膵炎治療薬

出典: meddic

薬理学膵炎急性膵炎慢性膵炎

急性膵炎

  • 種々の原因による膵臓から分泌される酵素により、膵臓自体が自己融解
トリプシン↑→phospholipase A2↑、esterase↑→浮腫、出血、壊死
→進行すると多臓器へも波及、SIRS(全身性炎症反応症候群)、播種性血管内凝固(DIC)、多臓器不全(multiple organ failure, MOF)をきたす。
  • 急性膵炎の治療としては、膵外分泌の抑制、鎮痛、酵素抑制が必要となる (SPC.313)
  • 膵プロテアーゼ阻害薬
  • 膵外分泌の抑制
  • 十二指腸pH4.5↓→セクレチン分泌↑→膵液分泌↑ ←これを抑制するため
  • 鎮痛、鎮静
  • 中枢性鎮痛薬、鎮痙鎮痛薬、向精神薬、

UpToDate Contents

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和文文献

  • よく使う日常治療薬の正しい使い方 病態に応じた膵炎治療薬の使い方
  • 花田 敬士,飯星 知博
  • レジデントノ-ト 12(9), 1581-1586, 2010-10-00
  • NAID 40017301887
  • 膵炎治療薬としてのプロテアーゼインヒビター-日本と欧米の違い-
  • 大谷 泰一
  • 日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 95(11), 1205-1211, 1998-11-05
  • NAID 10005020162
  • メシル酸ガベキサ-ト--急性膵炎治療薬(新薬のペ-ジ)

関連リンク

内服薬のフオイパンは慢性膵炎に適応しますが、激しい症状をともなう急性膵炎には、 注射薬のFOY、フサン、ミラクリッドなどによる強力な治療が必要です。 ▼鎮痛・鎮痙薬 ※ロキソニン、ボルタレン、レペタン、ブスコパン、コリオパン、セスデン、チアトン、 ...
詳しいメカニズムをいくら読んでも理解できませんでした。)H2ブロッカーよりも開発が 新しく、効き目も強いようです。強力な薬ですから服用期間も病気の種類により「~週間 まで」という規定があるようです。慢性膵炎の治療薬としてはタケプロンという薬名をよく 耳 ...

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急性膵炎とは?世界の膵炎治療薬市場


★リンクテーブル★
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急性膵炎」

  [★]

acute pancreatitis
膵炎慢性膵炎



概念

  • 種々の原因で膵酵素が膵内で活性化され、組織を自己消化して起こる急性炎症。
  • 原因としてはアルコールと胆石が一般的と思われる。
  • 突然上腹部痛を呈し、 種々の腹部所見(軽度の圧痛から反跳痛まで)が見られる。
  • 症候、身体所見、および検査値異常として、嘔吐、発熱、頻脈、白血球増加、血中・尿中の膵酵素の上昇を見る。
  • 重症急性膵炎は特定疾患治療研究事業の対象疾患である(公費対象)

病因

  • アルコール
  • 胆石症
  • 特発性
  • 医原性
  • 外傷
  • 慢性膵炎急性増悪
  • 膵・胆道奇形
  • 代謝・栄養障害
  • その他:膵腫瘍、薬剤性、感染性
SSUR.626
  • アルコール、胆石症、ERCP、手術、薬剤、脂質異常症、副甲状腺亢進症

小児の急性膵炎

YN.B-82

発症機序

SSUR.626
  • 共通管説:胆石性膵炎
  • 膵外分泌亢進-膵管閉塞説:アルコール性膵炎:アルコール化量摂取が膵外分泌を亢進させ、乳頭部の浮腫や痙攣を惹起して膵液の相対的流出障害を起こす。
  • Oddi括約筋の痙攣、不溶性蛋白栓の沈殿による膵導管の閉塞、および 膵プロテアーゼの活性化が考えられている(ガイドイラン1)。
  • 十二指腸液逆流説:小腸閉塞、Billroth II法再建胃切除術後の輸入脚症候群における急性膵炎

分類

障害組織による分類

  • 浮腫性膵炎:炎症に伴いびまん性または限局性に膵臓は腫大し、壊死を伴わないもの。造影CTで不染領域をみとめないもの
  • 壊死性膵炎:びまん性または限局性に膵実質が壊死に陥ったもの。壊死組織は造影CTで造影不良をみる。膵壊死組織への細菌感染の有無が予後を規定する。

疫学

  • 発生頻度は27.7/10 万人/年
  • 男女比=2:1
  • アルコール性膵炎は男性に多く、胆石性膵炎は女性に多い。

病態

SSUR.626
  • 膵酵素の膵実質障害 → 炎症反応惹起 → (炎症が高度の場合)高サイトカイン血症 → 活性化された顆粒球による多臓器障害
  • 膵酵素、エンドトキシン、顆粒球やマクロファージから産生されたホスホリパーゼA2により肺胞が障害される。
  • 膵臓からの滲出液の後腹膜腔への貯留 + サイトカイン血症による血管透過性の亢進 → 血液量減少

症状

  • 上腹部腹痛から背部痛、悪心嘔吐、腹部膨満感、発熱。
  • 腹痛は胸膝位で軽減する(SSUR.626)

合併症

  • 早期合併症:(重症化例で)DIC、ショック、呼吸不全、腎不全、MODS
  • 後期合併症:膵仮性嚢胞(2-3%の症例にみられる)、膵膿瘍、腹腔内膿瘍、出血、重症感染症

検査

CT

  • (浮腫性膵炎)単純CTで膵臓の浮腫による腫大、炎症の波及による膵周囲脂肪織の濃度上昇。
  • (壊死性膵炎)浮腫性膵炎の所見に加え、造影CTで造影不良領域が認められる。

血液一般検査・生化学

  • 白血球:増加
  • Plt:低下 (なぜ? DICが存在するのであれば、想像できるが)
  • Ht:増加(浸出液増加による血液濃縮)
  • Ca:↓(重症のサイン。鹸化壊死で消費) ← また、血中グルカゴン上昇により、カルシトニン甲状腺より遊離されるため(QB.B-349) おかしくない???
  • 血糖:上昇(ランゲルハンス島の破壊)
  • BUN:上昇(腎機能障害)
  • LDH:上昇(重症例で。組織破壊)
  • TG?:血中リパーゼ濃度が上昇し、脂肪が分解されるため、らしい。

逸脱酵素

  • 血清アミラーゼ:高値。発症数時間で上昇。3日程度で正常化。尿中アミラーゼは持続日数が長い。鑑別:高アミラーゼ血症
  • 血清トリプシン:高値。特異性高い。
  • 血清リパーゼ:高値。特異性高い。
  • 血清エラスターゼ-I:高値。特異性高い。高値が持続する。膵臓に特異的らしい。アミラーゼ、リパーゼに比べ正常化が遅れるため、経過を見るのに適す(YN.B-80)。

肝機能・胆道系酵素

  • ビリルビン

画像検査

診断

  • CT、特に造影CTが有用

重症度

  • 重症度は血清カルシウム、血糖値、BUNで判定できる。血清アミラーゼは参考にならない。

ガイドライン1

予後因子3点と造影CT Grade 2以上の場合に重症と判定される。

予後因子(各1点)

  • 1. Base Excess≦-3 mEq/L, またはショック(収縮期血圧≦80 mmHg)  代謝性アシドーシス
  • 2. PaO2≦60 mmHg (roomair), または呼吸不全(人工呼吸管理が必要)  換気機能低下
  • 3. BUN≧40 mg/dL (or Cr≧2 mg/dL), または乏尿(輸液後も1 日尿量が400 mL 以下)  腎機能低下
  • 4. LDH≧基準値上限の2 倍  組織障害
  • 5. 血小数≦10 万/mm3  血小板の消費
  • 6. 総Ca≦7.5 mg/dL  脂肪壊死
  • 7. CRP≧15 mg/dL  炎症
  • 8. SIRS 診断基準における陽性項目数≧3  全身性の炎症  
  • 9. 年齢≧70 歳  ストレスに対する適応能力低下
SIRS診断基準項目:(1)体温>38℃または<36℃,(2)脈拍>90 回/分,(3)呼吸数>20 回/分またはPaCO2<32 torr,(4)白血球数>12,000/mm3か<4,000 mm3または10%幼若球出現

造影CT Grade

  • 1 炎症の膵外進展度
前腎傍腔 0点
結腸間膜根部 1点
腎下極以遠 2点
  • 2 膵の造影不良域(図Ⅴ�2)
  • 膵を便宜的に3 つの区域(膵頭部, 膵体部, 膵尾部) に分け判定する。
各区域に限局している場合,または膵の周辺のみの場合 0点
2つの区域にかかる場合 1点
2つの区域全体を占める,またはそれ以上の場合 2点
  • 1+2 合計スコア
1点以下 Grade 1
2点   Grade 2
3点以上 Grade 3

治療

SSUR.627
  • 内科的治療
  • 血液量減少:急速輸液
  • 膵臓を休ませる?:高カロリー輸液
  • 感染防止:抗菌薬
  • 組織障害抑制:膵酵素阻害薬
  • 多臓器不全:人工呼吸、血漿交換、腹膜透析、血液透析
  • (胆石性膵炎では)膵炎の治療の前に内視鏡的乳頭切開術による胆石除去を行う
  • 手術療法:壊死膵組織が感染して膵膿瘍、敗血症となった場合に限り適応。膵壊死部摘除術、膵切除術、open drainageを行い、壊死巣を除去する。

手術適応

B.352
  • 緊急手術を要する疾患と鑑別が困難な場合(穿孔性腹膜炎など)
  • 保存治療が奏功しない場合
  • 胆道疾患が合併するとき
  • 合併症が存在するとき(膿瘍、血腫、仮性嚢胞、慢性膵炎)

ガイドライン

  • 1. 日本膵臓学会 - 急性膵炎診療ガイドライン2010
[display]http://www.suizou.org/APCGL2010/APCGL2010.pdf
  • 2. 急性膵炎GL2010改訂出版委員会編/医療・GL(10年)/ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0011/1/0011_G0000243_GL.html

参考

  • 1. 急性膵炎の重症度判定基準 - 日本メディカルセンター
[display]http://www.nmckk.jp/pdf.php?mode=puball&category=CLGA&vol=23&no=10&d1=2&d2=0&d3=0
  • 2.
[display]http://www.jslm.org/books/guideline/19.pdf
  • 3. 難病情報センター | 重症急性膵炎(公費対象)
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/271

国試

acute pancreatitis


acute pancreatitis


薬理学」

  [★]

pharmacology
drug entries


定義

  • 生物系と化学物質の選択的な相互作用を研究する学問 (SPC.2)

生物系と薬の相互作用

  • 薬の生物系に対する相互作用:薬理作用 <-化学の視点
  • 生物系の薬に対する相互作用:薬物動態 <-生物の視点

関連分野

  • 薬物学 materia medica
  • 生薬学
  • 実験薬理学
  • 臨床薬理学
  • 動物薬理学
  • 人体薬理学
  • 比較薬理学
  • 薬理作用学(薬力学)
  • 薬物動態学
  • 中毒学、毒科学
  • 薬物治療学
  • 処方学

薬品の命名

Ending of the drug name Category Example
~afil Erectile dysfunction sildenafil
~ane Inhalatinal general anesthetic halothane
~azepam Benzodiaizepine diazepam
~azine Phenothiazine (neuroleptic, antiemetic) chlorpromazine
~azole Ailtifungal ketoconazole
~barbital Barbiturate phenobarbital
~caine Local anesthetic lidocaine
~cillin Penicillin methicillin
~cycline Antibiotic, protein syntlesis inhibitor tetracycline
~ipramine TCA iimipramine
~navir Protease inhibitor saquinavir
~olol β-antagonist propranolol
~operidol Butyrophenone ( neuroleptic ) haloperidol
~oxin Cardiac glycoside ( inotropic agent ) digoxin
~phylline Methylxanthine theophylline
~pril ACE inhibitor captopril
~terol β2 agonist albuterol
~tidine H2 antagonist cimtidine
~triptyline TCA amitriptyline
~tropine Pituitary hormone somatotropine
~zosin a1 antagonist prazosin

薬一覧

薬物代謝

薬理動態

神経伝達物質

神経筋接合部遮断薬(筋弛緩薬)

交感神経作動薬

アドレナリン受容体

交感神経遮断薬

アドレナリン受容体

副交感神経作動薬

アセチルコリン受容体

副交感神経遮断薬

アセチルコリン受容体

貧血治療薬

甲状腺関連物質

痛風治療薬

  • 痛風発作予防薬
  • 尿酸排泄促進薬
  • 尿酸生成抑制薬


慢性膵炎」

  [★]

chronic pancreatitis
膵炎

疫学

病因

  • アルコール性が最も多く、胆石、栄養障害、家族性の物があるが、特発性のものが多い。(SSUR.628)
アルコール性(50%以上)>特発性>胆石 (QB.B-357)

病態

  • 慢性的な炎症による膵臓の線維化 → 内分泌機能低下、外分泌機能低下、門脈圧迫

症状

代償期には腹痛、非代償期には膵機能の廃絶による諸症状を呈する

代償期

  • 飲酒、過食、脂肪食で誘発される上腹部痛、背部放散痛

非代償期

検査

  • 腹部単純X線写真:膵石
  • CT:膵管拡張、主膵管の数珠状拡張(QB.B-356)、膵石
  • MRCP, ERCP:主膵管の拡張・狭窄

参考

  • hpblondon.com
[display]http://www.hpblondon.com/chronic-pancreatitis
  • hpblondon.com - MRCP
[display]http://www.hpblondon.com/chronic-pancreatitis/index_files/mrcp_chronic_pancreatitis.jpg



治療」

  [★]

therapymedical treatment treatmentcarepracticecurecuringremediationtreatcureremedytherapeutic
行う開業加硫看護硬化習慣、処置、心配、実行、精神療法世話治癒注意治療学治療学的治療的治療法治療薬療法練習診療介護治療上処理ケア実践


薬」

  [★]

drug, agent
薬物
作用薬ドラッグ媒介物病原体麻薬薬剤薬物代理人薬品


膵炎」

  [★]

pancreatitis
急性膵炎慢性膵炎


治療薬」

  [★]

therapeutic agent, therapeutic drug, remedy




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