メチルプレドニゾロン
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- 一般名 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム注射用 規格 40mg1瓶(溶解液付) 薬効 2456 個々の器官系用医薬品 ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む) 副腎ホルモン剤 プレドニゾロン系製剤 薬価 205.00 区分
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
注射用ソル・メルコート40
組成
有効成分
含量(メチルプレドニゾロン相当量)
添加物
無水リン酸二水素ナトリウム 1.6mg
無水リン酸一水素ナトリウム 17.4mg
添付溶解液
禁忌
- 次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 次の薬剤を投与しないこと
生ワクチン又は弱毒生ワクチン(「相互作用」の項参照)
効能または効果
注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500、注射用ソル・メルコート1,000
・腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
・受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善
・ネフローゼ症候群
注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125
注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500
・以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
再発又は難治性の悪性リンパ腫
・ネフローゼ症候群
- 原則として、経口副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン等)による適切な治療で十分な効果がみられない場合に使用すること。
・気管支喘息
- 本剤の投与にあたっては、最新のガイドライン4)- 6)を参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること。
・急性循環不全(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500、注射用ソル・メルコート1,000)
出血性ショック
- 通常、メチルプレドニゾロンとして1回125〜2000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、適宜追加投与する。
感染性ショック
- 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1回1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、1000mgを追加投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
・腎臓移植に伴う免疫反応の抑制(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500、注射用ソル・メルコート1,000)
- 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日40〜1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
・受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500、注射用ソル・メルコート1,000)
- 受傷後8時間以内に、メチルプレドニゾロンとして30mg/kgを15分間かけて点滴静注し、その後45分間休薬し、5.4mg/kg/時間を23時間点滴静注する。
・ネフローゼ症候群(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500、注射用ソル・メルコート1,000)
- 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500〜1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
- 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kg(最大1000mg)を緩徐に静注又は点滴静注する。
・気管支喘息(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125)
- 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして初回量40〜125mgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、40〜80mgを4〜6時間ごとに緩徐に追加投与する。
- 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1.0〜1.5mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、1.0〜1.5mg/kgを4〜6時間ごとに緩徐に追加投与する。
・再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合(注射用ソル・メルコート40、注射用ソル・メルコート125、注射用ソル・メルコート500)
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、本剤の投与量及び投与方法はメチルプレドニゾロンとして250〜500mgを1日1回5日間、緩徐に静注又は点滴静注する。これを1コースとして、3〜4週ごとに繰り返す。
・ネフローゼ症候群
- 本剤を投与する際は、本剤の投与回数や投与スケジュールについて、国内外のガイドライン等7)8)の最新の情報を参考にすること。
・再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
- 関連文献(「抗がん剤報告書:シスプラチン(悪性リンパ腫)」等)及び併用薬剤の添付文書を熟読すること。
慎重投与
- 消化性潰瘍、憩室炎、腸吻合術後初期の患者[消化管粘膜保護作用を減弱させ、また、組織の修復を阻害するので、症状を悪化させるおそれがある。]
- 糖尿病の患者[糖新生を促進させ、また、細胞のインスリンに対する感受性を低下させるので、症状を悪化させるおそれがある。]
- 感染症の患者[免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。また、炎症反応を抑制し、徴候を隠ぺいするおそれがあるので、感染症に対する適切な処置を行うこと。]
- 結核性疾患の患者[免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化又は顕性化させるおそれがあるので、適宜抗結核療法を併用すること。]
- 単純疱疹性角膜炎の患者[角膜に穿孔が生じるおそれがある。]
- 骨粗鬆症の患者[骨基質の合成を阻害し、骨形成を抑制するので、症状を悪化させるおそれがある。]
- 精神病の患者[中枢神経刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
- 後嚢白内障の患者[水晶体嚢の透過性を変化させ、症状を悪化させるおそれがある。]
- 緑内障の患者[眼圧を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。]
- 腎不全、高血圧症、うっ血性心不全の患者[ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
- 電解質異常のある患者[電解質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。]
- 甲状腺機能低下のある患者、肝硬変の患者[代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。]
- 脂肪肝、脂肪塞栓症の患者[脂質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。]
- 血栓症の患者[血液凝固促進作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[使用当初、一時症状を悪化させるおそれがある。]
- 気管支喘息の患者(「重要な基本的注意」 5. の項参照)
- 乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」6. の項参照)
- 潰瘍性大腸炎(切迫穿孔、膿瘍、他の化膿性感染症の疑いがある場合)の患者[炎症反応を抑制するので、これらの疑いがある場合、その徴候を隠ぺいするおそれがある。]
重大な副作用
ショック
(頻度不明)
- ショックを起こすことがある。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、じん麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
心停止、循環性虚脱、不整脈
(頻度不明)
- 本剤の高用量を急速静注することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合には緩徐に投与すること。
感染症
(頻度不明)
- ウイルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫等による感染症の誘発又は徴候の隠ぺい、感染症の悪化等があらわれることがある。これらの感染症の発現頻度は、副腎皮質ホルモン剤を増量すると高くなるとの報告があるので、抗菌剤等による適切な処置を行うこと。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
続発性副腎皮質機能不全
(頻度不明)
- 続発性副腎皮質機能不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに再投与又は増量するなど適切な処置を行うこと。
骨粗鬆症、骨頭無菌性壊死
(頻度不明)
- 骨粗鬆症があらわれ、脊椎圧迫骨折、病的骨折を起こすことがある。また、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死があらわれることがある。疼痛等の症状の観察を十分に行い、異常が認められた場合にはMRI等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍
(頻度不明)
- 胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍があらわれることがあるので、便潜血のチェック等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ミオパチー
(頻度不明)
- 連用によりミオパチーがあらわれることがある。また、非脱分極性筋弛緩剤との併用又は重症筋無力症等の神経筋接合部位障害のある患者において短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至ったことが報告されているので、筋力低下、CK(CPK)の上昇等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血栓症
(頻度不明)
- 心筋梗塞、腸間膜動脈血栓症等の血栓症があらわれることがある。また、血液凝固能亢進に伴って血小板減少が生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頭蓋内圧亢進、けいれん
(頻度不明)
- 頭蓋内圧亢進、けいれんがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
精神変調、うつ状態
(頻度不明)
- 精神変調、うつ状態があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
糖尿病
(頻度不明)
- 糖尿病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症
(頻度不明)
- 連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性網脈絡膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる)を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。なお、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
気管支喘息
(頻度不明)
- 喘息発作の誘発又は悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心破裂
(頻度不明)
- 急性心筋梗塞を起こした患者で、心破裂があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
膵炎
(頻度不明)
- 出血性膵炎等の膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、輸液等の適切な処置を行うこと。
うっ血性心不全
(頻度不明)
- うっ血性心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には心電図等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
食道炎
(頻度不明)
- 食道炎があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
カポジ肉腫
(頻度不明)
- カポジ肉腫があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腱断裂
(頻度不明)
- アキレス腱等の腱断裂があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
ライソゾーム膜の安定化
膜透過性亢進の抑制
心筋抑制因子(MDF)の増加の抑制
炎症メディエーター産生抑制
血管透過性亢進抑制
炎症性サイトカイン・ケモカイン産生抑制
好酸球などの炎症細胞の気管・肺への浸潤抑制
アドレナリンβ受容体感受性低下抑制
気道における粘液分泌抑制
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(Methylprednisolone Sodium Succinate)
化学名
- 11β,17,21-trihydroxy-6α-methyl-1,4-pregnadiene-3,20-dione 21-sodium succinate
分子式
分子量
性状
- 白色の粉末で、においはない。
水、メタノール又はエタノール(95)にきわめて溶けやすく、クロロホルムにほとんど溶けない。
吸湿性である。
融点:約150℃(分解)
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