウマチ熱
  • 感染性心内膜炎、
  • 心内膜床欠損症
  • 僧帽弁逸脱症候群に合併するもの、Marfan症候群
  • 腱索断裂、乳頭筋断裂、乳頭筋機能不全
  • 外傷性

機能的病変

  • 機能性MR:拡張型心筋症などによる心室拡大で乳頭筋が弁尖を牽引
  • 虚血性MR:心筋梗塞により外側に乳頭筋が偏位

頻度順

病態

  • 収縮期における血流逆流 → 容量負荷 → 左心房拡大、左心室拡大 → 肺うっ血、肺高血圧 → 右室拡大
左心不全 → 右心不全

急性MRと慢性MRとの違い

PHD.205
  • 急性MR:左房は比較的コンプライアンスが小さく、急激な血液の逆流により左房圧が上昇する。これにより逆流はある一定レベルに保たれるが、この圧上昇は肺循環に伝わり急激な肺うっ血、肺水腫をきたすので救急疾患である。左房圧やPCWPは上昇し、v波の著明な上昇が認められ、肺循環を維持するために肺動脈と右室圧も上昇する。
  • 慢性MR:病態は緩徐に進行するので、これに対処できるよう左房は拡張し、またコンプライアンスを大きくする。左房は多くの血液を貯めることが出来、肺循環の血圧上昇を防ぐことを可能にしている。この反面、左心室の血流は体循環よりより抵抗の低い左心房に流れるようになり、心拍出量が低下することになる。また、左房の拡張は心室細動リスクを増大させる。左心室も容量負荷により拡張をきたすため、心拍出量を比較的維持できるようになっているが、やがて破綻し心不全症状を呈するようになる。

症状

  • 軽症例では無症状
  • 肺循環、右心系に負荷がかかれば呼吸困難、浮腫、易疲労性、肝腫大など

身体所見

聴診

心雑音

収縮期
  • 時期:汎収縮期雑音。  ←   逆流性収縮期雑音   MRが進展すれば(advanced MR)、II音(正確にはA2)を越えて聴取されてしまう!!理由は大動脈弁が閉じた後にも、左心室の圧が左心房より高い状態が存在しえて、逆流が継続するから(PHD.41)。
  • 最強点:心尖部
  • 放散:左腋窩
拡張期
Carey-Coombs雑音
  • 時期:拡張期(III音に引き続いて聴取)
  • 最強点:心尖部

過剰心音

  • I音↓、II音 (PHでwidened splitting, IIpが遅延)、III音↑(volume load)、

検査

胸部X線像

  • 左室拡大(左第四弓)、左房の拡張(左第三弓)、肺門部うっ血・肺動脈拡大(左第二弓)

心電図

  • 左右心室肥大(高振幅、僧帽性P)、心房細動

心カテーテル検査

  • 左室造影でSellerの逆流度分類による重症度の判定を行う。
  • 肺動脈楔入圧の上昇 ← 左房圧上昇を反映

心エコー

  • カラードプラーで逆流の重症度を判定。
  • 左心房への逆流がモザイク像としてとらえられる

診断

  • カラードプラーか心カテーテル検査で、左心室から左心房への逆流を証明する

重症度の判定

  • カテーテル造影を用いて、左室造影を行うことによる分類

治療 IMD.777

内科的治療

外科的治療

  • 適応:心不全症状が薬物で改善しない場合、無症状でも高度の逆流(Sellers grade III)で左室が拡大傾向にあるもの
  • 僧帽弁形成術(弁形成術(自己弁温存術式が第一選択))、僧帽弁置換術(人工弁置換術)
僧帽弁逆流の手術をうける患者のうち、手術適応となる原因の80-90%は弁尖や腱索の変性に因る逸脱症である。(参考1)

合併症

  • 心房細動
  • 心房細動に伴う血栓症
  • 感染性心内膜炎

予後

  • 比較的良好

参考

  • 1. 弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2007年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_matsuda_h.pdf



QT間隔」

  [★]

QT interval
QT補正QT


  • 心電図のQ波の開始点からT波の終了点までの時間。
  • 生理:心室筋の収縮(脱分極)~心室筋の弛緩(再分極)
  • おおまかには、僧帽弁が閉じる少し前から大動脈弁が閉鎖するあたりまで。
  • QTが長いと言うことは、心筋活動電図上で、0,1,2,3相が延長していると言うこと。大抵は2相だけど。抗不整脈薬class IAはQT延長させるが、Class IBはQTの延長はない(PHD.425)。

QT短縮

PHD.94
  • QT短縮:ジギタリスが作用している状態では、細胞内のCa2+濃度が上昇する。これにより、(1)Ca2+依存性K+チャネルの活性が亢進し速やかに再分極に至る。あるいは、(2)Ca2+チャネル活性が低下しており、Ca2+による脱分極の持続時間が短い。この2点によりQTが短縮するらしい。(PHD.399)

QT延長

PHD.94

臨床関連

  • torsades de pointe

経食道心エコー」

  [★]

transesophageal echocardiography, trans-esophageal echocardiography, TEE
経食道心エコー法経食道心エコー検査
経食道心エコー図, 経食道心エコー像, transesophageal echocardiogram
心エコー

適応

  • 解離性大動脈の術前診断、左房内血栓の検索などに有用

禁忌

参考1
  • 食道疾患
  • 胃疾患
  • [[上部消化管出血(3カ月以内)
  • [[最近の胃手術後(3カ月以内)
(相対的禁忌)

参考

  • 1. Anet 術中TEEの適応
[display]http://www.maruishi-pharm.co.jp/med/libraries_ane/anet/pdf/31/31spe_2.pdf
  • 2.
[display]http://suuchan.net/note/Chapter-041401.html
  • 3. 経食道エコー(超音波)検査 説明・同意書
[display]http://www.jcc.gr.jp/navy/ic/tuh-008.pdf



僧帽弁前尖」

  [★]

anterior mitral leaflet AML
僧帽弁僧帽弁前尖の収縮期前方運動僧帽弁前尖裂除

臨床関連


僧帽弁輪石灰化」

  [★]

mitral annulus calcification mitral annular calcification MAC, mitral ring calcification, MRC
僧帽弁輪僧帽弁



収縮期僧帽弁前方運動」

  [★]

systolic anterior motion of the mitral valve, SAM
SAM, sistlic anterior motion of the mitral valve


僧帽弁修復」

  [★]

mitral valve repair
僧帽弁形成術僧帽弁形成僧帽弁修復術


僧帽弁逆流症」

  [★] 僧帽弁閉鎖不全症




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