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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/06 12:59:20」(JST)
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ロイシンジッパーの平面図。dがロイシンを表している。
ロイシンジッパー (leucine zipper) はタンパク質の二次構造のモチーフの1つで、平行に並んだαヘリックスによる接着力を持つ。遺伝子発現の調整に関わるタンパク質などの二量化したドメインに共通して見られる。ロイシンジッパーは真核生物でも原核生物でも見られるが、主に真核生物の特徴である。
構造[編集]
ロイシンジッパー(青)がDNAと結合している。赤で示したロイシン残基がジッパーを閉める働きをしている。
ロイシンジッパーはタンパク質二量化ドメインとして機能する超二次構造であり、平行αヘリックスの接着力を生みだしている[1]。
ロイシンジッパーの構造上の特徴は、7残基の繰り返しの4番目の位置にアミノ酸のロイシンが配列することである。ロイシンジッパーは始めに、7残基おきに現れるロイシンで識別される転写因子の共通配列として同定された。これらのロイシンはコイルドコイルの疎水核を形成していることが後に明らかとなった。
ロイシンジッパーの半分は短いαヘリックスからなっている。通常のαヘリックス1巻きが3.6残基となっているのに対し、ロイシンジッパーのαヘリックスの場合は1巻きあたり3.5残基となっている。ロイシンは2巻きごとにもう一方の鎖のロイシンと直接接触している。
bZip(ベーシックジッパープロテイン)と呼ばれる転写因子のファミリーは塩基領域を持ち、水素結合を介してこの部分がDNA分子の主溝と結合する。ロイシンジッパーの領域がこの二量化を担っている。
生物学[編集]
ロイシンジッパーを持つタンパク質としては、通常の成長の調節を行う重要な転写因子であるc-fosやc-junなど(AP-1)や、myc、max、mdx1などのmycファミリーがある。もしこれらが過剰生産されたり致命的な部分で変異を受けたりすると、がんを引き起こす。これらのタンパク質はDNAと二量体を形成し、これはベーシックジッパープロテイン(bZip)とも呼ばれる。
脚注[編集]
- ^ Landschulz WH, Johnson PF, McKnight SL (1988). “The leucine zipper: a hypothetical structure common to a new class of DNA-binding proteins”. Science 240 (4860): 1759–1764. doi:10.1126/science.3289117. PMID 3289117.
関連項目[編集]
タンパク質の四次構造 |
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全般 |
球状タンパク質 - 線維状タンパク質 - 膜タンパク質 - コイルドコイル
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二量体 |
ロイシンジッパー
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三量体 |
コラーゲン - ヘマグルチニン - オルニチントランスカルバミラーゼ
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四量体 |
ヘモグロビン - 免疫グロブリンG - アビジン - スペクトリン
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六量体 |
dnaBヘリカーゼ - ヘモシアニン - グルタミンデヒドロゲナーゼ1
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八量体 |
ヌクレオソーム - ヘムエリスリン
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微小繊維 |
アクチン - チューブリン - 鞭毛 - 性繊毛 - 線毛
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機械 |
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- 宍戸 和夫
- 日本きのこ学会誌 : mushroom science and biotechnology 17(3), 99-105, 2009-10-31
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- NAID 110007811862
- A群レンサ球菌ロイシンジッパー型タンパクLzpの同定と機能解析
- 岸 晃平
- 大阪大學齒學雜誌 = The Journal of Osaka University Dental Society 51(1), 1-19, 2006-10-25
- NAID 10026061465
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- 栄養・生化学辞典 ロイシンジッパーの用語解説 - DNAに結合するタンパク質のある種のものがもつ構造で,35アミノ酸残基ほどの領域に,7残基ごとにロイシンがある.この構造をもつタンパク質では,この領域が結合してホモダイマーを ...
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