- 英
- forensic dentistry, dental jurisprudence
- 同
- 法医歯科学、歯科法医学 forensic odontology
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/09/17 17:20:59」(JST)
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法歯学(ほうしがく、英: forensic dentistry、英: forensic odontology、フォレンジック・オドントロジー)とは、法医学、社会歯科学の一種で法科学の中の一分野であり、犯罪捜査や裁判などの法の適用過程で必要とされる歯学領域の事項を研究、応用する学問である。歯科法医学、法歯科医学などとも呼ばれる。
用語
「法科学#用語」も参照
法科学(Forensic sciences)の諸分野において頭に付けられる「フォレンジック(“Forensic”)」(形容詞)は、ラテン語の“forēnsis”つまり「フォーラム(広場)」に由来している[1]。ローマ帝国時代、「起訴」とは、ローマ市街の中心にあるフォロ・ロマーノで聴衆を前に訴状を公開することであった。被告と原告はともに自らの主張を行い、よりよい主張をしてより広く受け入れられたものが裁判において判決を下すことができた。この起源は、現代における“forensic”という語の2つの用法のもとになっている。一つ目は「法的に有効な」という意味、そして2つ目が「公開発表の」という意味の形容詞である。
概要
主として、個人識別の際に用いられることが多い。歯牙硬組織は、他の組織に比べて残存している場合が多く、その治療痕や状態から識別作業を行う。状態からの場合、摩滅の状態や歯髄腔の状態、特定の職業に特徴的な磨耗症といったことから判別し、他にもDNA検査なども行われる。また、一般の歯科医師でも、日常の診療の過程で多くの処置記録を蓄積・保有しており、その情報は、確実性の高い個人識別情報である。その情報に基づいて識別作業を行うことも多い。
1897年5月4日に約130名の犠牲者を出した、パリの慈善バザー火災での身元判別を契機に法歯学が生まれた。日本においては、1985年に発生した日本航空123便墜落事故が契機となり、法歯学の重要性が社会的に認められるようになった[2]という。
出典
- ^ Shorter Oxford English Dictionary(英語版) (6th ed.), Oxford University Press, (2007), ISBN 978-0-19-920687-2
- ^ “日本における法歯学・法人類学の過去,現在,そして未来 - 東京歯科大学法歯学・法人類学講座教授”. 東京歯科大学. 2019年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月3日閲覧。
参考文献
関連項目
- 法科学/法医学
- 歯学/口腔解剖学
- 日本法歯科医学会
- 京都府立医科大学法歯学部門
- 日本航空123便墜落事故
- シェリダン・レ・ファニュ(アイルランドの小説家。作品集"In a Glass Darkly"所収の"The Room in the Dragon Volant"は法歯学的テーマを題材にしている)
- ドロシー・L・セイヤーズ(イギリスの女流作家。同名の短編集所収の「証拠に歯向かって」 <In the Teeth of the Evidence>は法歯学的テーマを題材にしている)
- 怪盗紳士ルパン(同書所収の「アルセーヌ・リュパンの脱獄」に、法歯学誕生の元になった慈善バザー火災の事が描かれている)
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…fluorosis, begin in childhood and can be prevented through regular preventive dental care and counseling. The provision of preventive dental care and counseling at regularly scheduled health maintenance visits …
- 2. シェーグレン症候群における口内乾燥およびその他の非眼結膜炎症状の治療treatment of dry mouth and other non ocular sicca symptoms in sjogrens syndrome [show details]
…stimulate oral secretions and prevent oral dryness and dental caries, as well as regular preventive dental care. Use of artificial saliva in patients who receive insufficient benefit from mechanical …
- 3. 進行性骨化性線維異形成症fibrodysplasia ossificans progressiva [show details]
…induction of heterotopic bone . Preventive dental care is a crucial component of the management of FOP and should begin as soon as possible. Preventive dental care is discussed separately. Consultation …
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- 5. 緩和ケア:終末期に行う口腔ケアの概要palliative care overview of mouth care at the end of life [show details]
Japanese Journal
- 2根管性下顎小臼歯を有する日本人にCBCTと手術用顕微鏡を用いて根管治療を行った1症例
- 山田 雅司,佐古 亮,田宮 資己,淺井 知宏,佐野 陽祐,関谷 紗世,笠原 正彰,笠原 典夫,古澤 成博
- 日本歯科保存学雑誌 63(3), 254-260, 2020
- <p> 緒言 : 2つ以上の根尖孔を有する下顎第一小臼歯は, 20%程度の発現率が報告されており, 臨床において遭遇することも多いがその対応と治療は難しい. 今回われわれはCBCTと手術用顕微鏡を用いて根管治療を行った1症例を報告する.</p><p> 症例 : 患者は, 49歳の女性. 前医にて下顎左側第一小臼歯の根管治療を行っていたが, 症状改善しないため東京 …
- NAID 130007871268
- 笠原 典夫,中村 安孝,奈良 宏周,寺田 仁志,石川 昂,野口 拓,松永 智,山本 仁,阿部 伸一,橋本 正次
- 歯科学報 = The journal of the Tokyo Dental College Society 119(4), 314-318, 2019-08
- NAID 120006733476
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