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薬効分類
薬効
- 前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
【希少疾病用医薬品】
UpToDate Contents
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…treatment with bosutinib. Response rates are lower among patients who have previously received two tyrosine kinase inhibitors. Bosutinib is not active against the T315I mutation. Bosutinib has also been …
- 2. アントラサイクリン系以外の抗がん剤の心毒性cardiotoxicity of non anthracycline cancer chemotherapy agents [show details]
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- 3. 急性転化期の慢性骨髄性白血病の治療treatment of chronic myeloid leukemia in blast crisis [show details]
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- 4. 抗腫瘍療法関連肺毒性:分子標的剤pulmonary toxicity associated with antineoplastic therapy molecularly targeted agents [show details]
…trial, pleural effusion was noted in <1 percent of patients treated with nilotinib for Ph+CML . Bosutinib is a second-generation agent that targets Bcr-Abl and Src pathways, but not KIT or PDGFR. Like nilotinib…
- 5. 慢性骨髄性白血病に対するチロシンキナーゼ阻害剤の臨床使用clinical use of tyrosine kinase inhibitors for chronic myeloid leukemia [show details]
…(TKIs) have been developed and tested in patients with CML, most notably dasatinib, nilotinib, bosutinib, and ponatinib. TKIs have become the initial treatment of choice for most patients with CML. This …
Japanese Journal
- ボスチニブ水和物(ボシュリフ<sup>®</sup>錠100 mg)の薬理学的特徴および臨床試験成績
- 田原 誠,柴田 篤,桂 紳矢
- 日本薬理学雑誌 147(5), 311-318, 2016
- 慢性骨髄性白血病(CML)患者の95%以上で発現しているBcr-Abl融合遺伝子は,その恒常的な活性化が白血病細胞の増殖に関与しており,Bcr-AblチロシンキナーゼはCMLの治療における分子標的と考えられている.ボスチニブ水和物(以下ボスチニブと記す)はCMLの治療薬として開発された,AblおよびSrcを選択的に阻害する経口チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)である.ボスチニブは酵素レベルではAbl …
- NAID 130005150955
- 臨床医が語る 新薬の治療・市場へのインパクト 慢性骨髄性白血病治療薬「ボスチニブ(ボシュリフ錠)」のインパクト
- 新薬紹介委員会
- ファルマシア 51(3), 235-238, 2015
- このコラムでは既に「承認薬の一覧」に掲載された新有効成分含有医薬品など新規性の高い医薬品について,各販売会社から提供していただいた情報を一般名,市販製剤名,販売会社名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果を一覧として掲載しています.<br>今回は,51巻1号「承認薬の一覧」に掲載した当該医薬品について,表解しています.<br>なお,「新薬のプロフィル」欄においても詳 …
- NAID 130007448106
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ボシュリフ錠100mg
組成
1錠中:
有効成分
- ボスチニブ水和物 103.40mg(ボスチニブとして100mg)
添加物
- 結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
- 未治療の慢性骨髄性白血病に対する本剤の有効性は確立していない。
- 染色体検査又は遺伝子検査により慢性骨髄性白血病と診断された患者に使用すること。
- 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、最新のガイドライン等を参考にして、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。
- 前治療薬に不耐容の患者に本剤を投与する際には、慎重に経過観察を行い、副作用発現に注意すること。
- 通常、成人にはボスチニブとして1日1回500 mgを食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回600 mgまで増量できる。
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 本剤の血中濃度が上昇するため、肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。[「薬物動態」の項参照]
- 本剤の血中濃度が上昇するため、中等度以上の腎機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。[「薬物動態」の項参照]
- 本剤の増量は、重篤な(グレード注)3以上)副作用がなく、下記のいずれかに該当する場合に限る。
- 本剤を8週間投与しても、十分な血液学的効果がみられない場合
- 本剤を12週間投与しても、十分な細胞遺伝学的効果がみられない場合
- 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。
血液系の副作用に対する本剤の減量・休薬・中止基準
副作用:好中球数が1,000/mm3未満又は血小板数が50,000/mm3未満
処置:好中球数が1,000/mm3以上及び血小板数が50,000/mm3以上に回復するまで休薬する。
休薬後2週間以内に回復した場合は、回復後は休薬前と同一投与量で投与を再開する。2週間以降に回復した場合は、1回量を100 mg減量した上で再開する。
これらの血球減少症が再発した場合、回復後1回量を100 mg減量した上で再開する※。
- ※ 1日1回300 mgより低い用量を投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
非血液系の副作用に対する本剤の減量・休薬・中止基準
副作用:肝トランスアミナーゼが施設正常値上限5倍超
処置:施設正常値上限の2.5倍以下に回復するまで休薬する。回復後は400 mg1日1回で投与を再開する。
休薬後4週間以内に回復しない場合は投与を中止する。
副作用:肝トランスアミナーゼが施設正常値上限3倍以上、ビリルビン値が施設正常値上限2倍以上及びALPが施設正常値上限2倍未満
処置:投与を中止する。
副作用:グレード注)3又は4の下痢
処置:グレード注)1以下に回復するまで休薬する。回復後は、400 mg1日1回で投与を再開する。
副作用:上記以外の非血液系中等度又は重度の副作用
処置:回復するまで休薬する。回復後は、400 mg1日1回で投与を再開する。必要に応じて500 mg1日1回へ増量する。
- 注:グレードはNCI-CTCAE ver3.0による。
慎重投与
- 肝機能障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照)]
- 中等度又は重度の腎機能障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照)]
- 心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化することがある。]
- QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が起こるおそれがある。]
- 他のチロシンキナーゼ阻害剤に不耐容の慢性骨髄性白血病患者[同様の副作用が起こるおそれがある。(「重要な基本的注意」の項参照)]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
肝炎(頻度不明注1))、肝機能障害(60.3%)
- 肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
重度の下痢(12.7%注2))
- 重度の下痢があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
骨髄抑制(57.1%)
- 血小板減少(33.3%)、貧血(31.7%)、白血球減少(27.0%)、好中球減少(27.0%)、顆粒球減少(頻度不明注1))等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
体液貯留(9.5%)
- 心嚢液貯留(3.2%)、胸水(7.9%)、肺水腫(頻度不明注1))、末梢性浮腫(頻度不明注1))等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(頻度不明注1))
- アナフィラキシーを含む過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心障害(6.3%)
- QT間隔延長(1.6%)、不整脈(頻度不明注1))、心筋梗塞(頻度不明注1))、心房細動(頻度不明注1))等があらわれることがあるので、心電図検査や心機能検査を行う等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
感染症(36.5%)
- 鼻咽頭炎(23.8%)、胃腸炎(4.8%)、肺炎(頻度不明注1))、尿路感染(1.6%)、敗血症(頻度不明注1))等の感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施する等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
出血(15.9%)
- 脳出血(頻度不明注1))、胃腸出血(頻度不明注1))、膣出血(頻度不明注1))、眼出血(頻度不明注1))、口腔内出血(頻度不明注1))等があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施する等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
膵炎(3.2%)
- 膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
間質性肺疾患(頻度不明注1))
- 間質性肺疾患があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
腎不全(頻度不明注1))
- 腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬、減量又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
肺高血圧症(頻度不明注1))
- 肺高血圧症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。
腫瘍崩壊症候群(頻度不明注1))
- 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行う等、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明注1))、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注1))、多形紅斑(頻度不明注1))
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗腫瘍効果
- ボスチニブは、in vitroにおいて、BCR-ABL融合遺伝子陽性のヒト慢性骨髄性白血病由来細胞株(KU812、K562、Meg-01、Lama 84及びKCL22)の増殖を阻害した。また、K562細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、ボスチニブ投与により腫瘍増殖抑制作用及び生存期間の延長が認められた。
作用機序
- ボスチニブは、Abl及びSrcチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、BCR-ABL融合遺伝子陽性の腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ボスチニブ水和物(Bosutinib Hydrate)
化学名
- 4-[(2,4-Dichloro-5-methoxyphenyl)amino]-6-methoxy-7-[3-(4-methylpiperazin-1-yl)propyloxy]quinoline-3-carbonitrile monohydrate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色〜黄褐色の粉末である。
本品はジメチルスルホキシドに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトニトリル、メタノールに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分配係数(logD)