- 英
- haptoglobin、Hp
- 商
- 人ハプトグロビン
- 関
- ヒトハプトグロビン
- α2グロブリン
- 肝臓で合成。
- 基準範囲:19-170 mg/dl (CRM470) (LAB. 487)
- 血管内溶血で生じたヘモグロビンと結合してHb-Hp複合体を形成し、網内系(肝臓など)に輸送して分解されて、鉄は再利用され、ヘムはビリルビンとなる。(OLM.125) ⇔ 血管外溶血:重症例の場合のみ低下
- 健常者におけるハプトグロビンのヘモグロビン結合能は、100-130mg/dlのヘモグロビンと結合できる程度の能力である。これ以上のヘモグロビンが存在する場合、ハプトグロビンは枯渇してしまう。こうなった場合、アルブミン(→メトヘムアルブミン)やヘモペキシン(→Hpx-ヘム複合体)がヘモグロビンと結合することになる。(OLM.126)
臨床関連
- ヘモグロビン尿:血管内溶血などにより血液中のヘモグロビンが増加してハプトグロビンの結合能を超過すると、遊離ヘモグロビンは子宮体で濾過され尿中に排泄され、これがヘモグロビン尿として認められるようになる。(OLM.126)
- ヘモジデリン尿:原尿中のヘモグロビンは尿細管上皮で再吸収・分解され、鉄はヘモジデリンとして尿中に分泌される。(OLM.126)
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/12/01 17:58:04」(JST)
[Wiki ja表示]
ハプトグロビン(Haptoglobin)とは、ヘモグロビンを利用する動物の血漿中に見られることのあるタンパク質の1種であり、何らかの理由で血中に遊離したヘモグロビンを結合する機能を持っている。
機能
ハプトグロビンがヘモグロビンを結合しているところ。
ハプトグロビンは、ヒトに加え、ヒト以外の哺乳類や鳥類などでも見られるタンパク質である。赤血球が何らかの理由で血管内で破壊されると、赤血球に含まれているヘモグロビンが血中に遊離してくる。遊離したヘモグロビンは反応性が高く、生体にとって危険である。この遊離したヘモグロビンは、ハプトグロビンによって回収される。ハプトグロビンがヘモグロビンを回収することにより、ヒトでは腎臓から尿中へと遊離したヘモグロビンが排泄されることで鉄が喪失することと、遊離したヘモグロビンが腎臓に障害を与えることの両方を防いでいる[1]。ちなみに、ヒトは同じ血漿タンパク質で、血中に遊離したヘモグロビンではなく、血中に遊離したヘムを回収するためにヘモペキシンも持っている。
出典
- ^ HP haptoglobin (Homo sapiens (human))
関連項目
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- MPO-ANCAおよび抗GBM抗体がともに陽性の急速進行性糸球体腎炎の治療経過中に血栓性血小板減少性紫斑病を合併した1例
- 吉原 真由美,長谷川 浩一,小原 史生
- 日本透析医学会雑誌 44(5), 463-467, 2011
- … 施行し,引き続きPSLの後療法を開始した.血清Cr値は6.1 mg/dLと改善をみないため血液透析療法を開始したが,その後両抗体価はともに<10 EUと陰性化した.しかし7月上旬頃より血小板数の減少が持続し,ハプトグロビンの低下および破砕赤血球の出現等を認めたことより,血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)と診断.PE療法を再開したが,その後TTPによる臓器障害と思われる膵炎を併発し,多臓 …
- NAID 130000859987
- ハプトグロビンの遺伝子多型は疾患罹患リスクおよびビタミンEの疾患予防・治療効果を決定する重要な因子の一つである
- 笠井 俊二
- ビタミン 84(3), 111-117, 2010-03-25
- Haptoglobin (Hp) polymorphism has recently been demonstrated to be associated with morbidity risk and to impact significantly the protective and therapeutic effects of antioxidant vitamin E in disorde …
- NAID 110007575061
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
有効成分〔1瓶(100mL)中〕
添加物〔1瓶(100mL)中〕
- 塩化ナトリウム 0.9g,水酸化ナトリウム 適量,塩酸 適量
備考
- 人ハプトグロビンは,ヒト血液に由来する.
(採血国:日本,採血の区別:献血)
- ※1単位は1mgのヘモグロビンを結合する.
本剤は,製造工程(不溶化ヘパリンによる吸着処理)で,ブタ小腸粘膜由来成分(ヘパリン)を使用している.
禁忌
効能または効果
- 熱傷・火傷,輸血,体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症,ヘモグロビン尿症の治療
- 通常,成人では1回4,000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか,体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する.
症状により適宜反復投与する.
年齢,体重により適宜増減する.
- (参考)小児に対する投与量は,通常1回2,000単位を目安とすること.
- 急速な注入により,血圧降下を起こすことがあるので,注射速度をできるだけ緩徐にすること.
慎重投与
- ハプトグロビン欠損症の患者〔過敏反応を起こすおそれがある.〕IgA欠損症の患者〔抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある.〕肝障害のある患者〔ハプトグロビン-ヘモグロビン複合体は肝臓で処理されるため,肝臓に負担がかかるおそれがある.〕溶血性・失血性貧血の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある.〕免疫不全患者・免疫抑制状態の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,持続性の貧血を起こすことがある.〕
重大な副作用
ショック(0.1%未満),アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,喘鳴,胸内苦悶,血圧低下,脈拍微弱,チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(家兎)6〜8)
- 正常家兎に家兎59Fe-ヘモグロビン(Hb)単独投与群,家兎59Fe-ヘモグロビンと人ハプトグロビン(Hb-Hp)の混合液投与群を比較した結果,Hb-Hp投与群では,腎へのヘモグロビンの取り込み及び沈着が軽減され,病理所見においても異常が認められなかった.
また,Hb-Hp投与群では血色素尿の消失,尿量の確保,腎機能が保持されていた.
溶血液とエンドトキシンによる溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(イヌ)9)
- イヌにエンドトキシンを投与し前処理を行った後,生理食塩液を投与した群(第1群),溶血液と生理食塩液を同時に投与した群(第2群),溶血液とハプトグロビンを同時に投与した群(第3群)について比較検討した.その結果,第2群では尿量やクレアチニンクリアランスなどを指標とした腎機能低下が顕著に認められたが,第3群では第2群に比べ,腎機能低下が抑制された.
★リンクテーブル★
[★]
- 62歳の男性。血尿を主訴に来院した。1週間前に家族から顔が黄色いと言われ、同時期に血尿に気付いた。3日前から尿の赤みが増し、倦怠感もあるため受診した。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。脈拍 84/分、整。血圧 132/80mmHg。眼瞼結膜は貧血様であり、眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)、潜血 3+、沈渣でヘモジデリンを認める。血液所見:赤血球176万、Hb 7.0g/dL、Ht 19%、網赤血球 7%、白血球 7,800(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 70%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 12%)、血小板 22万、PT-INR 1.3(基準 0.9~1.1)、APTT 37.7秒(基準対象 32.2)、血漿フィブリノゲン 377mg/dL(基準 200~400)、FDP 26μg/mL(基準 10以下)、Dダイマー 9.7μg/mL(基準 1.0以下)、アンチトロンビン 65%(基準 80~130)。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.6g/dL、総ビリルビン 8.2mg/dL、直接ビリルビン 1.1mg/dL、AST 35U/L、ALT 28U/L、LD 1,987U/L(基準 176~353)、ALP 234U/L(基準 115~359)、尿素窒素 29mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、血糖 84mg/dL、Na 143mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 104mEq/L。
- この患者で予想されるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A029]←[国試_113]→[113A031]
[★]
- 67歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。玄関先で倒れているところを妻が発見し、救急車を要請した。4日前にろれつの回らない状態が出現したが翌日には軽快していた。2日前の夕方から38℃台の発熱があった。昨日には再びろれつの回らない状態が出現した。脳梗塞の既往はない。意識レベルはGCS 11(E3V3M5)。身長 170cm、体重 68kg。体温 38.2℃。心拍数 88/分、整。血圧 112/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様、眼球結膜に黄染を認める。四肢に紫斑を認める。血液所見:赤血球 214万、Hb 6.5g/dL、Ht 20%、白血球 7,400、血小板 0.4万。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 3.7g/dL、総ビリルビン 3.9mg/dL、直接ビリルビン 0.5mg/dL、AST 59U/L、ALT 29U/L、LD 2,350U/L(基準 120~245)、ALP 216U/L(基準 115~359)、尿素窒素 40mg/dL、クレアチニン 2.8mg/dL、尿酸 19.2mg/dL、Na 138mEq/L、K4.1mEq/L、Cl 101mEq/L。頭部MRIでは急性期の微細な多発性脳梗塞を指摘された。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 9)を別に示す。
- この患者の診断を確定するために最も重要な検査項目はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A034]←[国試_114]→[114A036]
[★]
- 54歳の男性。頭痛と視力低下とを主訴に来院した。2年前の冬にRaynaud現象が出現し、1年前に指先に潰瘍が出現したため皮膚科を受診し、全身性強皮症の診断を受けた。仕事が忙しくて半年間病院を受診していなかったが、頭痛と急な視力低下が出現したため来院した。脈拍 92/分、整。血圧 218/120mmHg。四肢に皮膚硬化を認める。尿所見:蛋白1+、潜血1+。血液所見:赤血球 250万、Hb 7.5g/dL、Ht 24%、網赤血球 3.0%、白血球 8,200、血小板5万。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、総ビリルビン 2.0mg/dL、AST 28U/L、ALT 35U/L、LD 610U/L(基準 176~353)、尿素窒素 52mg/dL、クレアチニン 4.5mg/dL。眼底検査で視神経乳頭の浮腫を認める。末梢血塗抹標本で破砕赤血球を認める。
- この患者で認められる所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A043]←[国試_112]→[112A045]
[★]
- 2歳の女児。4日前から続く発熱、下痢および血便を主訴に来院した。前日から尿回数が減少しており、今朝から排尿を認めない。意識は清明。顔色は不良で活気がない。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に軽度の黄染を認める。眼瞼と下腿前面とに浮腫を認める。顔面と前胸部とに出血斑を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部はやや膨隆し全体に圧痛を認める。腸雑音は減弱している。右肋骨弓下に肝を1cm触知する。脾を触知しない。
- この患児の血液検査所見として考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I079]←[国試_104]→[104A001]
[★]
- 21歳の女性。2週前から発熱をきたし、近医で解熱薬と抗菌薬との投与を受けたが軽快せず、昨日から紫斑が出現したため入院した。左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球210万、Hb 6.8 g/dl、Ht23%、網赤血球25‰、白血球2,300(好中球23%、好酸球2%、単球5%、リンパ球67%、異型リンパ球3%)、血小板2.3万。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095G033]←[国試_095]→[095G035]
[★]
- 34歳の初産婦。産褥0日で入院中である。妊娠12週の血液検査で血液型はO型RhD(-)と判定された。輸血歴はない。家族歴に特記すべきことはない。妊娠28週時の間接Coombs試験は陰性で、抗D人免疫グロブリンの投与を受けている。妊娠39週4日に自然陣痛が発来して入院し、2,760gの男児を正常経腟分娩した。新生児血液型はO型RhD(+)と判定された。
- 母体に行う適切な対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I071]←[国試_110]→[110I073]
[★]
- 25歳の女性。妊娠12週の初産婦(1妊0産)。本日朝から性器出血があり完全流産となった。妊娠初期検査で、血液型はO型RhD-、間接Coombs試験は陰性。
- 本日の対応として優先すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C043]←[国試_113]→[113C045]
[★]
- 温式自己免疫性溶血性貧血で正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112F038]←[国試_112]→[112F040]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109D010]←[国試_109]→[109D012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G063]←[国試_096]→[096G065]
[★]
- 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B017]←[国試_104]→[104B019]
[★]
- 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101B073]←[国試_101]→[101B075]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A033]←[国試_095]→[095A035]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G036]←[国試_097]→[097G038]
[★]
- 英
- protein fractionation, PR-F
- 同
- 血清蛋白分画 血清タンパク分画 serum protein fractionation serum protein fraction
- 表:(血漿蛋白)LAB.473 「蛋白分画.xls」
概念
- 血清蛋白は電気泳動法により分画すると、易動度の大きい順にアルブミン、α1、α2、β, γグロブリンの5分画に分かれる。これらの分画が蛋白分画と呼ばれる?
Alb
α1分画
α2分画
β分画
β-γ分画
- 血漿蛋白分画では出現する。
γ分画
-
血漿蛋白分画
- LAB.474
基準値
泳動の方向
|
分画
|
出典不明
|
2007年後期血液
|
覚えやすく
|
+
|
アルブミン
|
60.5-73.2%
|
4.9- 5.1 g/dL
|
60-70%
|
65%
|
↑
|
α1グロブリン
|
1.7-2.9%
|
0.11-0.23 g/dL
|
2-3%
|
2.5%
|
↑
|
α2グロブリン
|
5.3-8.8%
|
0.38-0.73 g/dL
|
5-10%
|
7.5%
|
↑
|
βグロブリン
|
6.4-10.4%
|
0.58-0.62 g/dL
|
7-12%
|
10%
|
-
|
γグロブリン
|
11-21.1%
|
1.15-1.25 g/dL
|
10-20%
|
15%
|
疾患と蛋白分画の変化
[★]
商品
[★]
- 英
- α2-globulin, α2-Gl
- 同
- α2-グロブリン
- 関
- グロブリン
成分
異常値と疾患
- ハプトグロビンとセルロプラスミンは急性期蛋白
- α2マクログロブリン:ネフローゼ症候群で上昇。分子量725 kDaのホモ四量体であり、相対的にα2グロブリン分画が増加
- 重症肝疾患ではハプトグロビンとセルロプラスミン
- 溶血性疾患ではハプトグロビン,ウィルソン病ではセルロプラスミン
[★]
- 英
- acute phase reactant, APR
- 同
- 急性期反応物質、急性期蛋白 急性期蛋白質 急性相蛋白質 acute phase reactant、急性期タンパク質 acute phase protein acute phase proteins APP
定義
- 炎症(感染、悪性腫瘍、熱傷など)により短時間に血中で変動する蛋白質
急性相反応物質
- ポジティブAPR, positive acute phase reactant
- ネガティブAPR, negative acute phase reactant ← 産生が抑制される
[★]
- 英
- bone marrow transplantation BMT
- 関
- 造血幹細胞移植、拒絶反応
メモ
[★]
- 英
- human haptoglobin
- 商
- ハプトグロビン
- 関
- ハプトグロビン
[★]
- 英
- serum haptoglobin
- 関
- ハプトグロビン
[★]
- 英
- globin
- 同
- グロビン蛋白質 globin protein
- 関
[★]
- 英
- bottle
- 関
- ビンづめ