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- diterpenoid
- 関
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/10 10:03:04」(JST)
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テルペノイド(Terpenoid)とは五炭素化合物であるイソプレンユニットを構成単位とする一群の天然物化合物の総称である。狭義にはテルペノイドはテルペン炭化水素の含酸素誘導体(アルデヒド・カルボン酸誘導体)を指すのでテルペン炭化水素を含んでテルペン類とも称される。テルペノイドの生化学的(代謝的)起源は生物種に普遍的に見られるメバロン酸代謝経路から続くイソプレノイド生合成経路であるため、テルペノイドは広義にはイソプレノイドでもある[1]。そしてテルペノイドやテルペンの多くは環構造を持ち複環構造も珍しくない。あるいはその基本構造であるテルペン炭化水素はイソプレノイドが環化しただけではなく、メチル基が転移した物や場合によってはメチル基が欠落したものも含まれる。[2]。そのような多様なテルペン炭化水素がさらに異なる官能基に誘導体化されたテルペノイドの多様性は非常に大きい。
一方、代表的なイソプレノイドは鎖状構造や連続する炭素二重結合に特徴がある。前述のテルペノイドと同様にイソプレノイドと生化学的起源を同一にする環式天然物の一群として、カロテノイドや動物のステロイドとステロールが知られている。そしてこれらのイソプレノイドに起源を持つ天然物は広義のイソプレノイドとされこれらの脂質・天然樹脂はすべての生物種に存在する最も大きな天然産物のグループでもある。 イソプレノイドの分子生物学的な機能として疎水性分子を細胞膜へ接着させるなどのためにタンパク質に付加して機能を現わす。これはイソプレニル化として知られる。
植物性テルペノイドはその特徴的な芳香のために広く用いられている。植物性テルペノイドには抗菌性や抗腫瘍性があり薬草治療によく用いられ、他の薬理作用の研究もなされている。テルペノイドはユーカリの芳香、シナモンやクローブ、ショウガの風味、また花の黄色の発色に寄与している。よく知られているものにシトラール、メントール、ショウノウ、サルビア・ディヴィノルムに含まれるサルビノリンA、アサに見られるカンナビノイドがある。
テルペノイド生合成系の酸化酵素の多くはシトクロムP450であり、テルペノイド自身は同酵素の基質でもある。
目次
- 1 構造と分類
- 2 生合成
- 2.1 メバロン酸経路
- 2.2 MEP/DOXP経路
- 3 註・出典
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
構造と分類
テルペンは様々なイソプレンユニットの組み合わせから構成されている炭化水素である。 メチル基が転位したか除去されたか、もしくは酸素原子が付加したかによってテルペノイドの修飾を考えることができる。テルペンのように、テルペノイドは使われるイソプレンユニットの数に応じて分類することができる。
- モノテルペノイド、2イソプレンユニット
- セスキテルペノイド、3イソプレンユニット
- ジテルペノイド、4イソプレンユニット
- セスタテルペノイド、5イソプレンユニット
- トリテルペノイド、6イソプレンユニット
- テトラテルペノイド、8イソプレンユニット
- ポリテルペノイド、イソプレンユニットが多いもの
また、テルペノイドが含む環の数によって分類することもできる。
生合成
詳細は「テルペン」を参照
テルペノイドは2つの代謝経路で合成される。
メバロン酸経路
詳細は「メバロン酸経路」を参照
1950年代に発見された代謝経路で、多くの有機体はこの経路によってテルペノイドを合成し、最終的にコレステロールも合成している。この反応は細胞質基質で行われている。
MEP/DOXP経路
詳細は「非メバロン酸経路」を参照
2-C-メチル-D-エリトリトール-4-リン酸/1-デオキシ-D-キシルロース-5-リン酸経路(MEP/DOXP経路)は、1980年代に発見された代謝経路で、非メバロン酸経路とも呼ばれる。この経路は植物とアピコンプレックス門及びの原生動物の色素体、真正細菌に存在する。
有機体 |
代謝経路 |
真正細菌 |
MVA、MEP |
古細菌 |
MVA |
緑藻類 |
MEP |
植物 |
MVA、MEP |
動物 |
MVA |
菌類 |
MVA |
註・出典
- ^ このため、天然ゴムやカロチノイドも広義のテルペノイドとする見方も存在する。
- ^ terpenoids PAC, 1995, 67, 1307. Glossary of class names of organic compounds and reactivity intermediates based on structure (IUPAC Recommendations 1995), doi:10.1351/pac19956708130
関連項目
外部リンク
- IUPAC nomenclature of terpenoids
テルペンとテルペノイド |
|
ヘミテルペン |
イソプレン | プレノール | 3-メチルブタン酸
|
|
モノテルペン |
ゲラニル二リン酸 | シネオール | リモネン | ピネン
|
|
セスキテルペン |
ファルネシル二リン酸 | アーテミシニン | ビサボロール
|
|
ジテルペン |
ゲラニルゲラニル二リン酸 | レチノール | レチナール | フィトール | パクリタキセル | ホルスコリン | アフィジコリン
|
|
トリテルペン |
スクアレン | ラノステロール
|
|
テトラテルペン |
リコペン | カロテン
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
|
アルカロイド |
|
インドール |
5-MeO-DMT | ジメチルトリプタミン | ハルマラアルカロイド | プシロシン | プシロシビン | レセルピン | セロトニン | トリプタミン | ヨヒンビン | シロシビン
|
|
フェネチルアミン |
アンフェタミン | カチノン | エフェドリン | メスカリン | メタンフェタミン | フェネチルアミン | チラミン
|
|
プリン |
カフェイン | テオブロミン | テオフィリン
|
|
ピリジン |
コニイン
|
|
ピロリジン |
ニコチン
|
|
キノリン |
キニーネ
|
|
イソキノリン |
コデイン | モルヒネ
|
|
トロパン |
アトロピン | コカイン | ヒヨスチアミン | スコポラミン
|
|
テルペノイド |
アコニチン | ソラニン
|
|
ベタイン |
コリン | ムスカリン
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
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Japanese Journal
- TLCとGC/MSを用いたテルペノイド系ガムベースの識別法
- 秋山 卓美,林 歩美,山崎 壮,多田 敦子,杉本 直樹,尹 永淑,功刀 彰,棚元 憲一,河村 葉子
- 食品衛生学雑誌 51(5), 264-272, 2010
- … 名簿に収載もしくはかつて収載されていたガムベースのうち,トリテルペノイドを多く含有するとされている樹脂であるマスチック,ダンマル樹脂,ニュウコウ,ベンゾインガムおよびエレミ樹脂と,ジテルペノイドを多く含有するとされている樹脂であるロシンおよびコーパル樹脂について,簡便なクロマトグラフィー手法による識別法を検討した.TLCでは品目ごとに互いに異なる特徴的なパターンを示したことか …
- NAID 130000454953
- 83.イネにおけるジテルペノイドフィトアレキシンの生合成遺伝子ノックダウン株の作出(口頭発表)
- 臼井 雅美,廣瀬 祐子,黒田 昌治,大友 一子,山根 久和,三橋 渉,豊増 知伸
- 植物化学調節学会研究発表記録集 (44), 97, 2009-10-06
- Phytoalexin are low-molecular-weight compounds produced and accumulated after exposure to microorganism attack, elicitor and ultraviolet, and have been suggested to serve as plant antibiotics. Rice (O …
- NAID 110007468343
Related Links
- モノテルペノイド、2イソプレンユニット; セスキテルペノイド、3イソプレンユニット; ジテルペノイド、4イソプレンユニット; セスタテルペノイド、5イソプレンユニット; トリテルペノイド、6イソプレンユニット; テトラテルペノイド、8イソプレンユニット; ポリテルペノイド、 ...
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- 同
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- 芳香健胃薬
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