出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/28 20:53:02」(JST)
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この項目では、女性の内部生殖器官からの分泌物について説明しています。江戸時代の経済や文化にまつわる用語、「下りもの」については「江戸地廻り経済」をご覧ください。 |
下り物(おりもの)とは、女性の膣口から、性交中以外の時期に出てくる粘液や組織片などの総称。こしけ、帯下(たいげ)とも呼ばれる。内部生殖器官で発生あるいは分泌される。なお、性交中の時期に出てくる粘液などについては膣分泌液を参照のこと。
一般に、全て平仮名で表記される。
膣分泌液、子宮膣部びらんからの分泌物、子宮頚管粘液などからなり、膣内を乾燥から守り、細菌やウイルスなどの進入を防ぐ働きがあるとされる。下り物の発生に関して病気を心配する女性もいるが、健康な女性にも下り物はあり(量や性状、また下り物の排出に対する感受性には個人差があり、ほとんど意識しない女性もいれば、正常な範囲内であってもかなり気にする女性もいる)、以下に記述されるような病的な様態でない限り、特に心配はいらない。
病的な下り物を、その発生した部位によって膣帯下、子宮帯下、卵管帯下、外陰帯下と分類し、またその性状によって血性帯下、膿性帯下、白色帯下、液状帯下に分類する。
体調などにより量は変化する。細菌やウイルスなどに感染した時や、排卵前後、月経が近づく時期は増量しやすい。思春期の初潮発生時は初潮の数ヶ月前より下り物が増大し、後に初潮に至る[1]。健康な状態だと、透明-白濁-黄色の粘液である。下着に付くと変色する場合もある。甘酸っぱい臭いがする場合もあるが(膣内に常在する乳酸菌の働きなどによる)、強い刺激臭というほどでなければ正常の範囲内である。
病的に特徴的な帯下としてカンジダ性膣炎による白色凝乳様(チーズや酒粕に似る)のもの、トリコモナス膣炎による灰白色泡沫状のものがある。細菌感染や腫瘍性疾患があると膿性帯下となり、白色でも細菌感染によっては悪臭を発するものもあり、ホルモン産生卵巣腫瘍では透明の液状帯下が大量に出るなど、普段から下り物の観察には留意するといいだろう。
短期的には生理周期や体調や性的刺激によって変化する。また、個人差もあるため、他の人との比較はあまり意味がない。一般には、子宮頚管粘液の増加により排卵期に多くなる場合が多い。
自分との長期的な比較で著しく変化した場合、月経でもないのに血が混じる場合、強い刺激臭や腐敗臭がするようになった場合は、病気の可能性があるため注意を要する。下り物について異常を感じた場合は、速やかに医師に相談するのが望ましい。
通常は入浴で身体を清潔にし、下着を毎日取り替えるのみで、特段の処置をする人は少ない。量が多く、下着への付着が気になる場合はおりものシートを使用する。
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リンク元 | 「帯下」「腟分泌物」「膣分泌物」 |
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