- 日
- くじん、クジン
- 英
- sophora root
- 関
- 生薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/17 04:08:59」(JST)
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この項目では、植物について記述しています。その他の用法については「クララ (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
クララ |
Sophora flavescens
(福島県会津地方、2008年6月24日)
|
分類(APG III) |
界 |
: |
植物界 Plantae |
階級なし |
: |
被子植物 angiosperms |
階級なし |
: |
真正双子葉類 eudicots |
階級なし |
: |
コア真正双子葉類 core eudicots |
階級なし |
: |
バラ類 rosids |
階級なし |
: |
マメ類 fabids |
目 |
: |
マメ目 Fabales |
科 |
: |
マメ科 Fabaceae |
亜科 |
: |
マメ亜科 Faboideae |
連 |
: |
エンジュ連 Sophoreae |
属 |
: |
クララ属 Sophora |
種 |
: |
クララ S. flavescens |
|
学名 |
Sophora flavescens
Aiton[1] |
シノニム |
Sophora flavescens Aiton var. angustifolia (Siebold et Zucc.) Kitag. |
和名 |
クララ |
英名 |
Shrubby sophora |
クララ(眩草、苦参、学名: Sophora flavescens[2])は、マメ科の多年草。
和名の由来は、根を噛むとクラクラするほど苦いことから、眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これが転じてクララと呼ばれるようになったといわれる。
目次
- 1 分布
- 2 特徴
- 3 利用
- 4 種の保全状況評価
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
|
分布
本州、四国、九州の日当たりの良い草原などに自生する。日本では草原環境が農業形態の変化によって衰退しているため、自生地がかなり減少しており、これのみを食草とするチョウの一種オオルリシジミはかなり希少なものとなっている[3]。
特徴
高さ50-150 cm。花期は6-7月。茎の先に薄黄色の総状花序をつける。
全草有毒であり、根の部分が特に毒性が強い。ルピナンアルカロイドのマトリンを含み、これが後述の薬効の元であるが、薬理作用が激しく、量を間違えると大脳の麻痺を引き起こし、場合によっては呼吸困難で死に至る。素人が安易に手を出すのは非常に危険である。
利用
根は、苦参(くじん)という生薬であり、日本薬局方に収録されている。消炎、鎮痒作用、苦味健胃作用があり、苦参湯(くじんとう)、当帰貝母苦参丸料(とうきばいもくじんがんりょう)などの漢方方剤に配合される。また、全草の煎汁は、農作物の害虫駆除薬や牛馬など家畜の皮膚寄生虫駆除薬に用いられる。
なお、延喜式には苦参を紙の原料としたことが記されているが、苦参紙と呼ばれる和紙が発見された例が存在せず、実態は不明である。2010年10月宮内庁正倉院事務所の調査で「続々修正倉院古文書第五帙第四巻」の1枚目は和紙、手触りや色合いが延喜式での工程や繊維の特徴を持ち2枚目は苦参の可能性が高いと判断した[4]。
種の保全状況評価
日本の以下の都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[5]。
- 絶滅寸前または絶滅危惧種(絶滅危惧I類、CRまたはEN) - 佐賀県
- 危急種(VU) - 愛媛県
- 準絶滅危惧(NT) - 高知県、鹿児島県
脚注
- ^ “Sophora flavescens Aiton” (英語). ITIS. 2012年4月11日閲覧。
- ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2011年6月28日閲覧。
- ^ “阿蘇大草原の四季(NHK総合テレビさわやか自然百景)”. NHK (2010年3月7日). 2012年4月11日閲覧。
- ^ 読売新聞2010年10月25日13S版35面幻の古代和紙、正倉院に
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(クララ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年4月11日閲覧。
参考文献
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関連項目
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ウィキスピーシーズにクララに関する情報があります。 |
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ウィキメディア・コモンズには、クララに関連するメディアおよびカテゴリがあります。 |
外部リンク
- Sophora flavescens - National Center for Biotechnology Information (NCBI) (英語)
- Sophora flavescens Aiton - Encyclopedia of Life (英語)
- 波田善夫. “クララ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学. 2011年6月28日閲覧。
- いがりまさし. “クララ”. 植物図鑑・撮れたてドットコム. 2011年6月28日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- O34-5 抗アレルギー和漢薬苦参由来PKCδシグナル抑制薬,(-)マーキアインの分子薬理機構(アレルギー治療薬,口演,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- くらしの中の生薬の話(第3回)シャンプーに含まれる生薬 : 苦参、センブリ(当薬)、ユキノシタ(虎耳草)
- P9-1 苦参に含まれる遺伝子発現抑制物質(P9 鼻炎・結膜炎・病態,ポスター,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
Related Links
- クララ(眩草、苦参、学名: Sophora flavescens)は、マメ科の多年草。 和名の由来は、 根を ... 消炎、鎮痒作用、苦味健胃作用があり、苦参湯(くじんとう)、当帰貝母苦参丸料( とうきばいもくじんがんりょう)などの漢方方剤に配合される。また、全草の煎汁は、 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ツムラの生薬クジン
組成
- 本品は、日本薬局方クジンを調剤用刻み生薬としたものである。
添加物
効能または効果
★リンクテーブル★
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苦参
- 商
- 三物黄ごん湯エキス、黄ごん湯エキス、消風散エキス