- 英
- quassia
- 関
- ニガキ科
WordNet
- handsome South American shrub or small tree having bright scarlet flowers and yielding a valuable fine-grained yellowish wood; yields the bitter drug quassia from its wood and bark (同)bitterwood, Quassia amara
- a bitter compound used as an insecticide and tonic and vermifuge; extracted from the wood and bark of trees of the genera Quassia and Picrasma
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/12 11:56:42」(JST)
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この項目では、植物について説明しています。
- 片上鉄道の廃駅については「苦木駅」をご覧ください。
- 岡山県和気町の地名については「塩田村 (岡山県)」をご覧ください。
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ニガキ |
ニガキ
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分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
被子植物門 Magnoliophyta |
綱 |
: |
双子葉植物綱 Magnoliopsida |
目 |
: |
ムクロジ目 Sapindales |
科 |
: |
ニガキ科 Simaroubaceae |
属 |
: |
ニガキ属 Picrasma |
種 |
: |
ニガキ P. quassioides |
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学名 |
Picrasma quassioides (D.Don) Benn. |
シノニム |
*Picrasma quassioides (D.Don) Benn. var. glabrescens Pamp.
- Picrasma quassioides (D.Don) Benn. f. glabrescens (Pamp.) Kitag.
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和名 |
ニガキ(苦木) |
ニガキ(苦木、学名 Picrasma quassioides)とはニガキ科ニガキ属の落葉高木。雌雄異株。東アジアの温帯から熱帯に分布する。全ての部分に強い苦味がある木で、名前の由来ともなっている。
目次
- 1 特徴
- 2 分布と生育環境
- 3 利用
- 4 ギャラリー
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
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特徴
樹高は6-8mで、12m以上になるものもある。葉は枝に互生し、奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう)で、長さ15-25cmになる。小葉は7-13枚が対生し、形は卵状長楕円形で、先端は尖り、基部は鋭形。小葉の長さ3-7cm、幅1-3cmで、縁は鋭鋸歯になる。
花期は4-5月。葉腋から花序軸を出し、集散花序の小さい黄緑色の花を多数つける。雄花序には30-50個、雌花序には7-10数個の花がつく。花弁は4-5枚で、長さは、雄花が約2mm、雌花が約3mmになる。果実は2-3個の分果となり、緑黒色に熟す。
樹皮はなめらかで暗褐色、材からこの樹皮を取り除いて乾燥させたものは、生薬の苦木(にがき、くぼく)として知られ、薬用のほか殺虫剤の材料としても用いられる。
分布と生育環境
日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、低地の林内に生育する。東アジアでは、朝鮮、中国、ヒマラヤに分布する。
利用
生薬
材から樹皮を剥ぎ取り、乾燥させると日本薬局方収録の生薬の苦木となる。苦木にはクワッシンを始めとする苦味成分が含まれ、強い抗菌作用や殺虫作用を持つといわれる。主に苦味健胃薬として用いられ、太田胃散などの薬に配合されている。ただし、伝統的な漢方方剤では、まず使わない。
殺虫剤
乾燥した木材を削ったもの、葉を乾燥させたもの等を湯などで煮出して煎剤をつくる。この煎汁(せんじゅう)は殺虫剤として使用され、農作物へ散布したり家畜へ散布して使用する。効果は農薬より劣るが、天然の殺虫成分のため有機農法などで使用されることがある。
木材
ニガキの心材は黄色がかっており、木目がはっきりしているため、細工小物などに使用される。軽量だが、堅質で、加工がしやすいため、細工物の材料に使用される。材質から多くの範囲に使用されてもおかしくは無いが、汁椀などの食器にすると使用中に苦味成分が漏れ出してしまうため使えず、臭いも少しあるため、狭い範囲で使用されている。
ギャラリー
参考文献
- 原色牧野和漢薬草大図鑑 著者:岡田稔ほか 出版社:北隆館 ISBN 483260810X
- 山渓カラー名鑑 日本の樹木 編者:林弥栄 ISBN 4635090175
- 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989)平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、ニガキに関連するメディアがあります。 |
Japanese Journal
- ナースと患者さんのための自己導尿えほん--暗闇を照らし出す暖かな灯りであるために
- 第一原理計算によるナノ結晶ダイヤモンドの非sp3結合領域の構築とその弾性特性に及ぼす影響の解析
- 谷垣 健一,多根井 寛志,草部 浩一,荻 博次,中村 暢伴,平尾 雅彦,タニガキ ケンイチ,タネイ ヒロシ,クサカベ コウイチ,オギ ヒロツグ,ナカムラ ノブトモ,ヒラオ マサヒコ,Tanigaki Kenichi,Tanei Hiroshi,Kusakabe Koichi,Ogi Hirotsugu,Nakamura Nobutomo,Hirao Masahiko
- 日本機械学会論文集A編 75(758), 1424-1429, 2009-10
- NAID 120004837237
- 既存添加物苦味料ジャマイカカッシア抽出物の成分組成に基づく基原植物の検討
- 多田 敦子,杉本 直樹,佐藤 恭子 [他],秋山 卓美,麻野間 正晴,尹 永淑,山崎 壮,棚元 憲一
- 食品衛生学雑誌 50(1), 16-21, 2009
- … 離して11-dihydro-12-norneoquassin,canthin-6-one,4-methoxy-1-vinyl-β-carbolineおよび4,9-dimethoxy-1-vinyl-β-carbolineと同定した.次に,アメリカニガキおよびニガキの枝から熱水抽出物を調製し,LC/MSにより本製品と成分組成を比較した.その結果,本製品はアメリカニガキ抽出物に類似していた.既存添加物名簿収載品目リストには,ジャマイカカッシア抽出物の基原としてジャマイカカッシアが …
- NAID 130000671629
Related Links
- 島根県松江市のニガキの花、果実、種子など季節毎の画像による生態を掲載しています。落葉高木。北海道~九州の山野に生え、高さ10~15m。樹皮は黒褐色、老木では縦に裂ける。本年枝は紫褐色で無毛、または褐色の毛がある。
- ニガキ 学名 Picrasma quassioides Benn. 別名 苦棟樹(中) 苦木 分類 ニガキ科ニガキ属 (落葉高木) 樹全体に、結晶性苦味質カシン(quassin)を含み苦いための名。 原産・分布 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、ヒマラヤ 神奈川県
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- エヌ・エス配合散は、1.3g中に次の成分を含有する。
- 日局 炭酸水素ナトリウム:600mg
日局 炭酸マグネシウム:120mg
日局 沈降炭酸カルシウム:300mg
日局 乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
α-アミラーゼ:50mg
日局 ケイヒ末:20mg
日局 ニガキ末:10mg
日局 ショウキョウ末:10mg
日局 ウイキョウ末:10mg
日局 カンゾウ末:100mg
日局 オウバク末:9.5mg
- 添加物として、日局 l−メントールを含有する。
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 高カルシウム血症の患者[血中カルシウム濃度が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 透析療法を受けている患者[長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。]
- ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠中毒症等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがある。]
- 甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある。]
効能または効果
- 下記消化器症状の改善
食欲不振、胃部不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐
- 大人1日3回、毎食後1.0〜1.3gを服用し症状に応じ適宜増量してもよい。小人は年齢に応じて減量する。
慎重投与
- 浮腫のある患者[水分やナトリウム貯留が生じやすく、症状を悪化させるおそれがある。]
- 腎障害のある患者[長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれることがあるので、定期的に血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行うこと。]
- 心機能障害のある患者[水分やナトリウム貯留が生じやすく、浮腫等の症状を悪化させるおそれがある。]
- 高血圧症の患者[水分やナトリウム貯留が生じやすく、血圧をさらに上昇させるおそれがある。]
- 重篤な消化管潰瘍のある患者[炭酸水素ナトリウムを配合しているため、症状が悪化するおそれがある。]
- 肺機能障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- リン酸塩低下のある患者[アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害される。]
- 低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者[症状が悪化するおそれがある。]
薬効薬理
- 炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム1)
胃酸を中和し、制酸作用を示す。
- 乾燥水酸化アルミニウムゲル1)
本薬はゲル状で胃内に分散し、胃酸を中和する。また、粘膜を被覆保護し、収れん作用を示す。
- α−アミラーゼ
でんぷんを消化する消化酵素である。
- ケイヒ末・ウイキョウ末(芳香性)、ショウキョウ末(芳香辛味性)、ニガキ末・オウバク末(苦味性)1)
特有の味や香りによって反射的に唾液、胃液の分泌を盛んにし、胃腸の運動を促進する。また、腸内防腐作用及び駆風作用をも有する。
- カンゾウ末1)
胃液分泌抑制作用が著しく、また、潰瘍修復促進作用、膵液分泌促進作用、鎮痙作用をも有している。
★リンクテーブル★
[★]
ニガキ
- 関
- Simaroubaceae
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- 関
- つくしA・M散、つくしA・M配合散、エヌ・エス配合散
[★]
- ラ
- Simaroubaceae
- 関
- ニガキ