シーハン症候群
- 英
- Sheehan syndrome, Sheehan's syndrome
- 同
- 分娩後下垂体機能低下症 postpartum hypopituitarism
- 下垂体梗塞 pituitary necrosis
- 関
- 下垂体機能低下症、ホルモン
概念
- 分娩時の大出血またはショックにより、下垂体血管に攣縮および二次的血栓が生じて下垂体の梗塞、壊死が起こり、これにより下垂体前葉機能低下症を呈した病態。
症状
- (軽症)乳汁分泌不全、腋毛・恥毛の脱落、無月経 (NGY.157)
- (重症例)甲状腺・副腎機能の障害による無気力・易疲労感 (NGY.157)
- 低血糖(GH低値による)
- G9M.34
- 第2度無月経、性器・乳腺萎縮、やせ、乳汁分泌低下、恥毛・腋毛の脱落、無力感、低血糖症状
| ACTH↓ | 易疲労感、低血糖、低ナトリウム血症、低血圧、恥毛・腋毛の脱落 | |
| PRL↓ | 乳汁分泌低下 | |
| TSH↓ | 耐寒性の低下、不活発、便秘、皮膚の乾燥 | |
| GH↓ | 筋力低下、体脂肪増加 | |
| FSH・LH↓ | エストロゲン↓ | 第2度無月経、性欲低下、乳房・内外性器の萎縮、骨粗鬆症 |
| プロゲステロン↓ | 基礎体温:低温1相 | |
検査
MRI
- G9M.34
治療
- 副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンの補充療法:ヒドロコルチゾン、サイロキシン(T4)
- 無月経・更年期症状:Kaufmann療法
- 挙児希望:ゴナドトロピン療法による排卵誘発
鑑別疾患
症例
- 35歳女性。無月経を主訴に来院した。1回経産婦で、分娩時弛緩出血のためショックとなり緊急輸血を施行した。妊娠前の月経周期は28日型の整手有り、分娩後5年が経過したが月経の発来はなかった。軽度のるいそうを認める。
- 48歳女性。易疲労感の増悪を訴え来院。30歳の時、第2子分娩後、大量出血し、その後月経が消失していた。数年前より、易疲労感、耐寒性の低下を自覚し、近医を受診。甲状腺機能低下症と診断され、甲状腺ホルモン薬が処方され、服用していたが改善せず、むしろ増悪傾向にあった。