- 英
- bromide
- 関
- 臭化、ブロミド、ブロマイド
WordNet
- any of the salts of hydrobromic acid; formerly used as a sedative but now generally replaced by safer drugs
PrepTutorEJDIC
- 〈U〉臭化物(鎮静剤・睡眠剤として用いる) / 〈C〉《話》陳腐なことば
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/10/15 14:34:23」(JST)
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臭化物イオン(しゅうかぶつイオン、Bromide ion)とは、-I価の電荷を帯びた臭素原子である。
厳密には酸化数が-1である臭素の化合物を臭化物(bromides)と呼ぶ。同様に、これに分類される個々の化合物もまた臭化物(bromide)と呼ぶことができる。分類上、臭化セシウムのようなイオン結晶、二臭化硫黄のような共有結合化合物も含むことがある。
目次
- 1 自然界の臭化物
- 2 化学
- 3 医学的利用
- 4 生物学
- 5 脚注
- 6 関連項目
自然界の臭化物
臭化物は標準的な海水には約65mg/Lの濃度で溶け込んでおり、これは海水中の全ての塩類の0.2%に当たる。シーフードには概して高水準の臭化物が含まれる。また、陸上から得られる食物の臭化物量は多様である。
化学
希硝酸または硝酸銀を使って臭化物イオンの検出ができる。また、アンモニア水によってクリーム色の沈殿が消失する。
医学的利用
詳細は「臭化カリウム」を参照
臭化物化合物、特に臭化カリウムは19世紀から20世紀初頭にかけて鎮静剤として多用された。これによって、ブロマイド(bromide)という言葉が口語で、(鎮静剤・気休めとして多用されるような)「陳腐で退屈な常套句」を意味することになった。
臭化物イオンには抗てんかん作用があり、特に獣医学において臭化物塩が未だに使われている。
臭化物による副作用にはいわゆるブロム中毒があり、多様な神経症状を引き起こす。また、皮膚疾患も引き起こす可能性がある。詳細は臭化カリウムを参照のこと。
臭化リチウムは1900年代初頭に鎮静剤として使用され始めたが、一部の心臓病患者が代用塩としてそれを用いたのち死亡したため1940年代には人気を失った[1]。現在では、炭酸リチウムと塩化リチウムのように臭化リチウムも、双極性障害の治療に使われている。
生物学
臭化物は好酸球(多細胞寄生虫を処理するために特殊化された顆粒細胞の白血球)にとって必要なものである。好酸球は、優先して臭化物を使う酵素である好酸球ペルオキシダーゼの反応によって抗寄生虫性臭素化化合物を発生させるために臭化物を使っているのである[2]。
身体によって臭化物が使われているにも関わらず、臭化物が生命にとって必須であるとはわかっておらず、普通その機能は塩化物に(場合によっては不十分ながら)取って代わられる可能性がある。
脚注
- ^ Bipolar disorder
- ^ Eosinophils preferentially use bromide to generate halogenating agents - Mayeno et al. 264 (10): 5660 - Journal of Biological Chemistry
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 文献抄録 UV/塩素促進酸化処理における臭化物イオンの影響
- 重篤副作用の兆候を看過しない! 警告欄に見る必須検査とタイミング(36)ジスチグミン臭化物
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レミニール錠4mg
組成
成分・含量(1錠中)
- ガランタミン臭化水素酸塩5.1mg
(ガランタミンとして4mg)含有
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ヒプロメロース、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄注1)
注1)レミニール錠4mgにのみ添加
禁忌
効能または効果
- 軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
- アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること。
- 本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
- アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において、本剤の有効性は確認されていない。
- 通常、成人にはガランタミンとして1日8mg(1回4mgを1日2回)から開始し、4週間後に1日16mg(1回8mgを1日2回)に増量し、経口投与する。なお、症状に応じて1日24mg(1回12mgを1日2回)まで増量できるが、増量する場合は変更前の用量で4週間以上投与した後に増量する。
- 1日8mg投与は有効用量ではなく、消化器系副作用の発現を抑える目的なので、原則として4週間を超えて使用しないこと。
- 中等度の肝障害患者注)では、4mgを1日1回から開始し少なくとも1週間投与した後、1日8mg(4mgを1日2回)を4週間以上投与し、増量する。ただし、1日16mgを超えないこと。[「薬物動態」の項参照]
注)Child-Pugh分類を肝機能の指標とした中等度(B)の肝障害患者
- 副作用を軽減するため、食後に投与することが望ましい。
- 医療従事者、家族等の管理のもとで投与すること。
OD錠
- 本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能である。また、本剤は口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
慎重投与
- 本剤は、コリン作動性作用により以下に示す患者に対して症状を誘発又は増悪する可能性があるため、慎重に投与すること。
- 洞不全症候群、心房内及び房室接合部伝導障害等の心疾患のある患者[迷走神経刺激作用により徐脈あるいは不整脈を起こす可能性がある。]
- 消化性潰瘍の既往歴のある患者、非ステロイド性消炎鎮痛剤を投与中の患者、消化管閉塞のある患者又は消化管手術直後の患者[胃酸分泌の促進及び消化管運動の促進により症状が悪化する可能性がある。]
- 下部尿路閉塞のある患者、又は膀胱手術直後の患者[症状が悪化する可能性がある。]
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣発作を誘発する可能性がある。また、アルツハイマー型認知症に伴い、痙攣発作がみられることがある。]
- 気管支喘息又は閉塞性肺疾患の既往歴のある患者[気管支平滑筋の収縮及び気管支粘液分泌の亢進により症状が悪化する可能性がある。]
- 錐体外路障害(パーキンソン病、パーキンソン症候群等)のある患者[線条体のコリン系神経を亢進することにより、症状を誘発又は増悪する可能性がある。]
- 肝障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)]
- 腎障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)]
重大な副作用
失神(0.1%)、徐脈(1.1%)、心ブロック(1.3%)、QT延長(0.9%)
- 失神、徐脈、心ブロック、QT延長等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性汎発性発疹性膿疱症
頻度不明注)
- 急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、多数の小膿疱等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎
頻度不明注)
- 肝炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明注)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害作用16)、17)
- AChEを選択的かつ可逆的に競合阻害し、経口投与によりラット脳内アセチルコリン(ACh)濃度を上昇させた。
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に対するアロステリック増強作用18)、19)
- nAChRのACh結合部位とは異なる部位(アロステリック部位)に結合し、AChのnAChRに対する作用を増強させた(アロステリック増強作用:APL作用)。
神経細胞保護作用20)
- アミロイドβによる神経細胞障害に対して細胞保護作用を示した。
記憶障害改善作用21)、22)
- スナネズミ脳虚血モデルにおいて、経口投与により記憶障害に対する改善が認められた。
作用機序
- アルツハイマー型認知症では、脳内コリン機能の低下が認められ記憶障害の原因と考えられている。ガランタミンは、AChEを競合的に阻害することで脳内ACh濃度を上昇させ、かつnAChRに対するAPL作用により脳内コリン機能を増強させる。更に、神経細胞保護作用により神経細胞の機能低下を抑制する。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性(20℃)
- 水:33mg/mL
メタノール:5.3mg/mL
エタノール:0.52mg/mL
融点
分配係数
- logP= -0.44(1-オクタノール/pH 7.0リン酸緩衝液)
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