出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/07/30 10:54:02」(JST)
ストレプトアビジン | |||||||||
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ストレプトアビジンのモノマー(リボンで図示)と、それに結合したビオチン(球で図示)。
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識別子 | |||||||||
Pfam | PF01382 | ||||||||
InterPro | IPR005468 | ||||||||
PROSITE | PDOC00499 | ||||||||
SCOP | 1slf | ||||||||
SUPERFAMILY | 1slf | ||||||||
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ストレプトアビジン(Streptavidin)はストレプトマイセスの一種Streptomyces avidinii により作られるタンパク質であり、性質はアビジンとよく似ている。研究・検査用に利用されている。
アビジンと同様に、ビオチンを非常に強く結合する特性がある。解離定数(Kd)は約10-15 mol/Lで、非共有結合の中では最も強い部類に属す。分子量53,000ダルトン(アビジンより少し小さい)の4量体を形成し、各モノマーがビオチン1分子を結合する。
一方、アビジンとは次のような違いがある。変性により解離するが、ストレプトアビジンの方が変性に強い。アビジンにはついている糖鎖がなく、水溶性が低い。また等電点は弱酸性または中性(アビジンは塩基性)である。これらにより非特異的結合が少ないという利点があり、アビジンよりも多く利用されている。
なお以上の欠点を改良する目的で、糖鎖を除去したアビジン(NeutrAvidin)も使われている。
特定分子の検出、固定化、単離などに広く用いられる。例えば、DNA断片や抗体をビオチンで標識しておくと、これらはそれぞれ相補的なDNA・RNA配列、および対応する抗原分子を標的として結合する性質がある。また、ストレプトアビジンに色素または色素を生成する酵素を結合しておき、これを既に標的と結合したDNAまたは抗体と反応させることで、標的の可視的な検出あるいは定量ができる。これはブロッティング(ノーザン・サザン・ウェスタンの各方法)やELISAに応用される。
ストレプトアビジンを固定化しておけば、ビオチン標識した分子を固定化できる。これは標的分子の分離(アフィニティクロマトグラフィー等)にも応用される。
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