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- Bohr effect
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/16 17:46:34」(JST)
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ヘモグロビンの酸素解離曲線、酸性に傾くと酸素解離曲線は赤線方向に移動し酸素を多くは含めない。逆にアルカリ性に傾くと酸素解離曲線は緑線方向に移り酸素を多く含める
ボーア効果(ボーアこうか、英:Bohr effect)とは血液内の二酸化炭素量の変化による赤血球内のpHの変化によりヘモグロビンの酸素解離曲線が移動すること。生理学者クリスティアン・ボーア(ニールス・ボーアの父)により発見された。ヘモグロビンの酸素解離曲線がpHの低下や温度上昇などの変化によって右方変移することで末梢で酸素を解離しやすくなり、pHの上昇や温度低下などで左方変異することで結合しやすくなる効果である[1]。
概要
ボーアの原論文を元にした説明。酸素に富み、二酸化炭素の少ない肺(酸素分圧100mmHG、二酸化炭素分圧5mmHg程度)ではヘモグロビンの酸素飽和度はほぼ100%になる。赤血球はそのまま酸素の少ない組織(例えば酸素分圧30mmHg、図の赤線)に行くが、もしも二酸化炭素が無い環境だと持っている酸素の内18%程度しか放出できないが、組織内に二酸化炭素(40mmHg)があると約50%、二酸化炭素(80mmHg)があると約70%もの酸素を放出することが出来る
赤血球に取り込まれた二酸化炭素と水は炭酸脱水酵素により重炭酸イオンとプロトンに解離され、赤血球内のpHが低下することでヘモグロビンの酸素親和性が低下しヘモグロビンは酸素を解離しやすくなる(酸素解離曲線の右方変移)。逆に二酸化炭素の少ない環境では赤血球は重炭酸イオンとプロトンから二酸化炭素と水をつくり二酸化炭素を放出することで、赤血球内のpHは上がりヘモグロビンの酸素親和性が増加するのでヘモグロビンは酸素と結合しやすくなる(酸素解離曲線の左方変異)[1]。
pHの低下以外には温度上昇、2,3-ビスホスホグリセリン酸塩(2,3-BPG)濃度上昇によりヘモグロビンの酸素解離曲線は右方変移を起こす。逆に、pHの上昇、温度低下、2,3-BPG濃度低下はヘモグロビンの酸素解離曲線の左方変移を引き起こす。
出典
参考文献
- 浅野茂隆、池田康夫、内山卓 監修 『三輪血液病学』文光堂、2006年、ISBN 4-8306-1419-6
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版社 1991年 ISBN 4885006104
関連項目
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Japanese Journal
- 炭酸ガス経皮吸収によるボーア効果の証明 : 経皮炭酸ガス治療器をもちいて
- 大江 啓介,三輪 雅彦,新倉 隆宏,李 相亮,黒坂 昌弘,酒井 良忠
- 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 中部日本整形外科災害外科学会抄録 54(3), 445-446, 2011-05-01
- NAID 10029072130
- 哺乳類ヘモグロビンの協同作用とボーア効果は協調して酸素の獲得と輸送を行っている : 規範タンパク質における新たな視点
- 張 岩,今井 清博,小林 道頼
- 生物物理 47(3), 167-173, 2007-05-25
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- 英
- oxygen dissociation curve, ODC
- 同
- 酸素平衡曲線 oxygen equilibrium curve、酸素飽和曲線 oxygen saturation curve、酸素結合曲線 oxygen binding curve、ヘモグロビン酸素解離曲線 hemoglobin-oxygen dissociation curve
- 関
- 酸素飽和度、ヘモグロビン
解離曲線の右方シフト (SP.651)
- 酸素親和性が低く、酸素を解離しやすい。末梢で酸素供給量は増す
- 1. 温度上昇
- 結合-解離へ以降は解離側に傾く
- アルカリ性ボーア効果。CO2の共存下で作用減弱。CO2とH2が競合するので
-
- 1-3は発熱部位、pH低下、PCO2が高いところでO2を放出するわけで、合理的
- ATP増加
解離曲線の左方シフト (SP.652)
生理的
- 酸素親和性が高く、酸素を結合しやすい。末梢で酸素供給量は減る
- 1. 温度低下
- 2. pH上昇
- 3. PCO2低下
- 5. 2,3-DPG減少
非生理的
[★]
- 英
- Bohr effect
- 関
- ボーア効果