出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/07/15 20:25:43」(JST)
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トラブルシューティング(英: Troubleshooting)は、問題解決の一手法である。問題を解決するためには、問題の根源を論理的・体系的に探る必要があり、順を追って解決してゆくのが一般的である。トラブルシューティングは、問題の原因を識別するために用いられる。原因として考えられる最も可能性の高いものを消去法で見出し、それを取り除き正常な状態に戻すための方法である。あらかじめ想定されたトラブルについて、解決方法がマニュアル化されたものを指すことが多い[1]。
例えば、それまで動いていたものが突然停止してしまった問題について考えてみよう。この場合、まず第一に、動いていた時と停止した時とで何が変わったのかに注目しなければならない。しかし、何か変化があったとしても、そこに因果関係があると早合点してはいけない。一般に相関関係と因果関係は同じではない。
問題解決の基本原則は、最も単純で確率の高い原因から検討開始するというものである。これは「足跡を見つけたら、まずシマウマではなく馬を探せ」という格言やKISS原則で表される。この原則の結果として、解決手順(ヘルプデスクやマニュアル)で最初に「電源は入っていますか?」と聞かれることになるのだが、これは侮辱ではなく、単に考えられる可能性を排除していくための手続きの一部である。
次に、構成体の要素を1つずつ調べていき、疑わしいものがあればその部品を置き換えていく。また、一旦正常な状態に戻すという手もある(例えば、コンピューターのリブートなど)。認知ウォークスルーも試す価値のある手法である。また、特定の機器やシステムについて詳しく記載された文書があれば、非常に役立つだろう。
問題の原因としてよくあるものは設計の不備である。例えば、機器を逆に接続してしまったり、カードを逆に挿入したりといった問題では、間違いを起こしにくくする人間工学設計が不足していると考えられる。また、カタカナ英語に溢れたマニュアルは読みにくく理解しにくく覚えにくいので、大半の日本人が一度もマニュアル読まずに機器を使っていることも問題の大きな原因となっている。
トラブルシューティングでは、体系的なチェックリスト、手順、フローチャートや表が事前に用意され、使われることもある。トラブルシューティングの手順開発を事前に行っておくことで、効率的な問題への対処が可能となる。
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