非免疫性胎児水腫

出典: meddic

nonimmune hydrops fetalis NIHF, nonimmune fetal hydrops
非免疫学的胎児水腫
胎児水腫



UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • ランゲルハンス島肥大を認めた非免疫性胎児水腫の1例
  • 丸山 憲一,藤生 徹,高木 剛
  • 日本周産期・新生児医学会雑誌 = Journal of Japan Society of Perinatal and Neonatal Medicine 46(1), 68-72, 2010-04-20
  • NAID 10026414226
  • P2-364 妊娠前半期にcystic hygroma colli及び非免疫性胎児水腫を認めた児の予後の検討(Group151 胎児・新生児8,一般演題,第59回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 山本 祐華,阿部 弥生,永井 富裕子,田口 雄史,阿部 礼子,田嶋 敦,野島 美知夫,吉田 幸洋
  • 日本産科婦人科學會雜誌 59(2), 685, 2007-02-01
  • NAID 110006804193

関連リンク

胎児水腫. 1.胎児水腫とは 胎児水腫とは胎児の胸部や腹部に水(胸水、腹水)がたまり (腔水症)、さらに全身のむくみ(浮腫)が認められる状態をいいます。 ... (2)非免疫性 胎児水腫 免疫性胎児水腫以外の原因によるものを非免疫性胎児水腫といいます。
2010年11月2日 ... 出生前のインドメサシン投与(切迫早産に対し子宮収縮抑制剤として投与され胎児動脈 管閉鎖の原因になる。そして2次的に非免疫性胎児水腫とる。)2.2.10感染症サイト メガロウイルス、トキソプラズマ、梅毒、先天性ヘルペス感染症、風疹 ...

関連画像

産婦人科専門医・周産期専門医 非免疫性胎児水腫(頭部横断像 図1 死産の原因および背景因分類」胎児水腫の例


★リンクテーブル★
リンク元母子感染」「伝染性紅斑
関連記事胎児」「免疫」「胎児水腫」「」「水腫

母子感染」

  [★]

mother-to-child transmission MTCT
垂直感染, vertical disease transmission, vertical transmission周産期感染症


母子感染において重要なウイルス

資料より(http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-541.pdf)

RV風疹ウイルス先天性風疹症候群
CMVサイトメガロウイルス巨細胞封入体症
HSV単純ヘルペスウイルス新生児ヘルペス
VZV水痘・帯状疱疹ウイルス先天性水痘帯状疱疹症候群
B19V:パルボウイルス非免疫性胎児水腫
HPVヒトパピローマウイルス:咽頭乳頭症

その他

HBV :B型肝炎ウイルス感染症
HCV :C型肝炎ウイルス感染症
HIV :ヒト免疫不全ウイルス感染
HTLV:ヒトT細胞白血病ウイルス感染症

TORCHS症候群

  • 古典的な母子感染
TO:トキソプラズマ
R :風疹ウイルス
C :サイトメガロウイルス
H :ヘルペスウイルス(単純ヘルペス水痘・帯状疱疹ウイルス
S :梅毒

母子感染の経路

資料2

1. 胎内感染

1. 母体が感染した場合,あるいは持続感染した微生物が再活性化した場合に,母体血を介し胎盤から臍帯を通じ児に感染
2. 胎盤に感染した微生物が増殖し児に感染
3. 子宮頸部や腟から上行性に羊膜や羊水を介し感染

2. 分娩時感染

1. 産道感染:
1. 子宮頸部,腟,外陰部などに感染している微生物が分娩時に産道内で児の粘膜などから感染
2. 産道内の母体血中の微生物が児の粘膜などから感染
2. placental leakage : B 型肝炎ウイルスやHIV の胎内感染率が切迫早産既往群に多いことから推定された.母体血の新生児血中への混入量を胎盤性アルカリフォスファターゼを指標として測定した場合,予定帝切群で0.8ml/kg(新生児体重)、経腟分娩群で1.2ml/kg と有意差があるという報告もある

3. 経母乳感染

母乳中の微生物や感染リンパ球が経口的に児に感染。
サイトメガロウイルスは経母乳感染をするが、成熟児はこの感染により自然免疫を得て,成人してから初感染することは防げる。
1,500g 未満の極低出生体重児では経母乳感染により,肝炎などを発症する可能性がある。

母子感染症

G10M.168
  胎内感染 分娩時感染 母乳時感染
経胎盤感染 上行性感染 経胎盤感染 産道感染 母乳感染
ウイルス 風疹ウイルス × × × ×
サイトメガロウイルス × ×
ヒトパルボウイルスB19 × × × ×
水痘・帯状疱疹ウイルス × × ×
単純ヘルペスウイルス × ×
B型肝炎ウイルス × ×
C型肝炎ウイルス × ×
成人T細胞白血病ウイルス1型 × × ×
ヒト免疫不全ウイルス
細菌 梅毒トレポネーマ × × ×
淋菌 × × × ×
B群連鎖球菌 × × × ×
真菌 カンジダ・アルビカンス × × × ×
原虫 トキソプラズマ × × × ×
クラミジア クラミジア・トラコマチス × × × ×
G10M.182改変
病原体 疾患 感染経路 問題となる感染時期 母体 胎児
ウイルス 風疹ウイルス 先天性風疹症候群 経胎盤感染 妊娠12週未満。18週未満は軽微 初感染妊婦  
サイトメガロウイルス 巨細胞封入体症 経胎盤感染 妊娠前半 初感染妊婦。感冒様症状 小頭症、脳内石灰化、精神遅滞、網脈絡膜炎、感音性難聴、貧血、黄疸、出血斑、低体重児、肝脾腫
ヒトパルボウイルスB19   経胎盤感染 妊娠20週未満 伝染性紅斑 非免疫性胎児水腫、胎児死亡
水痘・帯状疱疹ウイルス 先天性水痘症候群 産道感染 妊娠20週未満 初感染妊婦 精神遅滞、網脈絡膜炎、皮膚瘢痕、四肢低形成、低出生体重児
単純ヘルペスウイルス 新生児ヘルペス 産道感染   中枢神経:小頭症、眼:脈絡網膜炎角結膜炎、皮膚:水疱疹
B型肝炎ウイルス   産道感染   無症候キャリアー化
C型肝炎ウイルス   産道感染    
成人T細胞白血病ウイルス1型   母乳感染    
ヒト免疫不全ウイルス HIV感染症 産道感染 HIV感染症 HIV感染症
細菌 梅毒トレポネーマ 先天梅毒 経胎盤感染 妊娠14週以降 梅毒 水頭症、難聴、老人様顔貌、鼻炎、粘膜斑(梅毒性天疱瘡)、黄疸、貧血、点状出血、パロー仮性麻痺、肝脾腫、骨軟骨炎
晩発性梅毒ハッチンソン三徴
淋菌 淋疾 産道感染 産科合併症(流産・早産、前期破水、絨毛膜羊膜炎、子宮内膜炎) 化膿性結膜炎(膿漏眼)
B群連鎖球菌 B群連鎖球菌感染症 産道感染 常在菌 髄膜炎
真菌 カンジダ・アルビカンス   産道感染 常在菌。カンジダ膣炎 口腔内カンジダ症
原虫 トキソプラズマ 先天性トキソプラズマ症 経胎盤感染 妊娠中後期 初感染妊婦。無症状 脳室拡大、小頭症、脳内石灰化、髄膜炎、精神遅滞、脳性麻痺、けいれん、網脈絡膜炎、黄疸、発疹、貧血、リンパ節腫脹、肝脾腫、低出生体重児
クラミジア クラミジア・トラコマチス   産道感染 無症状。早産・流産 新生児結膜炎、新生児肺炎

感染時期と胎児影響

  • 妊娠初期:早産、先天性胎児奇形:風疹ウイルス、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、HHV-6、パルボウイルスB19
  • 妊娠中期~末期:新生児ウイルス感染:単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ(妊娠13週までは胎児感染しにくい)

資料

  • 1. 各種感染症の母子感染予防
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-416.pdf
  • 2. 母子感染の経路と主な病原微生物
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-535.pdf


伝染性紅斑」

  [★]

slapped cheek disease, slap cheek, infectious blushing
erythema infectiosum
リンゴ病第五病 fifth disease
B19ウイルス

特徴

  • 発疹。骨髄赤芽球前駆体への親和性
  • 発症前にウイルスが排出されるため感染予防が難しい。
  • 2-7歳の幼児に多く。発熱。
  • 成人では症状は出にくい:赤い紅斑はない。関節痛や関節炎が起きやすい。

疫学

病原体

潜伏期間

感染経路

  • 飛沫感染

症状

  • 小児に多い
  • 顔面に紅斑が出現し、四肢に網状紅斑が広がる
レース状紅斑

合併症

経過

  • 7-10日:発熱、カゼ様症状。鼻汁、血液、咽頭よりウイルス検出
  • 9日:リンパ球減少
  • 10-15日:網状赤血球現象。ヘモグロビン減少。IgM・IgG↑。カゼ様症状消失
  • 18日頃:発疹。関節炎

検査

  • IgM抗体

予防

  • ワクチンなし
  • 妊婦は、流行期には小児の多い場所へは近づかない。

母子感染

参考2
  • 経胎盤感染
  • 妊娠初期(妊娠20週未満):約30%が経胎盤感染し、その1/3が胎児水腫に移行する。すなわち伝染紅斑に罹患した母の10%で胎児水腫(非免疫性胎児水腫)が見られる。
  • 妊娠20週以降:母子感染はないとされる。
  • 病態生理:貧血に対する心臓の代償的な心拍出量増加がおこるが、ついには代償機構が破綻し心不全(左心不全→右心不全)に至る。
  • 胎児に対する検査:(超音波検査)MCA上昇、腹水・胸水・心嚢水の貯留

参考

  • 1. 国立感染症研究所
[display]http://idsc.nih.go.jp/iasr/19/217/tpc217-j.html
  • 2. D.産科疾患の診断・治療・管理 8.合併症妊娠の管理と治療 - 日産婦誌61巻12号
http://www.jsog.or.jp/PDF/61/6112-625.pdf





胎児」

  [★]

fetus
胎児の発生
  • 産科学:妊娠8週以降の児を指す。
  • 区別すること!!

成長

およそのめやすね。正確ではない。(SPE.68)
25週: 750g
30週:1500g
35週:2000g ←だいたい2200gだけど
40週:3000g
25週から5週間で230週から10週で2

循環器

  • 胎児心拍動は妊娠6週で認められ、妊娠7週目では100%確認できる。(G10M.6 QB.P-209)

感覚系

  • 妊娠10週ごろから刺激に反応して口、指、趾、目を動かす。(NGY.285)

聴覚

  • 妊娠中期には聴覚が発達。(NGY.285)
  • 妊娠28-30週(妊娠後期の始め)には音の刺激により心拍数が増加。(QB.P-190)

胎児の成長

G10M.6改変
妊娠月数
(月)
妊娠週数
(週)
胎児のイベント
1 2 肺胞期着床(受精後6日後)
2 5 中枢神経系、心臓形成開始
6 肺形成開始
7 胚形成、胎盤形成開始
3 9 胎児心拍最速(170-180bpm)
10 躯幹と四肢の運動が超音波で測定可能
11 外陰の性差が決まる(が超音波では分からない)
4 12 排尿が超音波で観察可能、胎便形成開始。
15 胎盤完成。呼吸様運動が不規則に観察可能(10週から始まっているが観察は容易ではない)。
5 16 嚥下が超音波で観察可能。 → 胎盤完成以降に羊水量が(急に)増えるが、嚥下が観察可能になるのはこれと関係ある?
17 外陰の性差が超音波で観察可能
18 胎動を感ずる(18-20週)
6 20 肺サーファクタント産生開始
7 26 肺の構造完成
8 28 肺サーファクタント増加
9 34 胚が成熟、腎の発生完了

国試



免疫」

  [★]

immunity, immune
免疫系

免疫の種類 (PT.246-251)

  主に関与するリンパ球 働き リンパ節での局在
細胞免疫 T細胞 (1)免疫の活性化 傍皮質
(2)抗原を有する細胞への攻撃
液性免疫 B細胞 抗体産生 皮質

T細胞の種類

細胞の種類 補レセプター 抗原を提示する細胞 MHC抗原
キラーT細胞(Tc) CD8 抗原提示細胞 MHCクラスI
ヘルパーT細胞(Th) CD4 全ての細胞 MHCクラスII

ヘルパーT細胞の種類

T細胞 関連する因子 産生する物質 機能
Th1 IL-12

 増殖

IL-2,IFN-γなど 細胞性免疫を促進'

 (1)キラーT細胞NK細胞マクロファージを活性化  (2)遅延型過敏反応により自己免疫疾患に関与

Th2 IL-4

 Th→Th2

IL-4,IL-5,IL-6,IL-10など 液性免疫を促進'

 (1)B細胞好酸球肥満細胞に作用。  (2)即時型アレルギーに関与



胎児水腫」

  [★]

fetal hydrops, hydrops fetal
hydrops fetalis
先天性胎児全身水腫

概念

  • 胎児水腫とは以下の所見を2つ以上そなえるものである;(1)腹水、(2)胸水、(3)心嚢水、(4)浮腫(skin edema)、(5)羊水過多 (参考1)

分類

病態生理

非免疫性胎児水腫

参考1
明らかになっていないが、以下の異常が1つ以上組み合わさって生じている。
  • 1. リンパ管の閉塞 (ex. 先天奇形、悪性腫瘍)
  • 2. 脈管の透過性亢進 (ex. 感染)
  • 3. 心筋の不全(myocardial failure) or 静脈還流路の閉塞
  • 4. 浸透圧の減少 (肝疾患、腎疾患、非免疫的機序を介さない貧血)

疫学

  • 非免疫性胎児水腫がほとんど。免疫性胎児水腫は予防方法が発達してきたため、胎児水腫の90%を非免疫性胎児水腫が占め、有病率は1500-3800出産に1例となっている(参考1)。

診断

  • 経腹壁超音波検査

予後

  • 免疫性胎児水腫に比べて非免疫性胎児水腫の予後はよくない。(QB.P-257)
  • 非免疫性胎児水腫は周産期死亡の50-98%と関連している。予後に影響を与える要素は発症時の胎齢と胸水の存在で、胎齢20週以下での胸水を伴う胎児水腫の発症は予後が悪い。胸水の存在により肺の低形成をきたすためである。(参考1)

参考

  • 1. [charged] Nonimmune hydrops fetalis - uptodate [1]

国試


腫」

  [★]

がん腫瘍腫瘤良性新生物


水腫」

  [★]

edema, hygroma
浮腫





★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡