出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/04/07 00:48:27」(JST)
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スモッグ(英語:smog)は煙(英語:smoke)と霧(英語:fog)を合成したかばん語である。公害の一つ。スモッグを直訳したと思われる気象現象としての煙霧は霧が混じっているようなものは含まないので、もともとの意味とは異なっている。
19世紀後半からロンドンでは石炭を燃やした際に出る煙の微粒子と自然に発生する霧が混じったものが滞留し、呼吸器疾患などの健康被害が発生した。この煙と霧が混じったもののことをスモッグと呼んだ。特に被害が大きいスモッグは、1952年12月に発生して1万人以上が死亡したロンドンスモッグ事件である。このことから石炭の使用による煤煙の排出量増加によって起こるスモッグをロンドン型スモッグと呼ぶことがある。
用語としてのスモッグはスモッグ前線という用い方もされる。沿岸地域に汚染源があり、海風が内陸に進入していくとき、海風の前面で汚染濃度が高くなることがある。その部分をスモッグ前線という。関東平野や大阪平野の海風によく見られる現象である。
bene stinkt 1940年代以降、排気ガス中の成分が日光によって化学変化を起こして有害な物質となり、その滞留によって健康被害が発生した。ロンドンと同様に大気汚染によって健康被害をもたらした現象であり、光化学反応を介して起きていることから、これを光化学スモッグと呼んでいる。石油系燃料の燃焼によって生じるこの現象は、自動車による燃料消費量が多く、空気が乾燥しているロサンゼルスで深刻な大気汚染問題となっていたため、この種のスモッグをロサンゼルス型スモッグと呼ぶことがある。光化学スモッグは光化学オキシダントと呼ばれるオゾンやアルデヒド類(R-CHO)といった気体成分と、排気ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物に由来する硝酸塩や硫酸塩といった固体微粒子からなる。光化学スモッグは日本でも1970年ごろから発生するようになった。
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