疣贅
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/26 17:21:06」(JST)
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この項目では、皮膚の出来物について記述しています。アフリカの民族については「イボ人」をご覧ください。 |
サリチル酸で軟化した角質の下に隠れている小さい斑点(赤褐色)
イボ(疣)とは、皮膚にできる出来物である。
- 出来物の内、小型のドーム状に盛り上がった腫瘤をいう。
- ヒトパピローマウイルス感染によってできる腫瘤をいう。疣贅(ゆうぜい)と同義で、一般的にウイルス性疣贅という。
小型のドーム状の腫瘤
種類
- 魚の目(別名・鶏眼)
- 老人性角化腫(別名・老人性疣贅・老人性イボ)
- 伝染性軟属腫(別名・水イボ)
- 水痘(別名・水ぼうそう)
- フォアダイス(陰部の脂肪粒。無害である)
治療
それぞれ経過・治療が異なるため、内部リンクを参照のこと。
疣贅
ヒトパピローマウイルスが100種類以上あり、ウイルスの種類によって症状が異なる。
分類
- 尋常性疣贅(一般的に手足や顔にできるイボ)
- ヒトパピローマウイルス2型・27型・57型の感染で生じる。自分で削ったりいじったりすることでもどんどん増殖し、放っておいてもどんどん増えるために後述のような治療が行われる。
- 足底疣贅(足の裏にできるイボ)
- 魚の目に似ているミルメシアがあり、ヒトパピローマウイルス1型の感染で生じる。その他、ヒトパピローマウイルス65型・4型・60型で生じる色素性疣贅や、多発しやすいヒトパピローマウイルス63型感染などがある。
- 扁平疣贅
- 顔や腕に平たい褐色調の疣贅。ヒトパピローマウイルス3型・10型の感染によって生じる。
- 尖圭コンジローマ(性器イボ)
- 外陰部・肛門の周囲にできる。ヒトパピローマウイルス6型・11型の感染によって生じる。性感染症である。
- 疣贅状表皮発育異常症
- 主に小児の顔や体に湿疹のように多発する。ヒトパピローマウイルス5型・8型の感染によって生じる。
治療
自然軽快(数年以内に自然に消える)することがあり、その場合には跡が残ることはほとんどない。しかし、急速に数が増えたり大きくなっている場合には、放っておくとどんどんほかの場所に同様の腫瘍が現れるばかりか、ウイルスを他人に移してしまう危険性を生じるために治療が必要となる場合が多い。広範囲である場合や治療に抵抗性である場合には、免疫力が低下する基礎疾患なども検討する必要がある。
標準的でかつ健康保険が適用できる治療法は凍結療法である。液体窒素で病変部の凍結、融解を繰り返す方法であり、超低温で瞬間的に組織を凍結させてウイルス感染組織を物理的に壊死させるとの同時に局所に炎症を生じさせ、炎症反応による抗ウイルス効果を期待するものである。処置の性質上、適度の痛みを伴うほか、場合によっては水ぶくれが発生し、処置後も患部に痛みが伴うこともあるが、多くは一両日中に治まる。定期的に通院する必要があり、効果に個人差こそあるが、およそ数週から数年以上の長い日数が必要とされる場合もある。処置による痛みが激しい場合や水ぶくれが肥大した場合は皮膚科での診察が推奨される。これに併用される保険適用の治療法としては、薏苡仁(ヨクイニン)という漢方薬(ハトムギのエキス)の服用が挙げられる。
自然軽快がある疾患とされるが、長期間難治な場合も数多くあり、様々な治療法が試みられている。しかし、現在のところ根治的な飲み薬や塗り薬は示されていない。以下に有効であったという治療法を記す。
- イミキモド(C14H16N4) - ウイルス性イボである尖圭コンジロームに適応。普通のイボには保険適用がない。Toll様受容体に作用し効率的にイボに対する自然免疫を賦活する。製薬会社によってベセルナクリーム、アルダラクリームなどの商品名で販売されている。健康保険適用外。
- グルタルアルデヒド(C5H8O2) - 細胞を固定、腐食する薬剤で、イボの盛り上がりを平坦にする効果が高い。実験試薬であり、取り扱っている施設は数少ない。製薬会社によってステリハイドなどの商品名で販売されている。健康保険適用外。
- 局所免疫療法 - 皮膚にかぶれを惹起させる薬剤を反復塗布することによって、局所の免疫を賦活する作用がある。取り扱い施設は数少ない。薬剤としてはスクアレン酸ジブチルエステル(SADBE)やジフェニルシクロプロペノ(DPCP)が一般的に用いられる。健康保険適用外。
- レーザー治療 - 痛みを伴うので麻酔が必須である。イボ感染組織を直接的に除去する治療法。施行している施設は少なく、組織の瘢痕化が残りイボは治ったが硬いままとなる危険性もある。一度ではなく反復治療が必要な場合も多い。健康保険が適用されるかどうかはイボの種類とレーザーの種類によって規定されている。たとえばルビーレーザーはイボの種類によって保険が適用されるが炭酸ガスレーザーは健康保険の適用外となる。
- 外科手術 - 悪性腫瘍の可能性も否定出来ない場合に行われることもあるが、原則として行われない。その理由として患部にウイルスが残っていると容易に再発してしまう点、傷跡が残る可能性がある点が挙げられる。健康保険が適用される。
尋常性疣贅は自己処理で削るとますます大きくなるばかりか、数が余計に増えてしまうために、イボが気になる場合は自分で治療しようなどと考えずにまず皮膚科を訪れることが推奨されている。
また、多くのイボはサリチル酸を患部に塗る事によって、痛みを伴わずに治せる場合もある。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 非接触ヒーリング(bio-PK)の方法と生体センサの反応パターンの関係 : チャクラ活性型、DNA書き換え型(言語誘導型)、エネルギー循環改善型ヒーリングの競合・抑制関係
- 小久保 秀之,薄井 孝子,嶋原 兆子,南 愛梨,清水 武,高木 治,河野 貴美子,山本 幹男
- Journal of International Society of Life Information Science 31(2), 161-181, 2013-09-01
- … 筆者らの開発した白いぼキュウリを生体センサとするガス測定法と蛍光測定法を使った研究から、非接触ヒーリング(bio-PK)によって生体センサに3種類の異なる反応パターンが生じることがわかっていた。 … 白いぼキュウリ切片を生体センサとし、センサの反応をガス測定と蛍光測定法(4波長)とで測定した。 …
- NAID 110009631232
- 非接触ヒーリングにおける生体センサの反応パターン : ガス測定法・蛍光測定法による分析(研究発表論文)
- 小久保 秀之,薄井 孝子,嶋原 兆子,南 愛梨,高木 治,河野 貴美子,山本 幹男
- Journal of International Society of Life Information Science 31(1), 52-60, 2013-03-01
- … 筆者らは2006年以来、白いぼキュウリ切片を生体センサとする非接触ヒーリングパワーの定量的研究を行っている。 …
- NAID 110009603428
- 疣贅(いぼ)のみかた,治療のしかた(14)扁平疣贅
Related Links
- いわゆるイボと大きさ・形状・症状が大きく異なる場合があるので十分な注意が必要です 。 ... 注意 もし間違って尋常性疣贅を削るとますます大きくなり、数も増えます。 ヒトパピローマウイルス(HPV)(人いぼウイルス=55~60nm)が、 小さな傷から皮膚に 入って ...
- いぼ。いぼとはどんな病気か いぼは、ヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルスが皮膚に感染 してできる乳頭腫で、ウイルス性疣贅(ゆうぜい)と呼ばれる病気です。原因は何か ヒト 乳頭腫ウイルスは、指のささくれや足底など gooヘルスケア 家庭の医学。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ボグリボースOD錠0.2mg「サワイ」
組成
- ボグリボースOD錠0.2mg「サワイ」:1錠中に日局ボグリボース0.2mgを含有する。
添加物として、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、還元麦芽糖水アメ、軽質無水ケイ酸、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、マルトース、D-マンニトールを含有する。
禁忌
- 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者〔輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。〕
- 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者〔インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。〕
- 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 糖尿病の食後過血糖の改善(ただし、食事療法・運動療法を行っている患者で十分な効果が得られない場合、又は食事療法・運動療法に加えて経口血糖降下剤若しくはインスリン製剤を使用している患者で十分な効果が得られない場合に限る)
- 通常、成人にはボグリボースとして1回0.2mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を0.3mgまで増量することができる。
- 本剤は口腔内で崩壊するが、口腔の粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)
慎重投与
- 他の糖尿病用薬を投与中の患者〔低血糖が起こることがある。〕(「重大な副作用」の項参照)
- 開腹手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者〔腸内ガス等の増加により腸閉塞が発現しやすい。〕
- 消化・吸収障害を伴った慢性腸疾患の患者〔本剤の作用により病態が悪化することがある。〕
- ロエムヘルド症候群、重度のヘルニア、大腸の狭窄・潰瘍等の患者〔腸内ガス等の増加により症状が悪化することがある。〕
- 重篤な肝障害のある患者〔代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。また、重篤な肝硬変例で、高アンモニア血症が増悪し意識障害を伴うことがある。〕
- 重篤な腎障害のある患者〔代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- (頻度不明)
- 他の糖尿病用薬との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬を併用しない場合でも低血糖が報告されている。本剤は二糖類の消化・吸収を遅延するので、低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。
- 腹部膨満、鼓腸、放屁増加等があらわれ、腸内ガス等の増加により、腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続する腹痛、嘔吐等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 重篤な肝硬変例に投与した場合、便秘等を契機として高アンモニア血症が増悪し、意識障害を伴うことがあるので、排便状況等を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ボグリボースは腸管での糖質の消化・吸収を遅延させて、食後の急峻な血糖上昇を抑制する。
- ボグリボースの糖質の消化・吸収遅延作用は、腸管において二糖類から単糖への分解に関与する二糖類水解酵素(α-グルコシダーゼ)を選択的に阻害することにより生ずると考えられている。
- 生物学的同等性試験
○ボグリボースOD錠0.2mg「サワイ」
ボグリボースOD錠0.2mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(ボグリボースとして0.2mg)を1日3回毎食直前にのべ4日間(9回)連続経口投与(クロスオーバー法)した。投与前及び最終投与直後にショ糖負荷(50%溶液、200mL)し経時的に血漿中グルコース濃度を測定した。得られたパラメータ(ΔAUC、ΔCmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
[ΔAUC:投与前後の血漿中グルコース濃度−時間曲線下面積の差、ΔCmax:投与前後の最高血漿中グルコース濃度の差]
- ○ボグリボースOD錠0.3mg「サワイ」
ボグリボースOD錠0.3mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(ボグリボースとして0.3mg)を1日3回毎食直前にのべ4日間(9回)連続経口投与(クロスオーバー法)した。投与前及び最終投与直後にショ糖負荷(50%溶液、200mL)し経時的に血漿中グルコース濃度を測定した。得られたパラメータ(ΔAUC、ΔCmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
[ΔAUC:投与前後の血漿中グルコース濃度−時間曲線下面積の差、ΔCmax:投与前後の最高血漿中グルコース濃度の差]
- 血漿中グルコース濃度ならびにΔAUC、ΔCmaxのパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 3,4-Dideoxy-4-[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethylamino]-2-C-(hydroxymethyl)-D-epi-inositol
分子式
分子量
融点
性状
- ボグリボースは白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 日
- ゆうぜい
- 英
- wart, verrunca, vegetation
- ラ
- verrca, verruca
- 同
- いぼ 疣
- 関
- 疣腫(日本循環器学会推奨)
- warts & hypogammaglobulinemia infections and myelokathexis syndrome WHIM
皮膚
循環器
- 感染性心内膜炎により病原体が心内膜に形成する小血栓。病原微生物が心内膜上(の血栓)に付着・増殖した後、フィブリン・線維性組織によって取り囲まれてできあがった硝子様の小血栓(YN.C-130)
[★]
- 英
- flat wart, plane wart
- ラ
- verruca plana
- 関
- 青年性扁平疣贅 verruca plana juvenilis、ウイルス性皮膚疾患、いぼ 疣
参考
http://mihara-ichiro.com/old/myhomepage/cont07.htm
[★]
- 英
- common wart
- ラ
- verruca vulgaris
- 関
- 疣贅 いぼ 疣
[★]
- 英
- verrucous carcinoma
- 関
- 疣状癌、疣状がん、いぼ状がん
[★]
- 英
- verrucous carcinoma
- 関
- 疣状癌、疣状がん、いぼ状癌
[★]
- 英
- venereal wart
- 関
- 性器疣贅、性病性疣贅
[★]
- 英
- verruca vulgaris
- 関
- 尋常性疣贅