肝腎陥凹
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/04 08:15:00」(JST)
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モリソン窩(モリソンか、Morrison's pouch)または肝腎陥凹(かんじんかんおう、Recessus hepatorenalis, hepatorenal fossa)とは、肝臓と右腎臓の間に存在する、腹水などがたまりやすい領域のこと。
仰臥位で右上腹部で最も低いものとなり、500ml以上の液体を貯留できる。
 イギリスのモリソン(James R.Morison 1853-1939)が1894年に胆石手術のドレナージ部位として報告した。
関連項目[編集]
- FAST (Focused assessment with sonography for trauma)
 
- 超音波検査
 
- CT
 
- ダグラス窩
 
 
Japanese Journal
- 非B非C型肝炎患者に発生した若年者肝細胞癌破裂の1例
 
- 岡本 信彦,山藤 和夫,窪地 淳,朝見 淳規,竹島 薫,林 憲孝,馬場 秀雄
 
- 日本消化器外科学会雑誌 43(9), 929-934, 2010-09-01
 
- … 9月中旬に上腹部痛を自覚し,近医を受診した.腹部超音波検査で肝腫瘤を指摘され当院へ紹介となったが,来院中に腹痛の増強あり救急外来へ搬送となった.当院到着時頻脈,血圧低下を認め,腹部超音波検査上,モリソン窩,ダグラス窩,左横隔膜下に出血が疑われた.肝腫瘍破裂と診断し腹部造影CTを行ったところ,肝S3の腫瘤と,その周囲への血管外漏出を認め,緊急血管造影にて止血術を行った.入院後のダイナミックCT,MRI,造影超 …
 
- NAID 110007701024
 
- Colonoscopy cholecystitisと考えられる気腫性胆嚢炎の1例
 
- 井上 賢之,小泉 大,佐久間 康成,佐田 尚宏,安田 是和
 
- 日本消化器外科学会雑誌 42(9), 1496-1500, 2009-09-01
 
- … め,膿胸が疑われ,精査加療目的に当院転院となった.右上腹部に軽度圧痛を認め,肝外側および胆嚢周囲の異常ガス像から気腫性胆嚢炎による腹膜炎と診断,緊急手術を施行した.開腹すると右横隔膜下,肝外側,モリソン窩,肝左葉下面に大量の膿瘍が貯留していた.結腸を検索したが,明らかな穿孔部位は認めず,胆嚢壁の広範な壊死が認められ,これが腹腔内膿瘍の原因と診断した.気腫性胆嚢炎の形態をとるcolonoscopy cholecystitisの …
 
- NAID 110007358607
 
Related Links
- に④モリソン窩,⑤脾下面,⑥ダグラス窩について観察する.いずれの場合も, 所見があればエコーフリースペースとして描出されるが,臓器損傷についての 検索など,しつこい検索は必要としないとされ,あくまで緊急時対応での所見 図a ...
 
- モリソン窩について。医学生です。 モリソン窩が、「肝右葉と右腎の間の陥凹である」ということはわかるのですが、図的によくわかりません。 ・解剖学的にわかりやすい図 ・エコーでのモリソン窩の図 これらが...
 
- 25歳以上のビジネスマンを応援&サポートする『R25』がモリソン窩をズバリ解説。R25ならではのわかりやすいモリソン窩解説の他、モリソン窩関連情報やモリソン窩関連コラムも充実。 ... モリソン窩(モリソンか、Morrison's pouch)または ...
 
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★リンクテーブル★
  [★]
- 英
 
- ascites, abdominal dropsy, hydroperitonia
 
- 同
 
- 腹腔内貯留液 intraperitoneal fluid
 
- 関
 
- 波動
 
概念
分類
- 血清蛋白質濃度は6.5-8.0g/dLが正常範囲
 
腹水の性状
比重、蛋白濃度による分類
病因
- 1. 門脈圧・静脈圧亢進
 
- 2. 膠質浸透圧の低下
 
- 3. リンパ液のうっ滞
 
- 4. 血管透過性の亢進
 
病態生理
肝硬変における腹水 HIM.1978
- 1. →内臓の血管内圧の上昇→腹水
 
- 2. →動脈血の減少→血管収縮機構と抗ナトリウム利尿機構の亢進→ナトリウム保持→血漿量の増加→腹水
 
貯留しやすい部位(QB.Q-205)
検査
- 500ml以上の貯留があれば、腹部超音波検査、腹部CT、腹部MRIで検出できる。
 
腹部単純X線写真
治療
HIM.1978
  [★]
- 英
 
- hepatorenal recess (Z)
 
- 同
 
- モリソン窩, Morison窩, Morrison's pouch、肝腎陥凹
 
- 仰臥位で最も低く、腹水がたまりやすい。エコーで確認したい部位の一つ。 → FAST
 
- 肝臓の下方かつ、腎臓と副腎の前方にある(M.158,159)
 
- 仰臥位(背臥位)になると、網嚢の中の液体がここに流れ込む
 
- 仰臥位については体位]参照
 
  [★]
肝腎陥凹、モリソン窩
  [★]
- 英
 
- fossa, fovea, lacuna, recess, excavation