出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/17 21:56:05」(JST)
この項目では、Coturnix japonicaについて記述しています。その他の用法については「ウズラ (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
ウズラ | ||||||||||||||||||||||||
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ウズラ Coturnix japonica
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保全状況評価[a 1] | ||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Coturnix japonica Temminck & Schlegel, 1849 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ウズラ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Japanese quail |
ウズラ(鶉[1]、Coturnix japonica)は、キジ目キジ科ウズラ属に分類される鳥類。キジ科の中でも個体が小さく、日本のうずらはエジプトから日本に渡来してきたものと考えられている[2]。
目次
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日本(主に本州中部以北)、モンゴル東部、朝鮮半島、シベリア南部、中華人民共和国北東部などで繁殖し、冬季になると日本(本州中部以南)、中華人民共和国南部、東南アジアなどへ南下し越冬する[3][4][5][6]。
全長20センチメートル[4][6]。翼長9.1-10.4センチメートル[5]。上面の羽衣は淡褐色[5][6]。
繁殖期のオスは顔や喉、体側面の羽衣が赤褐色[5][6]。冬季になると羽衣が淡色がかる[6]。
草原、農耕地などに生息する[4]。秋季から冬季にかけて5-50羽の小規模から中規模の群れを形成することもある[3]。和名は「蹲る(うずくまる)」「埋る(うずる)」のウズに接尾語「ら」を付け加えたものとする説がある[1]。
食性は雑食で、種子、昆虫などを食べる[3]。
繁殖形態は卵生。配偶様式は一夫一妻[3][4]。5-10月に植物の根元や地面の窪みに枯れ草を敷いた巣に、7-12個の卵を産む[3][4]。メスのみが抱卵し、抱卵期間は16-21日[3][4]。雛は孵化してから20日で飛翔できるようになり、1-2か月で独立する[4]。生後1年以内に性成熟する[4]。
古くから歌に詠まれ、古事記、万葉集などにも本種のことを詠んだ歌がある[1][3]。
狩猟の対象とされることもある[3]。日本では鳥獣保護法における狩猟鳥獣だが、1975年から2004年現在では1日あたり1人5羽までの狩猟制限がある[3]。1989年に石川県と岩手県、2002年に京都府で本種の狩猟が禁止されている[3]。
2007年に環境省は全国においてウズラを5年間捕獲禁止にする方針を固め、公聴会や審議会で同意を得たうえで、省令を改正しウズラの捕獲を禁止[a 2]、2012年6月に環境省は全国(ウズラの捕獲を目的に含む放鳥獣猟区の区域を除く。)において捕獲を禁止する期間を2015年(平成29年)9月14日まで延長することとした[a 3]。
狩猟された物・家禽として飼育された物は主に食用とされる[3]。日本では平安時代に本種の調理法を記した書物がある[3]。調理法として水炊き、焼き鳥、肉団子などがあり、雑煮の出汁に用いられることもある[3]。採卵用の養殖は明治時代から始まり、第二次世界大戦などにより壊滅的な状況に陥ったものの、愛知県豊橋市を中心(日本の飼養羽数のうち約65%を占める)に養殖がおこなわれている[3]。骨を外すのに手間がかかるため肉団子では、骨ごとミンチにしたものを使用する場合が有る。またベトナムでは、骨ごと丸揚げにした物を細かくぶつ切りにしフランスパンにはさんで食べる。
ペットとして飼育されることもある。日本では室町時代には籠を用いて本種を飼育されていたとされる[3]。江戸時代には武士の間で鳴き声を競い合う「鶉合わせ」が行われ、慶長期から寛永にかけてをピークに大正時代まで行われた[3]。一方で鳴き声を日本語に置き換えた表現(聞きなし)として「御吉兆」などがあり、珍重されることもあった[3]。飼育スペースを取らないこと、世代交代が早いことから実験動物として用いられることもある[3]。
開発による生息地の破壊、乱獲などにより生息数は減少している[3]。
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生後60日ほどで成熟し、オスは精肉用、メスは採卵用となる他、鳴き声がきれいなことからペットとしての飼育されることもある。
ウズラの卵には褐色のまだら模様があるが、卵殻の生成過程で炭酸カルシウムを分泌するとき、個体ごとに決まった模様がつく。そのため1羽のメスが産む卵はほとんど同じ模様をしている。
なお、雛が「シマドリ」「姫ウズラ」等と称され、露店で売られる光景も見られた。 スーパーなどで販売されているウズラの卵には僅かな確率で有精卵が混じっており、保温によって孵化を成功させた例があるが今は可能性は限りなく低い[a 4]。
2009年2月27日には、愛知県豊橋市の約32万羽を飼育する農家で鳥インフルエンザウイルス(日本初となるH7亜型)が確認された[a 5]。一帯は有数の生産地のため、供給に影響が出る可能性が報じられている[a 6]。
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