- 英
- hematocrit
- 同
- Ht、Hct、Ht値 hematocrit value、赤血球容積率 volume of packed red cell volume of packed red cells VPRC, packed cell volume PCV
- 同
- Ht
- 血液にしめる細胞成分の割合(PT.235) ←体積に対する割合
基準値
- 2007前期解剖学授業プリント
- 2007前期生理学授業プリント
- 男性:36 - 48 (%)
- 女性:34 - 43 (%)
- 異常値の出るメカニズム第5版 p.79
- HIM.A-2
- ♂:35.8-46.4%
- ♀:35.4-44.4%
-Ht
- 同
- ヘマトグノット
WordNet
- the ratio of the volume occupied by packed red blood cells to the volume of the whole blood as measured by a hematocrit (同)haematocrit, packed_cell_volume
- a measuring instrument to determine (usually by centrifugation) the relative amounts of corpuscles and plasma in the blood (同)haematocrit
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/30 19:23:22」(JST)
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ヘマトクリット値(ヘマトクリットち、hematocrit)は、血液中に占める血球の体積の割合を示す数値。ほぼ赤血球の体積比と等しい。貧血検査などに利用される。
成人男性で40-50%、成人女性で35-45%程度が正常値であるとされる。生後間もないころは成人時の値よりも高い値を示すが、15歳頃になると成人の値に近づいてくる。臨床検査などでは、HtまたはHct等の略号で表されることが多い。
語源はギリシャ語のαίμα(血、属格αίματος)およびκριτής(審判)。
目次
- 1 測定法
- 2 異常値
- 2.1 正常値よりも低い場合
- 2.2 正常値よりも高い場合
 
- 3 関連項目
 
測定法
- ミクロヘマトクリット法
- (原理)内径1.1 - 1.2mm、長さ75mmのガラス製毛細管に少量の血液を入れ、一部をパテで封じ専用のヘマトクリット遠心器(高速遠心機/11,000 - 12,000rpm)で遠心し、遠心によって血液が一定体積に詰め込まれたときの値を専用の読み取り器(ヘマトクリット計測器)で読む。
異常値
正常値よりも低い場合
- 貧血の疑いがある。
- 何らかの原因で赤血球の数が低下、もしくは赤血球の大きさが小さくなってしまった。
- 妊娠中である。
正常値よりも高い場合
- 赤血球増多症の疑いがある。
- 嘔吐や下痢、発汗などによって脱水症状に陥っている。
- 何らかの原因で赤血球の形状が異状をきたしている。
- 白血球数が極端に多い(値が不正確になる)。
関連項目
 
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 下腿の間欠的空気圧迫法が血液透析中の末梢循環および全身の循環動態に及ぼす影響
- 安藤 誠,前島 愛子,角田 朋美,辻田 知圭子,藤井 佑希,福島 正樹
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 44(7), 629-635, 2011-07-28
- … HD)中の末梢循環および全身の循環動態に及ぼす影響について検討した.【方法】末梢循環はパルスオキシメータの原理を応用した灌流指標(PI)を用いて下肢末梢で評価し,全身の循環動態は,連続的ヘマトクリット測定装置による循環血液量変化率(%ΔBV)と総蛋白濃縮度(%ΔCPV)を用いて評価した.同時に,IPCによる末梢循環の変化が溶質除去に及ぼす影響についてもクリアスペース率(CSR)およびKt/Vを用いて …
- NAID 10029407285
 
 
- 溶質移動シミュレーションを用いた二重濾過膜血漿交換(DFPP)の安全な施行
- 鈴木 尚紀,蓮池 由起子,徳山 正徳,川崎 由記,中野 智彦,橘 銀平,木村 政義,野々口 博史,中西 健
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 44(6), 543-550, 2011-06-28
- … 臨床における測定値と,シミュレーション値との比較検討を行い,DFPP理論式を用いた溶質移動シミュレーションの臨床における有用性について検討した.DFPP理論式には治療前の溶質濃度,患者の体重とヘマトクリット(Ht)から算出した循環血漿量,血漿分離流量,ドレーン流量,血漿分離器ふるい係数,血漿成分分離器ふるい係数,アルブミン補充量を用いた.IgG,フィブリノゲン,アルブミンを対象とし,各ふる …
- NAID 10029407142
 
 
- 小児体外循環におけるヘマトクリット値と末梢温度との関係
- 北本 憲永,村松 明日香,増井 浩史,神谷 典男
- 体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology 38(2), 148-151, 2011-06-01
- NAID 10029405124
 
 
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★リンクテーブル★
  [★]
- 55歳の男性。下肢脱力発作を主訴に来院した。1か月前から時々朝起床時に両下肢に力が入らないことがあったが、数時間で回復していた。今朝も同様の脱力があり、昼を過ぎても回復しなかった。高血圧があり、他院でサイアザイド系降圧薬を3か月前から処方されている。神経学的には両下肢近位筋に筋力低下を認めるが、筋萎縮、深部腱反射消失および感覚障害はない。その他身体所見に異常はない。血液所見:赤血球530万、Ht50%、白血球6,700、血小板37万。血液生化学所見:尿素窒素32.0mg/dl、クレアチニン1.6mg/dl、AST40IU/l、ALT 35IU/l、Na148mEq/l、K2.2mEq/l、Cl115mEq/l、CK460IU/l(基準40~200)。
- 検査値の異常で症状と関係があるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102G048]←[国試_102]→[102G050]
  [★]
- 55歳の男性。3日前から発熱と1日10回以上の水様性下痢とが持続している全身の脱力感と立ちくらみとがあり、歩行が困難となったため来院した。低下していると考えられる血液検査所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099H017]←[国試_099]→[099H019]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G120]←[国試_098]→[098H002]
  [★]
- 英
- dehydration, anhydration
- 同
- (国試)脱水
- 関
病態
- (病態によって体液の浸透圧と量に変化が生じる)→循環血液量の低下
身体所見
- 体重減少、血圧・脈拍の変化、起立性低血圧、皮膚乾燥感と緊張度の低下、口腔粘膜の乾燥、静脈虚脱。 
検査所見
- 血液:中心静脈圧↓、Ht・BUN・UA↑、血液浸透圧↑
- 脱水状態では近位尿細管でNa・水と共に尿素の再吸収が亢進するため(NEL.313)
 
- 尿:尿比重1.020↑、尿の浸透圧↑、尿中Na排泄↓(10 mEq/l以下)
- ホルモン:ADHの上昇
- 神経系:RA系と交感神経の亢進。
脱水の分類
- 高張性脱水:喪失が Na < 水 → 血清浸透圧↑
- →細胞内から細胞外に水が移動→循環血液量わずか↓。細胞内液は著名↓
- 血清浸透圧は不変→水の移動は起こらない。
- 低張性脱水:喪失が Na > 水 → 血清浸透圧↓
- →細胞外から細胞内に水が移動→循環血液量著名↓減。細胞内液↑
|  | 低張性脱水 | 等張性脱水 | 高張性脱水 | 
| 細胞外液浸透圧 | ↓↓ |  | ↑↑ | 
| 病態 | Na喪失 |  | 水喪失 | 
| 水の動き | 細胞外→細胞内 |  | 細胞内→細胞外 | 
| 血管内のvolume | 減少する |  | 比較的保たれる | 
| 疾患 | 熱傷、 利尿薬、
 アジソン病
 |  | 発熱、 発汗過多、
 下痢、
 急性腎不全回復期
 | 
| 皮膚ツルゴール | ↓↓ | ↓ | ↓ | 
| 脈拍 | ↑↑ | ↑ | ↑ | 
| ショック | ++ | + | ± | 
| ヘマトクリット | ↑ | ↑ | ↑ | 
| 尿量 | →↓ | →↓ | ↓↓↓ 一次的な血漿浸透圧低下
 のためにADHが分泌され
 尿濃縮を来す
 | 
| 意識障害 | +(傾眠→昏睡) | 様々 | +(興奮→昏睡) | 
| 口渇感 | ± | - | ++ | 
| 粘膜乾燥 | + | ++ | ++ | 
| 深部腱反射 | ↓↓ | 様々 | ↑↑ | 
| 嘔気・嘔吐 | +(脳浮腫) | - | ± | 
| 頭痛 | +(脳浮腫) | - | - | 
| 体温 | ↓(循環不全) | ↓(循環不全) | ↑(筋痙攣、 熱中枢異常)
 | 
体重あたりの必要水分量
- 乳児:150 ml/kg/day
- 小児:100 ml/kg/day
- 学童: 80 ml/kg/day
- 成人: 50 ml/kg/day
乳児の脱水
|  | 軽症 | 中等症 | 重症 | 
| 脱水徴候 | 体準減少 | 3-5% | 6-9% | 10%以上 | 
| 皮膚ツルゴール低下 | - | + | ++ | 
| 更新粘膜乾燥 | ± | + | ++ | 
| 大泉門陥凹 | - | + | ++ | 
| 眼球陥凹 | - | + | ++ | 
| 尿量 | やや乏尿 | 乏尿 | 著明乏尿 | 
| 末梢循環不全 | 皮膚色 | やや蒼白 | 蒼白 | チアノーゼ | 
| 脈拍減弱 | - | + | ++ | 
| 血圧低下 | - | ± | + | 
| 中枢神経症状 | 意識障害 | - | + | ++ | 
| 痙攣 | - | ± | + | 
- 体温 :脱水が重症になるにつれて四肢の体温が低下 → 循環血液量減少 → 交感神経緊張 → 末梢血管収縮
- 呼吸数:軽度~中程度の脱水では変化しない。高度の脱水では代謝性アシドーシス → 代償的な頻呼吸
乳児・年長児の脱水症状
- SPE.195改変
| 等級 | 体重減少 | 皮膚 | 粘膜 | 循環 |  | 尿量 | 口渇感 | 啼泣時の涙 | 大泉門 | 症状のまとめ | 
| 乳児 | 年長児 | 緊張度 | 色調 | 末梢体温 | 脈拍 | 血圧 | 
| 軽度 | <5% | <3% | 良好 | 青白い | 少しひんやり | 乾燥 | 正常 | 正常 | 軽度低下 | 軽度 | 出る | 平坦 | 濃縮尿 | 
| 中等度 | <10% | <6% | | | | | | | | | 速脈を触れる | 正常か低下 | | | | | | | | | 末梢循環不全 | 
| 重度 | <15% | <9% | かなり低下 | 斑点状 | 冷たい | カラカラに乾燥 | 速脈、わずかに触れる | 低下 | 無尿 | 強度 | 出ない | 明らかに陥没 | 血圧低下・ショック・意識障害 | 
脱水の種類と症候・検査値
- QB.O-50
- 高張性脱水:Na ≧150 mEq/L
- 等張性脱水:Na 130~150  mEq/L
- 低張性脱水:Na ≦130 mEq/L
国試
  [★]
- 英
- blood (PT,Z)
- ラ
- sanguis
- 関
- 全血球計算値、循環血液量、血球、血液量
概念
- 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
- 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
- 成人の血液量は約5L (HIS.189)
- 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
- 全血液量の約1/3が失われると死亡する
構成
- 血漿(約55%)
- 水(血漿のうち91%)
- 無機塩類(0.9%)
- 有機物
 
- 血球(約45%)
血液の量
- 091208II 麻酔
|  | 新生児 | 乳児 | 幼児以降 | 高齢者 | 
| 循環血液量(ml/kg) | 90 | 80 | 70 | 60 | 
| 体重に対する血液量(%) | 9 | 8 | 7 | 6 | 
血液に関する標準値
- SP.484
|  | 男性 | 女性 | 単位など | 
| ヘマトクリット | 45 | 40 | % | 
| 血液量 | 75 | 65 | ml/kg | 
| 比重 | 1.057 | 1.053 | (血漿1.027) | 
| 浸透圧 | 275-290 | mOsm/Kg・H2O | 
基準値
- ♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
- ♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
- 白血球 (2007前期解剖学プリント)
- 血小板 (2007前期解剖学プリント)
- ヘマトクリット
- ♂:40-50 (%) 45%
- ♀:35-45 (%) 40%
LAB.1790
| 項目名 |  | 性別/ 種類
 |  | 
| 赤血球 |  | ♂ | 414~563 | x10^4/ul | 
| ♀ | 373~495 | 
| ヘモグロビン | Hb | ♂ | 12.9~17.4 | g/dl | 
| ♀ | 10.7~51.3 | 
| ヘマトクリット | Ht | ♂ | 38.6~50.9 | % | 
| ♀ | 33.6~45.1 | 
| 平均赤血球容量 | MCV | ♂ | 84.3~99.2 | fl | 
| ♀ | 80.4~101.0 | 
| 平均赤血球血色素量 | MCH | ♂ | 28.2~33.8 | pg | 
| ♀ | 25.5~34.6 | 
| 平均赤血球血色素濃度 | MCHC | ♂ | 32.2~35.5 | % | 
| ♀ | 30.8~35.4 | 
| 網赤血球 |  | ♂ | 0.5~1.8 | % | 
| ♀ | 0.4~1.6 | 
| 血小板 | Plt | ♂ | 14.3~33.3 | x10^4/ul | 
| ♀ | 13.7~37.8 | 
| 白血球 | WBC | ♂ | 2970~9130 | /ul | 
| ♀ | 3040~8720 | 
| 好中球桿状核 | 0~9 | % | 
| 好中球分葉核 | 28~68 | % | 
| 好酸球 | 0~10 | % | 
| 好塩基球 | 0~2 | % | 
| リンパ球 | 17~57 | % | 
| 単球 | 0~10 | % | 
  [★]
- 英
- Crohn disease activity index, CDAI, Crohn's disease activity index, Crohn's Disease Activity Index
- 関
- クローン病、IOIBDスコア、クローン病活動度分類
| # | 評価内容 | ウェイト(倍数) | 
| *1. | 過去1週間の軟便または下痢の回数 | ×5 | 
| *2. | 過去1週間の腹痛 (腹痛の状態を毎日評価し、7日分を合計する)
 0=なし、1=軽度、2=中等度、3=高度
 | ×5 | 
| *3. | 過去1週間の主観的な一般状態 (一般状態を毎日評価し7日分を合計する)
 0=良好、1=軽度不良、2=不良、3=重症、4=激症
 | ×7 | 
| *4. | 患者が現在持っている下記項目の数 1) 関節炎/関節痛
 2) 虹彩炎/ブドウ膜炎
 3) 結節性紅斑/壊死性膿皮症/アフタ性口内炎
 4) 裂肛、痔瘻または肛門周囲膿瘍
 5) その他の瘻孔
 6) 過去1週間100°F(37.8℃)以上の発熱
 | ×20 | 
| *5. | 下痢に対してlomoti(Lopemin)またはオピアトの服用 0=なし、1=あり
 | ×30 | 
| *6. | 腹部腫瘤 0=なし、2=疑い、5=確実にあり
 | ×10 | 
| *7. | ヘマトクリット: 男(47-Ht)
 女(42-Ht)
 | ×6 | 
| *8. | 体重:標準体重;100x(1-体重/標準体重) | ×1 | 
| *CDAI 150以下:非活動期 450以上:非常に重症 | 
  [★]
- 英
- mean corpuscular hemoglobin concentration, MCHC
- 同
- 平均赤血球ヘモグロビン濃度
- 関
- MCV, MCH
意義
定義
- 個々の赤血球のヘモグロビン濃度を%で表現した値 (LAB.275)
- Hb(ヘモグロビン濃度[g/dl]) x 100 / Ht(ヘマトクリット値(%))
- Htは0~100の場合。Htが比率の場合(0~1)は単に Hb/Ht
 - 単位:% (次元は g/dl だが、定義上%となっている(流れがわかる 実践検査マニュアル 上巻 第1版第1刷 p.10)、LAB.275)
 
解釈
- 全血を適当な試薬で溶血させた後、ヘモグロビンを定量する。測定したヘモグロビン濃度は全血の体積に対する濃度であるが、赤血球全体の体積に対するヘモグロビン濃度に換算するためにヘマトクリット値で割る。100はパーセンテージを比に直すための数字。
基準値
- 31-35(g/dl) (2007前期生理学プリント)
- 33-36(%) (今日の診療プレミアムVol.17)
- 34±3(%) (異常の出るメカニズム第5版 p.76)
- 32-36(%) (LAB.275)
関連
  [★]
- 関
- haematocrit、hematocrit