- 英
- birefringence、birefringent property、form birefringence
- 関
- 屈折性
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/12/04 16:36:16」(JST)
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方解石の結晶を通すと、その下の文字が2つにずれて見える
複屈折(ふくくっせつ、英: Birefringence)とは、光線がある種の物質(例えば方解石という結晶)を透過したときに、その偏光の状態によって、2つの光線に分けられることをいう。それぞれは通常光線と異常光線と呼ばれ、光学軸に対する偏光方向(電場ベクトルの向き)が異なる。この現象は,それぞれの偏光の向きに対して2つの異なる物質の屈折率を与えることで説明される。物質を透過する時の光の速さが、透過する光の電場ベクトルの向きに依存していると言い換えることもできる。
複屈折性は次のように定量化される。
ここで は通常光線についての屈折率、 は異常光線についての屈折率である。二つの光線についての屈折率は入射光が光学軸と同軸で入射するときは一致する。通常光線についての屈折率は入射光の光学軸に対する角度には依存しない。一方で、異常光線についての屈折率は入射光の光学軸に対する角度によって変化し、入射光と光学軸のなす角が垂直の時に最大になる。
もっと一般的には、異方的な誘電体の誘電率を2階のテンソル(3×3行列)で記述する。複屈折性の物質は実対称誘電率テンソル の特別な場合であり、3つの直交する偏極主軸についての固有値が 、、および であるものに対応する(または、光の伝播方向を固定して考え、残りの2つの軸だけを考えることもある)。
複屈折は原理的には誘電体だけではなく磁性体でも生じ得るが、透磁率は光の振動数の領域ではほとんど変化しない。
セロハン紙は、安価に手に入る複屈折性物質の一例である。
水晶球が本物であるかどうか判断する場合は、複屈折を確認するとよい。天然水晶の場合、複屈折により透過した景色の輪郭が滲んで見える。透明であっても、輪郭がにじまず明瞭に見える場合は、ガラス等の複屈折性のない物質だと区別できる。
関連記事
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ウィキメディア・コモンズには、複屈折に関連するメディアがあります。 |
- 光学軸
- 結晶光学
- ジョン・カー
- 第二次高調波発生
- 方解石
外部リンク
Japanese Journal
- 紫外光用ポーラスシリカトゥルーゼロオーダー波長板(光パッシブコンポネント(フィルタ、コネクタ、MEMS)、シリコンフォトニクス、光ファイバ、一般)
- 志智 慎介,藤井 稔,今北 健二 [他],林 真至
- 電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 111(358), 7-11, 2011-12-09
- … この複屈折性ポーラスリコンの酸化により、複屈折性ポーラスシリカを作製した。 … 作製した複屈折性ポーラスシリカの屈折率異方性(Δn)は酸化条件により異なり、Δnの最小値は0.001であった。 … 複屈折性ポーラスシリカを用いて深紫外領域で機能するトゥルーゼロオーダー波長板を作製し、その特性評価を行った。 …
- NAID 110009466997
- 層状半導体GaSe結晶による1.2μm励起超広帯域連続周波数掃引テラヘルツ波発生(ミリ波・テラヘルツ波デバイス・システム)
- 出先 光,田邉 匡生,小山 裕
- 電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス 110(342), 65-68, 2010-12-09
- … 非線形光学結晶には複屈折性を有する層状半導体Gaseを選び、励起光源にはNd:YAGレーザー励起cr:Forsteriteレーザーによる1.2μm帯近赤外光を用いた。 …
- NAID 110008676013
- 診療 精子頭部の複屈折性パターンとICSIの成績に関する検討
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★リンクテーブル★
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- 英
- refraction、refract、refractive
- ラ
- refractio
- 同
- 光線屈折
- 関
- 屈折検査法
[★]
- 英
- birefringence、double refraction、birefringent