- 英
- asparaginase
- 同
- L-アスパラギナーゼ L-asparaginase L-ASP
- 商
- ロイナーゼ、Elspar
WordNet
- antineoplastic drug (trade name Elspar) sometimes used to treat lymphoblastic leukemia (同)Elspar
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/28 19:57:22」(JST)
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アスパラギナーゼ
|
IUPAC命名法による物質名 |
E. coli L-asparagine amidohydrolase
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
薬物動態データ |
半減期 |
8-30 hrs |
識別 |
CAS番号 |
9015-68-3 |
ATCコード |
L01XX02 |
DrugBank |
BTD00011 |
KEGG |
D02997 |
化学的データ |
化学式 |
C1377H2208N382O442S17 |
分子量 |
31731.9 g/mol |
アスパラギナーゼ(英: asparaginase)(正確にはL-アスパラギナーゼ)とはアスパラギンのアスパラギン酸への加水分解を触媒する酵素の一つ。アスパラギナーゼは急性リンパ性白血病の治療用に協和発酵キリンからロイナーゼ(Leunase)の商品名で市販されており、肥満細胞腫のプロトコールにも使用される[1]。他の化学療法剤と異なり、組織障害の危険性がなく、筋肉内、皮下、静脈内投与が可能である。
概要
アスパラギナーゼは血中のL-アスパラギンを分解し、アスパラギン要求性の腫瘍細胞を栄養欠乏にすることにより抗腫瘍効果を発揮するとされる。現在日本で承認されている唯一のアスパラギナーゼである「ロイナーゼ」は大腸菌(Escherichia coli)由来のものである[2]。米国などの海外ではErwinia chrysanthemi由来のアスパラギナーゼが使用できる。大腸菌由来とErwinia chrysanthemi由来の治療成績を比較すると、大腸菌由来の方が治療成績が良いがアレルギーを示す患者もあり、これに対してはErwinia chrysanthemi由来のアスパラギナーゼが代替薬となりえる[3]。Erwinia chrysanthemi由来のアスパラギナーゼである「エルウィニア」は学会からの要望もあり、2010年に大原薬品工業が開発要請を受けて[4]、現在治験が進行中である[5]。
出典
- ^ Appel IM, van Kessel-Bakvis C, Stigter R, Pieters R (2007). "Influence of two different regimens of concomitant treatment with asparaginase and dexamethasone on hemostasis in childhood acute lymphoblastic leukemia". Leukemia 21: 2377. doi:10.1038/sj.leu.2404793. PMID 17554375.
- ^ Kyowa Hakko Kirin "LEUNASE"
- ^ Michel Duval, Stefan Suciu, Alina Ferster, Xavier Rialland, Brigitte Nelken, Patrick Lutz, Yves Benoit, Alain Robert, Anne-Marie Manel, Etienne Vilmer, Jacques Otten, and Noël Philippe (2002). "Comparison of Escherichia coli–asparaginase with Erwinia-asparaginase in the treatment of childhood lymphoid malignancies: results of a randomized European Organisation for Research and Treatment of Cancer—Children’s Leukemia Group phase 3 trial". Blood 99 (8): 2734–2739. doi:10.1182/blood.V99.8.2734. PMID 11929760.
- ^ 大原薬品工業 厚生労働省より「エルウィニア L-アスパラギナーゼ」の開発要請を受ける-2011年1月31日
- ^ 白血病治療剤「エルウィニア L-アスパラギナーゼ」の治験開始について-2011年12月7日
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ロイナーゼ注用5000
組成
- ロイナ?ゼ注用5000は、1瓶中に次の成分を含有する、用時溶解して用いる注射製剤である。
有効成分
- L-アスパラギナーゼ凍結乾燥品 5000K.U.
- (1K.U.はロイナ?ゼが L-アスパラギンを37℃で分解し、1分間に1μmoleのNH3を発生する時の量とする。)
禁忌
効能または効果
- 急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)
悪性リンパ腫
- 通常、1日量体重1kgあたり50?200K.U.を連日または隔日に点滴で静脈内に注入する。
年令、全身状態により適宜増減する。
(溶液調製法)
慎重投与
- 膵炎又は膵炎の既往のある患者[膵炎が再発したり悪化するおそれがある。]
- 肝障害のある患者[高アンモニア血症があらわれやすい。]
- 腎障害のある患者[高窒素血症があらわれることがある。]
- 骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。]
- 感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染症を悪化させるおそれがある。]
- 水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫、悪寒、嘔吐、呼吸困難、意識混濁、痙攣、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 脳出血、脳梗塞、肺出血等の重篤な凝固異常(フィブリノ?ゲン減少、プロトロンビン減少、プラスミノ?ゲン減少、AT-III減少、プロテインC減少等)があらわれることがあるので、頻回に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重篤な急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、膵内分泌機能障害(膵ランゲルハンス島炎)による糖尿病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、口渇感、多飲多尿等の症状があらわれた場合には休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 意識障害を伴う高アンモニア血症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬あるいは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 昏睡、意識障害、見当識障害等の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬あるいは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 肝不全等の重篤な肝障害があらわれることがあるので、肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 広範な脳の器質的障害を来し、死亡した症例がある。
薬効薬理
抗腫瘍性10)?12)
- マウスのリンパ芽球腫L5178Y、マウスのリンパ腫6C3HED、ラットの肉腫Walker
256 等に抗腫瘍性を示す。
作用機序7)13)
- 血中のL-アスパラギンを分解し、アスパラギン要求性腫瘍細胞を栄養欠乏状態にすることにより抗腫瘍効果を発揮する。
有効成分に関する理化学的知見
- 321のアミノ酸から成るサブユニット4つで構成される蛋白質
一般名
- L-アスパラギナ?ゼ L-Asparaginase
分子量
性状
溶解性
- 水に極めて溶けやすいが、メタノ?ル、アセトン又はクロロホルムにはほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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アスパラギナーゼ。L-アスパラギナーゼ、asparaginase
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アスパラギナーゼ
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アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸カルシウム、アスパラギン酸マグネシウム
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スパルフロキサシン