- 英
- phenytoin PHT
- ラ
- phenytoinum
- 同
- ジフェニルヒダントイン diphenylhydantoin DPH
- 商
- アレビアチン、フェニトインN、ヒダントール、ホストイン、Dilantin、複合アレビアチン配合
- 関
- 抗痙攣薬、不整脈治療薬
構造
作用機序
- 不活性化状態のNaチャネルに結合 (SPC.186)
薬理作用
抗てんかん薬
- てんかん発作波の出現は抑制しない(けいれん閾値は変化しない)
- 異常発射の焦点から周辺への伝播を押さえる
抗不整脈薬
- 作用はリドカインに似るが、作用は弱い。
動態
適応
- 欠神発作では増悪
注意
- 血中濃度を幻覚にコントロールすべき薬物:テオフィリン、フェニトイン、ジゴキシン
禁忌
副作用
- 歯肉増殖症、緩急振戦、運動失調、複視、多毛症、皮疹、大球性貧血
相互作用
WordNet
- an anticonvulsant drug (trade name Dilantin) used to treat epilepsy and that is not a sedative (同)phenytoin, Dilantin
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/06/26 16:32:31」(JST)
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フェニトイン
|
IUPAC命名法による物質名 |
5,5-diphenylimidazolidine-2,4-dione |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
D |
法的規制 |
℞ Prescription only |
識別 |
CAS登録番号 |
57-41-0 |
ATCコード |
N03AB02 , N03AB04
, N03AB05
|
KEGG |
D00512 |
化学的データ |
化学式 |
C15H12N2O2 |
フェニトイン (phenytoin, PHT) は、ヒダントイン系の抗てんかん薬の一種。1908年にドイツ人化学者のHeinrich Biltzにより初合成された。CAS登録番号は [57-41-0]。IUPAC名は5,5-diphenylimidazolidine-2,4-dione。 日本国内では、アレビアチン、ヒダントールという商品名で発売されている。米国ではダイランチン®等。
目次
- 1 適用
- 2 副作用
- 3 血中濃度
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
|
適用
- 脳の神経に作用し、てんかん発作を抑制する。
- てんかん発作に効果はあるが、効果があるのは強直間代発作や部分発作のみであり、欠神発作、脱力発作、West症候群に対してはまったく効果がない。
副作用
副作用として歯肉増殖、多毛症、注意力・集中力・反射運動能力の低下、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、SLE様症状、無顆粒球症・血小板減少・巨赤芽球性貧血などの血液障害、催奇形性(胎児フェニトイン症候群:口蓋裂、口唇裂、心奇形)などがある。 また、長期間または大量服用などによって、小脳の機能障害・小脳萎縮を起こすこともあり、自立歩行が困難または不能になる場合もあるため、服用中はMRIなどによる画像診断を受け注意を払う必要がある。
血中濃度
- 血中濃度のコントロールが非常に難しくちょっとした生活習慣の変化でも血中濃度が上下するため慎重な投与が必要となる。またセントジョーンズワートを使用した健康食品を一緒に投与すると効果が落ちる恐れがあるため、セントジョーンズワートを使用した健康食品を服用している人は医師や薬剤師と相談の上で決めること。
- 血中濃度が20μg/mlを超えると急激に血中濃度が上昇し異常をきたす恐れがあるので注意すること。
関連項目
外部リンク
- 大日本住友製薬株式会社 アレビアチン錠®
- 大日本住友製薬株式会社 アレビアチン錠® インタビューフォーム
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド, プロパフェノン
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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Japanese Journal
- 抗てんかん薬 (新薬展望2011) -- (治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉--新薬の広場)
- フェニトインの長期内服が筋弛緩薬に対する抵抗性の一因として疑われた精神発達遅滞の1症例
- 部分てんかんとして治療を受けていたUnverricht-Lundborg病の一例
- 高木 俊輔,永井 達哉,斉藤 聖,坂田 増弘,渡辺 裕貴,渡辺 雅子
- てんかん研究 28(3), 427-433, 2011
- … 当症例は部分てんかんの診断のもとULDの症状、予後に悪影響のあるフェニトイン(PHT)の投与を長期間受けており、ミオクローヌスや認知機能低下が進行していた。 …
- NAID 130000420320
Related Links
- 成分(一般名) : フェニトイン 製品例 : アレビアチン錠25mg~100mg、アレビアチン散10%、ヒダントール錠25mg~100mg、ヒダントール散10% ・・その他(ジェネリック) & 薬価 区分 : 抗てんかん剤/ヒダントイン系/抗てんかん剤
- フェニトイン(商品名:アレビアチン、ヒダントール)の特徴 フェニトインは1908年に初めて合成され、古くから使用されている抗てんかん薬です。神経興奮を抑える作用から、当初は睡眠薬としての使用が検討されていました。
- 効能又は効果 てんかんのけいれん発作 強直間代発作(全般けいれん発作、大発作) 焦点発作(ジャクソン型発作を含む) 自律神経発作 精神運動発作 用法及び用量 フェニトインとして、通常成人1日200~300mg、小児には下記用量を毎食後3 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アレビアチン注250mg
組成
成分・含量
- 1アンプル5mL中フェニトインをフェニトインナトリウムとして250mg
添加物
- 1アンプル5mL中水酸化ナトリウム36.5mg,プロピレングリコール2mL,エタノール0.525mL,pH調節剤適量
禁忌
- 本剤の成分またはヒダントイン系化合物に対し過敏症の患者
- 洞性徐脈,高度の刺激伝導障害のある患者〔心停止を起こすことがある.〕
- タダラフィル(アドシルカ)を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
効能または効果
- てんかん様けいれん発作が長時間引き続いて起こる場合(てんかん発作重積症)
- 経口投与が不可能で,かつ,けいれん発作の出現が濃厚に疑われる場合(特に意識障害,術中,術後)
- 急速にてんかん様けいれん発作の抑制が必要な場合
- 本剤の有効投与量は,発作の程度,患者の耐薬性等により異なるが,通常成人には,本剤2.5?5mL(フェニトインナトリウムとして125?250mg)を,1分間1mLを超えない速度で徐々に静脈内注射する.
以上の用量で発作が抑制できないときには,30分後さらに2?3mL(フェニトインナトリウムとして100?150mg)を追加投与するか,他の対策を考慮する.小児には,成人量を基準として,体重により決定する.
本剤の投与により,けいれんが消失し,意識が回復すれば経口投与に切り替える.
- 眼振,構音障害,運動失調,眼筋麻痺等があらわれた場合は過量になっているので,投与を直ちに中止すること.また,意識障害,血圧降下,呼吸障害があらわれた場合には,直ちに人工呼吸,酸素吸入,昇圧剤の投与など適切な処置を行うこと.用量調整をより適切に行うためには,本剤の血中濃度測定を行うことが望ましい.
- 急速に静注した場合,心停止,一過性の血圧降下,呼吸抑制等の循環・呼吸障害を起こすことがあるので,1分間1mLを超えない速度で徐々に注射すること.また,衰弱の著しい患者,高齢者,心疾患のある患者ではこれらの副作用が発現しやすいので,注射速度をさらに遅くするなど注意すること.
慎重投与
- 衰弱の著しい患者,高齢者,心疾患のある患者〔心停止,呼吸停止が起こりやすい.〕
- 肝障害のある患者〔肝障害の悪化,また,血中濃度上昇のおそれがある.〕
- 血液障害のある患者〔血液障害が悪化するおそれがある.〕
- 薬物過敏症の患者
- 甲状腺機能低下症の患者〔甲状腺機能の異常をきたすおそれがある.〕
- 糖尿病の患者〔インスリン非依存型糖尿病の患者で,高血糖を起こしたとの報告がある.〕
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
- 観察を十分に行い,発熱,紅斑,水疱・びらん,そう痒感,咽頭痛,眼充血,口内炎等の異常が認められた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
過敏症症候群
- 初期症状として発疹,発熱がみられ,さらにリンパ節腫脹,肝機能障害等の臓器障害,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること.
SLE様症状
- SLE様症状(発熱,紅斑,関節痛,肺炎,白血球減少,血小板減少,抗核抗体陽性等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,単球性白血病,血小板減少,溶血性貧血,赤芽球癆
- 観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量または投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
劇症肝炎,肝機能障害,黄疸
- 劇症肝炎,著しいAST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
間質性肺炎
- 発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎(肺臓炎)があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
心停止,心室細動,呼吸停止
- 注射速度や患者の状態により,これらの症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には,投与を中止し,直ちに適切な処置を行うこと.〔「禁忌」,「慎重投与」,「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
強直発作
- 観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
悪性リンパ腫,リンパ節腫脹
- 観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,減量するなど適切な処置を行うこと.
小脳萎縮
- 長期投与例で,小脳萎縮があらわれることがあり,持続した本剤の血中濃度上昇との関連が示唆されているので,小脳症状(眼振,構音障害,運動失調等)に注意し,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに減量または投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
横紋筋融解症
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中および尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること.
急性腎不全,間質性腎炎
- 急性腎不全,間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
悪性症候群
- 悪性症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発熱,意識障害,筋強剛,不随意運動,発汗,頻脈等があらわれた場合には,本剤の投与中止,体冷却,水分補給,呼吸管理等の適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.
薬効薬理
- フェニトインナトリウムはマウス,ラット等の最小電撃けいれん閾値やペンテトラゾールけいれん閾値に対してほとんど作用を及ぼさないが,最大電撃けいれんに対してそのパターンを変える作用があり,最大電撃けいれんの強直相を強く抑制する7?10).
また,本剤は神経膜を安定化し11),シナプスにおけるpost-tetanic potentiation(PTP)を抑制する12).
これらのことから,本剤の抗けいれん作用は,けいれん閾値を上昇させることによってもたらされるのではなく,発作焦点からのてんかん発射のひろがりを阻止することによるものと考えられている10, 13).
フェニトインナトリウムをマウスに静注すると,最大電撃けいれん抑制作用は約30分後にピークとなり,その値は1.5時間持続し,以後徐々に減少する14).
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 5, 5-Diphenylimidazolidine-2, 4-dione
分子式
分子量
融点
性状
- 白色の結晶性の粉末または粒で,においおよび味はない.エタノール(95)またはアセトンにやや溶けにくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.水酸化ナトリウム試液に溶ける.
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、19~21の問いに答えよ。
- 22歳の男性。大学4年生。周囲からみて理解しがたい行動がみられるため両親に伴われて来院した。
- 現病歴 :両親と弟と同居している。1年程前から次第に寡黙になり、家族ともほとんど口をきかず、自室に閉じこもることが多くなった。大学へもほとんど行かなくなった。最近、まるで誰かと会話している調子でひとりごとを言うが、小声で、なんと言っているのか聞き取れない。時々ニヤニヤと笑ったりもするが、なぜ笑うのかと聞いても、別になんでもないと言う。窓を開けて外を見回し、誰も来ないのに「今、外にいたのは誰?」と家族に聞いたりする。数日前、突然家からいなくなり、2日後に戻ってきたが、どこにいたかは語らない。昨日、テレビのアンテナ線を工具で切断してしまった。
- 既往歴 : 喫煙と飲酒との習慣はない。特記すべき薬物の使用歴はない。
- 家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 表情は硬く、こちらの問いかけに関しては肯否について短い答えが返ってくるのみである。困っていることはないかと聞いても「別に」とぶっきらぼうに言う。
- 医師「だれかから命令が言葉で聞こえてきたりしたのですか?」
- 患者「うん」
- 医師「どこから聞こえたの?テレビから?」
- 患者「うん」
- 医師「それで聞こえてきた言葉のとおりにしたのですか?」
- 患者「うん」
- 医師「そういう命令をされるのは困りますか?」
- 患者「困る」
- 医師「テレビで自分の悪口を放送されていて、。不愉快でしたか?」
- 患者「うん」
- 神経学的検査には素直に応じるが、検査中もその場にふさわしくない笑いがみられる。神経学的所見に特記すべきことはない。血液と血清生化学所見とに異常を認めない。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099I019]←[国試_099]→[099I021]
[★]
- 次の文を読み、7~9の問いに答えよ。
- 65歳の女性。歩きにくさと手足のふるえとを訴えて来院した。
- 現病歴 : 4年前からじっとしているときに左手がふるえることに気付いた。同じころから歩くのが遅くなり、話すときの声が小声で、メモを書くときに字が小さくなることを自覚するようになった。これらの症状は徐々に増悪する傾向にあり、最近左手だけでなく、右手と両足もじっとしているときにふるえるようになった。患者の写真を以下に示す。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明。身長165cm、体重52kg。体温36.2℃。臥位で脈拍64/分、整。血圧120/80mmHg。顔面の表情は乏しい。眼瞼結膜と眼球結膜とに貧血と黄疸とを認めない。心雑音はない。呼吸音は清である。腹部は平坦で、肝・脾を触知せず、圧痛と抵抗とを認めない。構音障害、頚部と四肢との筋緊張異常および起立・歩行障害を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
- 血液所見:赤血球410万、Hb13.0g/dl、Ht39%、白血球6,500、血小板25万。
- 血清生化学所見:総蛋白6.9g/dl、アルブミン4.8g/dl、尿素窒素9.2mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST18単位(基準40以下)、ALT14単位(基準35以下)、LDH260単位(基準176~353)。
[正答]
※国試ナビ4※ [098C007]←[国試_098]→[098C009]
[★]
- 現病歴: 1か月前から食欲不振を自覚しており、体重が3kg減少した。今朝から全身倦怠感が強くなり、軽い悪心も自覚するようになった。 1時間前、トイレに立とうとしたところ、目の前が暗くなり、ふらついた。しばらく横になっていると症状は改善したが、心配になったため家族の運転する車で受診した。
- 既往歴: 51歳時から高血圧症で内服治療中。 54歳時に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けている。
- 生活歴:喫煙は20本/日を43年間。飲酒は日本酒2合/日を40年間。
- 家族歴 :父親が大腸癌のため81歳で死亡。
- 現 症:意識は清明。身長175cm、体重65kg。体温35.8℃。脈拍128/分、整。血圧94/68mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 98%(room air)。皮膚は冷たく湿っている。眼瞼結膜は貧血様である。頚静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 次に行うべき身体診察として適切なのはどれか。
- 心電図で洞性頻脈を認める。胸部エックス線写真で心胸郭比44%、異常陰影を認めない。
- まず行うべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H031]←[国試_106]→[106H033]
[★]
- 20歳の男性。異常な言動を心配した両親に伴われて受診した。2年前に大学へ入学してからアパートで1人暮らしをしていた。1か月前に体調が優れないと言って実家に帰り、その後はほとんど自室に閉じこもって過ごしていた。1週前から「テレビで自分のことが毎日流れている」、「テレビの出演者が自分にだけわかるサインを送ってくる」、「周りの人が自分の悪口を言っている」と訴え、夜間に隣の家に向かって大声を出すなどの行動がみられるようになったという。このため両親に伴われ精神科を受診した。診察中は表情が乏しく、視線を合わせようとしない。問診に対しては小声で短く答える。大学入学以前は、発達上の問題や適応上の問題はなかった。血液検査、頭部MRI及び脳波検査に異常は認めない。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D059]←[国試_114]→[114D061]
[★]
- 76歳の男性。発熱と食欲不振とを主訴に搬入された。60歳ころから手足のふるえ、歩きにくさ、大きな声が出ない及び動作が遅くなるなどの症状が出現し、徐々に進行してきたため外出するのがおっくうになった。歩行障害は当初、薬物治療によって軽快していたが、近年薬効は乏しくなった。体温39.8℃。脈拍120/分、整。胸部にcoarse crackles(水泡音)を徳取した。意識は清明であったが、頚部と四肢との筋固縮、四肢の安静時振戦および無動を認め、歩行はできなかった。誤嚥性肺炎と敗血症とのために第12病日に死亡した。剖検時の脳組織H-E染色標本を以下に示す。
- この患者の基礎疾患に用いられる薬物はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097D043]←[国試_097]→[097D045]
[★]
- 25歳の女性。昨日夕方から多弁で理解困難な言動が多くなり、本日朝から興奮が強くなったため即日入院となった。4日前から38℃台の発熱と頭痛とがあり、「今朝何をしたかわからない。」、「変なにおいがする。」という訴えがあった。軽度の項部硬直以外に神経学的異常を認めない。血清生化学所見:血糖98 mg/dl。脳脊髄液所見:圧190 mmH2O(基準70~170)、水様透明、細胞数30/mm3(基準0~2)ですべてリンパ球、蛋白73 mg/dl(基準15~45)、糖61mg/dl(基準50~75)。頭部CTで両側側頭葉の浮腫性変化を認める。
- 最も適切な薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G053]←[国試_095]→[095G055]
[★]
- 36歳の男性。けいれん発作のために救急車で搬送された。診察時けいれんはないが全身の著明な振戦を認める。記銘力と見当識とが著しく障害されている。家族からの情報により、現在医師から処方されている炭酸リチウムを、約10時間前に大量に服用したことが判明した。1か月前から悲観的になり、自殺の目的で服用したと推定された。
- 最も適切な処置はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D003]←[国試_095]→[095D005]
[★]
- 20歳の男性。右上下肢伸展位と右共同偏視が出現した後、全身けいれん発作が出現したため救急車で搬入された。意識レベルはGCS 7(E2V2M3)。来院時も右上下肢の強直間代性けいれんが持続している。体温 38.2℃。心拍数 96/分、整。血圧 158/96mmHg。呼吸数 32/分。SpO2 98%(鼻カニューラ 2L/分酸素投与下)。
- 第一選択となる薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111D022]←[国試_111]→[111D024]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097G106]←[国試_097]→[097G108]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F056]←[国試_101]→[101F058]
[★]
- 疾患と治療薬の組合せで正しいのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A017]←[国試_106]→[106A019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103B015]←[国試_103]→[103B017]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 関
- 賦形剤
- 商
- ATP、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、PL配合、アーチスト、アイデイト、アイデイトロール、アクタミン、アクトス、アクトネル、アコニンサン、アザニン、アスコルビン酸、アスゾール、アストモリジン配合、アスペノン、アスベリン、アセトアミノフェン、アテノート、アドリアシン、アトルバスタチン、アナストロゾール、アニスタジン、アプリトーン、アベマイド、アポプロン、アミサリン、アミプリン、アモペニキシン、アリーゼS配合、アリセプト、アリチア配合、アルフロシン、アレギサール、アレファリン、アレルギン、アロシトール、アロプリノール、アンブロン、イソパール・P配合、イダマイシン、イトプリド塩酸塩、イプリフラボン、イミダプリル塩酸塩、イミドール、イリコロンM配合、インヒベース、ウテメック、ウブテック、ウルサミック、ウルソ、ウルソトラン、ウルペティック、エイムゲン 、エースコール、エカテリシン、エクセラーゼ配合、エストリオール、エチゾラム、エチゾラン、エトドラク、エナラート、エナラプリルマレイン酸塩、エバスチン、エピカルスS配合、エピカルス配合、エビプロスタット配合、エフェドリン塩酸塩、エフォリン、エホチール、エリーテン、エルサメット配合、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンセバック、エンテラーゼ配合、オーネスN配合、オーネスSP配合、オーネスST配合、オーネスSZ配合、オステン、おたふくかぜ生ワクチン、オフタルムK配合、カオルトーン、ガスイサン、ガスポート、カズマリン、ガスメット、ガスリック、ガスロンN、カプセーフ、ガモファー、カルスロット、カルタレチン、カルデナリン、カルバドゲン、カルベジロール、キョーリンAP2配合、クールスパン、クエチアピン、クバクロン、グペリース、クラリスロマイシン、グリクラジド、グリノラート、グリメピリド、クロポリジン、クロミッド、クロルフェニラミンマレイン酸塩、クロルプロマジン塩酸塩、グロント、ケイラーゼS 、ケトブン、ゲファルナート、ケルナック、ゴクミシン、コデインリン酸塩、コナン、コニール、コニプロス、コバステン、コバテンシン、コバマミド、コレキサミン、コレリット、コロキノン、コンスーン、コントール、コントミン、サアミオン、サニアーゼ配合、サラザック配合、サルポグレラート塩酸塩、ジアイナミックス、シェトラゾーナ、ジゴキシン、ジゴハン、ジソピラミド、ジヒドロコデインリン酸塩、ジピリダモール、ジフェニドール塩酸塩、シロスタゾール、シンベノン、シンレスタール、ストマルコン、スパクロミン、スパトニン、スピロノラクトン、ズファジラン、スルピリド、セエルカム、セチリジン塩酸塩、セドリーナ、セナプリド、セナプロスト、セファランチン、セフジニル、セフジニル、セブンイー・P配合、セラピエース、セラピナ配合、セルニルトン、セレガスロン、セレナミン、センセファリン、センブリ・重曹、ソクワール、ソビラール、ソルイルビン、ゾルピデム酒石酸塩、ソルファ、ダウンテンシン、タフマックE配合、タムスロシン塩酸塩OD、ダラシン、タンチパン配合、チウラジール、チョコラA、テオロング、テナキシル、デパス、テモカプリル塩酸塩、デュファストン、デラキシー配合、テルビナフィン、トーワチーム配合、ドキサゾシン、ドキソルビシン塩酸塩、ドネペジル塩酸塩、トフラニール、ドライアーゼ配合、トラベルミン配合、ドラマミン、トランコロンP配合、ドランジン、トリアゾラム、トリクロルメチアジド、トリドセラン配合、トリヘキシフェニジル塩酸塩、トリヘキシン、トリラホン、ドルナリン、トルブタミド、トレキサメット、トロキシン、ドンペリドン、ナーセット配合、ナテグリニド、ナトリックス、ナフトジール、ニセルゴリン、ニチファーゲン配合、ニトレジック、ニトロールR、ネオ・エフラーゼ配合、ネオアムノール配合、ノイダブル、ノイファン、ノイロビタン配合、ノズレン、ノバミン、ノンネルブ、ハーフジゴキシンKY、バイカロン、バイニロード、ハイフル配合、バイロテンシン、はしか生ワクチン、はしか風しん混合生ワクチン、パスターゼSA配合、バップベリン、パトコン、パパベリアン、パルギン、バルレール、ハロステン、ハロペリドール、バンコミック、パントテン酸カルシウム、パンピオチン、パンビタン末 、パンホリータ、ピーエイ配合、ピーゼットシー、ピオグリタゾン、ビオスミン配合、ビオスリー配合、ビオチン、ビオフェルミン、ビオフェルミンR、ビオフェルミン配合、ビカルタミド、ヒシロミン、ヒスタール、ビソテート、ビタミンB6、ビタメジン配合、ヒダントール、ヒダントールD配合、ビフロキシン配合、ビホープA、ピラミスチン、ピロラクトン、ファスティック、ファモガスト、ファモチジン、ファルプリル、ファンテゾール、フィオランス、フェニトイン、フェニルアラニン除去ミルク配合、フェノバルビタール、フェルターゼ配合、フォリアミン、フスコデ配合、フッコラート、プラコデ配合、プラノバール配合、プラバスタチンNa塩、プラバスタチンナトリウム、プラバメイト、プラメバン、プランルカスト、フルイトラン、プレドニゾロン、プレドニン、プレドハン、プレロン、プロスタリン、フロセミド、ブロチゾラム、プロノン、プロパフェノン塩酸塩、プロピベリン塩酸塩、ブロプレス、プロヘパール配合、プロモーション、プロルナー、ベイスン、ヘキサトロン、ベグリラート、ベゲタミン-A配合、ベザフィブラートSR、ベザリップ、ベスタミオン、ベスタリットL、ベストルナー、ベニジピン塩酸塩、ペニフォー、ベネット、ベハイドRA配合、ヘパンED配合、ペミラストン、ヘモリンガル、ベラストリン、ベラパミル塩酸塩、ペラプリン、ベラプロストNa、ベラプロストナトリウム、ベリチーム配合、ベルナール、ベルラー、ベロム、ボインリール、ボグシール、ボグリボース、ポリトーゼ、ボルトミー配合、マカシーA、マゴチロン、マサトン、マズレニンガーグル、マニカロット、マニジピン塩酸塩、マリレオンN、マレイン酸クロルフェニラミン、ミクトノーム、ミデナールL、ミラドール、メコバラミン、メサフィリン配合、メシル酸ドキサゾシン、メタヒスロン、メチルエルゴメトリンマイレン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、メチルドパ、メチルホエドリン、メトプリック、メトリオン、メバトルテ、メバリッチ、メバロチン、メリシン、メリストラーク、メロキシカム、メントリース、モサプリドクエン酸塩、モミアロン、ユーリック、ユリロシン、ライドラース、ラクスパン、ラクデーン、ラクボン、ラックメロン、ラリルドン、ランソプラゾール、リウマトレックス、リスペリドン、リセドロン酸Na、リセドロン酸ナトリウム、リトドリン、リトドリン塩酸塩、リトメリン、リネステロン、リンドルフ、リントン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、リン酸ピリドキサール、ルフレン配合、レスタス、レスポリート、レチコラン、レニベース、レバミピド、レビンベース、レプター、レベニン、レボフロキサシン、レモナミン、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、ロキシーン、ロサルタンK、ロサルタンカリウム、ロラタジン、ワーファリン、ワーリン、ワルファリンK、ワルファリンカリウム、塩酸クロルプロマジン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩酸パパベリン、塩酸プロピベリン、塩酸ベニジピン、塩酸ミノサイクリン、乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、強力ビスラーゼ、組織培養不活化狂犬病ワクチン 、乳糖、乳糖水和物、硫酸キニジン
[★]
- 英
- antiepileptic drug, antiepileptic antiepileptics
- 関
- てんかん、薬理学
抗てんかん薬
*1 第一選択薬ではない
*2 他薬が無効な精神運動発作のみに使用
*3 てんかん重積の第一選択薬
*4 第一選択薬
新規の抗てんかん薬
抗てんかん薬の選択
- 部分発作:カルバマゼピン、バルプロ酸
- 全般発作:バルプロ酸、フェニトイン
- ミオクローヌス発作:クロナゼパム
[★]
- 英
- osteoporosis
- 同
- 骨多孔症、オステオポローシス
- 関
- 骨軟化症、くる病、老人性骨粗鬆症、若年性特発性骨粗鬆症、糖質コルチコイド誘発骨粗鬆症。骨粗鬆症治療薬
- 骨の絶対量の減少を生じているが骨の質的な変化を伴わない状態をいう。
- 骨はたえず吸収、形成されているものであり、したがって吸収率と形成率に差を生じ骨形成が負の平衡となれば骨粗鬆が起こる。
概念
- 骨量の減少(≒骨密度の減少)と骨組織の微細構造の破錠(骨質の劣化)により骨強度が低下して、骨折をきたしやすくなった疾患
定義
- WHO(1994)、骨量測定法,女性の骨粗鬆症:若年健常女性の平均骨量値から2.5SD以上減少したもの ⇔ 骨量減少:2.5<T-score<-1
- 日本:骨量が30%以上減少したもの
リスクファクター
- YN.D-156
- ガイドライン2
- 高齢、既存骨折(リスク1.9-4倍)、喫煙(リスク1.3-1.8倍)、飲酒(1日2単位以上でリスク1.2-1.7倍)、ステロイド使用(1日5mg以上の経口摂取でリスク2-4倍)、骨折家族歴(親の骨折でリスク1.2-2.3倍)、運動不足(大腿頚部骨折リスク1.3-1.7倍)、易転倒性
- 以下のリスクファクターを有する65歳未満か、65歳以上の女性は骨量測定によるスクリーニングの対象となる。
- 高齢、低体重、骨折既往、骨粗鬆症による骨折の家族歴、白人・アジア人、アルコール(1日2杯以上)、カフェイン、喫煙、運動不足、カルシウム不足、ビタミンD不足、骨粗鬆症を起こす薬剤
原因による分類
内分泌性
栄養性
- 壊血病
- その他(蛋白質欠乏、ビタミンA過剰、ビタミンD過剰)
- 別ソース
遺伝性
薬物性
- 別ソース
不動性
- 全身性:長期臥床、宇宙飛行、対麻痺
- 局所性:骨折後
先天性
その他
- 別ソース
小児の骨粗鬆症
- Dent CE:Osteoporosis in childhood.Postgrad Med J 53:450-456,1977
男性の骨粗鬆症
原因
- 多:クッシング症候群、アルコール多飲、ステロイド使用(5mg, 3ヶ月以上)、性腺機能低下、カルシウム摂取量減少、ビタミンD欠乏、喫煙、家族の中で骨折しやすい人がいる、男性ホルモン異常
- 希:BMI<20, 運動不足、抗てんかん薬、甲状腺中毒症、副甲状腺機能亢進、慢性肝障害、慢性腎障害、吸収不良症候群、高カルシウム血症、リウマチ、脊椎関節炎、糖尿病、多発性骨髄腫、HIV、臓器移植、免疫抑制剤
病理
検査
-
- 躯幹骨DXA、末梢骨DXA、RA/MD、QUSなどで測定可能
- 椎体DXAと大腿近位部DXAの両方を評価することが望ましい。できなければ橈骨DXAで代替する。
- 椎体の骨折/変形、退行性変化、骨粗鬆症に類維持した疾患(腰背部痛、円背や低骨量を呈する疾患)の鑑別に必要
治療
薬物治療
薬物治療開始基準
- ガイドライン2
- 1. 脆弱性既存骨折有り
- 2. 脆弱性既存骨折無し
- 1) 骨密度が若年成人平均値の70%未満
- 2) 骨密度が若年成人平均値の70-80%で、かつ閉経後女性/50歳以上男性であって、次のいずれかを有する。
- a) 過度のアルコール摂取:1日2単位以上
- b) 現在の喫煙
- c) 大腿骨頚部骨折の家族歴
治療開始のトリガー
- 別ソース
- 骨粗鬆症による大腿骨骨折、椎骨骨折の既往
- Tスコアが-2.5以下
- Tスコアが-1~-2.5 FRAX
- FRAXにて10年後の大腿骨折リスクが3%、主要な骨粗鬆症性骨折リスクが15-20%を超えるなら治療。
腎機能障害がある場合の治療の選択肢
- https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150359-1-15.pdf
慎重投与となっており、禁忌ではないから
肝臓や腎臓で代謝されないから
検診
スクリーニング
- USPSTF
- 65歳以上の女性、64歳以下で骨折リスクが高い女性(脆弱骨折の既往、ステロイド内服など)
- 男性ではエビデンスがない
スクリーニング間隔
- DEXA:1.0~-1.5→15年
- DEXA:-1.5~-2.0→5年
- DEXA:-2.0~-2.5→1年
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0046/1/0046_G0000129_GL.html
- 2. <amazon mode="text" text="骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2006年版) ダイジェスト版">4897752329</amazon>
<amazon mode="script" ></amazon>
参考
- http://www.richbone.com/kotsusoshosho/basic_shindan/tonyo.htm
[★]
- 英
- HMG-CoA reductase inhibitor
- 同
- ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬 hydroxymethylglutaryl-CoA reductase inhibitor。スタチン statin
- 関
- 高脂血症治療薬、高脂血症、コレステロールの生合成。HMG-CoA還元酵素 HMG-CoA reductase
特徴
- アトルバスタチンの場合
- 血清TC低下率30%
- 血清LDL-C低下率41%
- 血清TG低下作用
- TG250-350mg/dl 380
- TG350-450mg/dl 470
- プラバスタチンは水溶性。(⇔脂溶性だとどこでも入っていく→全身性に作用する)
- プラバスタチンの輸送担体は肝臓にしかない→臓器選択性↑→安全性↑
- CYP3A4との相互作用がない
種類
CYP 代謝による 分類
|
薬物
|
商品名
|
性質1)
|
CYP代謝 2)
|
代謝物の活性 3)
|
排泄形態 3)
|
bioavailability (%) 3)
|
尿中排泄 (%) 2)
|
半減期 (hr) 2)
|
定性
|
定量(LogP)
|
非代謝型
|
プラバスタチン
|
メバロチン
|
水溶性
|
-0.47
|
ほとんどなし
|
ー
|
未変化体
|
18
|
20
|
1ー2
|
ロスバスタチン
|
クレストール
|
水溶性
|
|
ー 5)
|
未変化体 5)
|
29
|
10 5)
|
15~19 5)
|
ピタバスタチン
|
リバロ
|
脂溶性
|
1.49
|
ー
|
未変化体
|
60
|
<2
|
11
|
代謝型
|
フルバスタチン
|
ローコール
|
脂溶性
|
1.73
|
CYP2C9
|
なし
|
代謝物
|
10-35
|
<6
|
1.2
|
シンバスタチン
|
リポバス
|
脂溶性
|
4.4
|
CYP3A4
|
あり
|
代謝物
|
<5
|
13
|
1ー2
|
アトルバスタチン
|
リピトール
|
脂溶性
|
1.53
|
CYP3A4
|
あり
|
(データ無し)
|
12
|
2
|
14
|
1)Prog Med, 18:957-962,1998. 2)Heart, 85:259-264,2001. 3)PHarmacol Ther, 80:1-34 改変 4)興和(株)社内資料 5)添付文書
|
作用機序
- HMG-CoA reductaseはHMG-CoAからmevalonate産生を触媒
副作用
- 原因:メバロン酸合成↓→CoQ↓→ミトコンドリア機能異常。Cl-の細胞膜透過性の変化
- 薬物相互作用によりCYP3A4の働きが阻害されると、横紋筋融解症の引き金となりうる
- 脂溶性HMG-CoA還元酵素阻害薬は重篤な肝障害を起こす
- This was suggested by a study showing greater increases in post-marathon CK levels in individuals receiving statins; older runners receiving statins exhibited more susceptibility to CK elevations than younger runners. These elevations in CK were, however, mild and subclinical, which suggests that trained individuals need not discontinue statin therapy prior to a race.(uptodate)
- 軽度であれば(マラソンの)習熟者はレース前にスタチンを中止をする必要がないことを示唆する。
禁忌
[★]
- 英
- vasopressin VP
- 同
- バゾプレッシン, arginine vasopressin AVP、抗利尿ホルモン antidiuretic hormon ADH
- 商
- ピトレシン Pitressin
- 関
- デスモプレシン、尿細管
[show details]
分類
性状
産生組織
- PED. 1328
標的組織
- 腎臓の集合管
- 腎臓の細い上行脚、太い上行脚、接合尿細管にも作用する (SP.816)
生理作用
- 血管平滑筋の収縮(V1受容体)
- V1受容体は抗利尿作用を示すより大用量で動作(SAN.189) ← 生理的な量では血管収縮による血圧上昇はない。
- 髄質内層集合管で尿素の再吸収を高める(SP.817)
作用機序
抗利尿作用
|
集合管上皮細胞
|
V2R
|
血管平滑筋収縮(昇圧作用)
|
血管内皮
|
V1R
|
分泌調節
- 血漿浸透圧↑、循環血漿量↓→分泌↑ ( 出血 )
- 血漿浸透圧↓、循環血漿量↑→分泌↓ ( 水の大量摂取 )
ADH分泌促進/作用増強する薬物
- QB.D-331
ADHの作用を修飾する物質
- 糖質コルチコイド:水代謝作用(水利尿):GFR↑させたりADHに拮抗することで細胞内への水移動を抑制する
癌患者とADH
- 日腎会誌 2012:54(7):1016-1022
- Ellison DH, Berl T. Clinical practice. The syndrome of inappropriate antidiuresis. NEJM. 2007;356:2064-2072. PMID 17507705
- 異所性ADH産生腫瘍、抗悪性腫瘍薬の副作用、手術侵襲、嘔気・嘔吐、疼痛
分子機構
ここまで、2007後期生理学授業プリント&想像 でまとめた
- 集合管の上皮の基底側に発現していると思われるV(75%){2};Rを介して、アクアポリン2(AQP2)が発現して尿細管腔側に局在、アクアポリン2から水を細胞内に取り込み、アクアポリン3を介して細胞基底側(血管腔)に水が移動する (2007後期生理学授業プリント, SP.817 図12-63)
- 以下の記述と矛盾する気がする・・・
- 水輸送体apuaporin1(AQP1)に作用して集合管における水透過性を高める(SP.817)。
効能又は効果
- ピトレシン注射液20
薬効薬理
- ピトレシン注射液20
- 遠位尿細管における水の再吸収を促進することにより、抗利尿作用を発揮する1)。
- 腹部内臓の細動脈を収縮させ、門脈血流を減少させるので、一時的に門脈圧が下降するため、門脈圧亢進による食道出血時に止血作用を発揮する。
副作用
- ピトレシン注射液20
- 血管収縮による血圧上昇、狭心症、腹痛がありうる。(QB.D-357)
- 重大な副作用:ショック、横紋筋融解症、心不全・心拍動停止、精神錯乱・昏睡、水中毒、中枢神経障害(中心性橋脱髄症)、無償、心室頻拍
禁忌
- ピトレシン注射液20
- 1. 本剤の成分に対しアナフィラキシー又は過敏症の既往歴のある患者
- 2. 冠動脈硬化症 (心筋梗塞症、狭心症等) の患者[心筋虚血を延長させることがある。]
- 3. 急速な細胞外水分の増加が危険となるような病態 (心不全、喘息、妊娠中毒症、片頭痛、てんかん等) のある患者[水中毒を起こすことにより、それらの病態を悪化させるおそれがある。]
- 4. 血中窒素貯留のある慢性腎炎の患者[水分貯留を起こすことにより、血中窒素の排泄が抑制されるおそれがある。]
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2414402A1035_1_02/2414402A1035_1_02?view=body
臨床検査
基準値
- 0.3-4.2pg/ml (RIA2抗体法) (検査の本)
- 0.3-4.0pg/ml (RIA2抗体法) (LAB.695)