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- イノモトソウ、イノモトソウ科、Pteris属、プテリス属
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- large genus of terrestrial ferns of tropics and subtropics; sometimes placed in family Polypodiaceae (同)genus Pteris
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/18 10:51:57」(JST)
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イノモトソウ属 |
ノモトソウ
|
分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
シダ植物門 Pteridophyta |
綱 |
: |
シダ綱 Pteridopsida |
目 |
: |
ウラボシ目 Polypodiales |
科 |
: |
イノモトソウ科 Pteridaceae |
属 |
: |
イノモトソウ属 Pteris |
|
イノモトソウ属 Pteris は、イノモトソウ科に属するシダ植物の1群。大きな羽片をあまり数多くは付けないものが多い。胞子嚢群は葉の縁沿いに伸び、葉の表面が巻き込むようにこれを包む。
目次
- 1 総説
- 2 特徴
- 3 分布と種
- 4 分類
- 5 利用
- 6 出典
- 7 参考文献
総説
葉の羽片の縁に沿って走る脈があり、その上に長く胞子嚢群が生じるのが特徴である。また、その上を包むのは真の包膜ではなく、葉の縁が裏向けに反って生じたもので、これを偽包膜という[1]。
学名のPteris は鳥の羽を意味する pteron に由来する。この語はシダ植物を指す言葉である Pteridophyta にも共通する。また、例えばオシダ属 Dryopteris (樫のようなシダの意)のように、様々な接頭語を着けて他のシダを示す名にも使われる[2]。
特徴
根茎は短くて、直立するか匍匐する[3]。根茎には小さな鱗片を持つ。葉柄は褐色系に色づき、葉身の中軸や羽片の軸を含め、表の側に溝があってその両側の縁が明瞭。葉身は単葉のものもあるが、多くは一回羽状複葉からその羽片が羽状に深裂するものまでであり、更にその羽片が三出するものが含まれる。葉脈は胞子嚢床で連結するという特徴があるが、それ以外では遊離する例が多く、ただし羽軸や小羽軸沿いに網目を形成する例もある。
胞子嚢群は裂片の縁沿いに長く伸びた形で形成される。裂片の縁は胞子嚢群の上に伸びて裏側に反転する形で胞子嚢群を包み、偽包膜を形成する。偽包膜は透明で無毛。
分布と種
世界の熱帯から亜熱帯を中心に分布し、250種以上が知られる。日本には25種ほどが知られる。以下に日本産の種をあげておく[4]。
Pteris イノモトソウ属
- P. boninensis オガサワラハチジョウシダ
- P. cadieri カワリバアマクサシダ
- P. cretica オオバノイノモトソウ
- P. deltodon クマガワイノモトソウ
- P. dispar アマクサシダ
- P. ensiformis ホコシダ
- P. exelsa オオバノハチジョウシダ
- var. simplicior オオバノアマクサシダ
- P. fauriei ハチジョウシダ
- P. formosana タイワンアマクサシダ
- P. grevilleana アシガタシダ
- P. kawabatae カワバタハチジョウシダ
- P. kidoi キドイノモトソウ
- P. kiuschiuensis ニシノコハチヨウシダ
- P. laurisilvicola アイノコハチジョウシダ
- P. multifida イノモトソウ
- P. nakasimae ヒノタニシダ
- P. natiensis ヤワラハチジョウシダ
- P. nipponica マツザカシダ
- P. oshimensis ハチジョウシダモドキ
- P. ryukyuensis リュウキュウイノモトソウ
- P. semipinnata オオアマクサシダ
- P. setuloso-costulata トゲハチジョウシダ
- P. tokioi ヒカゲアマクサシダ
- P. vittata モエジマシダ
- P. wallichiana ナチシダ
- P. yamatensis ヒメイノモトソウ
分類
群としてはよく纏まっているが、内部の分類は難しい点が多い。田川(1959)は特にハチジョウシダの仲間について「手におえぬ難物」と書いている[5]。岩槻編著(1992)では『熱帯で多様化している属の例に漏れず』研究が遅れていると述べている[6]。
利用
オオバノイノモトソウ、マツザカシダは観葉植物として栽培される。特に前者は欧米では広く利用されている。ホコシダ、ハチジョウシダにも斑入りなどの園芸品種がある[7]。これらはプテリスの商品名で出回っており、往々に混同されている。またナチシダなどはあく抜きして食用にする地域がある。
出典
- ^ 鈴木b(1997),p.44
- ^ 鈴木a(1997),p.44
- ^ 記載は主として岩槻編(1992),p.131-132
- ^ 岩槻編(1992),p.131-132
- ^ 田川(1959),p.56
- ^ 岩槻編(1992),p.132
- ^ 高林(1997),p.606-607
参考文献
- 岩槻邦男編、『日本の野生植物 シダ』、(1992)、平凡社
- 田川基二、『原色日本羊歯植物図鑑』、(1959)、保育社
- 鈴木武a、「イノモトソウ科」:『朝日百科 植物の世界 12』、(1997)、朝日新聞社:p.43-44
- 鈴木武b、「イノモトソウ」:『朝日百科 植物の世界 12』、(1997)、朝日新聞社:p.44-46
- 高林成年、『山渓カラー名鑑 観葉植物[新装版]』、(1997)、山と渓谷社
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Japanese Journal
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- NAID 40020410817
- 沖縄島で報告されたイノモトソウ属(イノモトソウ科)の節間雑種 : 核および葉緑体DNAに基づく証拠
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- 加藤 雅啓,クラマー K.U.
- 植物分類・地理 41(4〜6), 155-168, 1990-12-25
- … 本稿ではイノモトソウ科のミミモチシダ属とイノモトソウ属を扱った。 … schlechteriの葉はナチシダ的な掌状葉であるが,羽片の先端近くに不定芽がつく点で,イノモトソウ属の中では特異である。 …
- NAID 110003760446
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