循環血液量減少性ショック

出典: meddic

hypovolemic shock, oligemic shock
血液量減少性ショック乏血性ショック
ショック血液減少症外傷性ショック出血性ショック
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UpToDate Contents

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和文文献

  • 出血性ショックの病態と治療 (特集 ショックの病態と治療) -- (各種ショックの病態と治療)
  • 循環血液量減少性ショックおよび感染性ショックにおける胃粘膜二酸化炭素分圧(PgCO2)の治療モニタとしての有用性 ([日本救命医療学会]第23回学術集会) -- (シンポジウム ショック 定義の変遷とその病態)
  • 青木 克憲,吉野 篤人
  • 日本救命医療学会雑誌 23, 1-8, 2009
  • NAID 40016819839
  • 出血,ショックの輸液 (今すぐに役立つ輸液ガイドブック) -- (急性期疾患の治療を目的とした輸液)

関連リンク

ウォームショックも、心臓を空うちさせて疲労させるため無治療では最終的に心機能が 低下し、コールドショックへ移行することになる。病態別に血管分布異常性ショック、循環 血液量減少性ショック、心原性ショック、閉塞性ショックに分類されることもある。
医学生時代に知識の整理のために書き留めておいたメモの集積です。

関連画像

 循環血液量減少性ショックでは循環血液量とは何だろう。①循環血液量減少性(大量出血 どのくらいの酸素が供給できて  循環血液量減少性ショック 減少する血液量減少性ショック よる循環血液量減少性ショック


★リンクテーブル★
先読み出血性ショック」「外傷性ショック
国試過去問098C024」「106B058」「099D070
リンク元卵巣過剰刺激症候群」「循環障害」「循環虚脱」「hypovolemic shock」「出血性低血圧
関連記事血液」「ショック」「循環血液量」「血液量減少」「循環

出血性ショック」

  [★]

hemorrhagic shock
ショック


分類

SOR.631 日本外相学会・日本救急医学会 改定 外傷初期診療ガイドライン JATEC 東京 へるす出版 2004
  Class I Class II Class III Class IV
出血量(ml) <750 750~1500 1500~2000 >2000
出血量(%循環血液量) <15% 15~30% 30~40% >40%
脈拍数(分) <100 100~120 120~140 >140
血圧 収縮期血圧
拡張期血圧
脈圧 →/↑
呼吸数(/分) 14~20 20~30 30~40 >40 / 無呼吸
尿量(ml/時) >30 10~30 5~10 痕跡
精神状態 軽度の不安 不安 不安~不穏 不穏~無気力
輸血量法 細胞外液液 細胞外液液 細胞外液液と輸血量法 細胞外液液と輸血量法

治療

  • 循環血液量の減少:輸液、輸血
  • 治療の禁忌:心血管作動薬(末梢循環を増悪)、モルヒネ(末梢血管拡張させ血圧低下)


Table 264-5 Hypovolemic Shock
Mild (<20% Blood Volume) Moderate (20–40% Blood Volume) Severe (>40% Blood Volume)
Cool extremities Same, plus: Same, plus:
Increased capillary refill time Tachycardia Hemodynamic instability
Diaphoresis Tachypnea Marked tachycardia
Collapsed veins Oliguria Hypotension
Anxiety Postural changes Mental status deterioration (coma)

参考

  • 1. ショック
[display]http://www.osaka-med.ac.jp/deps/emm/shock.pdf



外傷性ショック」

  [★]

traumatic shock, posttraumatic shock, wound shock
ショック


098C024」

  [★]

  • 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
  • 30歳前後の男性。人工呼吸下に救急車で搬入された。
  • 現病歴 : 公園で倒れているのを通行人に発見された。救急隊到着時、意識は混濁し、自発呼吸は微弱であった。呼気に芳香臭があり、発見現場から不凍液(エチレングリコール)の空容器と三環系抗うつ薬アミトリプチリンの空包装とが見つかった。
  • 既往歴 : 不明。
  • 現 症 : 体格栄養中等度。体温36.5℃。脈拍100/分、整。血圧90/60mmHg。痛み刺激を与えても開眼せず、言語反応はない。運動反応を認めない。舌根は沈下し、自発呼吸を認めない。瞳孔径は4mmで左右差を認めないが、対光反射が消失している。眼瞼結膜に貧血なく、眼球結膜に黄染を認めない。心雑音を聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音が減弱している。下腿に浮腫はなく、人工呼吸下にチアノーゼを認めない。深部反射は保たれている。
  • 検査所見 : 血液所見:赤血球497万、Hb14.9g/dl、Ht42%、白血球9,800、血小板35万。
  • 血清生化学所見:血糖197mg/dl、総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.9g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン0.8 mg/dl、AST28単位(基準40以下)、ALT25単位(基準35以下)、LDH298単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ220単位(基準260以下)、γーGTP48単位(基準8~50)、アミラーゼ120単位(基準37~160)、CK28単位(基準10~40)、Na138 mEq/l、K3.4mEq/l、Cl101mEq/l。
  • 動脈血ガス分析(人工呼吸、酸素投与下):pH7.54、PaO2 305Torr、PaCO2 24Torr、HCO3 -15mEq/l、血漿浸透圧:実測値は345mOsm/kg H2O (基準285~295)で、Na、血糖および尿素窒素の血中濃度からの計算値293mOsmL/kg H2O(基準285~295)との間に浸透圧ギャップを認める。
  • 浸透圧ギャップとanion gap とが、この患者と同様の変化を示す病態はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098C023]←[国試_098]→[098C025

106B058」

  [★]

  • 次の文を読み、 58-60の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
  • 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
  • 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
  • 生活歴 :長男家族と同居。
  • 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
  • この患者の病態として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B057]←[国試_106]→[106B059

099D070」

  [★]

  • ショックと原因の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 099D069]←[国試_099]→[099D071

卵巣過剰刺激症候群」

  [★]

ovarian hyperstimulation syndromeOHSS

定義

  • 多数の嚢胞による卵巣の腫大と血管内からの急激な体液移動により生じるたもの(参考1)
  • 合併しうる病態としては、腎不全循環血液量減少性ショック(hypovolemic shock)、血栓塞栓症急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、死亡がある。

疫学

病態

  • 血管透過性亢進 → 循環血漿量減少 → ARDS, DICと同じような病態:循環血液量減少性ショック

参考1

  • OHSSは、多数の卵胞が成熟し黄体となる過程で放出されるいくつかの血管作動性物質の過剰な放出が引き金となり、毛細血管の透過性が増加することによると思われる。
  • 卵胞由来の血管内皮成長因子(VEGF)(これだけではないと思うが)がOHSSの引き金となる。
  • 血管内皮成長因子(VEGF)には2つの作用がある;(1)血管新生の強力なpromoter、(2)(多分)(部分的にNOを介して)血管透過性の亢進作用(→機能的な血管床の整合性/完全性(integrity)が損なわれる)、(3)細胞のアクチン線維を変化させて、接着結合を弱める(かもしれない)。
  • 血液中の血管内皮成長因子はOHSSの発症と重症度と正の相関関係にある。

発症までの流れ

  • 1. 多数の二次卵胞(antral follicle)が発育を始め、ついには排卵を迎える
  • 2. 発育した多くの卵胞から過量の血管内皮成長因子(VEGF)が産生される。
  • 3. 卵胞周囲の透過性の亢進した血管新生がおきる。
  • 4. 多量のVEGFを含んだ濾胞液(follicular fluid)や濾胞周囲の血管が腹腔に流れ込み、VEGFなどが全身の血管床に吸収される。
  • 5. 全身の血管の機能が異常となり、血管内の水分が多量に細胞間質(third space)に移動する
  • 6. 循環血液量減少と共に、浮腫、腹水、胸水、心嚢液貯留をきたす。
  • 7. 心機能、腎機能、肺、肝機能が悪化する

参考5改変

  • ゴナドトロピン製剤の投与により主席卵胞の発育と同時に小卵胞の閉鎖化が抑制され、多数の卵胞発育が起こる。この結果、多数の卵胞からエストラジオールが分泌され、また内因性黄体化ホルモン(LH)の分泌が亢進する。(排卵を誘発するために?)hCGを投与すると、内因性のLHとあいまって黄体細胞から血管透過性を亢進させる物質が過剰に分泌される。

身体所見

検査

  • 超音波検査:多数の卵胞・黄体濾胞、胸水、腹水
  • 血液検査:(血液濃縮の所見)、低蛋白血症、凝固能亢進

症状

G9M.88
  • 腹部膨満感、悪心、嘔吐、乏尿、呼吸困難

治療

G9M.88
  • 補液、アルブミン投与、低用量ドパミン持続投与

参考

  • 1. [charged] Pathogenesis of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [1]
  • 2. [charged] Classification and treatment of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [2]
  • 3. 〔産科合併症とその対策〕OHSS の発生原因とその管理 - 日産婦誌50巻6号
http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-135.pdf
  • 4. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 卵巣過剰刺激症候群(OHSS) -
http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm1104011.pdf
  • 5. 〔各種専門委員会コーナー〕卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスク因子と対策 - 日産婦誌52巻5号
http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5205-097.pdf



循環障害」

  [★]

circulatory disturbance, circulatory disorder, disturbances of circulation

PALS

  • 全身性に組織灌流が不十分な病態を循環障害として広義にとらえている。そのなかでショックとは組織への酸素・栄養受容がその供給を上回る病態となっている。

原因による大分類

重症度

  • 代償性ショック :収縮期血圧正常、末梢血流低下、重要臓器血流やや低下
  • 低血圧性ショック:収縮期血圧低下、末梢血流低下、重要臓器血流低下。ついには臓器障害を呈するようになる。
代償機序 部位 徴候
心拍数増加 心臓 頻拍
SVR上昇 皮膚 冷感、蒼白、まだら模様、発汗
末梢循環 毛細血管再充満時間の遅延
脈拍 末梢脈拍微弱、脈圧減少
腎臓・内臓の
血管抵抗上昇
腎臓 乏尿
腸管 嘔吐、イレウス



循環虚脱」

  [★]

circulatory collapsecardiovascular collapse
ショック心血管虚脱 血管虚脱 虚脱循環血液量減少性ショック


hypovolemic shock」

  [★] 血液量減少性ショック循環血液量減少性ショック乏血性ショック


出血性低血圧」

  [★]

hemorrhagic hypotension
循環血液量減少性ショック


血液」

  [★]

blood (PT,Z)
sanguis
全血球計算値循環血液量血球血液量

概念

  • 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
  • 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
  • 成人の血液量は約5L (HIS.189)
  • 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
  • 全血液量の約1/3が失われると死亡する

構成

血液の量

091208II 麻酔
  新生児 乳児 幼児以降 高齢者
循環血液量(ml/kg) 90 80 70 60
体重に対する血液量(%) 9 8 7 6

血液に関する標準値

SP.484
  男性 女性 単位など
ヘマトクリット 45 40 %
血液量 75 65 ml/kg
比重 1.057 1.053 (血漿1.027)
浸透圧 275-290 mOsm/Kg・H2O

基準値

  • 赤血球 (2007前期解剖学プリント)
♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
  • 白血球 (2007前期解剖学プリント)
  • 血小板 (2007前期解剖学プリント)
  • ヘマトクリット
♂:40-50 (%) 45%
♀:35-45 (%) 40%

LAB.1790

項目名   性別/
種類
 
赤血球   414~563 x10^4/ul
373~495
ヘモグロビン Hb 12.9~17.4 g/dl
10.7~51.3
ヘマトクリット Ht 38.6~50.9 %
33.6~45.1
平均赤血球容量 MCV 84.3~99.2 fl
80.4~101.0
平均赤血球血色素量 MCH 28.2~33.8 pg
25.5~34.6
平均赤血球血色素濃度 MCHC 32.2~35.5 %
30.8~35.4
網赤血球   0.5~1.8 %
0.4~1.6
血小板 Plt 14.3~33.3 x10^4/ul
13.7~37.8
白血球 WBC 2970~9130 /ul
3040~8720
好中球桿状核 0~9 %
好中球分葉核 28~68 %
好酸球 0~10 %
好塩基球 0~2 %
リンパ球 17~57 %
単球 0~10 %





ショック」

  [★]

shock
虚脱状態
産科ショック

メジャー

心筋梗塞、致死的不整脈、心不全
心タンポナーデ収縮性心膜炎肺血栓塞栓症緊張性気胸
出血性ショック、体液喪失(熱傷)・脱水

マイナー

ショックの5P

ショックの判断

簡便

  • 収縮期血圧 90 mmHg以下

循環モニターのためのデバイス・検査項目

  • 血圧・脈拍
  • 心電図
  • 心エコー
  • 呼吸・血ガス
  • 血液検査・尿検査
  • バルーンカテーテル:残尿を排泄し、30分ごとに尿量、血圧、脈拍を測定する
  • 中心静脈圧
  • スワン・ガンツカテーテル
  • PiCCO
  • 胃トノメトリー

治療

心原性ショック 原疾患の治療
低容量性ショック 輸液、輸血、止血、昇圧剤は原則使用しない
敗血症性ショック 抗菌薬、昇圧薬、エンドトキシン吸着カラム、輸血、血糖コントロール、低容量ステロイド
神経原性ショック 輸液、昇圧薬
アナフィラキシーショック エピネフリン、輸液、抗ヒスタミン剤、ステロイド、昇圧薬、H2ブロッカー
閉塞性ショック 緊張性気胸 胸腔穿刺、胸腔ドレナージ
心タンポナーデ 心嚢穿刺、心膜開窓
肺塞栓 塞栓除去術、血栓溶解術



循環血液量」

  [★]

circulating blood volume, total blood volume, BV
同?
血液量
体液血液心拍出量


循環血液量:ml/kg

091208II 麻酔
  新生児 乳児 幼児以降 高齢者
循環血液量(ml/kg) 90 80 70 60
体重に対する血液量(%) 9 8 7 6

体液と血液の容量

ICU.184
  男性 女性
体液 600 mL/kg 500 mL/kg
 全血液 66 mL/kg 60 mL/kg
  血漿 40 mL/kg 36 mL/kg
  赤血球 26 mL/kg 24 mL/kg

循環血液量_計算

小川等の方法(清水加代子他 著:新臨床検査技師講座7臨床生理学.医学書院 256-257,1985.)
  • 循環血液量BV(L) 身長H(m) 体重W(kg)
adult♂ (成人男子)BV = 0.168H^3+0.050W+0.444
adult♀ (成人女子)BV = 0.250H^3+0.0625W-0.662
輸血

臨床関連



血液量減少」

  [★]

hypovolemiahypovolaemiahypovolemic
血液量不足血液量減少症
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循環」

  [★]

circulationcirculatecirculatory
血行循環性流通血行路





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