肝腫瘍

出典: meddic

liver tumor, hepatic tumor, hepatic neoplasm, liver neoplasm, tumor of the liver
肝癌肝臓癌

分類

SRA.472

肝細胞癌の鑑別疾患となる良性腫瘍

SSUR.594

検査

  • 超音波エコー:(肝細胞癌)線維性被膜を有する境界明瞭な腫瘤でモザイクパターンを呈する。(転移性肝癌)低エコーの結節病変の中心に高エコーを有するbull's eye signを認める。


参考

  • 1. Fat-containing lesions of the liver: radiologic-pathologic correlation.
  • Prasad SR, Wang H, Rosas H, Menias CO, Narra VR, Middleton WD, Heiken JP.SourceDepartment of Radiology, University of Texas Health Science Center at San Antonio, USA.
  • Radiographics : a review publication of the Radiological Society of North America, Inc.Radiographics.2005 Mar-Apr;25(2):321-31.
  • Fat-containing tumors of the liver are a heterogeneous group of tumors with characteristic histologic features, variable biologic profiles, and variable imaging findings. Benign liver lesions that contain fat include focal or geographic fatty change (steatosis), pseudolesions due to postoperative pa
  • PMID 15798052
脂肪を含む肝腫瘍は画像検査で鑑別診断を狭めることが可能である。



UpToDate Contents

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和文文献

  • 当院における右葉系肝切除(巨大肝癌)症例の検討 (第75回北九州肝腫瘍研究会)
  • 川本 雅彦,貞苅 良彦,宮坂 義浩 [他]
  • 臨牀と研究 89(6), 845-848, 2012-06
  • NAID 40019360917
  • 多血性肝内胆管癌の1切除例 (第75回北九州肝腫瘍研究会)
  • 草永 真志,南 創太,松橋 亨 [他]
  • 臨牀と研究 89(6), 842-845, 2012-06
  • NAID 40019360906
  • 第74回北九州肝腫瘍研究会 両側多発肺腫瘤,肝腫瘤を認めた1例
  • 奥田 哲,黒瀬 龍彦,浅地 美奈 [他]
  • 臨牀と研究 89(6), 839-841, 2012-06
  • NAID 40019360890
  • 非環式レチノイドによる肥満関連肝腫瘍形成の抑制
  • 清水 雅仁,森脇 久隆
  • ビタミン 86(5・6), 309-312, 2012-05
  • NAID 40019365447

関連リンク

【肝腫瘍とはどんな病気か】 肝臓に発生する腫瘍です。原発性のものと転移性のものがあり、原発性のものは肝芽腫(かんがしゅ)や肝細胞(かんさいぼう)がんのように悪性のものと、血管腫(けっかんしゅ)、過誤腫(かごしゅ)、嚢腫(の ...
こどもの肝腫瘍は約6割が悪性で、そのうち90%が肝芽腫または肝細胞癌(成人型肝癌)とよばれる腫瘍です。 一方、良性腫瘍の大部分は血管腫で、他に間葉性過誤腫など稀な腫瘍があります。 肝芽腫 肝芽腫は最も多いこどもの悪性肝 ...
肝臓の腫瘍には、非癌性の腫瘍(良性)と癌性の腫瘍(悪性)があります。癌性の肝腫瘍は、原発性(肝臓から発生したもの)または転移性(体内の他の部位から肝臓に広がったもの)に分類されます。ほとんどの肝腫瘍は転移性です。

関連画像

S1773 肝腫瘍転移性肝腫瘍は他の肝腫瘍に S1773 肝腫瘍転移性肝腫瘍に対するRFAmaxresdefault.jpg肝細胞癌(成人型肝癌)


★リンクテーブル★
国試過去問089B037
リンク元肝細胞癌」「肝海綿状血管腫」「限局性結節性過形成」「肝内胆管癌」「肝細胞腺腫
拡張検索肝腫瘍性病変」「転移性肝腫瘍
関連記事腫瘍」「肝腫

089B037」

  [★]

  • 肝腫瘍と誘発因子との組み合わせで正しいのはどれ
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

肝細胞癌」

  [★]

hepatocellular carcinoma, HCC, hepatocarcinoma, liver cell carcinoma
ヘパトーム hepatoma
肝腫瘍肝癌

特徴

  • 1. 発癌の予測が可能(高危険群を取り込める)
  • 肝炎ウイルス陽性者
  • 肝硬変患者
  • 血小板10万以下
  • AFPあるいはPIVKA-II陽性患者
  • 2. 多中心性発癌、肝内転移、再発が多い
  • 外科的治癒切除を行っても、5年以内の再発率は約70%以上  ←  他の癌より高い。3年で50-60%とも
  • リンパ節転移は少なく、肝内転移が多い  ←  経門脈
  • 多中心発癌が多い
  • 3. 肝予備能の低下を伴うことが多い
  • 肝細胞癌の約70-80%に肝硬変、10%前後に慢性肝炎を合併
  HCC CCC
腫瘍マーカー AFP, PIVKA-II CEA, CA19-9
画像検査 腫瘍濃染 胆管拡張
APシャント
腫瘍血栓
転移 肝内(門脈性) リンパ行性
予後(5年生存率) 切除例 52.3% 切除例 32.6%

疫学

  • 原発性肝癌のうち肝細胞癌は95%を占める
  • 男女比は3-4:1
  • 死因では男性では3位、女性では4位である。
  • 原発性肝癌の90%以上が肝炎ウイルス陽性である。
  • 原発性肝癌の解検例の84%に肝硬変を合併している。
  • 肝細胞癌の70-80%に肝硬変が認められ、10%前後に慢性肝炎の合併が見られる。
  • 肝硬変から肝癌が発生する年間発生率はB型肝炎で3%、C型肝炎で7%である。

病因

病因の90%が肝炎ウイルスである。
  • HCV(+) 75%HBV(+) 15%、HBV(+)&HCV(+) 3%、TTV(+) 1-3%、アルコール性 3-4% (YN)
  • その他

病理

  • 肝細胞類似の細胞からなる上皮性の悪性腫瘍。多くが皮膜を有する。(SSUR.595)
  • 多発性、多中心性
  • 胆汁のために肉眼的に緑色に見える
  • 壊死、出血しやすい。 → hemoperitoneum

病態

  • 肝細胞癌の非癌部は80-90%が肝硬変である。

転移

  • 血行性(経門脈性転移)が多い。リンパ行性はまれ。

症状

検査

超音波エコー

  • 腫瘍周囲の被膜により低エコー帯が認められる。
[show details]

造影CT

  • ダイナミック造影CTでは動脈相で不均一な造影効果、門脈相、平衡相になるにつれ造影効果が低下する。(RNT.209) ⇔ 肝血管腫:造影効果が持続
[show details]
  • 被膜がある腫瘍に対しては造影効果が残存。(RNT.209)

前癌病変の造影CT

SRA.479
  • 肝細胞癌は多段階発癌により発生するという説が唱えられている。
  • 腺腫様過形成(adenomatous hyperplasia AH)は肝癌とは異なる結節病変を形成するものである。
  • 多段階発癌次の順に肝細胞癌に至るという;異型腺腫様過形成 → 肝細胞癌を内包する異型腺腫様過形成 → 高分化肝癌 → 中~低分化肝細胞癌(古典的肝癌)
  • 多段階発癌の初期には門脈血の支配が多いが次第に肝動脈からの新生血管により支配されるようになる。
  • すなわち、中~低分化肝細胞癌は肝動脈で支配される多血性肝細胞癌であり、高分化肝細胞癌は肝動脈の支配が比較的少ない。
  • 造影CTにおいてもこれを反映し、高分化細胞癌では動脈相では造影効果が弱い(文献によっては乏血性で濃染しないとも)が、中~低分化細胞癌では高い造影効果が認められることになる。

MRI

  • T1:等信号  低~高信号(YN.B-50)
  • T2:高信号  ⇔ 肝血管腫のような著しい高信号は呈しない?

血管造影

  • 選択的腹腔動脈造影で腫瘍が濃染される。

経動脈性門脈造影下CT CTAP

腫瘍マーカー

  • PIVKA-II:≦2cmの陽性率は25-30%
  • AFP:≦2cmの陽性率は30%。肝細胞癌、卵黄嚢腫瘍、肝芽腫の腫瘍マーカー、炎症性肝疾患における肝再生の指標

診断

  • 病歴、身体所見、血液検査所見(肝炎ウイルスマーカー、腫瘍マーカー、肝機能検査)、画像検査に基づいて判断する。
  • 画像で確定診断される場合は組織診断を行わないように勧められている。 → 針生検に伴う重篤な合併症として,針穿刺経路播種(needle tract seeding)と出血がある。前者の発生頻度は1.6~3.4%とされている(ガイドライン1)

治療

  • 肝予備能と進行度で決まる

治療アルゴリズム

局所療法

  • エタノール注入
  • 超音波焼灼術

手術療法

  • 肝機能A,Bであって、腫瘍の数が1,2個の場合は腫瘍切除が適応となる。
  • 再発肝癌であっても肝切除が標準治療となる(ガイドライン1 CQ19 再発肝細胞癌に対する有効な治療は?)

経カテーテル的肝動脈塞栓術 TAE/ 化学塞栓療法 transcatheter arterial chemoembolization TACE

推奨

ガイドライン1
  • TA(C)EはOkuda分類I、II、Child A、Bの進行肝細胞癌(手術不能で、かつ経皮的凝固療法の対象とならないもの)に対する治療として推奨される。
  • 化学塞栓される非癌部肝容積の非癌部全肝容積に占める割合と残肝予備能を考慮したTACEが推奨される。
  • 高ビリルビン血症のない肝細胞癌破裂症例の治療には救急TA(C)Eは有効な治療法である。

禁忌

ガイドライン1
  • 病態
  • 脈管内腫瘍塞栓(特に門脈内腫瘍塞栓)を有する症例

化学療法

  • 肝癌は抗癌剤に対する抵抗性が高い。肝癌患者は肝機能の低下が存在するため十分量の抗癌剤治療はできない。このようなこともあり、肝癌に有効な抗がん薬は少ない。

日本で使用できる薬剤

ガイドライン1
アルキル化剤 マスタード類 シクロホスファミド  
代謝拮抗薬 ピリミジン系 フルオロウラシル(5-FU) テガフール・ウラシル配合剤(UFTシタラビン
抗生物質 アントラサイクリン系 ドキソルビシン エピルビシン ミトキサントロン
その他 マイトマイシンC  
白金製剤 シスプラチン

肝移植

  • ミラノ基準(1998)
  • 肝硬変に肝細胞癌を合併する場合は、多発最大径3cm・3個まで、単発5cmまで、遠隔転移・リンパ節転移・脈管侵襲なし
  • ミラノ基準によれば、他の両性疾患と同程度の移植成績
  • 肝機能不良でミラノ基準を満たすものは肝移植を考慮。

ガイドライン

http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0018/0018_ContentsTop.html

国試




原発性肝細胞癌

primary hepatocellular carcinoma
[[]]



肝海綿状血管腫」

  [★]

cavernous hemangioma of the liver, hepatic cavernous angioma, hepatic cavernous hemangioma
血管腫肝腫瘍


概念

  • 腫瘍の発育には女性ホルモンが関与しており、成人女性に多い。

症状

  • 多くは無症状である。
  • 肝腫大

検査所見

  • なお肝生検は大出血の危険があるので本症では禁忌である。

腹部エコ

  • 全体として辺縁が線状に増強される marginal strong echo と呼ばれる高エコー像を呈し、内部は溶血塊として明瞭でない。
  • 肝海綿状血管腫は内部構造が胞巣状を呈するので、腫瘤内でエコーの反射が増強し、高エコーを示すのが特徴的である。(SRA.472)
  • 時に内部が低エコーで周囲がリング状の高エコーを示すものや、高エコーと低エコーが混在した混合型を呈するものもある。(SRA.472)

血管造影

  • 綿花状 cotton wool appearance
  • 動脈相から毛細血管相にかけて、腫瘍内に造影剤が斑状に貯留 pooling している所見である。

MRI

SRA.482
  • T1:低信号
  • T2:高信号 ← 液体やから。肝嚢胞もそうや。

合併症

  • 血管腫が巨大な場合に腫瘍内に血栓を形成してDICを招いたもの。

治療

  • 巨大なものや圧迫症状が出現したものは肝切除の適応となる。

参考

  • ガイドライン
[display]http://www.jcr.or.jp/guideline/2007/pdf/410.pdf
  • 画像
[display]http://www.d9.dion.ne.jp/~atmtrenn/abdomen/aaacneuaaaeo.html
  • akimichi.homeunix.net
[display]http://akimichi.homeunix.net/~emile/aki/html/medical/liver/node62.html


限局性結節性過形成」

  [★]

focal nodular hyperplasia, FNH
肝腫瘍


概念

  • 良性の結節性過形成病変

病理

  • 肝皮膜下に好発し、皮膜を有しない(参考3)
  • 境界明瞭
  • 病変内に網内系細胞を有する (SRA.466)
  • 単発性(80-95%)(参考3)
  • 腫瘤の辺縁へと向かって走る車軸上の血管像を有する

検査

CTや造影超音波検査で「中心瘢痕」と呼ばれる像が認められる
  • 単純CT:低濃度
  • 造影CT:(動脈相)濃染
  • 超音波エコー:ドップラーエコーで腫瘤中心から離れる血流が明らかとなる。

鑑別疾患

参考

  • 1.
http://www.shiga-med.ac.jp/~hqradio/students/c-12.html
  • 2. 症例報告 術前診断に苦慮した限局性結節性過形成の1 切除例 日消外会誌41(9):1692~1697,2008年
http://journal.jsgs.or.jp/pdf/041091692.pdf
  • 3.
http://www.ususus.sakura.ne.jp/062-001focalnodularhyperplasia0.html
  • 4. [charged] Focal nodular hyperplasia - uptodate [1]



肝内胆管癌」

  [★]

intrahepatic bile duct cancer, intrahepatic cholangiocarcinoma
胆管細胞癌 cholangiocellular carcinoma CCC
肝癌肝腫瘍

概念

  • 原発性肝癌の約5%を占める
  • 肝内胆管に由来する上皮性悪性腫瘍。

検査

  • 単純CT:低吸収
  • 造影CT:(動脈相)周辺がわずかに濃染、(平衡相以降)中心の線維性壊死が比較的高濃度、周辺部の腫瘍を含む領域は低吸収となる。(SRA.479)
  • MRI:T2境界不明瞭な高信号、造影 ← 正常胆管はT1低信号、T2高信号(SRA.504)
  • 腫瘍マーカー
早期癌には上昇しない
  • CEA:陽性率は45%
  • CA19-9:陽性率は80%。

参考

  • 1. 肝内胆管癌(胆管細胞癌) - こもんの日々つれづれ - Yahoo!ブログ
出典明記なく信頼度は不明
[display]http://blogs.yahoo.co.jp/comoson2000/43691821.html
  • 2.
[display]http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK13176



肝細胞腺腫」

  [★]

hepatocellular adenoma HCA, liver cell adenoma LCA, hepatic adenoma HA
肝腫瘍


疫学

病理

  • 線維性被膜を有し、灰黄色・褐色、孤立性が多い。(NSU.618)
  • 肝細胞が索状または管腔状に配列し、中心静脈も門脈域も認めない。(NSU.618) ← 顕微鏡的には正常肝細胞に似た細胞からなる(APT.212)
  • 腺腫は胆汁を産生するので、固定標本では緑色に見える(APT.212)

治療

NSU.618
  • 経口避妊薬を服用している場合にはこれを中止。
  • 腫瘍が小さく、増大傾向無ければ経過観察。
  • 収容が増大し、腫瘍内での出血、壊死、腹腔内は列の可能性のある場合や、肝細胞との鑑別が困難な場合には切除。


肝腫瘍性病変」

  [★]

liver neoplastic lesions?
肝腫瘍


転移性肝腫瘍」

  [★]

metastatic liver tumor


腫瘍」

  [★]

tumor
新生物 neoplasm new growth NG


分類(EPT.65)

悪性度

細胞と間質の割合

発生学的由来

  • 上皮性腫瘍
  • 外胚葉性、中胚葉性、内胚葉性
  • 非上皮性腫瘍
  • 間質由来(中胚葉性)

組織学的分類

上皮性腫瘍

良性腫瘍
悪性腫瘍

非上皮性腫瘍

良性腫瘍
悪性腫瘍

臓器別分類

外陰部(女性)

子宮

卵巣

  • 表層上皮性・間質性腫瘍 Surface epithelial-stromal tumors
  • 性索間質性腫瘍 Sex cord/stromal tumors
  • 胚細胞腫瘍 Germ cell tumors

腫瘍と関連する疾患 first aid step1 2006 p.294

肝腫」

  [★]

hepatomegaly
肝腫大肝肥大




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