- 英
- fosaprepitant
- 化
- ホスアプレピタントメグルミン fosaprepitant dimeglumine
- 商
- プロイメンド
- 関
- 鎮吐薬。その他の消化器官用薬
- 選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗型制吐剤
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ホスアプレピタント
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
[3-{[(2R,3S)-2-[(1R)-1-[3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl] ethoxy]-3-(4-fluorophenyl)morpholin-4-yl]methyl}-5-oxo- 2H-1,2,4-triazol-1-yl]phosphonic acid |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
Multum Consumer Information |
MedlinePlus |
a604003 |
ライセンス |
EMA:リンク、US FDA:リンク |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
Intravenous |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
n/a |
血漿タンパク結合 |
>95% (aprepitant) |
代謝 |
To aprepitant |
半減期 |
9 to 13 hours (aprepitant) |
識別 |
CAS番号 |
172673-20-0
265121-04-8 (dimeglumine) |
ATCコード |
A04AD12 |
PubChem |
CID 219090 |
DrugBank |
DB06717 |
UNII |
6L8OF9XRDC |
KEGG |
D06597en:Template:keggcite |
ChEMBL |
CHEMBL1199324en:Template:ebicite |
化学的データ |
化学式 |
C23H22F7N4O6P |
分子量 |
614.406 g/mol |
ホスアプレピタント メグルミン(Fosaprepitant Meglumine、商品名:プロイメンド)は静脈注射で用いられる制吐剤の一つである。アプレピタント(英語版)のプロドラッグにあたる。
2008年1月に米国でFDAに承認[1]され、2008年1月に欧州でもEMAに承認[2]された。日本では2011年9月に承認[3]された。
目次
- 1 効能・効果
- 2 禁忌
- 3 副作用
- 4 関連項目
- 5 参考資料
効能・効果
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
禁忌
ピモジドを服用中の患者に投与すると、QT延長、心室性不整脈等の重篤な副作用を起こす虞があるので、禁忌である[4]。
副作用
添付文書に記載されている重大な副作用は、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、穿孔性十二指腸潰瘍、アナフィラキシー反応である[4]。
5%以上に発現する副作用として、便秘、吃逆、ALT(GPT)上昇、注射部疼痛が挙げられている。
関連項目
- アプレピタント(英語版)
- カソピタント(英語版)
- L-733,060(英語版)
- マロピタント(英語版)
- ベスピタント(英語版)
参考資料
- ^ “Drugs.com, FDA Approves Emend (fosaprepitant dimeglumine) for Injection, Merck's New Intravenous Therapy, for Use in Combination with Other Antiemetics for Prevention of Nausea and Vomiting Caused by Chemotherapy”. 2008年3月15日閲覧。
- ^ “European Public Assessment Report for Ivemend (from the EMEA website)”. 2008年3月15日閲覧。
- ^ “選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗型制吐剤「プロイメンド®点滴静注用150mg」製造販売承認取得のお知らせ”. 小野薬品工業株式会社 (2011年9月26日). 2015年6月4日閲覧。
- ^ a b “プロイメンド点滴静注用150mg 添付文書” (2012年8月). 2015年6月4日閲覧。
抗うつ薬 (N06A) |
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再取り込み阻害薬 |
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選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)
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フルオキセチン フルボキサミン パロキセチン セルトラリン エスシタロプラム
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セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRIs)
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デュロキセチン ミルナシプラン ヴェンラファキシン
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ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (NRIs)
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アトモキセチン
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ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害薬 (NDRIs)
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ブプロピオン
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受容体拮抗薬 / 再取り込み阻害薬 |
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セロトニン2受容体拮抗・再取り込み阻害薬 (SARIs)
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トラゾドン
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ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 (NaSSAs)
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ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
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|
ノルアドレナリン・ドパミン脱抑制薬 (NDDIs)
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アゴメラチン フリバンセリン
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三環系抗うつ薬 と 四環系抗うつ薬 (TCAs/TeCAs) |
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三環系: アミトリプチリン クロミプラミン イミプラミン ノルトリプチリン アモキサピン 四環系: マプロチリン ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
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アザピロン と 5-HT1A阻害薬 |
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アリピプラゾール タンドスピロン
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サプリメント (ビタミン, ミネラル, アミノ酸など) |
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アスコルビン酸 (Vitamin C) 魚油 葉酸 (Vitamin B9) L-5-HTP (Oxitriptan) レボドパ (Levodopa) L-Methionine フェニルアラニン トリプトファン チロシン マグネシウム メラトニン ナイアシン/Niacinamide (Vitamin B3) ω-3脂肪酸 ピリドキシン (Vitamin B6) S-アデノシルメチオニン 亜鉛
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抗不安薬 (N05B) |
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GABAA PAMs |
ベンゾジアゼピン
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アジナゾラム アルプラゾラム Bretazenil ブロマゼパム Camazepam クロルジアゼポキシド クロバザム クロナゼパム クロラゼプ酸 クロチアゼパム クロキサゾラム ジアゼパム ロフラゼプ酸エチル エチゾラム フルジアゼパム Halazepam Imidazenil Ketazolam ロラゼパム メダゼパム Nordazepam Oxazepam ピナゼパム プラゼパム トフィソパム
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カルバミン
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エミルカメート メブタメート メプロバメート (Carisoprodol, Tybamate) フェンプロバメート エキパックス
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非ベンゾジアゼピン
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アベカルニル アジピプロン アルピデム CGS-9896 CGS-20625 ジバプロン ELB-139 Etifoxine ファシプロン GBLD-345 Gedocarnil ICI-190,622 L-838,417 NS-2664 NS-2710 オシナプロン パゴクロン Panadiplon Pipequaline RWJ-51204 SB-205,384 SL-651,498 TP-003 TP-13 TPA-023 Tracazolate Y-23684 ZK-93423
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その他
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クロルメザノン エタゾレート エタノール (アルコール) Kavalactone (カヴァカヴァ) タツナミソウ属 吉草酸 (セイヨウカノコソウ)
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α2δ VDCC Blockers |
ガバペンチン プレガバリン
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5-HT1A作動薬 |
アザピロン系: ブスピロン ゲピロン タンドスピロン; Others: Flesinoxan Oxaflozane
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H1 拮抗薬 |
Diphenylmethanes: Captodiame ヒドロキシジン; Others: Brompheniramine クロルフェニラミン Pheniramine
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CRF1 拮抗薬 |
Antalarmin CP-154,526 Pexacerfont Pivagabine
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NK2 拮抗薬 |
GR-159,897 Saredutant
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MCH1 拮抗薬 |
ATC-0175 SNAP-94847
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mGluR2/3 作動薬 |
エグルメガド
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mGluR5 NAMs |
フェノバム
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TSPO 作動薬 |
DAA-1097 DAA-1106 Emapunil FGIN-127 FGIN-143
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σ1 作動薬 |
Afobazole Opipramol
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Others |
Benzoctamine Carbetocin Demoxytocin メフェノキサロン オキシトシン Promoxolane トリメトジン WAY-267,464
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Japanese Journal
- 新規NK1 receptor antagonist(fosaprepitant)ホスアプレピタントについて
- 海外の新薬審査情報を読み解く(第3回)ホスアプレピタント(Fosaprepitant)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プロイメンド点滴静注用150mg
組成
成分・含量注1)(1バイアル中)
- ホスアプレピタントメグルミン245.3mg(ホスアプレピタントとして150mg)
注1):本品は注射液吸引時の損失を考慮して、5%過量充填されているので、実充填量はホスアプレピタントメグルミン257.6mg(ホスアプレピタントとして157.5mg)である。
添加物注2)(1バイアル中)
- エデト酸ナトリウム水和物 19.7mg
ポリソルベート80 78.8mg
無水乳糖 393.8mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
注2):過量充填した実充填量を示している。
禁忌
- 本剤の成分又はアプレピタントに対し過敏症の既往歴のある患者
- ピモジド投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
- 本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。(「臨床成績」の項参照)
- 他の制吐剤との併用において、通常、成人にはホスアプレピタントとして150mgを抗悪性腫瘍剤投与1日目に1回、点滴静注する。
- 本剤は、原則としてコルチコステロイド及び5-HT3受容体拮抗型制吐剤と併用して使用すること。(「臨床成績」の項参照) なお、併用するコルチコステロイド及び5-HT3受容体拮抗型制吐剤の用法・用量については、各々の薬剤の添付文書等、最新の情報を参考にし、投与すること。ただし、コルチコステロイドの用量については、本剤又は活性本体アプレピタントとコルチコステロイドの薬物相互作用を考慮して適宜減量すること。(「相互作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
- 本剤は、投与速度の増加及び投与濃度の上昇により、注射部位障害が発現しやすくなるため、本剤1バイアル(ホスアプレピタントとして150mg)を5mLの生理食塩液で溶解し、最終容量が100〜250mLとなるように生理食塩液で希釈し、抗悪性腫瘍剤の投与1時間前に30分間かけて点滴静注すること。(「適用上の注意」の項参照)
慎重投与
- 重度の肝障害患者〔本剤の活性本体アプレピタントは主として肝で代謝されるため、血中濃度が過度に上昇するおそれがある。また、重度肝機能不全(Child-Pughスコア>9)患者での使用経験はない。(「薬物動態」の項参照)〕
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
穿孔性十二指腸潰瘍
- 穿孔性十二指腸潰瘍(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー反応
- アナフィラキシー反応(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、全身発疹、潮紅、血管浮腫、紅斑、呼吸困難等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「禁忌」の項参照)
薬効薬理
作用機序・薬理作用
- ホスアプレピタントは、静脈内投与後速やかに活性本体であるアプレピタントに代謝される。1)アプレピタントは選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗型制吐剤である。
ホスアプレピタントの薬理作用
ニューロキニン1(NK1)受容体に対する結合阻害活性(in vitro)
- ホスアプレピタントはチャイニーズハムスター卵巣由来細胞株に発現させたヒトNK1受容体に対する125I-サブスタンスPの結合を阻害し、そのIC50値は2.1nmol/Lであった。17)
活性本体であるアプレピタントの薬理作用
ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗作用(in vitro)
NK1受容体に対する親和性
- アプレピタントはチャイニーズハムスター卵巣由来細胞株に発現させたヒトNK1受容体に対する125I-サブスタンスPの結合を阻害し、そのIC50値は0.1nmol/L、Kd値は86pmol/L(Hill係数=1.1)であった。18)
各種NK受容体作動薬誘発反応に対する作用
- アプレピタントはサブスタンスP-O-メチルエステル(NK1受容体作動薬)誘発回腸縦走筋収縮に対し拮抗作用を示し、そのKa値は0.09±0.02nmol/L(n=3)であった。一方、(Nle10)-ニューロキニンA〔4-10〕(NK2受容体作動薬) 誘発による気管収縮、及びセンクタイド(NK3受容体作動薬)誘発による上頸神経節脱分極反応に対し、1μmol/Lの濃度において作用を示さなかった。18)
シスプラチン誘発嘔吐抑制作用
シスプラチン誘発嘔吐反応に対する作用
- シスプラチンで誘発した雄フェレットの嘔吐反応を誘発4時間後まで観察した。シスプラチン投与3分前に静脈内投与あるいは1時間前に経口投与することにより、アプレピタントは嘔吐反応を用量依存的に抑制し、静脈内投与では1mg/kg以上の用量で、また経口投与では3mg/kgの用量で嘔吐反応をほぼ完全に抑制した。19)
シスプラチン誘発急性並びに遅発性嘔吐反応に対する作用
- シスプラチンで誘発した雄フェレットの急性嘔吐反応(誘発24時間まで)並びに遅発性嘔吐反応(誘発24時間以後72時間まで)を観察した。シスプラチン投与2時間前に経口投与することにより、アプレピタントは初回嘔吐反応発現までの時間を延長するとともに嘔吐回数を抑制し、16mg/kgの用量で急性及び遅発性嘔吐反応をほぼ完全に抑制した。19)
シスプラチン誘発嘔吐反応に対するデキサメタゾン及びオンダンセトロン(5-HT3受容体拮抗型制吐剤)との併用効果
- アプレピタント0.1mg/kg静脈内投与と、デキサメタゾン20mg/kg静脈内投与あるいはオンダンセトロン0.1mg/kg静脈内投与との併用により、シスプラチン投与後に観察される雄フェレットのレッチング及び嘔吐回数は減少し、それぞれの単独投与よりも低値を示した。19)
アポモルヒネ及びモルヒネ誘発嘔吐抑制作用
- フェレットにおけるアポモルヒネあるいはモルヒネ皮下投与誘発の中枢性嘔吐反応を、アプレピタントは3mg/kg単回経口投与で抑制した。20)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ホスアプレピタントメグルミン(Fosaprepitant Meglumine)
化学名
- Bis[1-deoxy-1-(methylamino)-D-glucitol](3-{[(2R,3S)-2-{(1R)-1-[3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl]ethoxy}-3-(4-fluorophenyl)morpholin-4-yl]methyl}-5-oxo-4,5-dihydro-1H-1,2,4-triazol-1-yl)phosphonate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色〜灰白色の粉末であり、メタノール、ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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