- 英
- butenafine
- 化
- 塩酸ブテナフィン butenafine hydrochloride
- 商
- ボレー、メリーダム、メンタックス
- 関
- 抗真菌薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/06/21 09:22:58」(JST)
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ブテナフィン
|
IUPAC命名法による物質名 |
[(4-tert-butylphenyl)methyl](methyl)(naphthalen-1-ylmethyl)amine |
臨床データ |
商品名 |
Mentax |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
投与方法 |
外用 |
薬物動態的データ |
半減期 |
35-100 時間 |
識別 |
CAS登録番号 |
101828-21-1[1] |
ATCコード |
D01AE23 |
PubChem |
CID 2484 |
DrugBank |
APRD00833 |
ChemSpider |
2390 |
UNII |
91Y494NL0X |
KEGG |
D07596 |
ChEBI |
CHEBI:3238 |
ChEMBL |
CHEMBL990 |
化学的データ |
化学式 |
C23H27N |
分子量 |
317.47 g/mol |
SMILES |
eMolecules & PubChem |
InChI
-
InChI=1S/C23H27N/c1-23(2,3)21-14-12-18(13-15-21)16-24(4)17-20-10-7-9-19-8-5-6-11-22(19)20/h5-15H,16-17H2,1-4H3
Key:ABJKWBDEJIDSJZ-UHFFFAOYSA-N
|
ブテナフィン塩酸塩(butenafine hydrochloride)は、ベンジルアミン系抗真菌薬である。メンタックス(Mentax)の商標名がある。アリルアミン系抗真菌薬のテルビナフィンの類縁体である。
性質、薬効
ブテナフィン塩酸塩は無臭の白色結晶で、メタノール、エタノールおよびクロロホルムによく溶け、水には僅かに溶ける。
アリルアミン系抗真菌薬のテルビナフィンと同様に、スクアレンエポキシダーゼを阻害することによりエルゴステロールの合成を阻害する。スクアレンエポキシダーゼは真菌の細胞膜に必要なステロールの合成に関与している酵素である。エルゴステロールの欠乏により細胞膜の浸透性が増大し、細胞含有物が漏出する。
M. furfur菌が原因の癜風、T. rubrum菌や T. tonsurans菌が原因の足白癬(水虫)・白癬(体部白癬)および頑癬(いんきん)の治療に使われる。ブテナフィンはテルビナフィン、ナフチフィン、クロトリマゾールおよびトルナフテートよりも優れた抗菌活性を有する。
通常は1%クリームまたは液として使用される[2][3][4]。
出典
- ^ “ブテナフィン·塩酸塩”. chemicalbook. 2012年3月3日閲覧。
- ^ “メンタックスクリーム1%”. Qlifeお薬検索. 2012年3月3日閲覧。
- ^ “ボレー外用液1%”. Qlifeお薬検索. 2012年3月3日閲覧。
- ^ “パルグランW液 20ml”. Qlifeお薬検索. 2012年3月3日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究 角質増殖型足白癬に対する経口抗真菌剤テルビナフィン内服後の塩酸ブテナフィンクリーム外用の有用性
- OTCブランドPickup 水虫・たむし用剤 ウィンダム×ダマリン×ブテナロック
- 各種外用抗真菌薬の<i> in vitro </i>抗真菌活性の測定
Related Links
- ボレー,メンタックスとは?ブテナフィンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- これまで、第三世代といわれる水虫の原因菌に効果の高いブテナフィンやテルビナフィンは、単一成分のみで発売でした。2008年は、それに加え、かゆみ止め成分の入っている薬が各水虫薬メーカーから発売されます。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
,*有効成分
- 1g中に日本薬局方ブテナフィン塩酸塩10mgを含有する。
添加物
- 白色ワセリン、セタノール、ステアリン酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン、ジエタノールアミン、安息香酸ナトリウム、その他2成分
禁忌
効能または効果
白癬
癜風
外用液・クリーム
スプレー
薬効薬理
抗真菌作用
抗真菌活性 10,11)
- ブテナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)及び癜風菌(Malassezia furfur)に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である。(表2)
実験的白癬治療効果 12,13)
- Trichophyton mentagrophytesによるモルモット背部白癬モデル及び足部白癬モデルに対して、1日1回の塗布で治療効果を認めた。(表3・4)
皮膚貯留性 12)
- モルモットの背部皮膚面に1%ブテナフィン塩酸塩外用液を塗布し、24、48又は72時間後にTrichophyton mentagrophytesを接種した実験では、24及び48時間で感染は完全に予防された。
さらにブテナフィン塩酸塩の皮膚中濃度を測定した結果、24、48、72時間のいずれにおいてもT.mentagrophytesの最小殺菌濃度(0.012μg/mL)をはるかに上回る皮膚中濃度が維持されていた。
作用機序 14,15)
- ブテナフィン塩酸塩の作用機序は、真菌細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害であるが、その作用部位はイミダゾール系薬剤と異なりスクワレンのエポキシ化反応阻害に基づいている。
有効成分に関する理化学的知見
,*性状
- ブテナフィン塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
ギ酸に極めて溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
ブテナフィン塩酸塩0.20gを水100mLに加温して溶かし、冷却した液のpHは3.0〜4.0である。
融点:約214℃(分解)