出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/25 09:31:46」(JST)
ゴボウ | ||||||||||||||||||||||||
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ゴボウの葉
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Arctium lappa L. | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ゴボウ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
edible burdock greater burdock |
100 gあたりの栄養価 | |
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エネルギー | 302 kJ (72 kcal) |
炭水化物
|
17.34 g
|
糖分 | 2.9 g |
食物繊維 | 3.3 g |
脂肪
|
0.15 g
|
飽和脂肪酸 | 0.025 g |
一価不飽和脂肪酸 | 0.037 g |
多価不飽和脂肪酸 | 0.059 g |
タンパク質
|
1.53 g
|
トリプトファン | 0.006 g |
トレオニン | 0.026 g |
イソロイシン | 0.03 g |
ロイシン | 0.032 g |
リシン | 0.067 g |
メチオニン | 0.009 g |
シスチン | 0.006 g |
フェニルアラニン | 0.033 g |
チロシン | 0.018 g |
バリン | 0.033 g |
アルギニン | 0.105 g |
ヒスチジン | 0.031 g |
アラニン | 0.025 g |
アスパラギン酸 | 0.177 g |
グルタミン酸 | 0.157 g |
グリシン | 0.031 g |
プロリン | 0.052 g |
セリン | 0.025 g |
ビタミン | |
ビタミンA相当量
β-カロテン
ルテインと
ゼアキサンチン |
(0%)
0 μg (0%)
0 μg0 μg
|
チアミン (B1) |
(1%)
0.01 mg |
リボフラビン (B2) |
(3%)
0.03 mg |
ナイアシン (B3) |
(2%)
0.3 mg |
パントテン酸 (B5)
|
(6%)
0.321 mg |
ビタミンB6 |
(18%)
0.24 mg |
葉酸 (B9) |
(6%)
23 μg |
ビタミンB12 |
(0%)
0 μg |
コリン |
(2%)
11.7 mg |
ビタミンC |
(4%)
3 mg |
ビタミンD |
(0%)
0 IU |
ビタミンE |
(3%)
0.38 mg |
ビタミンK |
(2%)
1.6 μg |
ミネラル | |
カルシウム |
(4%)
41 mg |
鉄分 |
(6%)
0.8 mg |
マグネシウム |
(11%)
38 mg |
マンガン |
(11%)
0.232 mg |
セレン |
(1%)
0.7 μg |
リン |
(7%)
51 mg |
カリウム |
(7%)
308 mg |
ナトリウム |
(0%)
5 mg |
亜鉛 |
(3%)
0.33 mg |
他の成分 | |
水分 | 80.09 g |
|
|
%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
項目 | 分量 |
---|---|
炭水化物 | 15.4 g |
食物繊維総量 | 5.7 g |
水溶性食物繊維 | 2.3 g |
不溶性食物繊維 | 3.4 g |
ゴボウ(牛蒡または牛旁、悪実、英: Burdock、学名: Arctium lappa L. )は、キク科の多年草。ユーラシア大陸原産。
日本で自生はしていないが、縄文時代の遺跡からは植物遺存体として確認されており、縄文時代か平安時代に日本に伝わったともいわれる[2]。主に食すようになったのは江戸時代から明治にかけてであり、根や葉を食用とする。茎の高さは1mほど、主根の長さは品種にもよるが50cm〜1mほどある。花期は6〜7月。紫色のアザミに似た総苞にトゲのある花を咲かせる。
大別すると長根種と短根種がある。栽培の主流となっているのは長根種の「滝野川ごぼう」とその改良種であり、収穫時には直径3センチ、長さは1メートル前後となる。一般に関東は長根種が多く、関西では短根種が多い。ゴボウは連作を嫌うため、同じ畑では2-3年後でないと作れない[3]。
日本では根を食用としてきんぴらや天ぷらのかき揚げなどに使われるほか煮物に用い、近年では細切りにした根を湯がいてサラダにもする。旬は初冬で、新ゴボウは初夏となる。柳川鍋には欠かせない食材とされる。
根は、日本の他、日本が統治していた朝鮮半島、台湾、中国東北部の一部以外では食材としない。太平洋戦争中に英米人捕虜がゴボウを「木の根」だと思い、木の根を食べることを強要し虐待されたとして、戦後、日本人将兵が戦犯として裁かれたこともあった(下記)。
ゴボウにはポリフェノールであるクロロゲン酸が豊富に含まれている。クロロゲン酸は、ゴボウを水にさらしたときに出てくる茶褐色の成分であり、コーヒーにも含まれ、抗酸化作用がある。ゴボウを長く水にさらすとクロロゲン酸が失われてしまうので、「皮はむかない」「水にさらさず、すぐ調理する」「大きめにゴロンと切る」ことがゴボウ調理の三大新常識となっている[4]。
ゴボウは、食物繊維、特に水溶性食物繊維が豊富であり[1]、イヌリンが水溶性食物繊維の主体を成している[5]。
なお、アザミの根もヤマゴボウ[6]、キクゴボウ、菊ごぼうという名前で食されることがある[7]。
欧米では根を薬用としてハーブ(バードックと呼ばれている)として用いられている。また、ゴボウは生薬・漢方薬に用いられ、利尿、発汗、血液浄化、皮膚疾患(ニキビ、湿疹、乾癬)の薬の材料としても使われている[8][9]。
日本には薬草として中国から伝来。薬草としては発汗利尿作用のある牛旁根(ごぼうこん、英: Burdock Root)のほか、浮腫、咽頭痛、解毒に用いる種子(悪実(あくじつ)、または牛旁子(ごぼうし))を用いる。日本では乳腺炎に種をそのまま食べるか、煎じる使用法も有効として民間に口伝で知られる。繊維質が多く、便秘予防に効果があるとされる。大腸がん・直腸がん予防に効果があるとするむきもあるが、これは正確ではなく、現在[いつ?]のところでは試験管レベルの実験で酸素状態の悪い成長した大腸がんの細胞にたいして選択的に倍加した毒性を発揮する性質があるとされている[10]。
ゴボウの根の部分を野菜として利用するのは日本と朝鮮半島だけの特徴であり、先述のように葉の部分を野菜として、根や種の部分を漢方薬として使用されることが多い。
キク科植物に対しアレルギー性を有している場合は、注意が必要である[11]。
ゴボウにまつわる食文化の違いがもたらした悲劇的な逸話として、「戦時中、外国人捕虜にゴボウを与えたところ、木の根を食べさせられたと誤解され、戦後にBC級戦犯として虐待の罪で処罰された」というものがある。1952年(昭和27年)12月10日に行われた第15回国会参議院法務委員会で法務省保護局長齋藤三郎が行った米国派遣報告では
裁判のときには相当国情が違い、日本の事情を知らない人が裁判をしたため不当と言えば不当と言える裁判があるのだ。一例としては、俘虜収容所の所員が、終戦真際食糧が非常に不足している。併しこれに対してできるだけいい食物を与えたいというのでごぼうを買つて来て食わした。その当時ごぼうというのは我々はとても食えなかつたのだ。我々はもう大豆を二日も三日も続けて食うというような時代で、ごぼうなんてものはなかなか貴重品であつた。そのごぼうを食わしたところが、それが乾パン代りに木の根を食わして虐待したというので、五年の刑を受けたという、こういう例もある
と述べている[13]。また、翌1953年(昭和28年)7月2日の参議院厚生委員会では日本社会党の藤原道子が「ごぼうを食べさしたものを木の根を食べさせたのだということで二十五年の禁錮を受けておる」と発言している[14](ただし、量刑が異なっている)。漫画 『はだしのゲン』でも「捕虜にヤマゴボウを食べさせて25年の重労働を課された」とあり、映画『私は貝になりたい』では「ゴボウを食べさせて5年の懲役を受けた」という話が出てくる。
新潟県の直江津町(現上越市)にあった東京俘虜収容所第4分所の所長らが、終戦後、収容されていたオーストラリア人捕虜達から「木の根を食べさせられた」という告発を受け、うち所長を除く8名が横浜裁判で絞首刑となった(直江津捕虜収容所事件[15])。また、長野県下伊那郡天龍村にあった東京俘虜収容所第12分所(満島捕虜収容所)に勤務していた警備員1名が無期懲役の判決となり、その裁判中にゴボウを食べさせたことが虐待として扱われた[16]。相馬暁は1996年の著書の中で「アメリカ人捕虜にゴボウを食べさせたために、昭和21年に、横浜の戦犯裁判で捕虜収容所の関係者が、二人が死刑、三人が終身刑、二人が十後年以上の有期刑の判決を受けた」と述べている[17]。また、村山有が捕虜にゴボウを差し入れたことを理由に戦犯容疑者としてGHQに逮捕された[18]。このほか東京裁判時の弁護団だった清瀬一郎は「ある捕虜収容所」のケースとして「牛蒡をオックス・テイル(牛の尾)、豆腐をロツン・ビーンズ(腐った豆)と誤訳したため、捕虜から不満が出た」と述べている[19]。
ゴボウサラダ
キクゴボウ(菊牛蒡、英: Black Salsify Roots、学名: Scorzonera hispanica)
ウィキメディア・コモンズには、ゴボウに関連するメディアがあります。 |
ウィキスピーシーズにゴボウに関する情報があります。 |
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ウチダのゴボウシM
リンク元 | 「burdock」「Arctum lappa」 |
拡張検索 | 「ヤマゴボウ属」「アメリカヤマゴボウ」「ヤマゴボウ科」「アメリカヤマゴボウマイトジェン」 |
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