- 英
- chamber
- 関
- チェンバー、チャンバ、容器、房
WordNet
- place in a chamber
- a natural or artificial enclosed space
- a room where a judge transacts business
- a deliberative or legislative or administrative or judicial assembly; "the upper chamber is the senate"
- an enclosed volume in the body; "the chambers of his heart were healthy"
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- 部屋(room);(特に)寝室 / 《複数形で》判事室(公開を要しない事件を審理する部屋) / 《英》弁護士の事務室 / (立事・司法機関などの)会議場 / 立法府,司法府 / (宮廷などの)接見室,拝謁(はいえつ)の間 / (動物体の)小室房 / (火器の)薬室 / …‘に'部屋を祝備する,'を'部屋に入れる
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/07 16:16:48」(JST)
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この項目では、2ストローク機関における排気チャンバーについて記述しています。1996年のアメリカ合衆国の映画については「チェンバー/凍った絆」を、内燃機関の燃焼室(en:Combustion chamber)については「燃焼室」を、インテークチャンバーについては「インテークマニホールド」をご覧ください。 |
チャンバー(英語:Expansion Chamber)とは、主に2ストロークガソリンエンジンにおいて、混合気の充填効率を高めるためにエキゾーストパイプに設けられた膨張室である。通常はエキゾーストパイプと一体化した部品となっており、全体をチャンバーと呼ぶことが多い。
目次
- 1 概要
- 2 歴史
- 3 集合式チャンバー
- 4 排気系チャンバーの補修
- 5 脚注
概要
2ストローク機関のエキゾーストパイプには、エンジンへの取り付け部分から徐々に断面積が広がり、出口付近で急激に絞られる形状を持つものがある。この膨らんだ部分を"expansion chamber"(膨張室)と呼び、日本語では「排気チャンバー」あるいは単に「チャンバー」と呼ばれる。サイレンサーはチャンバーの後方に独立した構造のものが取り付けられる。
2ストローク機関の掃気行程では掃気ポートと排気ポートを同時に開き、一次圧縮された新気により排気ガスを押し出して燃焼室内に混合気を充填する。しかし、掃気行程の終盤では新気の一部が排気と共に吹き抜けて混合気の充填率に損失が生じるため、これを改善するためにチャンバーが採用される。排気ポートから排出される排気ガスは圧力波を伴い、チャンバーの膨張部で広がりながら出口へと向かうが、圧力波がチャンバー出口付近の絞り部に達すると一部は反射波となって排気ポートへと戻る。チャンバーの長さは、掃気行程終盤のタイミングで圧力波が排気ポートへ戻ってくるように設計されていて、吹き抜けようとする新気を排気の圧力波によって押し戻す。ただし、圧力波の伝播速度はほぼ一定で反射波が戻るまでの時間はチャンバーの長さや形状に依存するのに対して、掃気の始まりから終わりまでに経過する時間はエンジンの回転速度に依存するため、チャンバーの効果が効率よく得られる回転速度には範囲がある。オートバイでは排気デバイスを併用することで、チャンバーの効果が得られる範囲を広くしている車種が多い。
チャンバー内部の反射波による充填率向上 燃焼ガス(黒)による混合ガス(緑)の押し戻し
歴史
排気系のチャンバーを最初に発明し、一定の成功を収めたのは1938年のナチス・ドイツの技術者Limbachとされている。当時ドイツ国内ではガソリンが不足しており、石炭や下水生成物(下水汚泥)なども燃料としなければならない状況であった(自動車では後に木炭自動車も利用された)為、はじめは出力向上ではなく燃費改善の目的で製造されたが、予期せぬ副産物としてこのチャンバー型排気管を装着したエンジンは正常な消音器を装着したエンジンよりも遙かに高い出力を発揮する事が発見された。
第二次世界大戦終結後、このコンセプトが冷戦期の東ドイツの技術者ウォルター・カーデンの手で再開発される事となる。カーデンは1951年、DKWの技術者エーリッヒ・ウルフの開発したDKWレーサーマシンにチャンバーを初めて搭載したが、翌1952年には早くもIFA(後にMZモトラッドが分社)の技術者クルト・カンプの手により同社のレーサーマシンに剽窃される事となる[1]。皮肉にもIFAは1953年にロータリーディスクバルブの発明で知られるZPH製エンジン[2]を搭載したプライベーターのレーサーマシンに勝てなくなり、カーデンにチャンバーの改良と移籍を打診する事となった。カーデンはオシロスコープを用いて排気システム内の共鳴を検査し、最大限の性能が得られるようにチャンバーを改良した。その結果、1954年時点でIFA/MZの125ccエンジンの出力は13馬力を超え(リッター辺り100馬力以上)、最終的に25馬力/10,800rpmにまで達した[3]。カーデン率いるIFA/MZは1955年から1976年に掛けて、ロードレース世界選手権で13勝を挙げ、105回の表彰台を獲得した[4]。
チャンバーの歴史上の事件となったのが、東ドイツ出身のライダーエルンスト・デグナーの1961年の亡命劇である。デグナーは1957年から1961年までMZ所属であったが、1961年のスウェーデンGPの際に途中リタイヤした後、海路を経由して西ドイツに亡命。その後スズキに移籍後にその技術が西側諸国にもたらされた[5][6]。デグナーがどのようにカーデンのチャンバー技術を持ち出したのかは明確ではない[7]が、彼は後に東ドイツ側からの抗議を受け、スウェーデンGPで故意にエンジンを壊した事、MZの秘密を外部に漏らしてMZとの契約違反をした廉で、FIMから罰金の懲戒処分とその年のライセンスの取り消しを受け、61年のタイトルを逃している。デグナーはその後はスズキのライダーとして活躍、引退まで常にチャンバーの形状に拘り続け、スズキは彼の為に後方排気のレーサーを提供していた[8]。
こうした経緯を経てチャンバーの概念は世界中の2ストロークエンジンに広まっていき、現在に至っている。
集合式チャンバー
2気筒以上の2ストロークエンジンの場合はそれぞれのシリンダーに独立したチャンバーを設けている場合や、チャンバーを設けずエキゾーストマニホールドで集合させて互いのシリンダーの排気圧力波を利用して吹き抜けを抑える方法をとっている場合が多い。一方で、チャンバーの手前で排気管を集合させ、複数のシリンダーに対して1つのチャンバーで対応する構造を持つものもあり、集合式チャンバーと呼ばれる。デグナー亡命以前に設計された自動車で用いられた[要出典]ほか、比較的近年[いつ?]はオートバイ用の改造部品として製造、販売されていた。
排気系チャンバーの補修
転倒や障害物との接触によってチャンバーが大きくへこんでしまう場合があるが、チャンバーがへこんでしまうと排気特性が変化してしまうため、いくつかの方法でへこみを元に戻す補修が行われる。チャンバーを外して、両端に自転車用エアバルブの付いた蓋[9]を取り付けて、チャンバー内部に圧搾空気を送り込んで十分に加圧し、ガス溶接機やブロートーチなどでへこみを加熱して内圧を利用して修復する。あるいは、チャンバー内部に水を満たして両端に蓋をした後に冷凍庫で水を凍結させ、へこみを戻す手段なども用いられるが、へこみ以外の部分にも圧力が掛かって破損する可能性もあるために、こちらは余り用いられない。[要出典]
不適切な2ストロークオイルの使用や極端な低回転域の多用などにより未燃焼オイルがチャンバー内に堆積して、チャンバーの内径を変化させてしまうことで出力が低下してしまう場合がある。堆積した未燃焼オイルを除去するために、車体から取り外したチャンバーを加熱して堆積物を燃焼させたり、家庭用の排水パイプ洗浄剤などで溶解洗浄したりといった方法がとられる。[要出典]
脚注
- ^ "IFA/MZ Renngeschichte 1949-1961" by Manfred Woll, Heel Verlag GmbH, 2001, ISBN 3-89880-011-3
- ^ Zimmermann-Petruschke-Henkelのアクロニム。東ドイツの技術者ダニエル・シメルマンが戦前のDKWエンジンをベースにスクエアストロークとし、ロータリーディスクバルブを装着したエンジンのブランド名である。
- ^ Motorcycles - a technical history by CF Caunter, Her Majesty's Stationery Office, London, 1982, ISBN 0-11-290302-9
- ^ MZ - the racers by Jan Leek, 650 Publications, 1991, ISBN 1-872982-01-8
- ^ Motorcycle.com アーカイブ (2011年2月2日) - WebCite
- ^ Oxley, Mat (2010), Stealing Speed: The Biggest Spy Scandal in Motorsport History, Haynes Publishing Group, ISBN 1-84425-975-7
- ^ チャンバーの青図を服の下に隠し持って亡命したともされる。
- ^ エルンスト・デグナーの追想 - 「日本モ-タ-サイクルレ-スの夜明け」
- ^ 欧米ではシリンダーヘッドの補修用コアプラグを用いる場合が多い
オートバイ部品と関連技術 |
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原動機 |
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方式 |
内燃機関 | オートバイ用エンジン | レシプロエンジン | ロータリーエンジン | ガソリンエンジン | ディーゼルエンジン | 2ストローク機関(スプリット・シングル) | 4ストローク機関 | 6ストローク機関 | 点火順序 | 電動機 | 永久磁石同期電動機
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搭載方式 |
横置きエンジン | 縦置きエンジン | インホイールエンジン | インホイールモーター
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冷却方式 |
空冷エンジン | 水冷エンジン | 油冷エンジン
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内部構成部品 |
カムシャフト | ガスケット(ヘッドガスケット) | コネクティングロッド | シリンダー | シリンダーライナー | クランクケース | シリンダーヘッド(ビッグヘッド/マルチバルブ/5バルブ/RFVC) | 燃焼室(STDCC/TSCC) | 可変バルブ機構 | ヘッドカバー | ピストン(楕円ピストン) | ロッカーアーム(スリッパー/ローラー/デスモ) | タペット(HLA) | クランクシャフト | タイミングチェーン | カムギアトレーン | 浮動ブッシュ軸受 | すべり軸受 | バビットメタル | バルブ(ポペット/スリーブ/ロータリー) | オイルポンプ | オイルパン(ウエットサンプ/ドライサンプ) | ウォーターポンプ | デコンプレッション機構 | クランクケースブリーザー(PCVバルブ/内圧コントロールバルブ)
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補機類 |
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トランスミッション |
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分離式ギアボックス | 内蔵式ギアボックス | マニュアルトランスミッション(MT) | ノンシンクロトランスミッション | クロスレシオトランスミッション | オートマチックトランスミッション(AT) | セミオートマチックトランスミッション | 無段変速機(CVT)
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駆動伝達 |
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シャフトドライブ | チェーンドライブ | ベルトドライブ | クラッチ | スーサイド・クラッチ | プロペラシャフト | スプロケット | 歯付ベルト | バックトルクリミッター | トラクションコントロールシステム
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吸排気系部品 |
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エアクリーナー(エアエレメント) | インテーク | インテークマニホールド | YEIS | エキゾーストパイプ | 過給機(ターボチャージャー/スーパーチャージャー/ラムエア過給) | ブローオフバルブ | 三元触媒 | 二次空気導入装置 | マフラー(サイレンサー) | チャンバー | 排気デバイス(可変排気システム) | AETC | KIPS | YPVS | EXUP
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- 脳室・脳槽ドレーン チャンバーの固定方法 (特集 見れば納得! そのまま使える創部保護、ドレーン・ルート固定のお手本帳)
- 作業環境を想定した粒子状物質拡散モデルの検討 (京都大学環境衛生工学研究会 第38回シンポジウム講演論文集)
- 環境衛生工学研究 = Environmental & sanitary engineering research : 京都大学環境衛生工学研究会機関誌 30(3), 129-132, 2016-07
- NAID 40020912084
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