- ラ
 
- Acer
 
- 関
 
- カエデ、カエデ科、Acer属、アセル属
 
WordNet
- type genus of the Aceraceae; trees or shrubs having winged fruit (同)genus Acer
 
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/05 04:20:07」(JST)
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この項目では、カエデ科の植物について説明しています。その他の「楓」については「楓」をご覧ください。 | 
 
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「椛」はこの項目へ転送されています。モミジでなく、カバと読む場合については「カバノキ属」をご覧ください。 | 
 
| カエデ属 | 
| 
 ハウチワカエデ 
 | 
| 分類 | 
| 界 | 
: | 
植物界 Plantae | 
 
| 階級なし | 
: | 
被子植物 Angiosperms | 
 
| 階級なし | 
: | 
真正双子葉類 Eudicots | 
 
| 階級なし | 
: | 
バラ類 Rosids | 
 
| 目 | 
: | 
ムクロジ目 Sapindales | 
 
| 科 | 
: | 
ムクロジ科 Sapindaceae | 
 
| 属 | 
: | 
カエデ属 Acer | 
 
 
 | 
| 種 | 
| 
 | 
カエデ(槭、槭樹、楓)とはムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属 (Acer) の木の総称。
モミジ(紅葉、椛)とも呼ばれるが、その場合は様々な樹木の紅葉を総称している場合もある。童謡などで愛でられるものはそれである。赤・黄・緑など様々な色合いを持つ為、童謡では色を錦と表現している。また、英語圏では一般にMaple(メイプル、メープル)と称する。
目次
- 1 特徴
 
- 2 主な種
 
- 3 文化との関わり
 
- 4 用途
- 4.1 園芸
 
- 4.2 食用
 
- 4.3 薬用
 
- 4.4 木材
 
 
- 5 脚注
 
- 6 参考文献
 
- 7 関連項目
 
 
特徴
おおよそ128種存在し、その多くはアジアに自生している。他にヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカに存在する。1種類(Acer laurinum)のみが南半球に存在する。
日本のカエデとして代表されるのは、イロハモミジ (A. palmatum) である。福島県以南の山野に自生しているほか、古くから栽培も行われている。園芸種として複数の栽培品種があり、葉が緑色から赤に紅葉するものや最初から紫色に近い葉を持ったものもある。
一般に高木になる。落葉樹が多く落葉広葉樹林の主要構成種であるが、沖縄に自生するクスノハカエデのように常緑樹もある。葉は対生し、葉の形は掌状に切れ込んだものが多く、カエデの和名もこれに由来する(下記#和名参照)。しかし、三出複葉(メグスリノキ)や単葉(ヒトツバカエデ、チドリノキ、クスノハカエデ)のものもある。
花は風媒花で、花弁は目立たなく小さい。果実は、片翼の翼果が二つずつ(稀に三つのこともある)種子側で密着した姿でつく。脱落するときは空気の抵抗を受けて回転し、滞空時間を稼いで風に運ばれやすくなっている。
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メグスリノキ(目薬木、別名チョウジャノキ、長者の木)
 
 
 
主な種
 | 
ウィキスピーシーズにカエデに関する情報があります。 | 
- オオモミジ(ヒロハモミジ、ホロナイカエデ、エゾオオモミジ) Acer amoenum Carrière
- ナンブコハモミジ var. nambuanum (Koidz.) K.Ogata
 
- ホロナイカエデ f. horonaiense (Nakai) K.Ogata
 
- ホンドウジカエデ(ヤマモミジ) var. matsumurae (Koidz.) K.Ogata
 
- フカギレオオモミジ(ミヤジマカエデ) f. palmatipartitum (Koidz.) K.Ogata
 
 
- アサノハカエデ Acer argutum Maxim.
 
- ナンゴクミネカエデ Acer australe (Momot.) Ohwi et Momot.
 
- トウカエデ Acer buergerianum Miq.
 
- ホソエカエデ Acer capillipes Maxim.
 
- チドリノキ(ヤマシバカエデ) Acer carpinifolium Sieb. et Zucc.
 
- ミツデカエデ Acer cissifolium (Sieb. et Zucc.) K.Koch
 
- ウリカエデ Acer crataegifolium Sieb. et Zucc.
 
- カジカエデ(オニモミジ) Acer diabolicum Blume ex Koch
 
- ヒトツバカエデ Acer distylum Sieb. et Zucc.
 
- カラコギカエデ Acer ginnala Maxim.
 
- シマウリカエデ Acer insulare Makino
 
- ハウチワカエデ(メイゲツカエデ、アカバナハウチワカエデ、ネバリハウチワカエデ、オオメイゲツ、シナノハウチワカエデ、ケハウチワカエデ)Acer japonicum Thunb.
- エゾメイゲツカエデ (モミジハウチワ) f. microphyllum (Koidz.) Rehder
 
 
- メグスリノキ Acer maximowiczianum Miq.
 
- コミネカエデ Acer micranthum Sieb. et Zucc.
 
- クロビイタヤ Acer miyabei Maxim.
 
- ヤクシマオナガカエデ Acer morifolium Koidz.
 
- トネリコバノカエデ(ネグンドカエデ)Acer negundo
 
- テツカエデ Acer nipponicum H.Hara
 
- クスノハカエデ Acer oblongum Wallich.
 
- イロハモミジ Acer palmatum Thunb.
- ベニシダレ var. dissectum Koidz.
 
- ヤマモミジ var. matsumurae (Koidz) Ogata
オオモミジの変種とされる場合もある。 
- ノムラカエデ var. sanguineum (Nakai)
 
- アオシダレ f. aosidare Nemoto
 
- ヒガサヤマ f. hikasayama Koidz.
 
- シメノウチ(アオノ七五三) f. linearilobum (Nakai)
 
- オオサカズキ f. ohsakazuki Koidz.
 
 
- イタヤカエデ Acer pictum Thunb.(シノニムAcer mono Maxim. var. marmoratum (Nichols.) Hara f. dissectum (Wesmael) Rehder)
- エンコウカエデsubsp. dissectum (Wesm.) H.Ohashi f. dissectum (Wesm.) H.Ohashi
 
- ウラゲエンコウカエデ f. connivens (G.Nicholson) H.Ohashi
 
- タイシャクイタヤ subsp. taishakuense (K.Ogata) H.Ohashi
 
- オニイタヤ subsp. pictum f. ambiguum (Pax) H.Ohashi
 
- エゾイタヤ subsp. mono (Maxim.) H.Ohashi
 
- ウラジロイタヤ subsp. glaucum (Koidz.) H.Ohashi
 
- イトマキイタヤ subsp. savatieri (Pax) H.Ohashi
 
- アカイタヤ subsp. mayrii (Schwer.) H.Ohashi
 
 
- ハナノキ Acer pycnanthum K.Koch.
 
- アメリカハナノキ(ルブラカエデ、アカカエデ、ベニカエデ) Acer rubrum L.
 
- ウリハダカエデ Acer rufinerve Sieb. et Zucc.
 
- サトウカエデ Acer saccharum Marshall
 
- オオイタヤメイゲツ Acer shirasawanum Koidz.
 
- コハウチワカエデ(イタヤメイゲツ) Acer sieboldianum Miquel
- ヒメウチワカエデ(コハウチワカエデ) f. microphyllum Hara
 
 
- ヒナウチワカエデ Acer tenuifolium (Koidz.) Koidz.
 
- ミヤサマカエデ(タイワントウカエデ) Acer trifidum Hook. et Arn. var. formosanum Hayata
 
- ミネカエデ Acer tschonoskii Maxim.
 
- オガラバナ Acer ukurunduense Trautv. et C.A.Mey.
 
文化との関わり
和名
カエデの名称の由来は、葉がカエルの手に似ていることから「カエルデ」と呼ばれ、それが転訛したものとされている。
漢字「楓」は、本来は本種ではなくマンサク科のフウを指す。訓読みで「かえで」と読むのは葉の形が似ていることによる慣用であるが、カエデは葉が対生、フウは互生であり、植物学的には異なる植物である。かつてはカエデ科の木には「槭」が用いられていたが、この字は常用漢字に含まれず、替わって「楓」が充てられることが多くなった。
「楓」は日本人の人名としても用いられることが多い。古くから使われており、源平合戦で活躍した佐藤継信の妻の名が楓であったと伝わっている[1]。主に女性名であるが、男性にも名付けられることがある。
その他
- ニワトリの足先を食用にするとき、3つに分かれている形状からモミジという。
 
- ダイコンに穴を開けて唐辛子を詰め、一緒にすりおろしたものをもみじおろしという。
 
- 和文通話表で、「も」を送る際に「モミジのモ」という。
 
西洋
カナダの国旗は、サトウカエデの葉をデザインしたものである。
用途
園芸
日本では鮮やかな紅葉が観賞の対象とされ、庭木、盆栽に利用するために種の選抜および、品種改良が行われた。諸外国では木材や砂糖の採取、薬用に利用されるのみであったが、明治時代以後に西洋に日本のカエデが紹介されると、ガーデニング素材として人気を博し、西洋の美意識による品種も作られ、日本に「西洋カエデ」として逆輸入されている。
食用
サトウカエデといわれる種は樹液が甘いので、これを採集し煮詰めてメープルシロップを作ることで知られている。
まれなケースとしては、愛知県の香嵐渓で、落葉したカエデの葉を1年間塩漬けにして灰汁抜きをしたものを天ぷらにして食すことがある。香嵐渓の場合は砂糖を入れた衣にくぐらせて揚げる。その他、大阪府箕面市でもカエデの葉に甘い衣をつけて揚げたものが土産品として売られている。ただし、ここで使われているカエデは食用に栽培された特殊なもので自然のものではない。さらに香嵐渓と同じような下処理をしている。
薬用
メグスリノキは、苦味成分のロドデノール(視神経を活発化させる作用がある)が多く含まれている。また、古来より漢方薬として利用されており、葉や樹皮を煎じて飲用したり洗眼薬にしていたのでこの名前がついている。なお、山地に自生している。
木材
カエデは木材として用いられ、国産のものは楓材、西洋から輸入されたものはメイプル材と呼ばれて流通することが多い。また、ヨーロッパ産のメイプル材はシカモアメイプル、北アメリカ産のメイプル材は、品種によってハードメイプルとソフトメイプルに区別される。ハードメイプルはソフトメイプルよりも25%硬いとされる。
- ハードメイプル
 
- サトウカエデのこと。北米、カナダ産出。重硬で肌目は緻密で衝撃にも強い。心材は硬く、辺材が用いられることが多い。鳥眼杢(バーズアイ)が現れることがある。建築材、家具、ボウリングのレーンやピン・楽器・野球のバット(バリー・ボンズが使いはじめたことにより広まった)に使用される。
 
- ソフトメイプル
 
- レッドメイプル (Acer rubrum)、シルバーメイプル (Acer saccharinum)、ボックスエルダー、ビッグリーフメイプル(Acer macrophyllum)などの総称。加工性が良く、狂いも少ないが虫害に弱い。だが時に虫穴からバクテリアによる汚れが入った為に暗い縞模様を呈したものがスパルト材、スポルト材と呼ばれ、銘木として賞用に用いられる(Spaltingを参照)。用途はハードメイプルとほぼ同じ。
 
脚注
- ^ “源義経に従い戦死 佐藤継信・忠信兄弟 830年の時越え妻と再会”. 河北新報. (2014年6月8日). http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201406/20140608_15019.html 2015年2月14日閲覧。 
 
 
参考文献
 | 
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明示してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2015年9月) | 
- カエデの園芸品種一覧表
 
- 日本のカエデ:詳細版(カエデともみじ)
 
- NAGY版 植物図鑑 カエデ属の植物 Acer
 
- にっぽんのもみじ
 
- 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989)平凡社
 
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
 
関連項目
 | 
ウィキメディア・コモンズには、カエデ属に関連するメディアがあります。 | 
 
Japanese Journal
- 最終氷期最寒冷期末期の北関東丘陵域における古植生分布─宇都宮市中里の植物化石群からの復元─
 
- 下宅部遺跡の花粉と年代からみた縄文時代中期から晩期の植生史と植物利用 (縄文時代の人と植物の関係史) -- (下宅部遺跡の植物利用と古環境に関する新たな研究成果)
 
- 国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History 187, 163-188, 2014-07
 
- NAID 120005689982
 
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