心房中隔欠損症
left to right shunt
- prominent right ventricular cardiac impulse, a systolic ejection murmur heard in the pulmonic area and along the left sternal border, and fixed splitting of the second heart sound.
定義
- 先天性心疾患
- 心房中隔に欠損孔があるため左房と右房が交通する
疫学
- 小児期のCHDの約10%、成人のCHDの約40%(医学辞書?)。先天性心疾患の7-10%(SSUR.356)
- 女性に多い。男:女=1:2
分類
- 図:SSUR.356
欠損孔の部位による分類
- 1. 二次孔欠損(70%)、心房中隔二次孔欠損
- 二次孔欠損は卵円窩の位置に欠損孔がある ≠ 卵円孔開存
- 卵円孔開存は胎生期の卵円孔が弁機構として残ったもので成人の約25%にみられるらしい
- リュタンバッシェ症候群:二次孔欠損型心房中隔欠損症 + 僧帽弁狭窄症
- 2. 静脈洞型(15%)、静脈洞型欠損
- 静脈洞型は上、下大静脈入口部付近や冠静脈洞の欠損であり、しばしば部分肺静脈還流異常を伴う。
- 3. 一次孔欠損(15%)、(部分型心内膜床欠損としてあつかわれるとか)
- 一次孔欠損(心内膜床欠損不完全型)は、房室弁孔に隣接する房室中隔の欠損であり、房室弁(僧帽弁、三尖弁)の裂隙(クレフト)や閉鎖不全を伴う。
- 4. 冠状静脈洞型欠損(まれ):部分肺静脈還流異常症を合併することが多い。
病態
- 心房で左-右短絡 → 右心系に容量負荷 → 右心不全
- 右心系の容量負荷 → 肺血流↑ →肺血管床の閉塞性病変・肺高血圧症
- 肺高血圧→ 右-左短絡↑ → チアノーゼ アイゼンメンゲル症候群
検査
聴診
- 下部左胸骨縁に拍動聴取。拡張した右室の収縮:RV heave
- II音:widened, fix slitting pattern 固定性分裂
- 上左胸骨縁:収縮期雑音 :肺動脈弁に多くの血流が流れることによる → 相対的PS
- 下左胸骨縁:拡張期中期雑音:三尖弁を通って血流がたくさん流れ込むため。 → 相対的TS
- 心房間の圧格差は大きくないので、ASDの欠損孔を血液が通ることによる雑音はない。
検査
心エコー
- 心室中隔の奇異性運動
- 右室腔の拡大
- 僧帽弁の高位屈曲点と収縮期前方運動
- カラードプラ心エコーにおけるジェット
心電図
- PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位
合併症
- 僧帽弁逸脱症、心房細動、心不全、肺感染症(肺高血圧と関連)、肺高血圧
治療
- 手術療法:根治療法となる