- 英
- tropomyosin
- 関
- トロポニン、paramyosin、筋収縮、筋肉
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/06 15:51:20」(JST)
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アクチンに結合しているトロポミオシン(緑色の線)。トロポニン複合体が結合している。
トロポニン複合体にカルシウムが結合すると、トロポミオシンがアクチンから離れる。
トロポミオシン(Tropomyosin)は、アクチンの働きを調節する繊維状のアクチン結合タンパク質である。2本のαヘリックスからなるコイルドコイルの構造をとり、特に筋収縮を行う上で重要な働きをしている。トロポニン複合体が筋繊維中のトロポミオシンに結合し、ミオシン結合を調節することで、筋収縮を調節している。
概要
筋肉が弛緩している状態では、トロポニン複合体が結合したトロポミオシンがアクチン上のミオシン結合部位をふさいでおり、ミオシンの結合をブロックしている。神経刺激などにより筋小胞体からカルシウムイオンが放出されると、カルシウムイオンがトロポニン複合体中のトロポニンC(カルシウム結合性トロポニン)と結合し、トロポニン複合体の構造が変化することで、アクチンのミオシン結合部位からトロポミオシンの一部が外れる。それによって、ミオシンの頭部がアクチンのミオシン結合部位に結合することができるようになり、筋収縮が行われる。筋収縮が進むと、カルシウムイオンは細胞質からポンプ輸送されて、細胞内濃度が低下する。そうなるとトロポニンCからカルシウムの結合が外れ、トロポミオシンは再びアクチンのミオシン結合部位に結合し、ミオシンが結合するのを防ぐ。
アレルギー
トロポミオシンは種ごとの違いが大きい(種ごとに高度に保存されている)タンパク質であるため、アレルゲンとなることもある。例えばエビやハウスダスト中のチリダニ類などのトロポミオシンが原因で、アレルギーを発症する人もいる[1]。
脚注
- ^ 国立医薬品食品衛生研究所「表示のための軟体動物評価に関するNDAパネル(食品・栄養・アレルギーに関する科学パネル)の意見」『食品安全情報』2006年、No.7、p18(原出典は、欧州食品安全機関)(2009年8月9日閲覧)。
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 心筋のトロポミオシン アイソフォームは筋原繊維形成に不可欠である
- 2H1412 スピンラベルESR距離測定による細いフィラメントのアクチン、トロポミオシン、トロポニンの動的構造解析(筋肉,口頭発表,日本生物物理学会第50回年会(2012年度))
- Ueda Keisuke,Zhao Chenchao,Yamamoto Akie,Somiya Takayasu,Aihara Tomoki,Ueki Shoji,Miki Masao,Arata Toshiaki
- 生物物理 52(SUPPLEMENT_1), S51-S52, 2012-08-15
- NAID 110009584763
- 症例 69kDaの新規抗原を検出したエビによる食物依存性運動誘発アナフィラキシーの1例
Related Links
- 世界大百科事典 第2版 トロポミオシンの用語解説 - 筋肉の構造タンパク質(図)。骨格筋をはじめとして平滑筋や無脊椎動物の筋肉にもひろく存在し,会合体を作りやすく容易に結晶化する。長さ40nmで分子量6万5000~7万の細長い棒状分子で ...
- [編集] 概要 筋肉が弛緩している状態では、トロポニン複合体が結合したトロポミオシンがアクチン上のミオシン結合部位をふさいでおり、ミオシンの結合をブロックしている。神経刺激などにより筋小胞体からカルシウムイオンが放出される ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- troponin-tropomyosin system
- 関
- トロポニン、トロポミオシン,、アクトミオシン
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- 英
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- 同
- α-tropomyosin
- 関
- [[]]
- 同
- α-tropomyosin
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- 英
- tropomyosin-actin binding
[★]
- 英
- myosin (K)
- 関
- ミオシンフィラメント