出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/07/22 16:42:41」(JST)
この項目では、スポーツ選手について説明しています。その他の用法については「アスリート (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
アスリート(athlete)とは、英語で運動選手、スポーツマンなどという意味の言葉である。スポーツ選手とも。
アスリートという言葉は、競技会やコンテストの参加者を意味するギリシャ語の「άθλητὴς(athlētēs アスレーテース)」に由来している。この語は「競技」意味する「ἂθλος (áthlos アスロス)」「ἂθλον (áthlon アスロン)」からの派生語である[注 1]。
英国英語では意味はギリシャ語の語源と同根の「athletics (=陸上競技)」の選手を指す[要出典]、と言う。大辞泉の説明によると、主として陸上競技、水泳、球技などの選手について言う[1]。
稀に、人だけでなく、競走馬や競技馬を含むこともある。『20世紀の北米トップアスリート100選(ESPN)』では、競走馬も3頭(35位、84位、97位)がランクされた。
日本ではかつては「スポーツ選手」と言うのが一般的であったが、1990年代後半から英語の「アスリート」が使われることが増えた。[注 2]
アスリートや競技について「アマチュア」と言う場合、愛好家、愛する人という意味で、もともと基本的には、競技以外にしっかり本職をもっていて、競技を生活の糧を得る手段に使わず純粋にそれを愛好する人のことを指した。それに対して「professional プロフェッショナル」(略して「プロ」)とは、競技に参加することを職業とし、それで生活の糧を得る(お金を得る)人のことを指す。
アスリートにはアマチュアもプロもいる。競技種目ごとに、アマチュア/プロの分布の状態は異なっている。 アマチュアの競技者しかいないという競技種目も多い。一部の競技はビジネス化が大々的に行われていて、競技がテレビなどで放送され、テレビ放送局運営企業や他のメディアや大企業と結び付いて、複合的なビジネスの種や核として利用されていて、放映権料などがからんで大金が動くので、一部のプロ選手には大金が支払われ、そうした経済的な成功ばかりを夢見て競技を行う選手まで出ている。視聴者にはこうした派手な競技ばかりが目につくが、あくまでそれは様々な競技種目のごく一部であり、大半の競技種目はもっと控えめな状態で、純粋に競技を愛好する人たちの割合が多い。
一般に、プロがいる競技種目でも、全アスリートの中でプロになれるのはその中のごくごく一部である。競技以外の職業をしっかり持ち、アマチュアのアスリートとして長く競技人生を楽しむ人も多い。
アスリートの中でも一流と認められる者を漠然と「top athlete トップアスリート」と呼んでいる。特に厳密な規定があるわけではない。[注 3]
一般にスポーツ競技者の職業人生は、他の一般的な職業に比べると非常に短い。
一般的な職業が20歳前後から55〜60歳程度まで続けられ、職種によっては70歳80歳でも働き続けられるのに対して[2]、スポーツ選手の場合、一般に、長い人生で、一線のスポーツ競技者でいられる時間はあまりに短く、その後の人生のほうがはるかに長いのである。
例えば、Jリーガー(J1、J2の選手)は2013年2月の時点で1142人いるが、毎年100人以上が新規契約され、ほぼ同数が契約解除されている。統計的に見ると、Jリーガーの50〜60%程度が、入団後3年のうちにJリーガーでなくなっている[3]。つまり例えば、たとえ18歳でJリーガーになったとしても、大半は選手は21歳で次の人生を始めなければならないのである。Jリーガーに対してアンケート調査を行ったところ、90%が「引退後の人生に不安を感じている」と回答した[4]。
引退した人のうち一部は当該スポーツのコーチになったり監督になったりするが、そのポストの数は非常に限られており、そう望んだとしても、なれるのはごくごく一部の人にすぎない。ほとんどの選手は、それまでの競技とはまったく異なった職業人生を歩まざるを得ない。
そのため、米国のメジャーリーグベースボールなどでは、現役選手に対してオフシーズンなどに選手引退後の人生に役立つような職業訓練を行っている。選手らは引退後、大工になったり、カーディーラーの営業マンになったり 等々等々、様々な職業人生を歩む。
日本の野球界では、選手の将来のための職業訓練は行われていない。日本の野球界は大手新聞社などがビジネス化を主導し、野球業界の枠組みや慣習なども作りだしてきた経緯があるが、こうした日本の大手企業というのは、組織優先や利益優先で、あまりひとりひとりの人間を大切にしない風土があり、そうした風土が野球選手たちの人生に対するケアの不足ともなって現れている。日本では野球選手は引退前も引退後も自力で再就職活動をせざるを得ず、引退後は例えば飲食店でアルバイトをしたり、あるいはその後に小さな飲食店を開店したり、実家に家業がある場合、実家に戻り家業を継ぐ人もいる。だが引退後の仕事がうまくゆかず、生活が破綻してしまう人もいる。日本では、2014年12月になってようやく、(球団運営会社側=雇用者側 ではなく)プロ野球選手会(=労働者側)が中心になって、野球選手の再就職を支援するためのサイトが立ち上げられた[5][6]、というありさまである。
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