- 英
- acromegaly
- 同
- 先端肥大症 末端肥大症、マリー症候群 Marie syndrome
- 関
- 成長ホルモン、難病
[show details]
概念
- 下垂体前葉より成長ホルモンが長期間、過剰に分泌されるために骨、結合組織、内臓の過剰発育をきたす疾患。
- 特定疾患治療研究事業の対象となる難病
病因
診断基準
- (参考1)
- (1)主症候(注1)
- ①手足の容積の増大
- ②先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆、鼻・口唇の肥大、下顎の突出など)
- ③巨大舌
- (2)検査所見
- ①成長ホルモン(GH)分泌の過剰:血中GH値がブドウ糖75g経口投与で正常域まで抑制されない。(注2)
- ②血中IGF-1(ソマトメジンC)の高値(年齢・性別基準値の2SD以上)。(注3)
- ③CTまたはMRIで下垂体腺腫の所見を認める。(注4)
- 副症候および検査所見
- (1)発汗過多
- (2)頭痛
- (3)視野障害
- (4)女性における月経異常
- (5)睡眠時無呼吸症候群
- (6)耐糖能異常
- (7)高血圧
- (8)咬合不全
- (9)頭蓋骨および手足の単純X線の異常(注5)
- 確実例:1(1)①から③の1項目以上を満たし、かつ1(2)①から③すべての項目を満たすもの。
- 可能性を考慮:ブドウ糖負荷でGHが正常域に抑制されたり、臨床症候が軽微な場合でも、IGF-1が高値で、1(2)③を満たすもの。
- (注1)発病初期例や非典型例では症候が顕著でない場合がある。
- (注2)正常域とは血中GH底値1ng/ml(リコンビナントGHを標準品とするGH測定法)未満である。糖尿病、肝疾患、腎疾患、青年では血中GH値が正常域まで抑制されないことがある。また、本症では血中GH値がTRHやLH-RH刺激で増加(奇異性上昇)することや、ブロモクリプチンなどのドパミン作動薬で血中GH値が増加しないことがある。さらに、腎機能が正常の場合に採取した尿中GH濃度が正常値に比べ高値である。
- (注3)健常者の年齢・性別基準値を参照する。栄養障害、肝疾患、腎疾患、甲状腺機能低下症、コントロール不良の糖尿病などが合併すると血中IGF-Iが高値を示さないことがある。IGF-Ⅰの基準値としては別添の資料を参考のこと。
- (注4)明らかな下垂体腺腫所見を認めない時や、ごく稀にGHRH産生腫瘍の場合がある。
- (注5)頭蓋骨単純X線でトルコ鞍の拡大および破壊、副鼻腔の拡大と突出、外後頭隆起の突出、下顎角の開大と下顎の突出など、手X線で手指末節骨の花キャベツ様肥大変形、足X線で足底部軟部組織厚heelpadの増大=22mm以上を認める。
負荷試験のまとめ
病態
- 参考2
- 甲状繊維状:甲状腺は肥大するが、甲状腺ホルモンの量は正常である事が多い。一方で、下垂体腫瘍により中枢性の甲状腺機能低下症をきたす患者が少数存在する。
- 心血管系:高血圧(43%の症例に存在)、心肥大(高血圧、およびGHの直接的効果)、心筋症( → 拡張障害 + 不整脈 )、心不全(3-10%の症例)、弁膜症(心エコー上、30%の症例でAR, 5%の症例でMRが見いだされた)
- 睡眠時無呼吸
- 代謝:インスリン抵抗性を伴う高インスリン血症による糖尿病は10-20%の症例で見られ、耐糖能異常は50%の患者で見られる。
- 結腸の腫瘍:結腸粘膜上皮細胞の増殖におけるIGF-Iの関与、PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)遺伝子の発現低下が腫瘍発生のメカニズム?
検査
負荷試験の結果の見方
- QB-D253
- (1) QB.D-254 参考1 → 増加しない
QB.D-254
- ブドウ糖負荷試験:GH→ (正常:↓) ← コントロール不能?
- TRH、LH-RH:GH↑ (正常:→?)
- インスリン、低血糖、L-dopa負荷:GH→ (正常:↑) ← 十分にGHが分泌されているから、これ以上反応できない?
治療
- 方針:手術療法(腺腫摘出術)が第1選択となり、手術が不可能な例や拒否例、残存腺腫により高GHである例などで薬物療法を行う
- 経蝶形骨洞下垂体腺腫摘除術(ハーディ手術):トルコ鞍内に限局している例
- 経前頭骨下垂体腺腫摘除術:トルコ鞍上に進展している例
- 定位的放射線照射:従来の外部照射に比べ良好な治療成績が得られているが、放射線障害による下垂体機能低下が問題となっている。
治療効果の判定
- 足底部軟部組織厚heelpadは治療によって減少し、治療効果の判定に用いられる。(QB.D-253)
- IGF-1は治療効果の判定に有用、らしい。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/287
- 2. [charged] Causes and clinical manifestations of acromegaly - uptodate [1]
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/18 11:18:13」(JST)
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先端巨大症患者の顔の特徴。頬骨が目立ち、額が出っ張り、あごが大きくなり、顔のしわの線が目立っている。額とそれを覆う皮膚は分厚く、前頭隆起を起こす可能性がある。(異常に目立つ額は眉の隆起を伴うことがある)
先端巨大症(せんたんきょだいしょう、acromegaly)は、脳の下垂体前葉の成長ホルモン分泌腺細胞がその機能を保ったまま腫瘍化し(=機能性腺腫)、成長ホルモンが過剰に産生され、手足や内臓、顔の一部分が肥大する病気。別名、末端肥大症もしくはアクロメガリー。また、「巨人症」と一般に称される状態はこの病気であることが多い。
先端巨大症のデータ |
ICD-10 |
E22.0 |
統計 |
|
世界の患者数 |
|
日本の患者数 |
|
学会 |
日本 |
|
世界 |
|
この記事はウィキプロジェクトの雛形を用いています |
目次
- 1 症状
- 2 統計
- 3 検査
- 4 治療方法
- 5 社会的影響
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
症状
成長ホルモンの過剰分泌により以下の症状が現れる。
- 唇が厚くなる。
- 額が突き出る。
- 下あごがせり出る。
- 四肢の異常な発達。
- 四肢以外の筋肉の収縮。
- 骨がもろくなる。
名前の通り体の先端から肥大していく病気である。症自体には生命の危険は無いが、先端肥大症を放っておくと、死亡する確率が2倍以上になり、寿命が10年前後短くなると言われている。
骨発育停止前に成長ホルモンの分泌が過剰に起こる場合には下垂体性肥大症と呼ばれ身長や四肢や指の異常成長が見られる。
個人によっては身長が過剰に成長し、210cmを越えたあたりから健康に悪影響を及ぼす危険性が高くなる。世間一般では長身の人物は身体が強いと思われがちだが、巨人症患者は身長の過剰な成長によって膝や背骨を痛めやすく、重度の患者は両手で杖をついたりして歩行しなくてはならなくなる。また、内臓は体に比して大きくなるわけでもないため内臓の働きに問題を持つ患者も少なくない。
統計
発症頻度は100万人あたり40~60人程度と言われている。
検査
- 一般検査:高血糖、高リン血症、高中性脂肪血症など。
- ホルモン検査:血中GH、IGF-Iの高値。75g経口ブドウ糖負荷試験 (OGTT) でGH抑制不十分。
- ブロモクリプチン負荷試験:健常人ではGH分泌が増加するが、先端巨大症では抑制される例が多い。
- オクトレオチド負荷試験:GHが十分抑制されれば、治療に使用できる。
- その他の下垂体前葉機能検査も行われる。
- 画像検査:MRIにて下垂体腫瘍が見られる。
治療方法
- 手術療法:経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術(Hardy法)
- 薬物療法:オクトレオチド(商品名:サンドスタチン)、GH受容体拮抗薬(ペグビソマント)、ドーパミン作動薬(カベルゴリン、ブロモクリプチン)など。
- 放射線療法:γナイフ
社会的影響
指を伸ばしたいピアニスト、バイオリニスト、足を伸ばしスタイルを良くしたいダンサー、バレリーナ、モデルなどが、成長ホルモンのドーピングにより発症している場合では、四肢が異常に長くなる一方で身長が伸びなかったり、身体のほかの部分の筋肉が萎縮したり、骨がもろくなったりするため、これらの薬剤の使用者で社会復帰する人は非常に少ない。
身長が非常に大きくなる場合はギネスブックの「世界一背の高い人物」と認定されたり、力士やプロレスラー、バスケットボールの道を歩んで成功した患者もいる(こちらはドーピングによる発症ではない)。ジャイアント馬場、篠原信一、アンドレ・ザ・ジャイアント、出羽ヶ嶽文治郎、大内山平吉、岡山恭崇らがその例であるとされる。これらの著名な患者の存在により、発症頻度が低いにもかかわらず「巨人症」「先端巨大症」という病名は社会的に有名である。
関連項目
- ロバート・ワドロー
- 病気とリダイレクトの一覧
- プロテウス症候群
- 小人症
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 成長ホルモン分泌異常症 : 先端巨大症と成人成長ホルモン分泌不全症 (特集 厚生労働省難治性疾患研究から得られた日本の難病の現状 : 内分泌系4領域の研究成果) -- (間脳下垂体機能障害)
- 先端巨大症 (特集 内分泌疾患 : 疑うヒントと専門医へ紹介するポイント) -- (下垂体疾患)
- 心臓再同期療法とオクトレオチド療法の併用により劇的な左室逆リモデリングが認められた先端巨大症合併心不全の1例
- 渡辺 清孝,土肥 薫,中嶋 寛,佐藤 雄一,杉浦 英美喜,杉本 匡史,中森 史朗,藤井 英太郎,山田 典一,中村 真潮,伊藤 正明
- 日本心臓病学会誌 =Journal of cardiology. Japanese edition 7(2), 118-124, 2012-06-15
- NAID 10030656460
- 症例報告 心臓再同期療法とオクトレオチド療法の併用により劇的な左室逆リモデリングが認められた先端巨大症合併心不全の1例
- 渡辺 清孝,土肥 薫,中嶋 寛
- 日本心臓病学会誌 : Journal of cardiology. Japanese edition 7(2), 118-124, 2012-06
- NAID 40019362130
Related Links
- 先端巨大症(せんたんきょだいしょう、Acromegaly)は、脳の下垂体前葉の成長 ホルモン分泌腺細胞がその機能を保ったまま腫瘍化し(=機能性腺腫)、成長ホルモン が過剰に産生され、手足や内臓、顔の一部分が肥大する病気。別名、末端肥大症 もしくは ...
- 1.先端巨大症とは. 先端巨大症は「アクロメガリー」とも呼ばれ、額やあご、手足など体の 先端が肥大する病気です。多くの場合、頭痛や高血圧、糖尿病、いびき、多汗などの 症状を伴います。しかし外見の変化はゆっくりと進み、見逃されがちです。
- 先端巨大症の原因のほとんどは成長ホルモン(GH)産生下垂体腺腫である。GH過剰 により、特有の顔貌、四肢末端の肥大、骨変形、糖代謝異常、発汗過多、頭痛などの 症状を示す。合併症として、インスリン抵抗性を伴う耐糖能異常、糖尿病、高血圧、 高脂 血 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 軽微な外傷による複数回の四肢の骨折歴があり、難聴を伴う18歳男子の眼の写真(別冊No. 5)を別に示す。
- 診断として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I021]←[国試_109]→[109I023]
[★]
- 疾患とその症候の組合せで正しいのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A019]←[国試_108]→[108A021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G103]←[国試_096]→[096G105]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103I034]←[国試_103]→[103I036]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105A013]←[国試_105]→[105A015]
[★]
- 高血圧と糖代謝異常をきたす疾患はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C023]←[国試_112]→[112C025]
[★]
[★]
- 英
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
- 関
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症
[★]
- 英
- diabetes mellitus (SP), DM
- 関
- 糖尿病治療薬
- first aid step1 2006 p.first aid step1 2006 p.256,423
定義
- インスリンの不足
病型
- インスリン分泌の低下
- 血中インスリン濃度:低
- 遺伝や生活習慣病に関係なく発症。治療はインスリンの注射
- インスリン受容体や細胞内情報伝達系の質的・量的変化
- 一般に血中インスリン濃度:高
- 肥満、喫煙、運増などが関連
- 中高年に多い
- 運動療法と食事療法
参考1
- NIDDM:インスリン不要
- NIDDM:高血糖是正にインスリン必要
- IDDM:ケトーシス防止や生存にインスリン必要
症状
-
- 血糖値が170-180mg/dl以上で尿糖陽性となる。
- 血糖150mg/dlでも尿糖陽性であれば腎性尿糖が疑われる
- 口渇、多飲、多尿
- ケトーシス、アシドーシス体重減少
合併症
- 多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)
- 単神経障害
- 栄養血管の閉塞による脳神経障害
- 外眼筋(動眼神経、滑車神経、外転神経)麻痺、顔面神経麻痺
医療系の雑誌より(日経カデット11月?)
表5 糖尿病患者にみられる筋骨格系症状を呈する疾患と臨床的特徴
糖尿病との関係
|
疾患
|
臨床的特徴
|
糖尿病が直接病因に関与する疾患
|
糖尿病性手関節症(diabetic cheiroarthropathy)
|
コントロール不良の糖尿病に多い。原因不明の皮膚硬化が徐々に進行し、手指の屈曲拘縮を来し手全体に及び、強皮症と誤診される。手指を合わせることができない(Prayer徴候)。
|
シャルコー関節
|
頻度は低い(1%)が、長期糖尿病コントロール不良患者に多い。通常、足根中足関節などの中足部が多く、足底表面、前足部、中足部に潰瘍形成の合併を認めることがあり、骨髄炎との鑑別が困難な例あり。
|
糖尿病性骨溶解(diabetic osteolysis)
|
原因不明の足趾の末節骨や基節骨の骨吸収が起こリ、足痛の原因となる。X線ではickedcandy変形を呈し、骨髄炎との鑑別が困難。
|
糖尿病性筋梗塞
|
外傷、感染、腫瘍がなく大腿部などに急激に増大する疼痛を伴う腫瘤を認める。生検は出血の危険があるため行わない。通常1~2カ月で自然寛解する
|
糖尿病性筋萎縮症(diabetic amyotrophy)
|
糖尿病性末梢神経障害の一型。大腿前部の痛みで、時に脱力や萎縮が非対称性に起きる。CPKの上昇はなく、脳脊髄液で軽度蛋白上昇以外の有意な所見はない。神経伝導速度.筋電図では神経原性変化を認め、筋生検では炎症細胞浸潤を伴わない筋線経の萎縮あり。
|
直接の関係は不明だが糖尿病患者に頻度が高い疾患
|
癒着性関節包炎(凍結肩または五十肩)
|
糖尿病患者の10-33%にみられる。長期2型糖尿病を有する女性に多く、肩の痛みと可動域障害を呈する。約半数が両側性だが非利き手側で症状が強い。炎症反応やX線異常を認めず、数週~数カ月で自然寛解する。
|
複合性局所疼痛症候群1型(complex regional pain syndrome CRPS)
|
四肢の疼痛、皮膚色変化、皮膚温の変化、浮腫、可動域制限などの症候を呈するまれな症候群。
|
手掌屈筋鍵炎
|
糖尿病患者の5-33%に認められる。長期に罹患した女性に多く、利き手側の母指に頻度(75%)が高いが、どの指にもみられる。
|
Dupuytren拘縮
|
手掌筋膜の短縮と肥厚(有痛性結節)を生じ、第4、5指の屈曲拘縮を呈する。1型糖尿病で長期に罹患した患者に多いが、血糖コントロールとの関係はない。
|
手根管症候群
|
手根管症候群の全患者の最大15%に糖尿病を認める。
|
広汎性特発性骨増殖症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis DISH)
|
2型糖尿病患者の約20%にみられ、50才以上の肥満患者に多い。頭部、腰部のこわばリ、関節の可動域制限を呈する。全身の腱付着部痛を呈することもある。
|
その他
|
感染性関節炎や骨髄炎
|
血糖上昇による免疫力低下が感染症リスクを上昇させることによる
|
診断
血糖値検査による分類
正常 糖尿病型
空腹時血糖値 <110mg/dL ≧126mg/dL
and or
75g OGTT2時間値 <140mg/dL ≧200mg/dL
- 正常型であっても、食後1時間値が180mg/dL(10.0mmol/l)以上の場合には、180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に進展する可能性が高いので、境界型に準じた取り扱い(経過観察)を行う(参考1)。
診断基準
- 参考2-4
- 1) 初回検査で、①空腹時血糖値≧126mg/dl、②75gOGTT2時間値≧200mg/dl、③随時血糖値≧200mg/dl、④HbA1c(国際標準値)≧ 6.5%のうちいずれかを認めた場合は、「糖尿病型」と判定する。別の日に再検査を行い、再び「糖尿病型」が確認されれば糖尿病と診断する。但し、HbA1cのみの反復検査による診断は不可とする。また、血糖値とHbA1cが同一採血で糖尿病型を示すこと(①~③のいずれかと④)が確認されれば、初回検査だけでも糖尿病と診断してよい。
- 2)血糖値が糖尿病型(①~③のいずれか)を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、初回検査だけでも糖尿病と診断できる。
- 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
- 確実な糖尿病網膜症の存在
- 3)過去において、上記1)ないしは2)の条件がみたされていたことが確認できる場合には、現在の検査値が上記の条件に合致しなくても、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いを持って対応する必要がある。
- 4)上記1)~ 3)によっても糖尿病の判定が困難な場合には、糖尿病の疑いをもって患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
- 5)初回検査と再検査における判定方法の選択には、以下に留意する。
- 初回検査の判定にHbA1cを用いた場合、再検査ではそれ以外の判定方法を含めることが診断に必須である。検査においては、原則として血糖値とHbA1cの双方を測定するものとする。
- 初回検査の判定が随時血糖値≧200mg/dlで行われた場合、再検査は他の検査方法によることが望ましい。
- HbA1cが見かけ上低値になり得る疾患・状況の場合には、必ず血糖値による診断を行う。
[show details]
- 以前の記事
- 1. 以下のいずれかの検査を行い、基準値を超えていれば糖尿病型と判定
- (1)空腹時血糖値 :≧126mg/dl
- (2)75g OGTT2時間値:≧200mg/dl
- (3)随時血糖値 :≧200mg/dl
- 2. 1.で2回続けて(別の日に行う。異なる検査項目が好ましい)糖尿病型と判定されるか、1.で1回糖尿病型と判定されかつ、以下の条件を満たすとき、「糖尿病」と診断する
- a. 糖尿病の典型的症状が存在すること
- b. HbA1c≧6.5%
- c. 糖尿病性網膜症が存在すること
- d. 過去に糖尿病型を示した資料(検査データ)がある場合
予後
- 糖尿病の死因の一位は心筋梗塞(Q book p.259)。
USMLE
高血圧と糖尿病を合併する病態
参考
- http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/newcriteria.htm
- http://d.hatena.ne.jp/bonbokorin/20100608/p1
- 3. 糖尿病の新しい診断基準を7月に施行 日本糖尿病学会-糖尿病NET-資料室
- http://www.dm-net.co.jp/calendar/2010/010167.php
- 4. 委員会報告 糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告 2010
- http://www.jds.or.jp/jds_or_jp0/uploads/photos/635.pdf
[★]
- 英
- growth hormone (Z), GH
- 同?
- ソマトトロピン somatotropin、ソマトトロピックホルモン somatotropic hormone STH
- 関
- 成長ホルモン
- 関
- ホルモン、下垂体成長ホルモン、組換え型成長ホルモン
基準値
- 血清:M:0.4±0.1 ng/ml, F:3.2±0.4 ng/ml → 性差(エストロゲンが分泌促進作用を持つため?生物学的意義は?)
分類
性状
産生組織
標的組織
作用
- SP.883
-
- 成長を促進:各組織における細胞分裂による増殖(細胞分裂、DNA,RNA,蛋白合成)と細胞の分化
-
- GH存在下でアミノ酸が組織に取り込まれ蛋白合成のために用いられる。内臓臓器、骨格筋、皮膚、および結合組織などほとんど全ての組織がGHに反応して肥大。
- (抗インスリン作用->血糖上昇)筋肉、脂肪へのグルコース取り込みを減少させ、肝臓からのグルコース放出を増加させる。膵臓に作用しインスリン分泌を促進する。 ← GHは何がしたいの?
- (中性脂肪分解作用->血中遊離脂肪酸増加)中性脂肪を分解し、末梢血でFFAを増加させ、グルコースの代わりにエネルギー源として利用される。(おそらくFFA増加により)ケトン体が増加する。
- (骨形成に向かう反応。リン酸濃度上昇、カルシウム濃度上昇)近位尿細管でのリン酸の再吸収促進、腸からのカルシウム促進。Na,K,Cl濃度増加、細胞外液増加
分泌の調整
分子機構
臨床関連
- 成長の遅れ:成長ホルモン分泌が低下している場合、3歳頃から身長の伸びが遅れる。
国試
[★]
- 英
- hyperprolactinemia
- 関
- プロラクチン
病因
高プロラクチン血症をきたす病態
- IMD.933
- 視床下部下垂体茎障害:視床下部で産生されたドパミンが下垂体に輸送されない、あるいはドパミンが産生されないことによる
-
-
分類
- 日中正常で、夜間のみ高プロラクチン血症を呈するもの
病態生理
- SP.890
- 1. → (乳腺)乳汁漏出、男性でも乳房肥大
- 2. → GnRHの産生・放出を抑制 → 性腺機能低下 → 性腺ホルモン分泌低下 → 性欲低下、(女性)排卵・月経周期の異常、(男性)精子産生の異常
症状
- HIM.2205
- 男性:性欲減退、不妊、失明(視神経の圧迫があれば)。ゴナドトロピンの抑制により、テストステロンの低下、インポテンス、精子減少をきたす。長期間ゴナドトロピンの低下が持続すれば、骨減少症、筋肉量の減少、ヒゲの成長速度減少がみられる。
- 女性:無月経、乳汁漏出(80%の症例)、不妊。
検査
治療
薬物療法
国試
[★]
- 英
- L-DOPA stimulation test
[show details]
L-ドーパ負荷試験 : 約 11 件
L-ドーパ試験 : 8 件
L-ドパ負荷試験 : nothing
L-ドパ試験 : 3 件
ドーパ負荷試験 : 12 件
ドーパ試験 : 11 件
レボドパ負荷試験 : 6 件
レボドパ試験 : 4 件
ドパミン負荷試験 : 2 件
ドパミン試験 : nothing
L-ドーパ負荷試験の結果の見方
- QB-D253
[★]
- 英
- acromegalic face
- 関
- 先端巨大症
[★]
- 英
- giant、vast、huge、prodigious、hugely、colossal、mega
- 関
- 莫大、メガ
[★]
- 英
- sis, pathy