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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/04/25 05:30:32」(JST)
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96穴型マイクロプレート:ELISAなどに用いる。
マイクロタイタープレート(Microtiter plate)またはマイクロプレート(Microplate)は、多数のくぼみ(穴またはウェル)のついた平板からなる実験・検査器具で、各ウェルを試験管あるいはシャーレとして利用するものをいう。生化学的分析や臨床検査などで盛んに用いられている。特によく用いられるのがELISAである。
ウェルの数には6、24、96、384などがあり、最高で9600穴のものもある。全体は長方形で、ウェルが2:3(たとえば96穴ならば8:12)の割合で並んでいる。ウェルの容量は数マイクロリットルから数ミリリットルである。6穴のものは微生物や培養細胞を培養するためのシャーレ代わりに用いられており、これを試験に使うことで操作および結果比較が容易になっている。また穴が多数のものを用いれば、同条件下で多数のデータを得ることができ、作業の省力化、試料の減量やデータの精密化に寄与している。多数の試料・情報を一度に処理しようとする現代生物学・化学等の流れ(ハイ・スループット化)にも合致するものである。
ハンガリー人微生物学者ギュロ・トカーツィ(Gyula Takátsy)が1950年にアクリル樹脂で作成した8×12列のものが最初である。[1][2] その後次第に利用範囲が広がり、1990年頃までに汎用品として多数のメーカーで製造されるようになった。材質としてはポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンなどがあり、ガラス製も用いられる。ウェルの底は平らなもの、丸いもののほか、細長いマイクロチューブを多数組み合わせた形式のもの(ディープウェルプレート)もある。これらは目的に応じて使い分けられている。
関係機器としては、マイクロプレートを用いて吸光・蛍光・発光を検出・測定するためのマイクロプレートリーダー(Microplate reader)が特に重要であり、これによって微量かつ多数の試料の測定を同時に行えるようになった。そのほかマイクロプレート用の遠心機や、試料の出し入れ・洗浄などを自動的に行う装置(384穴以上になると手動操作は困難となる)も盛んに用いられている。そのため1990年代から2000年代にかけてマイクロプレートの寸法・材質について標準化が行われた。
参考文献
- ^ Farkas E.. “Microtitrations in serology and virology – a citation-classic commentary on the use of spiral loops in serological and virological micro-methods by Takatsy, G.”. CC/Life Sci (30): 10-10 Jul 27 1992. http://www.garfield.library.upenn.edu/classics1992/A1992JC14700001.pdf.
- ^ Takatsy G (1950). “Uj modszer sorozatos higitasok gyors es pontos elvegzesere”. Kiserl. Orvostud. 5: 393–7.
関連項目
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- 地球上の構造プレートの発散型・収束型・平行移動型境界(2)ユーラシアプレート
- Smoot N. Christian,杉山 明 [訳]
- グローバルテクトニクスの新概念 : ニュースレター = New concepts in global tectonics : newsletter 6(3), 10-22, 2019-02
- NAID 40021818826
- 土壌抽出物中溶存有機物 (DOM) の微細藻類増殖に及ぼす影響
- 小松 一弘,尾内 秀美,今井 章雄,川崎 伸之,Hashim Emi Fazlina,Rajuddin Mohd Kushairi Mohd
- 水環境学会誌 42(6), 239-246, 2019
- <p>本研究では3種類の異なる特性を持つ土壌抽出液と7種類の微細藻類を用意して培養実験を行い, 土壌抽出液の微細藻類増殖に及ぼす効果を, 抽出物に含まれる溶存有機物特性との関連から評価した。多条件での培養を実現するためにマイクロプレート培養法を適用した。結果として, 国立環境研究所で利用されている土壌抽出液 (SE-N) が25 ℃の培養条件で最も高い藻類の成長促進効果を持つこと, R …
- NAID 130007743135
- 特定酵素蛍光基質を用いた下水中の大腸菌群の簡易迅速測定法の開発
- 佐藤 久,津田 収,菊地 凱,平野 麗子
- 下水道協会誌 56(684), 110-117, 2019
- <p> 現在,下水処理場からの放流水の水質の技術上の基準における衛生学的項目としては大腸菌群数が用いられている.大腸菌群数測定の公定法は大腸菌群以外の細菌を阻害する塩を加えた培地による平板培養法である.この方法は操作が煩雑であり長時間の培養が必要といった改善すべき問題点がある.そこで本研究では,下水中の大腸菌群数を簡易かつ迅速に測定できる技術を新規に開発した.本測定法は大腸菌群が特定酵 …
- NAID 130007722331
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