- 英
- positive hole、hole
- 関
- 孔、空孔、ホール
WordNet
- make holes in
- a fault; "he shot holes in my argument"
- an unoccupied space
- one playing period (from tee to green) on a golf course; "he played 18 holes" (同)golf hole
- an opening deliberately made in or through something
- a depression hollowed out of solid matter (同)hollow
- an opening into or through something
- hit the ball into the hole (同)hole out
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- (壁などにあいた)『穴』,割れ目;(衣類などの)破れ穴,裂け目;(道路などにできた)くぼみ,へこみ / (動物の住む)巣穴 / 《話》あばら家 / (議論・計画などの)欠点(fault) / 《話》窮地,苦境 / ホール(ゴルフで球を打ち込む穴);(球をホールに入れた)得点 / 〈物〉‘に'穴をあける(掘る) / (ゴルフで)〈球〉‘を'打ってホールに入れる(ゴルフで)球を打ってホールに入れる《+『out』》
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/04/03 05:20:35」(JST)
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正孔伝導の模式図。ある系に電子欠損(電子が不足した状態)が存在するとき、その欠損に向かって隣の電子が次々と移動していく(図左)。
この電子欠損の場所のみに注目すると、相対的に、正の電荷を持った正孔(ホール)が移動しているように見える(図右)。
この正孔をキャリアとしてとらえた場合、正孔の流れる方向は電流と同じになる(電子の流れとは逆方向)。
正孔 |
---|
組成 |
価電子帯の電子が不足した孔 |
---|
質量 |
0、有効質量はある |
---|
電荷 |
0、相対的に+e |
---|
正孔(せいこう)は、ホール(Electron hole または単にhole)ともいい、物性物理学の用語。半導体(または絶縁体)において、(本来は電子で満たされているべき)価電子帯の電子が不足した状態を表す。たとえば光や熱などで価電子が伝導帯側に遷移することによって、価電子帯の電子が不足した状態ができる。この電子の不足によってできた孔(相対的に正の電荷を持っているように見える)が正孔(ホール)である。
半導体結晶中においては、周囲の価電子が次々と正孔に落ち込み別の場所に新たな正孔が生じる、という過程を順次繰り返すことで結晶内を動き回ることができ、あたかも「正の電荷をもった電子」のように振舞うとともに電気伝導性に寄与する。なお、周囲の価電子ではなく、伝導電子(自由電子)が正孔に落ち込む場合には、伝導電子と価電子の間のエネルギー準位の差に相当するエネルギーを熱や光として放出し、電流の担体(通常キャリアと呼ぶ)としての存在は消滅する。このことをキャリアの再結合と呼ぶ。
正孔は、伝導電子と同様に、電荷担体として振舞うことができる。正孔による電気伝導性をp型という。半導体にアクセプターをドーピングすると、価電子が熱エネルギーによってアクセプタ準位に遷移し、正孔の濃度が大きくなる。また伝導電子の濃度に対して正孔の濃度が優越する半導体をp型半導体と呼ぶ。
一般に正孔のドリフト移動度(あるいは単に移動度)は自由電子のそれより小さく、シリコン結晶中では電子のおよそ1/3になる。なお、これによって決まるドリフト速度は個々の電子や正孔の持つ速度ではなく、平均の速度であることに注意が必要である。
価電子帯の頂上ではE-k空間上で形状の異なる複数のバンドが縮退しており、それに対応して正孔のバンドも有効質量の異なる重い正孔(heavy hole)と軽い正孔(light hole)のバンドに分かれる。またシリコンなどスピン軌道相互作用が小さい元素においてはスピン軌道スプリットオフバンド(スピン分裂バンド)もエネルギー的に近く(Δ=44meV)、独立に議論するのがその分難しくなる。移動度を特に重視する用途の半導体素子においては、結晶に歪みを導入することで、価電子帯頂上の縮退を解くと共に、量子準位を入れ換えて軽い正孔を主に用い、フォノン散乱やキャリアの実効有効質量の削減を図ることがある。
なお、正孔の意味で言う「ホール」とは「穴(hole)」の意味であり、ホール効果(Hall effect)の「ホール」(人名に由来)とは異なる。
関連項目
- キャリアの再結合-光電効果
- 歪み超格子-歪みシリコン
- 励起子
参考書籍
- 西澤潤一・御子柴宣夫「半導体の物理 改訂版」(培風館、1991年) ISBN 4-563-03299-9
外部リンク
- 半導体/電子デバイス物理(甲南大学による半導体物性からの解説)
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Japanese Journal
- 電子線照射によるSiCの正孔の各種散乱機構の変化 (シリコン材料・デバイス)
- 村田 耕司,森根 達也,松浦 秀治 他
- 電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 112(337), 13-18, 2012-12-07
- NAID 40019546094
- 陰極バッファー材料としてMoO?を用いる有機薄膜太陽電池の作製と評価 (有機エレクトロニクス)
- 宮城 英介,景山 弘,大森 裕 他
- 電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 112(333), 33-35, 2012-12-05
- NAID 40019546397
- NOおよびO吸着による水素終端ダイヤモンド表面の正孔ドーピング (特集 カーボン系材料の特異な表面科学)
- 嘉数 誠,佐藤 寿志,KUBOVIC Michal
- 表面科学 = Journal of the Surface Science Society of Japan 33(10), 575-582, 2012-10-00
- NAID 40019472366
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- 正孔ができる前は電子がぎゅうぎゅうに詰まっていたため,電界をかけても電子は自由に動き回ることができませんでした.ところが 正孔ができた後は,その穴に電子が次々に移動していきます.“電子が”移動しているのです.でも ...
- 正孔(hole)とは、固体の結晶構造の中の電子が欠落した部分で、あたかも正の電荷を持った電子のようにふるまう。半導体などでは、このホールが自由電子とともに電荷の移動を担う「キャリア」としての働きをする。本来、固体中は ...
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