- 英
- Lewisite
- 糜爛性毒ガス
- 有機ヒ素化合物
- C2H2AsCl3
- 解毒剤はBAL(British Anti-Lewisite)
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/30 21:01:54」(JST)
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ルイサイト[1] |
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識別情報 |
CAS登録番号 |
541-25-3 |
PubChem |
5372798 |
MeSH |
lewisite |
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特性 |
化学式 |
C2H2AsCl3 |
モル質量 |
207.32 g/mol |
密度 |
1.89 g/cm3 |
融点 |
–18 ℃
|
沸点 |
190 ℃
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危険性 |
NFPA 704 |
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ルイサイト (Lewisite) とは、アダムサイトなど同じく有機ヒ素化合物であり、化学兵器(毒ガス)のびらん剤として用いられる[2]。
ルイサイトは即効性があるため[2]、遅効性のマスタードガスと組み合わせてマスタード-ルイサイトとして使うことがある。 繊維やゴムを透過する性質があるため普通の防護服では防ぐことが出来ない。
作用はヒ素化合物によく見られるピルビン酸デヒドロゲナーゼ系酵素の阻害による物である。
皮膚、気道に直接接触すると直ちに痛みと刺激を感じる、30分以内に皮膚発赤、12時間後に水疱が生じる[2]。 呼吸系に吸い込むと胸が焼け付くような痛みとくしゃみ、セキ、嘔吐などを伴う。また、肺浮腫を引き起こして死ぬ場合もある。また、細血管透過性を亢進する作用があるため、血管内体液量減少、血液量減少、ショック、臓器鬱血が生じ、これにより消化器症状を伴った肝、腎壊死が起こる。 眼に触れると激しい痛みを感じ、直ちに洗浄しなければ視力を失う。
アメリカ人の化学者ウィンフォード・リー・ルイス(Winford Lee Lewis、1878年-1943年)にちなんで名付けられた。ルイスは1918年にこの化合物の合成法を説明するJulius Arthur Nieuwlandの論文を発掘した。そして、1920年代にアメリカ軍によって実験が行われた。
解毒剤としては、ジメルカプロール(BAL)が有効である。
- 毒性
- LCt50:1,400mg・min/m3(吸入)
- LCt50:100,000mg・min/m3(皮膚)
- ICt50:1,500mg・min/m3以上(皮膚)
脚注
- ^ Lewisite I - Compound Summary, PubChem.
- ^ a b c びらん剤(Blister Agents、Vesicants) 国立医薬品食品衛生研究所
化学兵器関連の記事 |
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血液剤 |
シアン化塩素 (CK) - シアン化水素 (AC)
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びらん剤 |
ルイサイト (L) - サルファマスタード (HD, H, HT, HL, HQ) - ナイトロジェンマスタード (HN1, HN2, HN3) - ホスゲンオキシム (CX) - エチルジクロロアルシン (ED)
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神経ガス |
G剤
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タブン (GA) - サリン (GB) - ソマン (GD) - エチルサリン (GE) - シクロサリン (GF) - GVガス
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V剤
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VEガス - VGガス - VMガス - VXガス
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窒息剤 |
塩素ガス - クロロピクリン (PS) - ホスゲン (CG) - ジホスゲン (DP)
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無力化ガス |
Agent 15 (BZ) - KOLOKOL-1
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嘔吐剤 |
アダムサイト - ジフェニルクロロアルシン - ジフェニルシアノアルシン
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催涙剤 |
トウガラシスプレー (OC) - CSガス - CNガス (mace) - CRガス
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焼夷剤 |
三フッ化塩素
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対物剤 |
パイロフォリック - 機動阻止システム
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化学兵器規制 |
ジュネーヴ議定書 - 化学兵器禁止条約 (CWC) - 化学兵器禁止機関 (OPCW) - 遺棄化学兵器問題
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(補足:関連項目) |
催涙スプレー - 防犯装備 - スカンク
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 日本軍の毒ガス戦 : イペリット・ルイサイトの使用 1939-1941 (呉天降教授古稀記念論文集)
- 内藤 裕史
- 茨城県立医療大学紀要 4, 1-10, 1999-03
- … 4)マスタードやルイサイトの製造や, 原料の生産運搬に従事した人たちに, 半世紀後の現在でも身体上の後遺症が残っている。 … 5)第二次世界大戦中に製造したジフェニルシアンアルシン, ルイサイト及びその原料の廃棄物が, 環境汚染の原因となっている。 …
- NAID 110000486993
Related Links
- ※上記症状に加えて 鑑別診断 びらん剤の中では、マスタードは直ちに疼痛を生じない唯一の物質である。被災者は数時間後、病変が出現するまで無症状である。 一方、ルイサイトやホスゲンオキシムは液体でも気体でも、眼、皮膚や ...
- 私はA3工室(ルイサイトなどを製造する工場)に配置され、そこで1年間働きました。やがて原料が不足したりして、毒ガス製造が難しくなって大久野島でも火薬を ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- dimercaprol
- ラ
- dimercaprolum
- 同
- BAL(British anti-Lewisite)
- 商
- バル
- 毒ガスのルイサイト(Lewisite)を解毒する薬物として見いだされた
- C3H8OS2
- 1つのヒドロキシル基と2つのSH基をもつ
- キレート剤。重金属解毒剤
- 金属イオンに対して高親和性を有する
作用機序
- 金属イオン-SH基間の結合を阻害
- 金属イオンの排泄を促進する
適応
- ヒ素、水銀、鉛、銅、ビスマス、クロム、アンチモンの中毒
注意
[★]
- 英
- site
- 関
- 場所、部位